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予告する。アンタのお宝頂くぜ!


プロフィール編集

『ビストロ・ジュレ』担当業務接客(だがサボタージュ率が高い)
年齢19歳→20歳(#49にて一つ年齢が上がっていた)
血液型O型
一人称
伊藤あさひ安藤陽月(幼少期)
キャラソン氷の世界

概要編集

ルパンレッドに変身するチームのリーダー格。

自由奔放で飄々とした青年。「ボンジュール」や「アデュー」などフランス語を交えたり、相手にお礼を言う時は「ありがチュー」と言う(時々鼻も軽くつまむ)など独特な言い回しをすることが多い。

どこか子供っぽい性格で、#3でグッドストライカーを最初に使用した時には面白そうとこぼしたり、#8では囮捜査に現れたジム・カーターのナゾナゾに考え込んだりと、初美花ほどではないが時おり天然っぽいところを見せる。


一応表向きは「高校卒業後に『ビストロ・ジュレ』に就職し住み込みで働いている」との事だが、基本的に仕事はサボり気味で初美花や透真からは呆れられている。

一方で快盗としては高い能力を秘めており、三つ巴の戦いなど激しい戦闘に巻き込まれても必ずルパンコレクションは盗み取っており、#5では新しいVSビークルをギャングラーとパトレンジャーの両方から奪い取ったりと、快盗の名に恥じない活躍を見せている。

また急遽仕事が入った時には「予約していた団体客が来る」と言って咄嗟に店を閉めたり、一般人を装ってギャングラーとパトレンジャーをぶつけたりと、機転が利き頭も回る。


ちなみに射撃の腕前も高い方でケルベーロ・ガンガンとの戦いではケルベーロの作った壁にルパンマグナムで穴を開け、その穴にVSチェンジャーの弾を通している。


来歴編集

両親を早くに亡くしており、とある事件(後述)が起きるまでは歳の離れた兄・勝利と暮らしていた。

兄兼育ての親の勝利については#9にて「部活や勉強などに優れた人間だった」と語られており、魁利は幼少期からそんな兄に憧れて過ごしていたが、次第に兄に対してコンプレックスを持ち始め、素直になれなくなっていた。


しかし本編開始の一年前………喧嘩別れして間もなく勝利が謎のギャングラー怪人に襲われ氷漬けになり、更に目の前で砕け散ってしまった。

この時に初めて素直になれなかった事を後悔し、その後現れたコグレの提案に乗って必ず兄を取り戻すと決意。

やがて同じように大切な人を失った透真・初美花と共にルパンレンジャーとなったのだった。


快盗としての覚悟編集

ルパンレンジャーのメンバーは「過去に共通のギャングラーによって大切な人が氷漬けにされた上に砕け散ってしまった」という同じ不幸を背負っており、魁利は目の前で消失した兄を取り戻す為にルパンレッドに変身して戦う。

特に魁利は透真・初美花と「失ったものを必ず取り戻す」という固い約束を交わしているため、「約束」という言葉に強い思い入れを持っている。


上記の通り基本的には『ビストロ・ジュレ』での仕事にやる気は無く、#1で早速コグレから「今日お店はサボタージュ(サボり)ですか」と言われており、買い出しと称して仕事をサボる・仕事中は女性客とお喋りに興じる…など、真面目に仕事をしている描写は無い(この軽薄な性格はパトレン2号に似ている)。


快盗稼業に関してはメンバー内でのルールを優先し、不要な手助けはしないドライな関係だが、その一方で「命がけで快盗やってるんだ」とギャングラーに啖呵を切っており、この熱意によってメンバーを率先している。

#7でルパンイエローを庇った際にはルパンブルーから珍しがられていたが、同時に自分が庇った事で彼女のトラウマを抉った事を悔やんでいたりと決して冷淡な人間では無い。

また、後述のように「どんな理由があろうと快盗という手段をとった時点で間違っている」という言葉を『正論』と認めるなど、自分たちが決して正しい存在ではないことは自覚している。


各話での行動編集

  • #10

遂に全ての元凶である「氷野郎」ことザミーゴ・デルマと初接触を果たし対決。

ルパンコレクションを使わずとも圧倒的な強さを見せつけるザミーゴに、シザー&ブレードダイヤルファイターの力を使って何とか手傷を負わせることには成功するが、ザミーゴは魁利の実力を認めた上で撤退。

その後ザミーゴの存在は、ルパンコレクションに頼らずに大切な人を取り戻すことのできる『切り札』として、コグレには敢えて話さずにルパンレンジャーのみで対処すると決意した。


