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ジェンダー

じぇんだー

社会的な性別とその役割。

社会的な性別ごとにどのような役割を担うのかという考え方。

言葉遣いの例

 女子が街を闊歩するという事自体が眉を顰められた時代、革新指向の彼女達はしばしば保守派から槍玉に挙げられており、それに対して洋風ファッションを意図的に見せつけるといった形で対抗していた。そうした流れの一環として、「男言葉をあえて用いる」という文化も発生していた。
 当時は女子に選挙権も無いような時代であり、学校生活においても女子教育があからさまに軽んじられる事も少なくなかったため、「男子のように振る舞う」事は時に政治的意味すら帯びた。
 体制側から見るなら、そうした女子達は反抗期」や「若気の至り」を超えた重大なタブーとして映ったのであり、実際にその後の戦時体制の中で徹底的な弾圧を行った事で一旦な終結を迎えている。

 そうした時局の中、「伝統芸能」として地位を築いた「宝塚歌劇団の男役」が「男子的女子」を戦後に辛うじて伝え、サブカルチャーが発展する1970年代前後からは日常での使用例が再び散見されるようになってゆく。
 直接的に再普及のきっかけをもたらした事象やその時期については諸説あるが、「マンガの神様」手塚治虫が自身の作品にそのようなキャラクターを登場させた事が一つの転機になった事は間違いないだろう。
 また、アイドルブームの到来で女子歌手が爆発的に増加した事により、差別化のために一人称「ボク」の歌を歌ったり、更には会話そのものを「ボク」で行ったりする例も多発した。メインカルチャーとまではならなかったものの、ボクっ娘は一時期かなり好意的に受け取られるようになった。

 しかし、サブカルチャーが深化・細分化するにつれ、一般人の理解が次第に及ばないところとなってゆき、1980年代には「おたく」という語も生まれて批判的に論じられる事が多くなる。
 「幼稚な精神に甘んじて大人になろうとしない(ピーターパンシンドローム)」という考察はその典型であり、一人称からして一般人と異なる男口調もまた「第二次性徴を受け入れようとしない心の表れ」などと否定的に捉える理解が主流となっていった。
 折しも「女子差別撤廃条約」の批准等を巡ってフェミニズムが盛んになっていた時代でもあり、「自分達の地位が乗っ取られる」と受け止める男子が続出。戦前同様な状況の中で同じ「おたく」内からも「男子に心からなりたいのだろう」等としばしば叩かれるようになり、使用者を減らしていった。

 しかし現代、特に若い世代において「~のよ」「~だわ」のような、分かりやすい女性語を使用する女子はほんのごく一握りで、むしろ「~だよ」「~だぜ」「~じゃねえよ」「~じゃねえぜ」という、かつて男子だけのものであった口調が女子にも大変浸透しているため、言葉遣いにおける男女子の差は急激に小さくなりつつあり、世の中が既に中性的になっている感がある

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