ラッキー(キュウレンジャー)
らっきー
宇宙を旅する冒険者で、シシレッドの変身者。
純粋なシシ座系人ではなく、遠い先祖にかつてドン・アルマゲと戦ったオリオン座最強の戦士オライオンがおり、シシ座出身であるオライオンの妻と、当時生まれたばかりでシシ座に疎開していたオライオンの子供がラッキーの直系の先祖にあたる。
ラッキーと言う名前の通り、生まれつき宇宙一の強運の持ち主である天真爛漫な青年。その為、キューレットで出陣メンバーを選ぶ際もほぼ毎回出ている。
ピンチもチャンスと捉える超絶ポジティブシンカーで、強い意志を持つ。
「宇宙で起きる何事も自分に関係ないはずがない」と理屈ぬきで困っている人を助けようとする。
しかし決して盲目的な義侠心を持っているわけではなく、ジャークマターの恫喝に屈して子供に暴力を振るった一般市民らには厳しい態度を取ったこともある。
行動を起こす時は「よーし、運試しだ!」と告げるのが口癖。決め台詞は「お前の運、試してやるぜ!!」。
ちなみに上述の「よっしゃラッキー!」は幼少時から言い続けていたらしく、惑星ルースで再会した爺やには「『よっしゃラッキー』なんて言う奴はお前以外におらん!」という理由でシシレッドの正体を見破られている。
宇宙の果てを見てみたいという理由で物語開始までは一人乗りの宇宙船で旅をする日々を送っていた。
ハミィの「ルースから来たってマジ?」という台詞からかなりの辺境出身らしく、宇宙幕府ジャークマターの事は知らなかった上に一度も遭遇した事はなかった(此は育ての親でもある爺やから厳しく言われ、はぐらかされ続けた事からの反発からと言える)。
そして偶然墜落した(本人は「着地成功」と言っているが)惑星クロトスにて他の3人の戦いを見て感動し「俺もあれ(キュウレンジャー)になる!」と一方的に宣言。
セイザブラスターを勝手にオリオン号から持ち出し、キュータマを探しに宇宙に飛び出した。
その後惑星ジャグジャグにて襲ってきたジャークマターの戦闘機に生身でしがみ付いた所を宇宙空間に放り出され凍死しかけるが、持ち前の強運に加えて
「俺がここで終わるわけねぇ、俺はキュウレンジャーになる男だからな!!」
という強い意志を、通りがかりの獅子座流星群の中にあったシシキュータマに認めさせた。
そしてそのまま生身で流星に乗って地上へ帰還し、爆炎の真っただ中でシシレッドに変身。
オリオン号クルーへの宣言通りキュウレンジャーとなった。
なお“強運”と言う肩書には、裏を返せばやたらトラブルに見舞われ運試しに晒される境遇も含まれている事になるのだが、そもそも彼の強さの本質は、どんな困難を前にしても悲嘆に俯かず、勝機を見出し掴み取ることを絶対に諦めない『強靭な前向き根性』であり、ピンチのことごとくを真っ向から受け止め、片っ端からチャンスに切り換え乗り越えていくことこそが彼の“ラッキー”なのである。
実際にその姿勢に感化され突き動かされた者達は多く、彼等が起こした行動でラッキーが危機から脱出する場合も多い(逆にただの運頼りの男という誤解から当初は反発していた者もいた)。
またSpace.5にて「キュウレンジャーがジャークマターと戦う事で人々にジャークマターに立ち向かう勇気を取り戻す」という考えに至っている事からも、ラッキーが本当に頼りにしているのは心の繋がりであって強運を自慢こそするが決して依存した男ではない。逆に言えばラッキーがこういう男だからこそ揺り動かされた運命が彼に味方するとも言える。
また、『絶望しない事が生み出す強さ』を実践し続けて来たせいか、闇堕ち狙いの精神攻撃に滅法強く、サザンキングやドン・クエルボが放った幻覚に惑わされず、寧ろ相手を驚かせ、最終決戦でも人の絶望に付け入るアルマゲの肉体乗っ取り攻撃を跳ね除けてとどめの決定打へと繋げて見せた。
ある意味最も自然な形で周りを良い方向へ動かしており、“主人公”として真っ当な役割を果たしていると言える。
一見陽気なラッキーであるが、Space.11~12では壮絶な過去の一端が明かされている。この一面はラッキー個人のエピソードへ深く関わる要素でもあり、それが生む葛藤にラッキーは劇中何度も翻弄されている。
また、総括するとこの時のラッキーは、ほんの些細なアンラッキー(※懸賞が外れる・占いが最下位等、自分が幸運だと思ってない人達にはどうでもいい出来事)を切っ掛けとしてあっと言う間に精神的に不安定となり、しかもそれに目を付けたイカーゲンの心理工作へ見事に嵌った結果、心が完全に折れかける状況へアッサリ追い込まれた。
製作サイドからも「無知な田舎者(故に恐れや偏見を持たない)」「(色々と)極端な男」と言われているラッキーだが、これは彼自身の過去が深く関係していると思われる。
かつては無力で周りに守られていた子供だった自分が、その周りが犠牲になった事で生き残り成長出来た。だがSpace.5で読み取れる様に彼は人との絆・心の繋がりを大事にする人間である。
そんな人物が自分を生かす為に周りが犠牲になったと感じたら、言葉にならない悲しみややるせなさ等を強く感じる事だろう。
恐らくラッキーが宇宙一の幸運である事に拘るのは、こうした過去の無力(=アンラッキー)な自分を許せない為だろう。
その為彼は“ピンチをチャンスに変える為の前向きな心”を持ってこれまでひたすら突き進んで来たが、そのやり方に限界が訪れて破綻した結果がSpace.11の顛末であった。