  • #16

入れ替わり能力を利用して透真の身体に入ったマンタ・バヤーシの精神を追い出すために透真の身体をVSチェンジャーで撃ち、なおかつ撃った時の衝撃を和らげるため自らの手をクッション替わりにするという行動を見せる(そのため透真の身体は大事には至らなかったものの、銃撃が貫通した魁利の手からは血が滴っていた)。

さらに元に戻った透真から「戻らなかったらどうするつもりだったんだ」と訊かれた際は、「そん時はもう一度撃てばいいだろ」と返していた。


  • #24

透真と初美花がコレクションを回収することを信じ、ギーウィ・ニューズィーが作り出した自身の運を先回しにして強運を手に入れるが、運を使い果たすと生体エネルギーを吸収する蔦に覆われてしまうラッキーペンダントを首にかけ、ギーウィに攻撃を加えることに成功する。

完全に蔦に覆われる直前にコレクションの回収には成功したものの、その尋常ではない覚悟を見たパトレン3号からは「ブレーキが壊れている」と評された。


  • #34

アルセーヌ・ルパンのお気に入りのコレクション「ルパンマグナム」を手に入れるための試練の中で「それぞれの大事な人の幻を見せられ、その幻を撃ち抜かなければならない」という状況に陥る。

魁利の前にも勝利の幻が現れ「自分のために暗い道を歩いて欲しくない」と語りかけるが、他の快盗が撃てずに倒れていく中で魁利は

「ごめん、俺そういう眩しいの向いてない。気づいちゃった。今まで兄貴の真似してきたどんなことより…俺、めちゃくちゃ快盗向いてるわ」

「兄貴にどんな顔されても、俺は俺のやり方で兄貴を取り戻す」

と言い放ち、幻を撃ち抜いた。

こうしてアルセーヌから認められルパンマグナムを預けられる事となったものの、それはすなわち魁利がますます快盗として深みに嵌っていく事を意味しており、コグレからは「予想以上の逸材」と目をつけられてゆく。


  • #37

快盗としての覚悟の強さゆえか、透真や初美花と異なり「自宅を引き払いビストロ・ジュレで生活しているにもかかわらず今の自分には帰るべき「家」がないと考えている」という事実が判明。

それゆえにヤドガー・ゴーホムの犯罪技「強制帰宅ビーム」が彼にだけは通用せず、自宅の寮を引き払い持ち運ぶテントを家とみなすという物理的な戦法で克服した圭一郎との差異が浮き彫りとなっている。


  • #42

遂に訪れたデストラとの最終決戦では、奪われたコレクションを取り戻すためにパトレンジャーを『利用』。

しかし圧倒的な力を持つデストラの前に快盗・警察はなすすべがなく、他のコレクションまで奪われるピンチに陥ってしまう。絶体絶命の状況の中、魁利は圭一郎と視線を交わす。

『あいつなら…圭一郎ならどうするか。』

そう考えた魁利が取った行動は、ルパンマグナムの銃撃の反動を使用したデストラへの特攻だった。

重力バリアにも怯まずなおも挑む魁利に気を取られたデストラの隙をついた圭一郎とノエルによりコレクションの奪還・バリアの破壊に成功。しかしこれは手負いの状態での突入であったため、一歩間違えれば魁利の命が失われるほどの危険な賭けでもあった。

自身の身体の負担が大きい手段を取った魁利に対して、これには圭一郎も「無茶な真似を!」と動揺を隠せずにいた。


  • #44

前話でゴーシュから「エックスは人間じゃないわ」と告げられており、その後のノエルとコグレの話からノエルの過去や正体を知ることとなる。

ノエルが取り戻したい大切な存在>を知った魁利は、透真や初美花と共にノエルを四人目の快盗として迎え入れ、ビストロ・ジュレにてルパンレンジャーを結成した当初に交わした覚悟を、今度はノエルも含めた四人で静かに誓い合った。


「俺達の願いは一つだ」


  • #48

明らかな罠だと知りつつも、危険を承知で囚われたノエルの救出に向かう。警察も駆けつけ、快盗・警察・ギャングラーの三者が揃い踏みした現場は、ゴーシュの電波ジャックにより全世界に配信されていた。

