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概要

ご都合主義という言葉には2つの意味がある。
1.言動や主張に一貫性がなく、その時々の当人の置かれた場の状況や雰囲気、所謂ご都合に流されて行動する様。似たような言葉に日和見主義主人公補正、(一部の)フラグなどがある。
2.1番から転じて物語の進行に都合のよいように作られた強引もしくは安直な設定・展開のこと。作中でツッコミが入ったり、わざとらしさが強調されることがある。
ここでは2番について記述する。

ご都合主義の一例

  • 後付け設定
  • 危険な目に遭ってもなぜか主要人物はなかなか死なない(主人公補正
  • 怪我をしてもすぐに治る or 軽くなる。(ギャグ補正
  • 戦いで致命的な傷を負い、かつ回復していないはずなのに、次の戦いで普通に動ける。
  • 宇宙戦艦ヤマト沖田十三。 - 第1作のラストで死亡したはずが後の完結編で…
  • 宇宙戦艦ヤマトの第三艦橋。 - 破壊されても1週間で元通り
  • 銀河鉄道999の999号の客車。 - こちらも破壊されても1週間で元通り
  • 特撮作品で破壊された町 - こちらも(ry
  • 刑事ドラマなどでよくある「偶然重要な会話を立ち聞き」。
  • 名探偵の行く先々で事件が起こる
  • 名医が旅先で怪我人や病人に遭遇する。
  • 悪の組織がいつもと違う場所で作戦を始めたら、たまたまヒーローもそこを訪れていた。(特撮ワープ
    • 似た例に人々が敵に襲われている所にヒーローがすぐ現れるなど
  • 何かが欲しいと思うとそれが道に落ちていたりして簡単に手に入る。
  • 新武器などを初めて手にした時点で完璧に使いこなせる。
  • 1つしかないはずの物が説明なしに複数個登場。
  • ワンオフの試作機がいつの間にか「予備パーツ」とやらで複数作られ再登場。
  • 日本を訪れて間もないのに日本語がペラペラな外国人。
  • 地球を訪れて間もないのに地球語ペラペラな宇宙人。 - 高性能翻訳機という言い訳もあるが…
  • そもそも世界のどこに行っても主人公の言語で通じる。 - イナズマイレブンリングにかけろなどスポーツ作品ではありがち。お互いになんの支障もなく会話できている(一応、外国語という概念は存在する)。
  • 舞台が外国なのに通貨が日本円。
  • 異世界なのに単位系がメートル法。
  • ピンチの際に前置きもなく新兵器や対抗策を披露する科学者(こんなこともあろうかと
  • 絶対日常生活において役に立たないであろう知識を即座に解説する物知りキャラ。(知っているのか雷電
  • 決定的な効果のある道具や能力を持っているのに、危機に陥った時に限ってそれを使わない(後述の販促や尺調整の都合上という場合もある)。
  • 随伴歩兵も遮蔽物もなく対象に接近する戦車や、至近距離で戦う戦闘機(ロボットアニメや怪獣映画に登場する)
  • 名乗り口上変身シーン中に危害を加えない悪役。 - これを破ったキャラは創作の歴史上でも確認されている。
  • 必殺技を避けようとしない悪役。
  • 強敵や心強い味方がストーリーが進むごとに弱体化。(ただしこれはパワーインフレと区別がつきにくい。スーパー戦隊の追加戦士など)
  • 「殺すには惜しい」などと言い、ヒーローを始末できる状況でも始末しない悪役。
  • 尺調整のために敵キャラがしぶとく生き延び続ける
  • 味方もしぶとく生き延びている。あるいは死んだはずが生きていた事にされる 。
  • 悪役やメインキャラのバレバレな変装に全く気が付かない。
  • 主人公が何か失敗すると、何の説明もなく時間がその前に戻る。
  • 試合中でも仲間と喋ったり、途中で回想に入るスポーツアニメ・マンガ。
  • プリキュアシリーズにおけるそなたでござったか妖精無罪
  • いつまでたっても次の駅に到着しない痴漢系エロマンガ・エロアニメのバスや電車。
  • ファンタジーでも出てくる水着と温泉。
  • 中世ヨーロッパ風の世界観なのに時代設定が変→ジャガイモ警察
  • 狙い澄まして突撃してくるトラックに轢かれる異世界転生主人公。
  • 舞台作りに困ると、戦争物だろうとファンタジーであろうと、とりあえず学園もの
  • とりあえずデウス・エクス・マキナ
  • 死人を生き返らせることができる条件がある、死亡確認
  • 追い詰められた主人公が叫び声と共に何らかの力に目覚める(イヤボーン
  • 動物が人間の言葉を理解しているかのように振舞う。
  • 子供キャラの精神年齢が異常に高い。
  • 季節が何回もめぐっても時代が移り変わっても登場人物は年をとらない。-サザエさん時空
    • 生まれたての赤ちゃんなど一部のキャラだけ年を取る。
    新アイテムが(唐突にしろ、必然的にしろ)毎週のように雨霰のごとく出てくる(特にアイテム商法が確率されてきた21世紀以降の特撮ヒーロー)
  • ピンチになると奇跡が起こったり、先輩ヒーローが助けに来る。
  • 異種族との間でも普通に子供が生まれる - 人に限りなく近い種族ならともかく、明らかに人外要素が強い種族とも子を成せるなど。現代のファンタジー作品だけでなく、神話時代から見られる。
  • 種族が明らかに人間なのに見た目と年齢が釣り合わない(最たる例:ショタジジイロリババア)
  • 説明や展開に困るとトンデモ理論がまかり通る(例:ゆで理論)
  • 実は裏で〇〇が〇〇をサポート/暗躍していた。あるいは黒幕にされる。(例:それも私だ)
  • 新キャラが登場すると元いたキャラクターの扱いがなぜか悪くなる(例:アーサー王伝説)
  • 明らかにその国の通貨ではない貨幣で買い物ができる(女神転生シリーズのマッカやイナズマイレブンシリーズのねっけつポイントなど)


