CV:古川登志夫(1981年版アニメ)/神谷浩史(2022年版アニメ)/岸尾だいすけ(パチスロ版)
概要
友引高校に通う男子高校生で作中で1年生から2年生に進級している。4月13日の金曜日生まれで仏滅も重なり、産声と同時に地震が起こった凶運の持ち主(なお、昭和以降で4月13日が金曜で仏滅だったのは1945年(昭和20年)と2001年(平成13年)の2回)。1年生時では世の不幸を集めてしまう体質の持ち主という要素が強く、ラムと三宅しのぶとの三角関係に翻弄され、他の女性に目移りしては二人にボコボコにされていた。
2年生になると女好きの要素がより強くなり「歴史上まれに見る浮気男」「全宇宙一の煩悩の持ち主」との異名をとるようになる。永遠の17歳。
名前のモデルは高橋留美子が尊敬する漫画家の諸星大二郎と元読売ジャイアンツの江川卓の弟・江川中(あたる)と凶運に「あたる」ことから。
人物像
軽薄でいい加減で向こう見ずで見栄っ張りで女の子ばかりを追い求める無茶苦茶な野郎であり、クラスメイト曰く、「並みのアホではない。いってしまえば並以下だが……どちらにしても並みの人間ではないっ」。錯乱坊曰く、「諸星あたるという男は、一夜の契りというエサのためなら、どんなバカらしいことにも身を投げ出すはずじゃ!」
いっそ清々しいほど自分に正直な人間であり、類い希なるバイタリティと奥底に秘めた人情味で読者を惹き付けるトラブルメーカーである。
がめつくて拾い食いもする意地汚い強欲な男だが、小忠実に日記を付けていたりする。また細かいことを気にせず恨み辛みもさらりと水に流すカラっとした性分をしており、不思議な爽やかさがある。
面倒見のいいところもあり、「あたる」と名付けられていた謎の大食いの巨大芋虫を、「イモちゃん」と名付けて「なんか愛着がわく」と可愛がって育ててあげたりと優しい所もある。
「〜〜なんじゃ」「〜〜じゃい!」と時たま語尾がジジ臭くなる。アニメ版ではガニ股で歩く事が多いがこれは押井監督の絵コンテのタッチをスタッフが再現してしまった為(押井本人は普通に歩かせたつもりだった)。また制服の下は赤tシャツが多い。
家族
家族は父と母がいる。
あたるの父は平凡で妻の尻に敷かれているサラリーマン。
あたるの母は息子の引き起こす騒動とご近所付き合いに悩む専業主婦。
父親いわく尻の軽さは母親譲り、母親いわく果てしなく悪い頭と顔と薄弱な意志は父親譲り。
初期は母からはしょっちゅう「産むんじゃなかった」「アホの生き造り」「こんなさえない亭主と、できの悪い息子のめんどうみるよりは」等と散々な事を言われて「どうしてこんなアホに育ったの?」と泣かれたこともあったが何とかグレずに育っている。
辛辣な台詞が印象深いが、あたるが二人に分裂した際は、ラムとしのぶが自分に都合がいい方を本物と言い、父も「あのまま放っておけば、できのいい方が手元に残ったのに……」と残念がる中で、「なにいってるの、どんなにアホでももとのあたるが一番かわいいのよ」と愛のある発言をしている。二人とも元の性格になったら「どっちでもいいのよ、同じなんだから」と予定通り一人はラムの星へ行かせようとしたが。
あたるは母親の金銭面でのがめつさに引いている所もあるが彼も大概がめついため蛙の子は蛙である。
相手が他の異性に靡いたら自分のことは棚に上げて相手を責めるとこも似ている。
恋愛観
「たとえ六畳一間の安アパートでも、ラムがいて…しのぶがいて、サクラさんがいて、ランちゃんと竜之介ちゃんと了子ちゃんと弁天さまとおユキさんがいて……そんなささやかな未来を…」
趣味はガールハント(要は見境のないナンパ)というほどの女好きで、すっぽん一年生の異名をもつ近所でも有名な子どもであった。将来の夢はハーレム。
どんなに女の子にフラれようが、めげずに次の女の子を見つけて「住所と電話番号教えて?」「ねぇ、映画見に行かない?」「ねぇ、お茶飲みに行かない?」と声をかけてフラれるのがお約束となっている。
