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半妖の夜叉姫

はんようのやしゃひめ

『半妖の夜叉姫』とは、高橋留美子原作の漫画『犬夜叉』を元とするオリジナルアニメである。
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一部記事を編集する際の注意点編集

「犬夜叉」時代のキャラクターや用語が本作で登場し、本作について新たに記載する場合は、服装や姿・経歴に大きな違いがない限り「犬夜叉」記事と併合して記載することが推奨されている。また、現段階でどちらか不明であるものに対しても『犬夜叉』の記事に併記することが推奨される。

これは以前問題となっていた事例であり、一部記事では壮大な編集合戦となっていた。


概要編集

高橋留美子氏の漫画『犬夜叉』を元に、十数年後の世界観を描くオリジナルテレビアニメ、及びそれを原作とするコミカライズ作品(作画は高橋留美子氏と同じサンデー作家の椎名高志氏)。放送開始年の2020年は犬夜叉のアニメ放送開始から20周年であった。


所謂懐古向けの「次世代もの」に相当するジャンルであるが、読売テレビの諏訪道彦氏によると「犬夜叉の続編ではなく、まったく新しい物語」としており、隅沢克之氏によるオリジナルストーリーで構成される。

しかし実際に独立出来ているとは言い難く、TVアニメ『犬夜叉 完結編』では尺の関係で描けなかった原作ストーリーを主人公を変えて流用しているエピソードも存在する。


その結果、原作では死亡したはずのキャラクターや、矛盾が生じた劇場版の場面が回想されたりと、現在にはありがちな整合崩壊も起こっている。

高橋氏も主人公である「夜叉姫」3人のキャラクター原案と初期プロットのみの参加に留めており、大まかな作品構成はアニメスタッフに任せている。


コミカライズ版を担当する椎名高志「サンライズさんの作るIFワールド」「高橋留美子の漫画には存在しない物語であり、未来のひとつ」「アニメと原作漫画、原作アニメとコミカライズは少し別の宇宙」と世界観が違うという考えを表明している。

なお、そのコミカライズ自体も『異伝・絵本草子』と銘打っており、本編とは異なる展開になっている。


2020年5月9日に、同年秋より放送開始予定であることが発表され、同時に公式サイトとTwitterが公開された。

読売テレビホスト・日本テレビ系列局ほかと報知新聞系の二つのCSテレビ局の片割れである日テレプラスにて放送。また、TVerやTERASA(KDDI朝日新聞による動画配信サービス)などによる動画配信も行っている。


製作会社はアニメ『犬夜叉』を担当した株式会社サンライズで、スタッフの顔ぶれも当時の面々が再集結している。『犬夜叉』のキャラクターの声優陣も当時のキャストをそのまま起用しているが、一部のキャラクターは担当声優の死去などにより変更されている場合がある。

例として、弥勒については2018年に急逝した辻谷耕史に代わり保村真が、阿波の八衛門狸役が2017年に死去した中嶋聡彦から茶風林に変更されている。


第1話では2013年に発表された前作のアフターエピソードがアニメ化されたが、冒頭で「十数年前」と言われた通り、本編はそのエピソードから18年ほど経過している。


放送期間は2021年3月までの2クールだったが、その最終話となる第24話放送直後に続編「弐の章」の製作が発表されている。

さらに2021年4月26日には、「本年秋にも放送を開始したい」という意向を明らかにしている。

弐の章のキャッチコピーは制作決定時点では壱の章最終話とほぼ同じ「殺生丸の、娘であるということ。」であった。その後2021年8月6日より「受け継がれし血の宿命(さだめ)」が使用される。

また、同年8月20日にはコミカライズの構想も発表されたが、『絶対可憐チルドレン』を完結させたばかりの椎名高志が作画を担当する事になった。「少年サンデーS」2021年11月号から連載。なお、この企画発表に際し、椎名の手による、夜叉姫達とザ・チルドレン3人組のコラボイラストも発表されている。


弐の章は2021年10月2日より放送が開始された。この度も2クール放送であり、2022年3月26日に通算48話で完結。

また、サンライズが同じ社名で製作・放送する最後のTVアニメでもある(終了直後の2022年4月から「バンダイナムコフィルムワークス」に社名を変更し、「サンライズ」はアニメーション制作ブランドとして使用されることになっている)。


