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概要

本来、有毒なガスや粉塵等のCBRNe(Chemical,Biological,Radiological Nuclear Explosive)からを守るためのマスク
WW1では化学兵器が使用される事態となったため、防護装備として使用されるようになった。
基本的には有害物質を濾過・吸着する濾紙や活性炭等が封入された濾過機であるキャニスターと顔面を覆うマスクで構成されている。また、行動できる距離や時間に制限ができるが、周囲の空気を一切取り込まずに酸素発生缶を用いるものや、コンプレッサーと繋がった外部供給式のものなどもある。

マスタードガスやサリンガス等一部の化学兵器では皮膚からも吸収されてしまう為にマスクのみでは無意味のため、CBRNスーツなどの防護服を着用する必要がある。
軍事作戦の場では使用された生物化学兵器が不明であったり、複数の兵器が混在して使われていることも想定され、除染の手間を減らすためにも防護服の着用はほぼ行われる。
汚染された場所では放射性粉塵等を呼吸によって体内に取り込まないという効果しかなく、放射線を遮る効果はない。(CBRNスーツも同様である)
また、爆発物への処理でも、爆発の際に有毒ガスが生じたり、汚染物質の飛散手段として使用される事も増えて来ている事からガスマスクが利用される。
吸気缶(キャニスター)は使用時間に限りがあるため、汚染環境下での交換は必須技術である。
人間用だけでなく軍用犬軍用馬などの動物用も開発されている。

近代戦では催涙ガスの使用や銃火器の射撃時、フラッシュバン等の低殺傷兵器を使用した際に生じる刺激性ガスが閉所で充満し、作戦遂行に支障が生じる事例への対策として着用される事がある。
レンズ部はポリカーボネート等の高強度の素材で多少の防護能力を持っているものが多い。
マスクが顔の殆どを覆うので、人員に対するテロ対策として特殊部隊員の顔を判らないようにする効果もあり、スモークレンズが用意されているモデルであれば更にその効果は高まる。
ガスマスクは顔に密着させるためにゴムが多く使用されているが、火花等の熱に弱いためにマスクの上から防炎素材や耐熱ゴム等を用いたカバーを付けることが多い。
キャニスターが邪魔になって銃のストックへの頬付けが難しくなり、非装着時と同じように構えられずアイアンサイト(銃に標準で備えられている照準器)が使えなくなることが多く、別途のダットサイトに照準器を変更するなど、しばしば銃器側にも工夫をすることがある。近年ではキャニスターを左右どちらか一方につけるモデルが登場しているが、これは銃への頬付けをできるようにしたモデルである。

外気を吸気缶内のフィルターを通して取り込む構造ゆえに呼吸が制限され、息が上がりやすいために事前に訓練をしておく必要がある。(このため、米軍等の化学部隊等はマスクを着けたままマラソンバスケ等の運動をしたり、一日中着けて過ごしたりしている)
とはいえ、殆どの人が想像するほど呼吸が苦しいというわけではないため、激しい運動をしなければさほど気にはならない程度である。
また、送風機のように空気を送る機材をホースを介して取り付ける事で呼吸の補助をしたり、延長した先で複数のキャニスターを取り付ける事で連続行動時間を延ばすことも行われている。
視界は多くの部分が面により遮られる為に視界も狭く、死角が生じやすい。
(S10やM40のような左右それぞれにレンズがあるものが殆どだが、左右独立型ゴーグルと異なり顔から少し離れた位置にレンズがある為に視界が制限されている物が多い。最近のものはM50やMCU-2Aのようにシングルレンズの採用により比較的視界が広くなったものも登場しているが、一方通行弁といった内部の部品によって下方向の視界は狭いままである)
また、ヘルメットへの対応は完全とは言えず、対応していないヘルメットと併用する場合はエクステンダーを用いてチンストラップ(顎紐)を延長する、ガスマスク対応の長めのチンストラップへと交換する、と言った方法がある。
着用時には吸気缶の蓋を外す事を忘れるなどして呼吸ができず、窒息する事故もあるため、使用には訓練と注意を要する。

ガスマスクは顔を面で覆い、開口部は弁により塞がれているので声がこもり聞こえにくくなってしまう。
軍用は声を伝えやすくするボイスエミッターが備えられており、必要とあれば電子的に増幅するアンプリファイアを装着する事も可能である。
また、無線用の端子を備えており、内部にマイクが取り付けられるモデルもある。