そこに観客として参加していたドグラニオが、魁利達に「そのマスクは邪魔だな…ちゃんと顔を見せてくれよ」と駆け引きを持ちかける。

それを聞いたノエルは「マスクを外したら取り返しがつかない!」と魁利達に制止の言葉を投げるも、三人の覚悟は決まっていた。


「俺達が、世間を騒がす快盗さ」


  • #49

圭一郎と密かに接触した際にギャングラーの化けの皮の正体を知ることになる。

自ら巨大化したドグラニオと交戦中、突如現れたザミーゴが魁利達の大切な人々を人質に現れる。

彼らが化けの皮にされていないと知るも、ザミーゴに気を取られた隙をつかれドグラニオの圧倒的すぎる力の前に敗北。透真と初美花は警察に確保された上に、魁利自身も深手を負ってしまう。

ボロボロになりながらも、それでも魁利はザミーゴの潜伏場所へと向かった。

最後の一人になっても、必ずやり遂げる……それが透真や初美花と交わした誓いだったから。

その後、自分を探しに来た圭一郎との問答を経て、魁利は改めてザミーゴの元へと向かう。


大切な人を取り戻すため。そして、快盗として今の自分ができることのために。


圭一郎との関係編集

パトレン1号/朝加圭一郎の事は当初こそ格下に見ていたが、話数が進むにつれて変身前後問わず絡みが多くなり、少しずつ見る目が変わり始めている。

この二人の関係は物語の中核のひとつを担っており、魁利の変化と成長にも深く関わっている。


  • #1~#4まで

当初は圭一郎の事を熱血お巡りと呼んで小馬鹿にし、素顔で初めて会った時も「お兄さん、それ(圭一郎が怒りのあまりクシャクシャにした新聞)外すよ」とおちょくるなど、底意地の悪い接し方をしていた。

ただし#2では被害者に「必ずガラット・ナーゴを倒す」と約束した圭一郎の言葉を聞き、その後の戦闘では約束を果たさせる為にルパンコレクションを奪還しただけで手を引いている。


  • #5~6

互いの新たなVSビークルを巡ってパトレン1号と交戦。

しつこく挑発するも「快盗(犯罪)という手段を取った段階で間違っている」と正論を突かれた際には

「俺達はこれしかないから快盗をやってるんだ!正論なんてどうでもいいね!」

といつもの飄々とした様子とは打って変わって激昂し、真っ向から拒絶する様子を見せた。

後にどんな状況でも体を張って市民の為に戦う彼に敗北を宣言しつつ本当に厄介な奴と評価しており、彼の正義感に関しては鬱陶しく思いながらも何かを感じ取っている模様。


  • #10

コレクション回収前にブレッツ・アレニシカを倒してしまった圭一郎を一方的に恨んでいたが、深夜に会った際には圭一郎から深刻な表情で沈んでいた事を心配されており、更に圭一郎が「変な服を着て歩きながら氷を食っていた奴(=ザミーゴ)を見た」と呟いた事から、初めて(コレクションを集める方法以外に)兄を取り戻す手がかりを掴むこととなった。

その後は何とかコレクションを回収できたこともあり、ジュレに様子を見に来てくれた圭一郎に(店の常連としての意味も含めて)「圭ちゃん」とあだ名をつけるなど、どこか心を許したような描写も窺えた。


  • #15

前話にてトゲーノ・エイブスに重傷を負わされた圭一郎の見舞いに行った後、己の身も顧みず戦うその姿勢に何かを感じ取ったのか、街中で暴れるトゲーノ相手に奮闘。

自身は罠にかかり戦線離脱を余儀なくされるも、瀕死の状態でなお戦場に現れた圭一郎によって事なきを得、「本当にかなわない」と脱帽していた。


  • #21

奪還したばかりのルパンコレクションを巡ってノエルが変身したルパンエックス/パトレンエックスと交戦。

実は戦闘自体はノエルに頼まれて行った出来レースだったが、ルパンコレクションを奪われた際には「誰かと違って卑怯なお巡りさんだ」と彼に言い放っている(この「誰か」は間違いなく圭一郎と思われる)。


  • #30

仕事人間である圭一郎が突然休暇をとった事を不振に思ったノエルからの情報により、偶然を装って圭一郎の旅行に同行。

その旅行の中で迷子の女の子と女の子が無くした髪飾りを巡る対応において、魁利は同じ髪飾りを購入して見つけた事にしようとするが、圭一郎は髪飾りを自力で探し出す。

その姿にいつも真直ぐで正しい事を成そうとしていた兄の面影を重ねるようになり、魁利の心に動揺が走る。

圭一郎の休暇が、ルパンコレクションの一つトリガーマシンスプラッシュを所持する強盗団に対する秘密捜査であることを突き止め、トリガーマシン強奪の為に強襲を仕掛けるものの迷いを抱えていた事によって攻撃が甘くなってしまい、逃走も阻止されて膠着状態に陥ってしまう。

