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作詞:阿久悠 / 作曲:三木たかし


概要編集

1976年に発表された曲。冬の国立(全国高等学校サッカー選手権大会)の大会歌イメージソング)。「敗者の讃歌」として作られている。


夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の大会歌「栄冠は君に輝く」に対するアンチテーゼを示すアンサーソングでもある。


『栄冠は〜』は、努力と成果によって得られる栄冠を称える歌として作曲されている。

本曲の作詞家である阿久悠はこれを「勝者が敗者を否定して嘲笑う(栄冠を得られない挑戦は無意味で単なるお遊戯に過ぎない、とする)傲慢な歌としての側面がある」と捉えた。

対して『ふり向くな~』は、「敗れて栄冠を得られずとも挑戦そのものに価値がある。その挑戦は誰であろうと笑っていいものではない」と歌い上げている。

これは同時にサッカーをはじめとするフットボールゲームにおいてプレイヤー(選手)やサポーター(応援者)が持つべき前提として示される心構えであるノーサイド精神(競い戦うのはピッチの中の試合時間内だけで、試合が終われば勝ち負けは関係なく互いのプレイに敬意を表して讃え合うべし、とする思想)を表現したものでもある。


しかし、敗者に寄り添うこの歌は当時、「勝者を愚弄し、努力を否定するもの(いわゆる判官贔屓)」という誤解を受けやすかった。


こうした経緯は阿久個人の価値観がどうのという話ではなく、当時に高校野球を取り巻いていた現況や価値観が『栄冠は~』が作られた頃から大きく変わってしまっていたにもかかわらず『栄冠は~』を使い続けている上に、その本義に関して原点に帰れと広めることも、見直してアップデートさせる事もしていなかった(むしろ「伝統」の名のもとに歌詞の上っ面のみに見える意味だけに当時の多くの人々が固執していた)事に大きな原因と問題があった。


実際には、この曲は「敗者へのエール」であると同時に「結果を怖れず挑戦する者への讃歌」として作られたものであり、挑戦する事の尊さを讃え、挫折からの再起を支えるための歌なのである。


阿久悠と高校野球編集

ちなみに、阿久自身は新聞に連載を持つほどの、熱狂的な高校野球フリークとしても知られている。


本人の項目にもあるように、阿久はもともと野球少年であり、不遇の病魔によって心ならずもその道を断念せざるを得なくなった過去があった(つまり阿久は『栄冠は~』の作詞者である加賀大介と程度の大小はあれど似た過去の持ち主なのである)。

阿久の敗者や弱者に、特に「心ならず力足りず己の望む事を得られなかった者」に対して寄り添う姿勢は、この挫折の経験から来るものである。


特に、1988年に岩手県立高田高校の初出場における不遇の敗退に対し捧げた詩『コールドゲーム』(俗に「一イニングの詩」と言われる)は有名である。

(当時、初出場だったが天候と大会規定によって初戦を1ゲーム戦いきることなく、一イニングを残してコールドによる強制敗退を言い渡された)


『ふり向くな〜』が『栄冠は~』のアンチテーゼとなった背景には、甲子園に関わるすべての人々への深い愛情(そして、あらゆるスポーツに関わるすべての人々に対する、それを愛するがゆえの諫言と警句)があるのである。


関連動画編集


関連タグ編集

全国高等学校サッカー選手権大会


そらのおとしもの:アニメ第1期7話にてエンディングとして採用。レギュラー出演者全員によるカバーソング。


ポップン:過去の機種に収録されていたものの、現在は削除されている。

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