また、一般的なメガネは使用できず、コンタクトレンズは基本兵士は使用できないので、ゴムバンドで固定するマスク等に対応したメガネが用意されている。

民間型ではいわゆる防毒マスクの名で売られており、軍用同様に顔全体を覆うものと呼吸器のみを覆う半面のものがある。
作業従事者に向けたものであるため、そのままでも作業用ヘルメットに対応しているものが多い。
キャニスターカートリッジ(吸収缶)により対応できるものは異なるが、有機溶剤やアスベスト粉末等、身近にあるもののみに対応しており、良くて放射性粉塵を遮る程度である。
また、目的のガスが不明と言うことは少ないため、特定のガスに特化したキャニスターが多い。
半面のものは目を護るために別に防護ゴーグルを必要とするが、ゴーグルによっては眼鏡に対応できるなど、選択肢の幅は広いが、ゴーグルの種類によっては直接飛散してきたものに対しての防護しか出来ず、揮発した溶剤などから目を護ることは出来ないものもある。
また、ガスの種類や環境によっては軍用防護スーツ同様に全身を覆う作業服を着用する必要がある。

軍用ガスマスクの放出品は殆どの場合は補修部品が手に入らない面のゴム部に切れ込みが入れられているなど、テロリスト等による使用を防ぐための処置が施されており、実用は難しい。
また、火災や火山活動対策として民生品放出品を問わずガスマスクが売られている事もあるが、基本的に濾紙と活性炭を用いている吸気缶でろ過できるのは粉塵と一部のガスのみであり、一酸化炭素や硫化水素、二酸化硫黄といった有毒ガスには対応しておらず、活性炭の性質上二酸化炭素を吸着することは出来ず、低酸素濃度にも対応していない。(軍用であっても火災現場や火山ガス地帯に飛び込むようなことは想定されていないために対応しておらず、消防士などが使用するような呼吸用ボンベ等を用いた専用の装備を必要とする)
そういったガスには薬剤で反応させたり触媒を用いている専用の吸気缶を用いたり酸素ボンベ等を必要とする大掛かりな装備の必要があり、災害対策として購入する際には知識の無い販売店の謳い文句に踊らされず、専門知識を持つ店で適したものを購入するようにしたい。

放出品を実用目的ではなくコレクション用、コスプレ用として購入した場合、吸気缶が開封済みであっても気にしないと思われるが、何をろ過したか分からないため、注意をしておく必要がある。特に中身を取り出して空っぽの吸気缶を作る場合は分解時に有害物質をばら撒く可能性があるため、出来れば期限切れの未使用吸気缶を分解する方がよいだろう。
サバイバルゲーム向けにガスマスク型のフェイスマスクが販売されており、そちらはキャニスターは中身のないただの筒で、一方通行弁がない等もあって呼吸がしやすく、BB弾さえ防げればいいので換気用の穴が開けられている、通常の眼鏡が使用可能となっているなど、使い勝手が非常に良くなっており、コスプレ用としてはこちらを使うのも手である。
サバイバルゲームで使用する場合は専用ゴーグルと異なり、レンズの強度がBB弾を防げるだけの強度を有さないものがあり、レンズ部以外も(被弾=死なので)たいした強度はなかったり劣化等によりBB弾が貫通してしまう恐れがあるため、対策ができない場合は使用しない方がよい。

シリアなどの内戦・紛争地帯のみならず、エジプトやトルコ、香港などで行なわれたデモでは手作りガスマスクが使われたことがある。
催涙ガス対策の簡易的なもので、ペットボトルや食品用ラップ、紙製簡易防塵マスク、消臭用活性炭、石灰などの身近にあるものを利用して作られている。

Pixivではそういったことに関わらずカッコイイので装飾代わりに描かれる事も多い。
装飾以外では室内戦装備のSASなどの装備の一環としてガスマスクを装着する兵士等、汚染地域へ赴く者、衣装の一部としてガスマスクを装備するキャラクター等が描かれている。
表情が一切見えなくなる物々しい外見、毒ガスなどの危険と対峙するための装備であることから、無個性な兵隊の演出や、不気味さや威圧感を齎す効果として使われることが多い。

呼吸がしづらいことから呼吸制御プレイの道具であったり、顔を覆う拘束衣の一環のような扱いをされることがある。
また、本来はガスを防ぐために用いる道具であるが、酸素発生缶を使うモデルなどをもとに「任意の気体だけを吸う/吸わせる手段」と捉え、媚薬ガスなどの悪影響のあるガスを対象に無理やり吸わせるギミックとして描かれているものもある。

ガスマスクについてはこちらが詳しい。
ガスマスクの種類と入手
ガスマスクに付けられるアクセサリーの種類と入手

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外部リンク

ガスマスク男子のイラスト特集 - 浄化をもとめて。 - pixivision (2019.07.26公開)

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