もっとも、成功率3割と自覚しておりフラれるのも想定のうち(電話番号はそこそこゲットできる)。連載後期にラムとのデートの待ち合わせの時間潰し(ただし、この時点で1時間遅刻)でナンパし、たまたま成功して予定より時間を食うことになって困り、白井コースケにナンパ相手を押し付けたことすらある。
中学生から既婚者まで見境なくモーションをかけてはいるが、性的志向は意外にノーマル寄り。水乃小路飛鳥のブラコンさを「正しくないっ!!」、自分が間違えて作ってしまった抱き合う偽物のおユキと弁天を「変態」と断じている。また尾津乃つばめとサクラのデートを故意に邪魔することはあるが、基本的には尾行して覗き見するのみ。とはいえ未来でつばめとサクラ、レイとランが結婚していたのを見るや、躍起になって「別れさせてくれるっ!!」と言い放ったが。
さすがに小学生以下(に見える)の女の子はデートに誘う気は起こらないらしく(ガキ扱いする)、ラムの後輩のスケ番3人組(しゅがあ、じんじゃあ、ぺっぱあ)が大きな名札をつけて彼を篭絡しようと近づいたときには、あたるは3人組が迷子の小学生だと勘違いし、交番につれていったことがある。
男装少女である藤波竜之介のことは初見では女だと分からなかったが、本人の申告で女だと判明してからは「かわいそうな娘さん」と態度を豹変させた。友引高校に転校してきた時は、竜之介の父から強奪してきたセーラー服を面堂達とプレゼントした。面堂達は女子群が竜之介に興味を示している事が面白くなくて女子群に竜之介は女だと思い知らせる事が目的だったが、あたるはそんなことは一切考えておらず、たんにセーラー服姿を見たいという理由。体育は男子とやらせるという父親の意向に賛同してラグビーを口実にサラシをつけてない胸を狙って背後から鷲掴みにした(すぐにぶっ飛ばされた)こともあるが、時には竜之介と共に父親の横暴に対抗している。
逆に女装少年である(性自認も男性の) 潮渡渚は正体を明かす前から面堂終太郎ともども本能的に女性ではないと感づいて手を出さなかった。
男性に対しては粗暴かつ乱暴であるが、女性には決して手をあげない。だが過剰なセクハラは働きまくり、相手に嫌がられても殴られてもやめない。飛鳥など彼女が抱きついただけで相手のあばら骨を粉々にできる作中随一の怪力を有しているとはいえ、泣き出すほどの男性恐怖症でその原因は自分と把握しているにもかかわらず追いかけ回している。ちなみに原作では上述の発言から分かるように六畳一間ハーレムメンバーに飛鳥を入れていないが、OVAでは入れている。
「ガールハントができなくなる」との理由から、結婚やその先に関することは割と真剣かつ真面目に捉えている一面を持っている(これは結婚を非常に真面目に捉える母親の気質を強く受け継いだため)。釣った魚に餌をやらないで自分に振り向かない女ばかり追いかけているが、本命の女性は自分の中でちゃんと特別扱いした上でハーレムを狙っている。
なお、「目覚めのキスをした男と契らなければならない」という一族の掟を持つクラマ星のクラマ姫は、色男を探していたのであたるに目覚めのキスをされて目覚めた際にすぐ「こんなアホと契りとうない!!」と嫌がった(原作、旧アニメ版のみ)。しかしラムが自分は妻だと言うと「他人のものとなると手に入れたくなる」、女のことしか頭にないと判明しても「これだけアホだと、よけい闘志をかいたてられるわい!」と人格を矯正して何とかあたるを自分に相応しい男に変えようとした(あたるも「契りたかったらわしにふさわしい男になれ!!」と言われて「なります、なります!」と乗り気でラムとしのぶにボコボコにされた)。
クラマはあたるの女好きを科学的に治療しようと試みたが、あたるは精神を女性化されようが、女性に対する恐怖心を植え付けられようが、女好きは矯正されなかった。クラマには「どえらい男」「潜在意識の髄まで腐った男」と呼ばれた。
スペック
