概要
「もう許してやれよ」に対し返されるお約束の言葉。ネットスラングの一つである。
当初は皮肉を込めたジョークとして使われていたが、最近では額面通りに許されないモノに対しても使われる事が多い。
省略形 → 絶許
稀に、イラスト内のキャラクターが「もう許してください」という旨のセリフを言っているものへの返しとしてこの言葉がタグとして付けられる場合がある。
発祥
2006年9月11日に生放送された「FNS5000番組10万人総出演 がんばった大賞7」において、米倉涼子がコメントを行っている最中に謎のノイズが混入した。これに対して2chユーザーは「放屁をした」と認定し、以降芸スポ速報+板に米倉を放屁ネタ(ブボボ(`;ω;´)モワッ)で弄るスレが建てられるようになる。
それからちょっと後の9月24日、当時北海道日本ハムファイターズの金村曉が選手交代を命じられ記録達成を阻止されたことに激怒、ヒルマン監督に「絶対に許さない。顔も見たくない」と発言し話題になる。
両者のネタが融合し、米倉スレ内で行われた「(米倉涼子を)もう許してやれよ」→「絶対に許さない」という定型ネタが発祥、というのが有力。
金村発言の詳細
2006年9月24日、金村曉投手(当時北海道日本ハムファイターズ所属)がトレイ・ヒルマン監督の采配に対して発した。
金村は5年連続2桁勝利、6年連続規定投球回到達の記録がかかったロッテ戦で3点リードしつつも2死満塁のピンチを迎えたため、ヒルマン監督は選手交代を命じる。金村はその後の登板予定がなかったため、この交代により9勝6敗、投球回数134回2/3(規定に1回1/3不足)の成績が確定し、連続記録は途切れる結果となった。
試合後、金村は「絶対に許さない。外国人の監督だから個人の記録は関係ないのでしょう。顔も見たくない」と発言。
この発言が元でプレーオフ終了まで出場停止などの懲罰を受けることとなり、翌年に金村は阪神タイガースへ不可解なトレードをされ、その阪神では先発でも救援でも結果を残せず2011年からBC信濃に転じたがこの年で引退するなど、野球人生を大きく狂わせてしまうことになった。結果的に「絶許」発言が彼の野球人生を大きく変えてしまったとまことしやかに語られているが、そもそも金村は2007年には成績を著しく悪化させて規定を超える大減俸を余儀なくされており、それを飲むか金村の年俸を払える球団へのトレードかの二択になったことで金村がトレードを選択したというのが事実であり、「絶許」発言の影響は公式に否定されている。
その後2ちゃんねる(特に野球関連板)にて定型文「絶対に許さない。顔も見たくない」として定着。近年では単に「絶対に許さない」と使われることも多いが、前述の通り、ネタ的なものからぐう畜などの本当に許されざる存在まで守備範囲は広い。
こちらの略は「絶許顔見」など。
ちなみに、なんJ語には「許さん」と言うものもあるのだが、こちらの方を何の文脈もなしに使うと許銘傑・埼玉西武ライオンズ投手コーチの事を指すとみなされるので、許さないという意思表示をしたい場合は「絶対に許さない。顔も見たくない」(絶許)や「おかしい。こんなことは許されない」などを用いることをおすすめする。
小清水亜美に向けられるネタとして
2008年4月8日に声優の小清水亜美が笑っていいとも!に出演した際、幼児やオタクでない人も知っているメジャーどころの声優陣の中で彼女だけ、スタジオに来ている人々はあまり認知していないであろう「明日のナージャ」のナージャ役として呼ばれていた。この時代、声優はサザエさんやドラえもんあたりのレギュラークラスでないとテレビに出ることはないという時代であり、放送前から先行きが危ぶまれていた。
案の定その際の空気というか反応は…であり、小清水を出演させたフジテレビ制作陣や逆に出演した小清水に対して「絶対に許さない」と言うネタが流行した。
しかし、元々の用法を知らない者が増えるにつれ、彼女や彼女の演じるキャラがメディアに出る度に、ネットユーザーの間で意味もなく「絶対に許さない」と言われるようになった。
文章そのものには棘があり、批判や中傷とも受け取れるため、この「絶許」連呼に対し当人は不快に思っており、自身のブログで「自分が出てくるごとにこれを言ったり書いたりするのはやめてほしい」と明言し、また「絶許」が殺到するであろうブログのコメント欄を廃している。
しかし、その後も悪質なネットユーザーにより、コメント欄が無いからか「絶許」を書かれた手紙を送りつけられてしまう。その結果彼女はブログにおいて改めて、はっきりと拒絶の意を示すことになった。
また、2011年に彼女が主演を務めた「スイートプリキュア♪」では、何の偶然か変身前に敵の所業を「絶対に許さない!」と断じるのがお約束となっていた。しかも同作品は「ナージャ」と同じ枠。
関連タグ
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