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ご都合主義

ごつごうしゅぎ

その時その時の都合に簡単に流されるようなこと。また、筋の通った説明もなく物事がうまく進んでしまうこと。
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概要

言動や主張に一貫性がなく、その時々の当人の置かれた場の状況や雰囲気、所謂ご都合に流されて行動する様。転じて、創作において、物語の進行に都合のよいように作られた強引もしくは安直な設定・展開のこと。

本記事では後者について説明する。


要するに「そうはならんやろ」とツッコミたくなる展開である。

「神の視点」から人物や世界の動きを追う物語においては、十分な伏線、因果関係、合理的説明が準備できていないと、適当に取ってつけたような展開になってしまうため、物語の盛り上がりを損ない、場をしらけさせ、それまでの流れを台無しにするとして非難されやすい。

それを逆手に取り、制作者側が「ご都合主義」とわかった上でそのような展開に作中でツッコミを入れたり、ギャグとしてわざとらしさが強調されたりすることもある。


ご都合主義の一例

※いずれのケースにおいても作中では相応の理由付けがなされていることも多く、安易にご都合主義と決めつけるべきではない。

補正


世界線


設定

  • 後付け設定
  • キャラクターやアイテム設定で「○○はありえない」とされているのに例外ができてしまう。
  • 特定の設定だけなかった事になる。
    • キャラクターや舞台に変化が生じた結果としてそうなる場合もある。

破壊からの復活

  • 宇宙戦艦ヤマトの第三艦橋
  • 銀河鉄道999の999号の客車。
  • 爆発オチのあと何事もなかったように建て直される建築物。特撮作品で跡形もなく破壊された街が、次の回には普通に前の状態に戻っているなど。

キャラクター


特定のキャラ・道具

  • 沖田十三宇宙戦艦ヤマト
    • 第1作のラストで死亡したはずが後の完結編で…。
  • 湊小春隼坂翠スクールガールストライカーズ
    • 本編で「これ以上キャラが追加されることはない」とかなり念入りに語られていたのにプレイアブルキャラとして追加。プレイヤーにわかる形で説明がなされないまま他キャラクターの記憶や過去の時間軸のエピソードも彼女たちがいたものとして改変されている。
    • ただし、これは演出上の意図を持ったものであることがその後のストーリーにて示唆されている。

事件・邂逅

  • 刑事ドラマなどでよくある「偶然重要な会話を立ち聞き」。
  • 名探偵の行く先々で事件が起こる。→歩く死亡フラグ
  • 名医が旅先で怪我人や病人に遭遇する。
  • 特定の回だけいつもはポンコツなキャラクターが名推理を披露する。
  • 事件と無関係の会話や事象が必ず事件解決の鍵となる。
    • そもそも、本当に事件に関係無いものはわざわざ描く必要が無いため、関係のないように「見える」というだけのことである(ミスリード狙いならともかく)。
  • 凄惨な死体が不自然に隠された状態で発見される。目潰しされたのにサングラスをかけていたり腐乱死体がブルーシートに覆われていたり

通貨・単位

  • 舞台が外国なのに通貨が自国と同じ、海外を転々としているのにどこでも同じ通貨が使える。
  • 異世界なのに単位系がメートル法、ヤードポンド法などが使われている、もしくは名称だけ違って同じスケールを指している(ただし、転移・転生した人物が「そのように解釈しているだけ」や「外部からの関与により『翻訳』されている」ケースも多い)。
  • 異星なのに日、月、年などの地球という天体の条件を前提にした時間単位が通用する。

