概要
Gender Identityの意訳の一つであり、性同一性とは本来同じものである。
日本文化ではIdentity(同一性)という概念が余り認識されていないことから性同一性という訳語が浸透せず性自認の方が流通しており、文化的認知の乏しさとその表記から、思っているという気分レベルのものと極めて軽く認識されがちである。
しかし、実際にはある人物が過去から未来まで継続して生存し活動している限り同一のその人物であり続けている(同一性)の内、性別について表現したものであり、その人物の自我や存在そのものと不可分な、全ての人間に備わっている根源的要素の一つである。
その為、いわゆる性別不合(性同一性障害)の治療において、身体に精神を合わせるアプローチは古くから数多く試みられたものの成功せず、また対象者の人間性そのものを作り変えるという人権侵害でもあり、医療・倫理の両面から現在では精神に身体を合わせるアプローチが行われている。
以上から、ある人物が男性であるのか女性であるのか、あるいはどちらでもなかったり(第三の性別)どちらでもあったりするのかは性自認に由来する。また、性自認は身体がそうであるように必ずしも男女のいずれかであるわけではなく、混じっていたり、流動的である場合もある。
人間であるヒトと言う種族しか解明されていない。
異性装と性自認
いわゆる男装少女や女装少年が、必ずしもトランスジェンダーとは限らない。
自分の心の性別に違和があるから異性装をするのと、自分の着たい服が社会的に異性のものであるから異性装をするのと、自分の性別で社会的に求められる服(制服など)を着るのに抵抗があるから異性装をするのは、全て違うのである。