なおこれを逆手に取り、強運の持ち主という設定のキャラを登場させ、上記のような現象が発生するのはその強運故のことと説明できる作品もある。例:「宇宙戦隊キュウレンジャー」のラッキー、「とっても!ラッキーマン」のラッキーマン
装甲騎兵ボトムズ」のキリコ・キュービィーはその究極系とも言える「異能生存体」である(自分の意思で死ぬことすらできない)。
この他、「ご都合主義」と呼ばれるような設定に作中で理由がなされている作品もないわけではない(例として月が導く異世界道中では美男美女が多いのは世界を管理している女神の趣味趣向に左右されているからと説明されている)。

あるいは、Conker's_Bad_Fur_Dayのような、ご都合主義の展開を持ち出してなお打開できない状況を作り出すことで、事態の大きさを見せ付けるという手法もある。

ご都合主義に対する批判

この御都合主義をあえて削ぎ落として、超常的な描写であっても説得力のある設定を持たせた上で、リアリティも追求する事で作品としての魅力に昇華する作品も存在する。特に有名な例は仮面ライダークウガであり、子供でも容赦無くモブ厳、警察が無能ではない、特撮ワープが存在しないなどお約束が廃止された。
このご都合主義の排除の極致として「主人公も(守るため)とはいえ、暴力を振るった側なのだからラスボスと相討ちになるべきだ」という案も考えられていたが、あくまでも子供達に夢を与える番組なのだからとプロデューサーらが反対した事でボツになった。いかにご都合主義を廃そうとする作品であっても、ジャンルや制約の都合上などから限界があるようであり、物語を円滑に動かす都合上、多少の「ご都合」は必要なのである(でなければ一条さんはあっさり死んでいる)。

勿論、常識的に起こりにくい・起こり得ないことが起こるからこそ創作物はエンタメ足りうるものであり、ある程度のことであればお約束として許容されるし、むしろ様式美として愛されたりもする。
極論を言ってしまえば、普通に暮らしていて高確率で起こりうる事だけを淡々と羅列していても物語性や面白さは生まれにくいのであり、平々凡々とした日々を送っている者からすれば物語になっている時点でご都合主義的展開は既に発生しているとも言えよう。
しかし、だからと言って何事にも限度というものがある。必然性も無しにあまりに多用し過ぎれば物語の緊張感を落としてしまうし、あまりにも突拍子のないものであれば読者を置いてけぼりにしてしまうこともあるため、作劇において使い所には注意すべき所でもある。

物語に理路整然とした筋は必要か、整合性とエンタメ性はどちらが重要か。
有史以来あらゆる戯作者が頭を悩ませたであろう疑問と不安だが、結局の所行き着くのはその物語を通じて何を伝えたいか、与えたいか、示したいかである。そういった目的、目標がハッキリした上で受け手側がそれを受け入れられる過程であった場合は、たとえどれほどご都合主義的展開であったとしても、それはお膳立てという形で了承されるのである。
逆に言えば、そうした目的や目標がハッキリとしなかったり、途中でブレたり、それが受け手側にとって容認できないような渡し方であった場合は、どれほど整合性や筋が通っていたとしても駄作や迷作、あるいは記憶に残らないモノとして舞台から静かに去って行く。

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