続くSpace.12ではこれまでのポジティブさが嘘の様に後ろ向きな発言をするのだが、これは過去に置いて来た筈の“無力(アンラッキー)な自分”を思い出してしまった為である。
だがそんな彼を励まし檄を入れたのは、彼に過去と不可能を乗り越える力を貰った男と、キュウレンジャーとして最初に感化され闘志を取り戻し、自らを宇宙一の幸運を届けるお守りとまで言い切った男だった。
そして2人の言葉を受けたラッキーは自分を陥れようとしたイカーゲンへと挑み相手を弱体化。“宇宙に住む全ての人を苦しめるジャークマターを倒すまで自分はラッキーだと言い続ける”と言う新たな決意表明をしてイカーゲンを撃破し、いつもの幸運も戻って来たのだった。
ただしこの時点でのラッキーは“自分だけが前向きでいる”から“仲間達と共に前向きでいる”と言う風にポジティブシンキングの格好が変わっただけで、無力(アンラッキー)な昔の自分を許せているかは怪しい所となっている。
その為今回の物を超える困難が訪れた時、今回以上に強く『自分はアンラッキー(=無力)だ』と思い込んでしまう危うさが残っている状態でもある。
またこれ以降、ラッキーはつらい状況に遭う等すると、拗ねた子供を思わせる表情のしかめっ面を見せる様になった。
その後伝説の救世主・鳳ツルギとの邂逅によってその歪みは再発。
人々を導く大人として長きに渡り現実を見てきたが故に、Space.23で「何の被害も出さず、一人も残らずに救いきる事など出来はしない」と言い切るツルギの主張は、「後ろ向きな実状」をムリヤリにでも否定する事に自らのアイデンティティを委ねているラッキーにとって決して許容出来る物ではなかった。
一方で、ツルギにとってラッキーは救いきれなかった者達に関する何らかのトラウマを刺激する相手であるらしく、ラッキーが何かを言う度に一瞬険しい表情をした後でラッキーを煽る言葉を返している。
結果いつもの明るさは失われ、苛立ちをぶちまける様な態度で彼に猛反発していたが、Space.24にてツルギが過去の戦いで負った心の傷を知った事で、お互いに認め合う関係になった。
それからしばらく後のSpace.41~43において、ラッキーは自らの歪みの根源と全面的に向き合う試練に晒される事となった。
その詳細と結末は、こちらの項目を参照。
space.36で自身が育った惑星ルースを救出に向かい、自分を育ててくれた爺やや親友のシーザーに再会した事で、本人すら知らなかった彼の素性が明らかになる。
彼はシシ座系惑星カイエンの王・アスランの息子…つまり王子様だったのだ。
爺やが長らくラッキーにその素性を告げなかったのは、アスランが息子を助けるため爺やと共にルースに疎開させていた事、そしてアスランは存命ではあるもののジャークマターの配下に堕ちてしまった事が理由であった(ラッキーが宇宙を旅していた本当の理由も、元はと言えば家族の手掛かりを得る為だった事が判明している)。
続くSpace.37では故郷・カイエンでジャークマターの一員となってしまった父と対峙し、ククルーガらと交戦して捕虜になり、父の手で公開処刑されそうになる。
そして公開処刑の際に、本物のアスランは既にククルーガに殺害されていたと聞かされるも、決して自分の強運を諦める事はなかった。
直後にツルギの作戦が成功し救出された後、悲しみをこらえながら父の仇を討ちカイエンを解放。
民衆に祝福されつつカンムリキュータマの生み出した冠で戴冠、カイエンの王として即位した。
この時、スティンガーとツルギからシシ座の王の証たる純白のコートを贈られたが、「今の俺はキュウレンジャーの一員」という理由ですぐにいつもの赤いジャケットに着替えている(その際、王の証の純白のコートはマネキンに掛けられた)。
そして後のSpace.46、最終決戦時に純白のコートを着用。その姿でツルギのかつての友でありジャークマターを動かす黒幕となっていたクエルボと対峙、ある意味自分のifとも言える相手が仕掛けた精神攻撃を見事打ち破り撃破した。
直後のSpace.47、クエルボを切り捨てたアルマゲに取り付かれたツルギに対してラッキーは「俺はお前が大嫌いだった!でもそんなお前から、俺はいろんなことも学んだ!」とも叫んでいる。相手の良い所も悪い所もよく見ているからこそ言えるこの言葉は、言った本人が自分の良い所と悪い所を大切に出来ている事も表しており、自己嫌悪を抱えていたが故『ツルギの事を悪く言わない“親友”』へ固執していたクエルボには言えない物である。
結局、精神面で大きく成長していたラッキーは既にクエルボを超えていた。その両者が対峙した時点で、勝敗は決していたのである。
そしてその上で絶対に諦めなかったラッキーは、チェンジキュータマとプラネジュームを用いた奇策を思い付き実行、ツルギを生きたままアルマゲより引き剥がして助ける事に成功。キュウレンジャー全員でアルマゲとの最終決戦に挑み、見事完全勝利を果たしたのだった。
一国の主でありながらも、ガルと共に人助けの旅に出ている。
だが、その途中で再び宇宙スクーターが故障し、スパーダの店前に墜落してしまう。
『VSスペース・スクワッド』では犯罪容疑をかけられたハミィを擁護し、彼女を全宇宙指名手配にしたツルギと対立。やがて擁護派と逮捕派に分かれての内戦にまで発展してしまう。だが、そこへ現れたスペース・スクワッドのギャバンとシャイダーに助言され、再びチーム一丸となってハミィを助け出しに行く。
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