武器・道具

  • 何かが欲しいと思うと、なぜかたまたまそれが道に落ちていたり、空から降ってきたりして簡単に手に入る。
  • 変身アクションで、初変身でも満足に戦える/新武器などを初めて手にした時点で完璧に使いこなせる。
  • 初変身完了直後、考えてもいなかったのに名乗り口上を喋れる。
  • 決定的な効果のある道具や能力を持っているのに、危機に陥った時に限ってそれを使わない。
    • 後述の販促や尺調整の都合上という場合もある。
  • 随伴歩兵も遮蔽物もなく対象に接近する戦車や、至近距離で戦う戦闘機。
    • ロボットアニメや怪獣映画に登場する。
  • 暴走形態、精神汚染など、技術的にコントロール不可能で使うこと自体があまりに危険すぎるにもかかわらず、なぜかそのアイテムを無理やり使いたがるキャラ。
    • 何も調整されていないのにそういうキャラが次回使う時にはなぜか完璧にコントロールされている暴走アイテム。
  • 銃弾がゴムだった、本物の血ではなく血糊だったなど、主人公や味方の時だけ殺傷能力が低くなっている。
  • 逃げる人物がちょうど出てきた車に轢かれる。

言葉・言語

  • 日本を訪れて間もないのに日本語がペラペラな外国人、逆に外国語がペラペラの日本人。
    • 地球を訪れて間もないのに地球語ペラペラな宇宙人。
    • そもそも世界のどこに行っても主人公の言語で通じる。イナズマイレブンリングにかけろなど世界を股にかけるスポーツ作品ではありがち。なんなら異世界でも通じる。(一応、外国語という概念は存在する)。
    • 高性能な翻訳機がある、詳しい描写はないが必死に勉強している、何らかの特殊能力や神からの加護など。
  • 「話せる」かは別として、動物が人間の言葉を理解しているかのように振舞う。

舞台・場所

  • 地方の駅というわけでもないのに行為が終わるまでは何十分経っても次の駅に到着しない痴漢系エロマンガ・エロアニメ・AVのバスや電車。
  • 舞台作りに困ると、戦争物だろうとファンタジーであろうと、とりあえず学園もの
  • 中世ヨーロッパ風の世界観なのに時代設定が変。 → ジャガイモ警察(そもそも中世ヨーロッパ風異世界でしかないため、これをご都合と呼ぶのはいささか酷であるが)
  • プレイヤー視点では街の様子がたった数ヶ月で大幅に変わっているのに何事もなく日常を過ごすキャラクターたち
    • RPGロックマンシリーズによくある光景(グラフィックをシリーズごとに一新するから)。
    • とはいえ、現実でも生活環境の激変に適応する速度は案外早いものではあるため、これをご都合主義と扱うのは無理があるかもしれない
  • 止めたいことや気を逸らしたいことがあると、それに関わる現象ばかり発生する。→マーフィーの法則

謎理論・理屈

  • 説明や展開に困るとトンデモ理論がまかり通る。 → 例:ゆで理論民明書房
    • 理論の筋は通っているが、そこに至るまでの過程が唐突、意味不明に見えるパターンもある。→風が吹けば桶屋が儲かるの理論
  • 主人公が何か失敗すると、何の説明もなく時間がその前に戻る(回想ではなく、リセットである)
  • 試合中でも普通に仲間と喋ったり、途中で回想に入ったりするスポーツアニメ・マンガ。
  • 住宅地や人通りの少ない道なのに狙い澄まして突撃してくるトラックに轢かれる転生もの主人公。→転生トラック
  • 人智を越えた力でタイムパラドックスを強引に解決(なお完璧に解決されていなくともその先はなかったことにされる)。