この番組の直後には当初のアニメと同じく『名探偵コナン』が配置されている(2009年4月から土曜18時に移動していた)。さらに第2話では作者の代表作『うる星やつら』の主人公・諸星あたるとラム親衛隊(メガネ・カクガリ・パーマ・チビ)が元となる5人が不良役で登場、話題になった。


制作経緯編集

2008年に原作が、2010年にアニメが完結した後も、かねてよりアニメ制作側は「『犬夜叉』ワールドで新しい作品を作りたい」という構想を持っていた。しかし、原作者・編集側は既に完結しきった物語のために続編は考えられなかったことから、企画が宙に浮く状態が続いたとのこと。


そこで、編集側から「どんな作品にしたいのか高橋先生にアプローチしたらどうか」と提案され、アニメ『犬夜叉』でシリーズ構成を務めた隅沢克之、サンライズのプロデューサーの富岡秀行と小形尚弘、読売テレビプロデューサーの諏訪道彦で具体的な構想を練り始めた。そして、「犬夜叉達の次世代、娘達のストーリー」という方向性が固まり、2018年に原作者からの許可を得て制作が開始した。


主人公3人のデザインは高橋留美子が担当したが、原作者は設定を見ただけでデザインが思い浮かぶような状態を要望したため、隅沢が3話までのシナリオを原作者が納得いくまで何度も書き直したという。


殺生丸には娘がいる」という設定は、犬夜叉の子をメインにすると前作と似た展開になる恐れがあったことを受け、隅沢が提案したアイディアが採用されたもの。「息子」ではなく「娘」としたのも、前者だと「父親を超える」という前作のテーマと重複してしまう可能性があるため。

この経緯から、どちらかといえば殺生丸の娘達に寄った物語になっており、番宣・次回予告・サブタイトルコールは全てとわ役の松本沙羅が担当している。


原作者の高橋留美子は少年サンデーS2020年12月号において、当初は犬夜叉は完結した物語であるとして「やるの?」と否定的だったが、隅沢克之を信頼してお任せする事にしたと明言している。しかし、その隅沢氏すら本来は続編に対して否定的であり、続編を希望する諏訪Pに「頭は大丈夫か?」という思いを抱いたと公式ガイドブックで明かし、担当したのはあくまで「引き受けないなら別の脚本家に任せると言われたから」だとしている。


ちなみに、『犬夜叉』のメインキャストは続編の案こそ耳にしていたものの、実際に作るとは思っておらず、主演だった山口勝平によると「世間と同じタイミングで知った」とのこと。


当初のキャッチコピーは「殺生丸には娘がいる」だったが、2020年8月7日から「その強さ、父ゆずり。」に変更され、2020年10月1日からのキャッチコピーは「過去と現代を駆けろ、未来を変えろ。」と実際の反響を受け止める形で変更されている。


あらすじ編集

犬夜叉達の活躍により、四魂の玉が消滅してから時は流れ、殺生丸はりんとの間に双子の娘としてとわとせつなを儲け、犬夜叉も日暮かごめと夫婦となり、娘にもろはを儲けていた。


しかし、ある事件によりこの二組の家族は離ればなれとなってしまう。


そして、4年ほどの月日が流れ、森で暮らしていた幼いとわとせつなは、山火事から逃げる途中ではぐれてしまい、そしてとわは時代樹の時空トンネルを潜り抜けて現代世界へタイムスリップしてしまった。幸いにもかごめの弟・日暮草太に拾われ、養女として育てられる事になり、一方のせつなは琥珀に引き取られ、妖怪退治屋となる。


それから10年後。とわは14歳になり、武道に長けた女子中学生へと成長する。同じく14歳となったせつなは賞金稼ぎとなっていたもろはと邂逅。その後、妖怪・三つ目上臈と交戦するが、戦いの最中、もろはとせつなは三つ目上臈と共に時代樹の時空トンネルに吸い込まれ、令和の時代へと飛ばされる。これによりとわは10年ぶりにせつなと再会を果たすが、せつなはとわを姉と認識せず、容赦なく攻撃を仕掛ける。せつなが夢の胡蝶により眠りを奪われ、幼少期の記憶を失ったことを知ったとわは、せつなの記憶を取り戻すために戦国時代への帰還を決意する。


妖怪と人間の血を引く3人の半妖の少女「半妖の夜叉姫」が現代を、そして戦国時代を縦横無尽に暴れ回る!


