概要
テレビ東京で1990年4月6日から1991年1月4日まで、金曜18時30分-19時にて放送された、猛烈に熱血している全38話のロボットアニメ。ほかにもテレビ東京系列局4局(TVQ九州放送は開局前だったためこの数字となる)や奈良テレビの他ミヤギテレビや広島テレビ(この2局は日本テレビ系列局)とか青森テレビ(TBS系列局)とやらでも放送されている。ただし奈良テレビや他系列局ならともかく、テレビ東京系列局でも放送日時を差し替えていた(テレビ北海道は火曜19時30分-20時、あとの3局は金曜7時20分-50分)
監督はねぎしひろし、キャラデザ原案は伊東岳彦、シリーズ構成はぶらざぁのっぽ(小山高生が代表を務める脚本家集団)。基本的には、この3者を内包した上で制作会社である葦プロの名義をもって原作者として扱う。
なお本作において「原作者」扱いされるあかほりさとるは当時、ぶらざぁのっぽの一員(=小山の弟子)として小山の補佐を行い、メディアミックスにおける他メディア版の文芸系を受け持ったことから、本作において単独の名義が出る事になり原作者扱いされるようになったものである。
タイトルの『NG』はニュージェネレーション(New generation)の略(主人公が2代目であるため)、『40』は守護騎士8体、守護歩兵8体、破壊戦士10体、破壊四天王4体、破壊忍者10体の合計数であり、下記の盗賊の数と一致する。
初期案では『アリババと40人の盗賊』モチーフにした「アラビアの鷹丸」というタイトルで忍者の少年が主人公の冒険モノだったがこの時点ではロボットアニメではなかった。その後、タイトルが「SB騎士アコーン」になってからチェスやSDメカニックが付属され、RPGの要素を取り入れた。
頻発する作画崩壊・低視聴率・関連商品の売り上げ不振とアニメ作品やメディアミックスとしてはお世辞にも良いとはいえない代物であったが、放送終了後も『アニメV』(学研)や『月刊OUT』(みのり書房)などで連動企画が継続して行われた事や、地方での再放送によって認知幅が拡大して人気が再燃したことで、OVAやCDドラマおよびそれらを原作に置くライトノベル版が製作されている。
なお後年、あかほりさとるはラジオ番組内で「本作品は『ワタル』のパクリ」と冗談交じりながらも明言している(因みに『ワタル』も前述の小山が手掛けた作品である)。実際、『ラムネ&40』は『ワタル』のカウンター的作品となっており、スポンサーもライバル同士(『ワタル』がサンライズ、タカラ、小学館に対し、『ラムネ&40』は葦プロ、バンダイ、講談社となっている)、内容も同じRPGを扱いつつも真逆に近い方向性、と対になっていることがうかがえる。
元より『月刊OUT』『アニメV』での外伝小説連載の中で、あかほりが初期のうちから「本作の設定はとてもいいかげん(元より、特に外伝小説ラインは設定ぶん投げ前提のギャグ作品であるため、あかほりはじめスタッフの匙加減ひとつで決まるご都合主義)だ」と開き直って言い放っており(そうすることによってTVシリーズで主人公の大冒険が現実世界では一晩の夢として処理していたものが、後々の作品(ラムネ&40EX、ラムネ&40DX)ではそれが緩和されてドキドキスペースとの時間差が無いに等しいものと化しつつ、最終的に『VS騎士』で元に戻ったりしている事に説明をつけている)案の定一部の話(特に『ラムネ&40EX3 ラスト・ラスト』)がシリーズの黒歴史に葬られかねないレベルのパラレル化を起こすなど(それらの作品を原典として『VS騎士』が組まれたため)さすがに全作品に厳密な一貫性を取られているわけではない。
2009年には、同じく伊東岳彦が関与している覇王大系リューナイト共々スーパーロボット大戦NEOに参戦。
長らくシリーズ展開が途絶えて存在自体が忘れ去られかけていたが、これにより知名度はある程度盛り返したと言えるだろう。
2020年2月21日には、生誕30周年を記念して、Blu-ray BOXが発売。特典として劇中に登場したアクションゲーム『KING SCCASHER』がリアルにソフト化、オーディオドラマ全3巻、ラジオドラマ版『EX2』、画集『NG騎士ラムネ&40 イラストレーションズ』縮刷復刻版、TVシリーズ総集編(全4編)、そして完全新作映像「NG騎士トリロジー」などが収録されたファン必携の豪華アイテムである。
登場人物
ラムネス一行
勇者「ラムネス」の伝説を受け継ぎ世界の守護を使命とする者たち。ハラハラワールドのアララ王国と、その基礎となった聖地ラムネッカに拠点を置く。
ラムネス一行の支援者たち
- ヨッコーラⅢ世
- ミイラ婆さん
- 大僧正
- ゴルB
- テレヤン
- ウレP
- チャム
- シカト
- ジョン・ウェイ
- オトト姫
ダ・サイダー一行
元々はゴブーリキ一党の行動隊長(斬り込み役)で勇者ラムネスへの最初の対抗勢力であったが紆余曲折の末に味方になった。
妖神ゴブーリキ一党/闇の意識の根源
- ドン・ハルマゲ
- 妖神ゴブーリキ
- ベッピーン
- トタンカーメン
- ナルシー
- ナルピー
- ロース
- 新妖神たる黒き勇者
