「ホフフフフ…この辺にもボフッといくプ〜。プププププ…」
「臭いのは俺じゃないよ〜。俺のガスの臭いだプ〜」
データ
身長/186cm(巨大金庫身長/46.5m)
体重/215kg(巨大金庫体重/537.5t)
犯罪歴/大規模放火罪
犯罪技/ブリリアントガス
ルパンコレクション/「ばら色の人生~La Vie en rose~」
概要
体内より可燃性ガスを噴出する能力を持つギャングラー怪人。
逆立ちしたスカンクを後ろから見た様な姿で、口元はガスマスクを着けている。
コミカルな言葉遣いや態度が目立つが危険人物そのもので体内で生成した高い引火性を持つ可燃ガスを両手の指先から放つ犯罪技『ブリリアントガス』を得意とする。これを街中に散布して一定範囲へ充満させた後、一気に着火して大規模放火を起こす「人間界火の海作戦」で人間界を焼き尽くして、異世界犯罪者集団ギャングラーのボスの後継者になろうとしていた。
戦闘でもガス爆発で敵を攻撃出来る他、周囲にガスを充満させて銃の発砲時に誘爆させるトラップにも使える。
しかし、生成する可燃ガスは凄まじい悪臭を放つ代物である。
普段は消臭剤のルパンコレクション「ばら色の人生~La Vie en rose~」の力で悪臭を消しており、迂闊に金庫からコレクションを盗り出すとカンクスの周りが悪臭地獄と化し、本人以外が悪臭に苦しむ事になる。通常のギャングラー怪人がルパンコレクションを奪われることで弱体化する中、結果的にではあるものの逆に強化されるのは大変稀有である。
この事からギャングラーの幹部陣おろかドグラニオ・ヤーブンにも恐れられており、加えて女性であり、巨大金庫を施すために現場へ毎度赴かなければならないゴーシュからは特に恐れられている。
また配下のポーダマンを引き連れず、単独で犯罪の下準備を行っていたのも同じ理由だと考えられる。
ルパンコレクションを納める金庫は左胸にあり、暗証番号は「931」。由来は……お察し下さい。
また戦闘においては、ブレッツ・アレニシカが持っていたと同じ形状の角剣「シッカリバー」を用いる事もあるが、使用したのは巨大戦だけであまり使用していない。
悪臭を伴うガスを扱うからか「プ~」が口癖で、どこかのほほんとした口調が特徴。
臭いせいで他者より嫌がられているのに慣れているのか、逆に開き直ってからの無差別悪臭攻撃も行う図太い神経の持ち主でもある。
活躍
ギャングラーの本拠地の豪邸内でデストラがカンクスが遂に活動を開始した事を報告する。
それを聞いたドグラニオは驚き、ゴーシュがたじろいでいる中、自身は作戦の下準備の為にビル屋上に散発的に表れて犯罪技を使用して町中にガスを散布していた。
しかし化けの皮も被らず白昼堂々とガス散布に勤しんでいた事から何度も目撃されており、新たなトリガーマシンの情報を掴み、それを確保しようと旅行の体裁で出張した圭一郎とパトレンジャーら戦力部隊の面々が何か隠そうとしていることを怪しんだノエルからの依頼により監視目的で付いて行った魁利が離れている間、その連絡を受けた国際警察より動きを監視されていた。
そして、どこかのビルの屋上でガスを散布し別の場所を移ろうとすると、カンクスを見つけた咲也とつかさが放ったVSチェンジャーの銃撃で動きを止められてしまうが、「何が起こるか当ててみるプ〜」と余裕さを見せ、ガス爆発に咲也とつかさを巻き込む。
2人はとっさに警察チェンジして爆発を耐え抜き、そのまま交戦。
散布したガスでVSチェンジャーの発砲を誘爆させて相手を怯ませるも、その様子をいつもの様に高所で観察していた透真と初美花、そしてノエルは快盗チェンジし、ルパンソードとXロッドソードを構えて乱入。
誘爆の危険が無い接近攻撃でカンクスとの距離を詰めた後、ルパンエックスが取り押さえてカンクスが動けない隙にルパンブルーがダイヤルファイターで金庫を解錠、ルパンコレクションを盗り出した。
しかし、盗り出してしまったことでコレクションの消臭効果が無くなってしまい、次の瞬間にカンクスの周辺へ凄まじい悪臭が立ち込める。
5人「「「「「クッサーーーーー!!!」」」」」
ガスの想像を絶する悪臭に両戦隊は悶絶し大混乱。開き直ったカンクスが臭くなったガスを無差別に噴射しながら両戦隊と戦い始めた事で阿鼻叫喚の状態に。
イエロー「来ないで!クサクサのクサすぎ!」
3号「おい、快盗!それを金庫に戻せ!」
ブルー「戻すかぁ!!」
エックス「ちょっと待って…」
3号「行くぞ咲也!」
2号「うわ、嫌だぁ〜!」
その様を本拠で見物していたギャングラーの幹部陣も流石にドン引きしており、その様子を見ていたドグラニオは「おぉ…見てるだけで臭ぇな」と呟く。
状況を見かねたデストラは「おい、ゴーシュ!もうさっさと手を貸してやれっ!」とゴーシュへ、まだカンクスが倒されてないのに巨大化させるよう促す。