他のメインキャラと違って戦闘力は大して高くないが、体育教師を一撃で昏倒させられる程度には手練れであり、作中で面堂ら男子生徒から「どんなダメージをうけても次の瞬間たちなおる!ゴキブリのよ~な生命力と!トカゲの尻尾の如き再生力をもつ!化け物のようなあたるが!」と評されるその防御力はるーみっく作品のキャラクターでは最強とも言われている。その不死身っぷりはサクラが生み出した死神にとり憑かれても死ななかった程である。
足の速さは100mを7秒で走るほどで、時速に換算すると約50km/h程度である。
また真剣白刃取りを得意としており、面堂に斬りつけられる度に見事な腕前を披露している。そのため他の登場人物からも「真剣白刃取りの第一人者」と評されている。
知能に関しては成績は最底辺だが、人を陥れたり金儲けしたりする時の悪知恵は働くのび太やカツオタイプ。後先考えずに行動する事をモットーにしている。
友人観(男性)
基本的に男に対しては付き合いは良いが淡白かつ塩対応であり、白井コースケなどの一部クラスメイト(旧アニメでは「ラム親衛隊」の4人)とは昔からの腐れ縁といった感じの付き合いで名前で呼び合っている。
そして面堂とは、序盤を除き面堂の本質は自分と同レベルである事と悪知恵の面では上回る事から気まぐれでからかったり嫌がらせをしつつ面堂の真剣白刃取りをいなしている。
テンとは「ジャリテン」という渾名で呼びつつ騙したり躊躇なく殴り合ったりと同レベルの争いをしょっちゅう繰り広げている。
食欲
基本的に食べる事しか考えていないレイ(ラムが愛想を尽かすレベル)、サクラなどの超大食いキャラに隠れているが、食欲旺盛で基本買い食い、早弁、拾い食いはするほか、原作ではレイに大食い対決で勝利している。
昭和の男子高校生らしくすき焼きが大好物。諸星家ではすき焼きは一年に1度あるかないかの行事らしい。すき焼きの日に帰ってこなかった際は、「あのいやしい子がすき焼きを放って出ていくはずがないわ」と母親はあたるの身に悪いことがあったのではと心配して(実際ラムの星の節分に強制参加させられて)いた。
旧アニメ版では押井監督の趣向もあり「牛丼とおしんこ」を好んで食べていた描写も多い。
悪天候が続きガールハントもできない日が続いた時に運動不足で太ってしまったことも…。
ラムの嗜好に合う激辛料理は苦手。ラムの手料理を無理矢理食べさせられたり、時には自分から食べたりして唇を腫らしてしまうことがしばしばある。
恋愛遍歴
あたる、ラム、しのぶの三角関係
ラムと知りあうまでは幼馴染のしのぶと一応恋仲だった。(尤も、この頃から異常な女好きの浮気性ですぐに他の女性に目が行きしのぶからビンタを喰らっていた。)
ラムがあたるの押し掛け女房となったのは、第1話で地球をかけた勝負(鬼ごっこ)に負けそうになり、寝込んで一生日陰者で暮らすんだと諦めているあたるに「あたるくん勝ったら結婚してあげる!!」としのぶが持ちかけた。しのぶのこの発言であたるは発奮し「結婚じゃ~!!」と連呼、それがために勝負に負けたラムがあたるは自分にプロポーズしていると勘ちがいしたといういきさつである。
ちなみに、令和のアニメ版で「結婚じゃ〜!!」と言いながら対戦相手のラムの名前も呼んでいたので余計に彼女が求婚されていると勘違いすることに。
こんな形で、あたるとラムは出会ったのだ。
侵略者に勝って地球を守り、幼馴染と結婚するはずがその侵略者の娘と後に相思相愛になり、幼馴染とは最終的に他の女性よりも距離の近い友達に収まるとはこの時のあたるは思いもしなかったであろう。
そのため、当初のあたるにとってラムは厄介者でしかなかった。ラムが自分と同居すればタクシー代を肩代わりすると持ち掛けても、それしか解決方法がないというのに「お前と暮らすくらいなら死んだ方がマシだ!!」と拒否するほどに。周囲からの罵倒や暴力を受けて仕方なく受け入れた。物語初期はラムの求愛を拒み何度もしのぶに電話を掛けたり、落雷の中しのぶに会いに行くがいつもラムの妨害にあっていた。
(令和のアニメ版ではタクシー代肩代わりの下りがなくなり、鬼ごっこの後ですぐに同居する形になる。
なお、序盤はやはりお邪魔虫扱いしているが原作などと比べると対応も比較的柔らかくなっているかも?)