交配・年齢


特撮系

  • 悪の組織が作戦を始めたら、たまたまヒーローもそこを訪れていた。 → 特撮ワープ
    • 似た例に人々が敵に襲われている所にヒーローがすぐ現れるなど。と言うより、ヒーローがすぐ駆け付けられる場所にしか敵が出現しない。
    • 敵がヒーローやその近親者の利用・抹殺を目的としている、全国にある支所の一つなどごく狭い地域を拠点としているような場合は例外。
  • 名乗り口上変身シーン中に危害を加えない悪役
    • これを破ったキャラは創作の歴史上でも確認されている(というか変身妨害の類は初代『仮面ライダー』の時点で存在する)。
    • 類似例として、ヒーローの会話が終わるまで危害を加えない悪役。「茶番はそこまでだ」といった、さも会話をする余裕を与えていたかのような台詞で締められることもある。
  • 必殺技を避けようとしない(それどころか自ら喰らいにいく)悪役。
    • これに関しては敵のプライドの高さや強さを視聴者に見せつける演出の一つとも解釈できる。もちろん大抵の場合は食らう前に避けようがないほどダメージを受けている。
  • ヒーローの変身前の姿を知っているのに、なぜか正体を周囲にバラさない悪役。
  • ヒーローの活動拠点を知っているのにそこに攻め込まない悪役。
    • 大抵はヒーロー達の最大の危機を演出する終盤に起こる。
    • もっとも、攻め込むとまでは行かずとも、潜入して悪事を働く展開は多い。
  • 再生能力や敵の力を吸収する能力の唐突な限界
    • 上限無しのチートキャラはほぼ確実にラスボスか中ボスになるし、そんなボスキャラでも決着をつける必要があるので。
  • 武器やアイテムを投げ捨てたり破壊されたりしても次の戦闘では元に戻っている。
    • 新アイテムが毎週のように雨霰のごとく出てくる。特にアイテム商法が確率されてきた21世紀以降の作品にみられる。
  • 世界征服を企む悪役が日本ばかり襲撃する
    • ロケ地の問題で日本の特撮ヒーローによくある光景。派生型として敵の出現が関東に偏っているなど。悪役とは関係ないが、アメリカ等を舞台にした作品が実写版だと舞台を日本に変更されるのも同じ。
    • 一応死ね死ね団ミュージアム等は日本だけを狙う理由付けがされている。
  • 悪役が巨大化する迄ヒーローが巨大戦力を投入しない。
    • この事は他作品でもツッコまれていた
    • ただし、巨大化する前に巨大戦力を投入するのは、兵士一人を倒すために絨毯爆撃をするような過剰運用と考えれば、あながち戦術として間違いとも言えない。

バトル系

  • 戦いで致命的な傷を負い、かつ回復していないはずなのに、次の戦いで普通に動ける。
  • 「殺すには惜しい」「興が削がれた」などと言い、ヒーローを始末できる状況でも始末しない悪役。
  • ヒーローが現れるとすぐに気付き、周囲に危害を加えるのを中止する悪役。
    • 無論、大抵はヒーローが自ら悪役の前に立ちはだかったり、呼び止めたりする。
  • 尺調整のために敵キャラがしぶとく生き延び続ける。→ノスフェル
    • 味方もしぶとく生き延びている。あるいは死んだはずが生きていた事にされる。
  • 悪役やメインキャラのバレバレな変装に全く気が付かない。→ばいきんまん
  • ピンチになると奇跡が起きて逆転する。→その時不思議な事が起こった
    • または先輩ヒーローが助けに来る(主人公が最後まであきらめずに抵抗を続けていたなら「主人公が持ちこたえ続けたからこそ、助けが間に合った」とも解釈できる)。
  • 追い詰められた主人公が叫び声と共に何らかの力に目覚める。 → イヤボーン
    • 叫び声の他、強い思いや決意を抱いた場合にも見られる。
  • プリキュアシリーズにおける敵幹部の浄化。 → 妖精無罪
  • 何故か主人公が一人で行動し、偶然出会ったキャラと親しくなるも、後に敵として戦うことになる。→レゼ桃寺神門
  • 視聴者や読者からすると不自然なタイミング、不可解な理由で敵側にトラブルやアクシデントが生じて主人公側が勝つ。
  • 敵側が圧倒的に多いのにもかかわらず主要人物が無双する。

リセット系

  • シリーズもので(世界観が同じであるにもかかわらず)歴戦のキャラクターの強さがリセットされる。

ご都合主義への対策

正当化させる手法

「ご都合主義」を逆手に取り、強運の持ち主という設定のキャラを登場させ、上記のような現象が発生するのはその強運故のことと説明できる作品もある。例:「宇宙戦隊キュウレンジャー」のラッキー、「とっても!ラッキーマン」のラッキーマン