いつものゴーシュならデストラの指図など受けぬと突っぱねていたであろうが、さすがに状況が状況なので意見が一致し、空間を捻じ曲げて現場に現れ巨大金庫を施そうとするも、前口上の途中で悪臭ガスが顔面に直撃。「私の可愛いお宝…うっ!?ひぃ!」と悲鳴を上げ、たまらず空間を捻じ曲げて一度退避し、空間の隙間から手だけを伸ばしエネルギー弾を発射、それが金庫に当たったカンクスは巨大化を遂げる。
「大きくなっちゃったプ〜。ちょっと早いが予定通り…プ〜!! 人間界火の海作戦決行だプ〜!!」
そして巨大化したのを契機に、これまで町中に散布していたガスを一斉着火。瞬く間に町をガス爆発で破壊し、大規模火災を引き起こす。
この状況に両戦隊は対処が出来ず立ち尽くすも、そこへ圭一郎より新たなトリガーマシンを実質譲られた魁利/ルパンレッドがレッドダイヤルファイターに乗って駆け付ける。そして彼の号令でグッドストライカーの力を借りたルパンレンジャーはルパンカイザーを完成。更にマジックダイヤルファイター及びトリガーマシンスプラッシュを起動させルパンカイザースプラッシュマジックに換装。ノズルから放った放水により火災は一斉に鎮火した。
この事態に驚くカンクスだったが、直後に放水を浴びてしまい、更にエックスエンペラーガンナーが乱入。
シッカリバー片手に襲いかかるが近距離からのガトリング砲を叩き込まれて怯み、ルパンカイザーマジックスプラッシュが投げたカードへ包囲され、そこから現れたノズルから放水を浴びた上で空中に運ばれ、水球の中に閉じ込められてしまう。
最後はそこで『グッドストライカー 弾けちまえスプラッシュ』を決められ、冷たい水に囲まれたのが涼しかったのか「気持ちいいプ~!」と叫びつつ水球ごと破裂して敗れ去った。
ちなみに戦闘終了後もガスの匂いは体に染みついたままで、咲也とつかさはヒルトップ管理官に近寄らせてもらえなかった。
ゴーシュも、デストラやドグラニオによって同じような扱いをされていたであろう事は想像に難くない。
余談
名前はスカンクのアナグラムと、可燃性ガスに付加される不快臭の成分名から。
屁をこく動物というイメージがあるが尻からメルカプタンという液体の主成分を出すのである。
因みに『獣電戦隊キョウリュウジャー』にはオビラップーという敵に屁で攻撃する獣電竜がいるが犯罪技はアロメラスの獣電池の効果に近い。
ギャングラー共通の骨の意匠は背骨で、スカンクの模様をイメージしたもの。
デザイン画ではスカンクの放屁ポーズにちなんで怪人の臀部にスカンクの顔の意匠が描かれ、怪人を正面から見るとこちら側に放屁するスカンクの図が完全再現される見た目になっていたが、実際の造形ではオミットされた。
また、両肩のスカンクの後足の爪はミサイルらしいが、劇中では未使用。
暗証番号は能力の特色から「9(く)3(さ)1(い)=臭い」の語呂合わせと思われる。
作中では一度撃破される前に巨大金庫を施された初のギャングラー怪人である。
ルパンコレクションのモチーフは『科学戦隊ダイナマン』のローズサーベル。
カンクスの作戦が「可燃性ガスによる連続爆破」という事も引っかけてのモチーフのチョイスだと思われる(ダイナマンは別名「火薬戦隊」と呼ばれるほどの爆破が多かった戦隊である)。
名前の元ネタはフランスのシャンソン歌手、エディット・ピアフの曲から。
スカンクモチーフの戦隊怪人は珍しく、TVシリーズだと『超力戦隊オーレンジャー』のバラスカンク以来、他媒体を含むと『爆竜戦隊アバレンジャー』ドラマCDに登場したアロハイビスカスカンク以来である。
声を演じる大西氏は、『特命戦隊ゴーバスターズ』のタイヤロイド以来6年ぶりの戦隊出演となる。
この日の1時間前の番組も夏休み最後の旅行回だった。
関連項目
快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー 異世界犯罪者集団ギャングラー ギャングラー怪人
ガラット・ナーゴ:宝石泥棒のついでにルパンコレクションの力で衝動的な放火も引き起こしていた。
ガバット・カババッチ:同じく大規模な破壊活動(ダムを決壊させ洪水で街を襲う)を行うべく、下準備(物体を腐食する菌をダムに塗り込む)を一人で地道に続けていた。作業に没頭し過ぎて通報され、結果両戦隊を呼び込んでしまった点も同じ。こっちは完遂前に倒されて犯罪が頓挫している。
毒ガス仮面:『秘密戦隊ゴレンジャー』に登場した、ガスを操るガスマスク顔の怪人の大先輩。
爆発弾サイマ獣ガスガイル:『救急戦隊ゴーゴーファイブ』に登場した怪人で、こちらも同じ様に爆発性の強いガスを都内に充満させて一気に爆発させると言う大規模テロを画策した。中の人もライモンと同じ声。