あたるはそんな三角関係に翻弄されながらも弁天やおユキにちょっかいを出しては酷い目にあったり、「目覚めのキス」をクラマ姫にして彼女を悩ませていた。
面堂登場後
だが、やがてしのぶがラムとの悪縁を絶ちきれないあたるに愛想を尽かし、面堂終太郎に惚れたことで結局あたるとしのぶの交際関係は終わってしまう。
しのぶに面堂に乗り換えられた直後は、あたるは本気でしのぶに未練があるような言動をしておりしのぶに対し「浮気者」となじったり、「大金持ちの面堂と結婚できても面堂家では女中扱いされて不幸になるだけ」と思い直させようとしていた。
ラムが面堂に興味を示しても、いつもと違ったまともな顔をして「ラムを面堂におしつけられりゃばんばんざいだが。そうすると異星のきれいなねーちゃんに会える機会がなくなる…」としか思わなかった。
面堂の本命であるラムは面堂に全くなびこうとせずあたるにばかり好意を向けているために、面堂はあたるへの敵意を持つこととなる。あたるからしても面堂に当初付き合っていたしのぶを取られる形となったため互いに強い敵意を持ち合っていた。
(まあ、元々他の女性への気が多いあたると自分を一途に思う人の方が好ましいと思うしのぶだとラムが来なくとも別れる可能性もあったかもしれないが…)
綺麗な四角関係が続いていたが、『君まてども…』であたるの気持ちに変化が起こった。地球の女の子に変装したラムを見て「ラムってこんなにかわいかったのか……」と気づき、次第にラムに惹かれるようになるにつれ、やがてあたるのしのぶへの執着は薄れていく。そして、しのぶも最終的にはあたるへの恋心を無くし、ラムとも普通に話すようになる。
それでもなんだかんだこの4人はウマが合うようで、休日なんかは大抵あたる、ラム、面堂、しのぶの4人で行動することが多かった。
他のヒロインからの扱い
他の女性キャラからの扱いは基本的に「アホ」「軽薄なナンパ野郎」「エロガキ」「悲鳴を上げる変質者」「汚物」のような扱いだが、しのぶはなんだかんだ幼馴染&元カレという事でまだ甘めの対応で、面堂了子も理由はあれだが好意的で、辺境の海王星に住んでいて男性との出会いが普段無いおユキはあたるに押し倒されて受け入れている(このような態度は初登場時だけだが)、劇場版「オンリー・ユー」のエル、病室でいつも彼を眺めていた少女……などそれなりに恋愛かどうかはともかく好いてくれる女性はいる。また、他のレギュラーキャラからも本気で嫌われているのは、一度ならず二度までも「目覚めの口づけ」をされたクラマ姫と男性恐怖症の飛鳥ぐらいである。
あたるはいつもだらしなく緩んだ顔をしているが、元々の顔の造作はそれほど悪くないため気を引き締めればイケメン顔を作れる…のだが、顔の筋肉が持たない。たまに真剣な表情をしている時は男前に描かれてたりする。
ラムとの未来は…?