そんな中、都心においてカンクス・ブチルメルカプタンの手によって大規模火災が発生。

トリガーマシンスプラッシュの力が必要になり、圭一郎は自分のトリガーマシンよりも魁利のダイヤルファイターの方が早く現場に到達できると判断し、スプラッシュを魁利に渡し事態の収拾を頼む。

魁利は戸惑いながらも現場に急行しトリガーマシンスプラッシュを用いたルパンカイザースプラッシュマジックにてカンクスを撃破した。

無事、カンクスの分も含めて二つのルパンコレクションの回収に成功するものの、圭一郎と自分の対比から自分の行いが後ろめたく、また正しくあった兄の理念を裏切り続けているという現実を突きつけられてしまい魁利の心に暗い影を落とす結果となった。

だが上述のように、のちの#34ではむしろ兄の影を振り払って快盗の道を自分の道として選択する姿勢を見せており(そしてそれをアルセーヌに認められており)、「正しくある」ことに背を向けることでこの葛藤を解決している。


  • #32

強大な力を持つ実験体との戦闘に際し、一時的に手を組んだ圭一郎にvsビークルの一つを貸し与えたが、この時圭一郎から「押収される可能性は考えないのか?」と聞かれ「お巡りさん、そういう卑怯なことしないでしょ」と返している。

圭一郎の正しくあろうとする姿勢に一目置き、そして全幅の信頼を寄せているからこその言動であろう。


  • #37

キャンプ生活を試みた透真と初美花が偶然圭一郎に遭遇。

実は二人ともヤドガーの犯罪技への対策として(前述の通り魁利には効かなかった)この行動に出ており、正体バレを防ごうと焦った初美花が「魁利とケンカした」と口走った結果、心配した圭一郎が店番をしていた魁利のもとに押し掛けるという事態に。

自身の核心を突くかのような圭一郎の質問を受け、動揺した魁利は思わず彼を突き飛ばしてしまう。

この一件で兄を失った時と何ら変わらない自分がいる事実を目の当たりにした魁利は大きなショックを受け、圭一郎と目を合わせられなくなってしまうほどに自己嫌悪の念が大きくなってしまった。

その後もどれだけ邪険にしようと自分を気遣う圭一郎を「ますます兄貴に似てくる」と評し、コンプレックスが大きくなりつつある。


  • #40

ジュゴーン・マナッティ犯罪技の効果もあったとは言え)様子がおかしかった自分を本気で心配し戦闘すらままならない状態となった透真と初美花。

二人の気持ちとノエルからの言葉を受けて、圭一郎もまた自分を心配してくれていた事を理解する。

仲間達の気持ちに「心配してくれてありがチュー」と礼を言い、戦闘後に圭一郎と顔を合わせた際もスマホゲームを通して歩み寄りを見せ、関係性は一応の氷解を見せた。

次の回では冒頭から圭一郎と和気藹々としたやり取りを繰り広げており、その様子は本当の兄弟のようでもあった。


  • #42

ついに訪れたギャングラー幹部・デストラとの対決。奪われたコレクションの力も加わった反則レベルのパワーに両戦隊は苦戦を強いられる。絶体絶命のピンチとなった時、魁利と圭一郎の視線が交差した。

「あいつならどうする?」

二人が取った起死回生のための行動、それは魁利がルパンマグナムの銃撃の反動を利用してデストラに特攻を仕掛け、その隙に圭一郎がデストラの金庫を開け、コレクションを奪還するという、普段とは真逆のものだった。

「その身体で無茶な真似を!俺が動かなければ、今頃お前はバラバラになっていたぞ!」

「そん時はそん時だ。でも、あんたなら意地でも金庫開けると思った。でしょ?」

「…ずるい男だ…!」

相容れないが故に、互いがどう動くかを知っている。何度も銃を交えたが故に、「あいつは絶対に諦めない」「絶対にあいつは立ち上がる」と信じられる。そんな奇妙な信頼感が、二人の間にはあったのだ。