登場人物・キャラクター編集

半妖の夜叉姫の登場人物

制作スタッフ編集

監督佐藤照雄→菱田正和(弐の章)
シリーズ構成隅沢克之
メインキャラクターデザイン高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン菱沼義仁
音楽和田薫
アニメーション制作サンライズ
製作サンライズ・小学館・読売テレビ

サブタイトル編集

シーズン1シーズン2
第1話あれからの犬夜叉第25話天生牙を持つということ
第2話三匹の姫第26話海の妖霊
第3話夢の胡蝶第27話銀鱗の呪い
第4話過去への扉第28話産霊山の結界
第5話赤骨御殿の若骨丸第29話りおんという名の少女
第6話古寺の猫寿庵第30話退治屋翡翠
第7話林檎の出会い第31話竹千代の依頼
第8話夢ひらきの罠第32話七星の小銀河
第9話冥王獣の冥福第33話魔夜中の訪問者
第10話金と銀の虹色真珠第34話決戦の朔(前編)
第11話人喰い沼の呪い第35話決戦の朔(後編)
第12話朔の夜、黒髪のとわ第36話永遠にない場所
第13話戦国おいしい法師第37話是露の想い
第14話森を焼いた黒幕第38話東雲の麒麟丸
第15話月蝕、運命の惜別第39話親子の再開
第16話もろはの刃第40話三姫の脱出
第17話二凶の罠第41話阿久留の風車
第18話殺生丸と麒麟丸第42話崩壊する時の風車
第19話愛矢姫の紅夜叉退治第43話暗転の舞台(ステージ)
第20話半妖の隠れ里第44話妖霊星が墜ちる時
第21話虹色真珠の秘密第45話希林理の妖征伐
第22話奪われた封印第46話絶望の妖霊蝶
第23話三姫の逆襲第47話父と娘(こ)と
第24話殺生丸の娘であるということ第48話永遠(とわ)に続く未来

関連動画編集

公式PV


弐の章公式PV


SE付きスペシャルPV(劇伴ver.)


OPテーマ編集

SixTONESNEWERA


EDテーマ編集

Uru『Break』


漫画版編集

2021年9月25日より少年サンデーSで『〜異伝・絵本草子〜半妖の夜叉姫』として連載中。

作画は上でも述べた通り椎名高志


大まかな人間関係やあらすじはアニメ版を踏襲しつつアレンジされており、各話のストーリーは全く異なる。

例えば、アニメにおける日暮とわはスカートの制服を拒否して男装しているが、漫画では制服姿で登場し、男装は芽依が怪異退治用に選んだことになっている。また、アニメではもろはは妖狼族の凱風に育てられ、せつなは半妖の隠れ里で育っているが、漫画では2人とも単に楓の村で育ったことになっている。

このような変更は椎名の作家性によるものと同時に、ページ数が限られる漫画では展開をシンプルにする必要があるためである。


また、「日暮家公認で悪霊祓いをするとわ」「とわに頭髪の黒染めを要求する教師にキレる草太」といった椎名氏の過去作を彷彿される描写や、ラムやしのぶがカメオ出演すると言ったお遊びもある。


関連タグ編集

犬夜叉 2020年秋アニメ 2021年秋アニメ


ゲゲゲの鬼太郎:同じく妖怪を題材にしたアニメ。妖怪と人間のハーフが登場するのも共通している。うち4期(4期鬼太郎)の劇伴音楽を手掛けた和田薫は、本作と前作『犬夜叉』の劇伴音楽も手掛けている。なお、原作鬼太郎にも夜叉姫というキャラクターが存在する。


V62000年に放送が開始した前作『犬夜叉』の初代OPテーマ「CHANGE THE WORLD」を担当。20年後に同じ6人組グループの後輩であるSixTONESが主題歌を受け継ぐ形となった。歌詞も初代OPのフレーズを継承する内容となっている。


ウルトラマンジードウルトラマンゼロ朝倉リクなど、本作と同じ名前の人物が多数登場する繋がりがある。また、主人公を含むメインキャラが以前からのシリーズのその子供というのも共通し、親である本人も登場している。

 

外部リンク編集

公式サイト

公式Twitter

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