ラムとの関係は複雑なもので、ラムは夫婦と自称しているが、鬼ごっこの最中にバカにしていた、急に押しかけしのぶとの仲を崩壊させた、ガールハントを邪魔してくる事からあたる本人はまだ認めておらず他の女性とは異なり基本的に冷たい対応をとる。
しかし、前述の「君待てども」でラムへの認識が変わってからはあたるにとっての「特別な女の子」へと変わり、ラムへの冷たい対応は「本気で好きな子への素直になれないなりの愛情表現」へと形を変えていった。
事実、願望であるハーレムにはラムが含まれる事が絶対条件である他、男が寄ってきたりすると途端に遠ざけようとする、急に居なくなったり、ラムの身体に異常が起きた際などには普段の強がりも出来ずに泣いてしまう、複数ある未来が崩壊する危機にその中にあったラムと結婚する未来を体を張ってそれを死守しようとするなど間違いなく大切な存在。要は男のツンデレである。
あと、ラムに本気で嫌われるかもと思った時は心からの涙を流して謝ったり、ラムが本気で危ない状態から助かった時は本気で喜ぶなどやはり愛が深い。こんな感じであたるの方がかまってちゃんになる時もあるのは見ていて面白いところ。意外とラムと添い寝する事になった時はそわそわした事もある。
こんな感じで、最終回では既に本心としてはそうだが、それを口にすると嘘にもなってしまいかねない状況下でラムとの最後の鬼ごっこをジレンマに悩みつつ繰り広げた。
また、先述のハーレムを実現した数ある未来の一つを垣間見た時には、ハーレム資金のためにラムの家財道具全部売却して、騙してバイトさせて、部屋が狭いから屋根で寝かせて、食事も与えなかったという未来の彼の外道ぶりにブチ切れた(その時はウサギの着ぐるみで身を隠していたが)。
名台詞
『一夜の契りってのが、魅力的なんだよなァ、後腐れがなくて………』
クラマ姫への独白。もう最低な発言である。責任をとって入籍とかそんな重たい物はいらん、後腐れなく女遊びがしたい!という身も蓋もないあたるの浮気心を表した一言。
『もうちょっと、いっしょに歩こうよ』
初期の傑作『君待てども…』から。あたるがラムに初対面以来初めて見惚れたシーンであり、それまではあたるにとっては傍迷惑な宇宙人でしかなかったラムに対して2人の関係が少し変わり始めた事を示す台詞。
旧アニメ版では『ときめきの聖夜』で発言しており「…もうちょっと、いっしょに歩かないか?」と口調がいつも通り。
『お兄ちゃんはね、好きな人を好きでいるために、その人から自由で居たいのさ』
映画『ビューティフルドリーマー』でのセリフ。この映画は原作とは違う点も多い為解釈違いとする人も多いが、原作でも口にはしないだけで本質は近いと考える人も多い。
『もう少し、着てる……』
『最後のデート』より。あたるの優しさが伝わるセリフであり詳細は本編を見て欲しい。
『忘れるもんかーっ!』
最終話『ボーイ・ミーツ・ガール』においてのラムに対してのもの。
鬼ごっこの決着を付けるキーワードの「好きだ」の言葉は言うのは簡単なのだが、それはあたる達からラムの記憶を消す装置を止める為の方便にもなってしまう一面もあった。
つまり地球を救う為に好きと言ってしまえばラムとの思い出は消えずとも「自分がラムが大好きだという本心」は二度と届かなくなる為、実はあたる的にはますます言えない状況だったのだ。
しかし、あたるはずっと手にしていたラムの抜け落ちた古い角を握り、どんな事があってもラムの事は忘れないと叫ぶ。
そのあたるの絶叫の真意を知ったラムは、鬼ごっこを終わらせるべく彼に駆け寄る…。
『今際(いまわ)の際に言ってやる』
ラストにおいてそれでも言わないあたるであるが、今際の際(=自分が死ぬとき)というのがポイント。
つまり死ぬまで痴話喧嘩しながら一緒に生きてほしいとも取れる、最高に捻くれてて、最高に情熱的な殺し文句なのだ。