装甲騎兵ボトムズ」のキリコ・キュービィーはその究極系とも言える「異能生存体」である(生存を義務付けられ、自分の意思で死ぬことすらできない)。


この他、「ご都合主義」と呼ばれるような設定に作中で理由がなされている作品もないわけではなく、例として宇宙刑事で敵が変身妨害できないのは「実際の変身が極めて短時間で完了するので、敵が妨害する隙が無い」、轟轟戦隊ボウケンジャーで直ぐに巨大戦力を投入しないのは「敵だけでなく味方にも被害が出る為」、月が導く異世界道中で美男美女が多いのは「世界を管理している女神の趣味趣向に左右されているから」と説明されている。他にもゾハル全知全能の書のように世間でご都合主義と呼ばれる展開が作中設定に組み込まれている作品もある。


都合よく人手や装備が集まる事を「上層部が根回ししてくれているからだろう」と登場人物が推測する形で説明された作品もある


Conker's_Bad_Fur_Dayのような、ご都合主義の展開を持ち出してなお打開できない状況を作り出すことで、事態の大きさを見せ付けるという手法もある。


また、一見ご都合主義に思える要素が、実は最終章への壮大な伏線だった作品もある


削ぎ落す手法

ご都合主義をあえて削ぎ落とし、超常的な描写であっても説得力のある設定を持たせた上で、リアリティも追求する事で作品としての魅力に昇華する作品も存在する。


特に有名な例は仮面ライダークウガであり、子供でも容赦無くモブ厳、警察が無能ではない、特撮ワープが存在しないなど、お約束が廃止された。

このご都合主義の排除の極致として「主人公も、(守るためとはいえ)暴力を振るった側なのだからラスボスと相討ちになるべきだ」という案も考えられていたが、あくまでも子供達に夢を与える番組なのだからとプロデューサーらが反対した事でボツになった。いかにご都合主義を廃そうとする作品であっても、因果関係や合理的説明にこだわりすぎると話が面白くなくなるのは事実で、常識的に起こりにくい・起こり得ないことが起こるからこそ創作物はエンタメ足りうるのである。


結論

ご都合主義は、ある程度であればお約束として許容されるし、むしろ様式美として愛されたりもする。極論を言ってしまえば、普通に暮らしていて高確率で起こりうる事だけを淡々と羅列していても物語性や面白さは生まれにくいのであり、平々凡々とした日々を送っている者からすれば物語になっている時点でご都合主義的展開は既に発生しているとも言えよう。


しかし、だからと言って何事にも限度というものがある。必然性も無しにあまりに多用し過ぎれば物語の緊張感を落としてしまうし、あまりにも突拍子のないものであれば読者を置いてけぼりにしてしまうこともあるため、作劇において使い所には注意すべき所でもある。


物語に理路整然とした筋は必要か、整合性とエンタメ性はどちらが重要か。有史以来あらゆる戯作者が頭を悩ませたであろう疑問と不安だが、結局の所行き着くのはその物語を通じて何を伝えたいか、与えたいか、示したいかである。そういった目的、目標がハッキリした上で受け手側がそれを受け入れられる過程であった場合は、たとえどれほどご都合主義的展開であったとしても、それはお膳立てという形で了承されるのである。


逆に言えば、そうした目的や目標がハッキリとしなかったり、途中でブレたり、それが受け手側にとって容認できないような渡し方であった場合は、どれほど整合性や筋が通っていたとしても駄作や迷作、あるいは記憶に残らないモノとして舞台から静かに去って行くのだ。


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奇跡 その時不思議な事が起こった カードゲームではよくあること

御都合主義 超展開 あるある 大人の事情

主人公補正 異能生存体 上級国民


負のご都合主義主人公(ヒーロー)が理不尽に不幸を被ったり、それと敵対する(もしくは危害を加える)悪役・クズモブにとって都合のいいご都合主義のこと。読者や視聴者、プレイヤーから不評を買うタイプのご都合主義はコチラが大半。

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