  • #49

前話(#48)においてノエルを救うために自ら全世界に正体を明かした魁利達は、指名手配され追われる身となってしまう。

いつ見つかるか分からない状況の中で、魁利は密かに街に出て圭一郎と接触。

魁利が快盗であったことを知り憤るどころか、どこか納得した様子を見せた圭一郎に対し、「もっと怒れよ!ルパンレッドと戦っている時みたいに怒れよ!」と激昂する。

しかし、仮面を外し本心を本当の意味で吐露する魁利に、圭一郎も「怒っているさ…自身の不甲斐なさに。オレは何故もっと早く気づけなかったんだ!オレがもっと頼れる警察官だったら……苦しんでいるキミたちを救えたのかもしれないのに………」と本音を涙ながらに打ち明ける。

感情を互いにぶつけながらも、「アンタがどんな(に頼れる)警察官だろうと関係ないさ……警察官に頼らないヤツが快盗になるんだよ……」と魁利は圭一郎の手を取ることはせず、その場を立ち去る。

我々警察がもっと鋭く頼れるヒーローなら、魁利たち若者を快盗にさせることもなかった。彼らを犯罪者にさせてしまったのは、不甲斐ない我々警察の責任だと後悔すると共に、己自身を必要以上に責め立てる圭一郎に対して、警察が頼りになるならないなど全く関係ない。誰のせいでもない。我々は自分の意志で快盗になる道を選んだわけであり、それ以上でもそれ以下でもない。だから、自分を必要以上に責め立てるのはもうやめてくれと不器用な優しさを醸し出す魁利。

両陣営のレッド同士の熱き本音がお互いにぶつかり合い、お互いの奇妙な絆がさらに強くなった光景であった。

その後のドグラニオとの戦闘で透真と初美花が倒れ、魁利も傷を負いながらも仲間達との約束のため、そして大切な人を取り戻すために単身でザミーゴの元へ向かおうとする。

その道すがらで倒れそうになった魁利を助けたのは、先の戦闘で行方不明となった魁利を探していた圭一郎だった。

たった一人でザミーゴと戦おうとする魁利に、圭一郎はなおも「オレがいる」と手を差し伸べる。目の前にいる魁利を救えないのならば警察官を潔く辞めるという圭一郎の言葉と覚悟に、魁利は心を動かされ、自分が今やるべきことに改めて気付く。

「アンタはそっちにいてよ。こんな快盗じゃなくて、もっとたくさんの人、助けなよ。オレが圭ちゃんになれないみたいに、圭ちゃんはオレみたいにはなれない!」


「これしかできない」と思うのではなく、「自分だからこそできること」がある。

快盗としてできること、そして快盗だからこそ今できることや、救えるものがある。

そのことに気付かせてくれた圭一郎に感謝の言葉を贈りながら、魁利は巨大化したポーダマンに気付いた圭一郎の背中を押す。


「ありがチュー!熱血お巡りさん。」


意を決して戦いに赴く圭一郎を見送り、魁利もまた、自分だからこそできることを成し遂げるために宿敵の元へ歩を進めた。

快盗と警察。その関係は相容れる事も、交わる事もない。それでも互いの『正義』を認め、自分達が進むべき道を示していく。

それが、一年間の戦いを経て辿り着いた、二人の関係の答えだった。


余談編集

演者の伊藤あさひは主役としては史上初の2000年代生まれのレッドであり、放送開始時点で18歳23日マジレッド/小津魁役の橋本淳18歳30日をわずかに下回り、シリーズ最年少での主演となるが、2年後にキラメイレッド/熱田充瑠役の小宮璃央の17歳3ヶ月に抜かれてしまう。

早見初美花/ルパンイエロー役の工藤遥より誕生日が3ヶ月近く遅いため、本作に出演する戦隊メンバーでは最年少。


後に伊藤は連続テレビ小説『エール』に坊主頭の野球少年の役で出演。主人公の娘と一緒に自転車で家まで送ってもらった際に「次の試合でホームランを打つから」とルパンレッドを彷彿させる······??ようなセリフを言っている。


また、メインライターである香村純子は、魁利の人物像について「少年と大人の両面を持つ雰囲気や10代ならではの成長をキャラクターに活かしたい」とインタビューで語っている。


関連タグ編集

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー

快盗戦隊ルパンレンジャー ルパンレッド


キャプテン・マーベラス7年前の義賊系戦隊の主人公。『ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』で共演。彼が手に入れたお宝を何に使おうとしたのかは不明だが、強いて言うなら「アルセーヌを甦らせる」といったところだろうか。

おかえり

※『ゼンキラセンパイ』では変身後の姿でしか登場しません。


戦隊レッド

ラッキー夜野魁利/朝加圭一郎コウ

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