「好き」と言わずにヒロインとのボーイミーツガールを感動的に完結できるのはうる星やつらくらいかもしれない。
ゲーム版
ゲームアーツから発売されたメガCDのゲーム『うる星やつら ディアマイフレンズ』ではサーラ(さっちゃん)の遊びに猛反対している上、サーラのいたずらに度が過ぎていると思うあたるがマジギレ/激怒する場面が多い。
愛称
ダーリン | ラムちゃん、ランちゃん |
---|---|
あたる | あたるの父、あたるの母、白井コースケ、メガネ、パーマ、カクガリ、チビ、錯乱坊 |
あたるくん | 三宅しのぶ |
あたるのアホ | テンちゃん |
あたるさん | 因幡 |
諸星 | 面堂終太郎、温泉マーク、藤波竜之介、サクラ先生 |
諸星さま | 面堂了子 |
他にもおりましたら追加お願いします。
余談
- リメイク版第1話が放送された2022年10月14日(13日深夜)の同時刻に北朝鮮がミサイルを発射していたことが明らかになり、放送中にニュース速報でテロップ表示されたため、「現実でも不幸を引き寄せるんじゃねぇよ!(笑)」などと視聴者からツッコまれた。
関連イラスト
関連タグ
カップリングタグ
他作品の関連キャラクター
- 諸岡わたる:OVA版『同級生』の主人公で、諸星あたるのリスペクトキャラクターで、通学しているのは先負高校(さきまけこうこう)である。なお、ゲーム原作の主人公名は卓朗である。
- 横島忠夫:『GS美神』のスケベキャラ。作者の椎名高志は明言していないが、恐らく諸星あたるのリスペクトキャラ。
- オリビエ・ポプラン:『銀河英雄伝説』の「イゼルローンの諸星あたる」(小説版の作者後書きから)。中の人(とアニメ制作会社)も同じ。
- ホリ・アタル:『ミスタードリラー』シリーズより。諸星あたるが名前の由来になっている(→ソース)。さらに声も同じ中の人担当している。ただし性格は全く異なる。
- 篠原遊馬:『機動警察パトレイバー』の登場人物。CVを古川登志夫が務めており、押井守が手掛けたアニメ作品では長台詞の傾向や語り口がほとんど変っていない。
- キン肉アタル:キン肉マンの登場人物でキン肉スグルの兄でキン肉万太郎の伯父。名前の由来が同じ。ただし性格は真逆でストイックそのもので性格は万太郎が近い。なお古川は「キン肉マンⅡ世」でスグルのCVを務めている。
あかほりさとる関連キャラクター
脚本家・小説家のあかほりさとるは、諸星あたるの在り方を非常に肯定的に評価しており男性として目指すべき理想形のひとつである(一方で、そのバイタリティは加齢によって体力が衰えれば、あたるが究極的にはラムとの未来を守ろうとしたように、いずれ定まるべきところに落ち着く)と公言した。さらに、若いうちはあたるくらいの事をしないと(あたるクラスのバイタリティを持たないと)恋愛も結婚も出来るはずはないし仕事の人脈だって作れようはずもなく、ビジネスマンとして(あるいは男性、または人間そのものとして)評価だってされるはずもない、とまでしている。(まぁ、一言でいえば英雄色を好むの肯定と言える。それもまた偏った考え方ではあるが)
そのため、あかほり作品には諸星あたるをモチーフとしたキャラクターが群を抜いて頻出している。
- 馬場ラムネ(NG騎士ラムネ&40):TV版では小学生(と、あと小山とねぎしからの監修(=ストッパー)が入っていた)という事もあってそれほどでもないが、OVA版(中学生)以降は好色キャラへと変貌した。
- キャロット・グラッセ(爆れつハンター):ファンタジー世界の諸星あたる、と言って良いほどのトレースキャラ。
- 間宮小樽(セイバーマリオネットJ):あたるから名前を採られている(「あ」たる→「お」たる)。もっとも性格はあたるとは正反対だが、それゆえに重責や酷い目に遇うことも多い。