登場メカ
守護騎士・守護歩兵
破壊戦士
- ゴールドスケザーン & ゴールドカクザーン
- コテツーン & ムラマッサン
- ガラシャーン & カスガーノ
- ハンゾーン & サイゾーン
- シンゲーン & ケンシーン
- 破壊忍者十兄妹
破壊四天王
- トンデモン
- シャーベッタ
- ナンゴック
- ペーキング
シリーズ一覧
NG騎士ラムネ&40
- TVシリーズ(無印)
- OVA「ビクビクトライアングル 愛の嵐大作戦」
- 小説「外伝 ダ・サイダー伝説」
- ラジオドラマ「EX2 ユラユラ銀河帝国大混戦」
- 小説「外伝2 ココアの恋の物語」
- 小説「EX3 ラスト・ラスト」
- 小説「外伝3 レスカの愛の物語」
- OVA「ワクワク時空 炎の大捜査戦」
NG騎士ラムネ&40XX
- 小説シリーズ(月刊OUT連載のシリアス作品。著者はあかほり…ではなく、あかほりの同期でTVシリーズのサブライターを務めた千葉克彦)
NG騎士ラムネ&40FX
- 小説シリーズ(先述のBlu-ray BOX発売に合わせ連載。「DX」の続きにあたる。)
- TVシリーズ(VS騎士ラムネ&40炎)
- OVA「VS騎士ラムネ&40FRESH」
主題歌
オープニング
「熱血!!勇者ラムネス」(1〜28話)(作詞:紅玉、作曲:りゅうてつし、編曲:乃沢大二郎、歌:草尾毅)
「めざせ! 1番!!」(29〜38話)(作詞:紅玉、作曲:りゅうてつし、編曲:長内悟、歌:草尾毅、横山智佐、玉川紗己子、松井菜桜子)
エンディング
「男と女はパピプペポ」(1〜28話)(作詞:紅玉、作曲:実川俊晴、編曲:Ryu、歌:横山智佐)
「シアワセになるでんna」(29〜38話)(作詞:紅玉、作曲:りゅうてつし、編曲:りゅうてつし、歌:横山智佐、玉川紗己子、松井菜桜子)
各話リスト
便宜上、第1話~第28話を「ハラハラワールド編」、第29話~第38話(最終話)を「ドキドキスペース編」とする。
話数 | サブタイトル |
---|---|
ハラハラワールド編 | |
第1話 | シュパーン!キングスカッシャー復活 |
第2話 | 正義の力だ!セイントボム |
第3話 | ポッキンシティーは腹ぺこだ! |
第4話 | ガハハ!ゴクロー山の爆笑扇 |
第5話 | バンビの頂上になぞなぞの嵐! |
第6話 | 熱血!?カンカン村でアッチッチ |
第7話 | パカッ!頭に花さくニャイル河 |
第8話 | 迷って迷ってホラミッド! |
第9話 | ゼンマイだらけのギアシティ! |
第10話 | アララ?寝ぼけ寝ぼけて海の上 |
第11話 | ヒック!本音ジュースにご用心 |
第12話 | リューグー村は老人パワー!? |
第13話 | ダブルダブルでイースカー!? |
第14話 | 登場!クイーンサイダロン |
第15話 | ハワイイ島のカメカメカ大王 |
第16話 | 走れラムネス!童話の森のワナ |
第17話 | 美人はどっち?レスカ対ココア |
第18話 | ワナワナ!逆襲のダ・サイダー |
第19話 | ガンバレー!ミルクの子守り歌 |
第20話 | 見つけた!アンナモンコンナ門 |
第21話 | 輝け!守護騎士コンテスト |
第22話 | 最高だミャー!タマQ…その愛 |
第23話 | ウソかマコトか?ラムネス伝説 |
第24話 | 突入ホイホイ城!愛の戦士たち |
第25話 | 晴れ姿!三人娘の聖なる力 |
第26話 | 必死の反撃!ダ・サイダー散る |
第27話 | ホイホイ城崩壊!さらばタマQ |
第28話 | まだ続くの!?破壊戦士現わる |
ドキドキスペース編 | |
第29話 | ヘビメタコ裏切りのバラード |
第30話 | 代理戦争!?命をかけたギャグ |
第31話 | 必殺!?破壊ニンジャ武芸帖 |
第32話 | テントチ塔!海中島の戦い |
第33話 | ほらっホラー!枯れ木の森の怪 |
第34話 | リトルロマンス…君の名は!? |
第35話 | 交代劇!ひび割れた愛と友情 |
第36話 | 風に舞う!お花畑は危険地帯 |
第37話 | 大決戦!燃えろラムネス |
第38話 | 40集う!熱血パワーよ永遠に |
余談
幻に終わったEXスカッシャー
当初、キングスカッシャーとクイーンサイダロンは合体攻撃ロイヤルスカッシュを経て、EXキングスカッシャーとEXクイーンサイダロンへとパワーアップ、グレート合体してEXスカッシャーになる予定だった。
しかし、玩具売上不振で短縮打ち切りが決まり、未登場に終わった(後年発売されたハイエンドトイでも立体化されず)。もし実現したとすればバンダイ初の左右合体ロボとなったはずである。
その短縮打ち切りを利用して強引に物語を纏め上げたあかほりさとるは天才としか言えない。
関連タグ
魔神英雄伝ワタル・・・本作同様、小山高生がメインライターを務め、ASATSUが製作に関与したロボットアニメ。共通点が多い他、小山をはじめ共通スタッフもいる。
KO世紀ビースト三獣士・・・当初、本作の後番組として企画されていたOVA作品で、本作との繋がりを意識したものとなる予定だった。