「俺は宇宙で一番恐れられたマシン獣、バラスカンク!」
CV:亀山助清
登場話数:第36話「オナラに直撃!!」
概要
マシン帝国バラノイアが開発したマシン獣の一体。先に登場したバラマンモスと同様にボンバー・ザ・グレートに心酔し、彼の同志として新たなバラノイアを築くことを目指している。
その名の通り、スカンクを模した黒いボディを持ち、胸部には特徴的な部位として、ホルンのようなピストンが付いた金色のパイプが配されている。また、初登場の際にはソンブレロを頭に被った、ウェスタンなスタイルを披露してもいる。
固有の能力として、ゴミを食べることで「原子分解ガス」を体内で生成するというものが挙げられ、これを尻や口から放つことで、生物・無生物問わずありとあらゆる物質を、文字通り原子レベルにまで分解・消散させてしまう。
モチーフの特性を反映した能力とはいえ、ヒステリアやブルドントからはそのスタイルゆえに「下品なマシン獣」として辟易されるも、一方でこの原子分解ガスを駆使し、これまでに100もの惑星を滅ぼした実力者であることがボンバーの口から語られており、品性よりも効率を重視する彼にとっては正しく有力な手駒の一人として数えられている。
戦闘に際してはこの他にも、胸のパイプに配された3色の石からの光線を発射することもある。
作中での動向
前述の通り、ウェスタンスタイルで住宅街に姿を現したバラスカンクは、人々から大量のゴミを集めさせてこれら全てを平らげ、ゴミがなくなったと知るやもっと持ってこさせようと住民達に襲いかかろうとするが、単身現場に駆けつけたオーレッドに阻まれることとなる。
「マシン獣!まさか地球の美化運動に協力している訳ではあるまい!」
「ピンポーン!ただのゴミ食いマシン獣だと思ったら大間違い!」
バラスカンクは、自らがボンバーの同志であると名乗るのもそこそこに、尻からの原子分解ガスを見舞ってレッドのOHスーツを分解。あっさり吾郎を変身解除に追い込むことで、その恐ろしさをまざまざ見せつけるも、転がっていたサッカーボールで尻を塞がれ慌てている間に逃走を許してしまう。
ともあれ、オーレンジャーにその実力を誇示したバラスカンクはその後も、街中に原子分解ガスをばらまいては様々な物を分解、駆け付けたレッド以外の4人の攻撃も寄せ付けぬなど猛威を振るった上、遅れて駆けつけたオーレッドにも今度は原子分解ガスを口から吐き出すという、虚を突いた手で再度変身を解除させて二度までも撤退を余儀なくさせた。
しかし、このバラスカンクの暴挙に人間達もただ手をこまねいていた訳でもなく、ミキオを始めとする子供達がバラスカンクに食べられないよう始めたゴミ拾いが、徐々にではあるが大人達も巻き込んだ大規模な活動へと発展していくこととなる。当然この動きに、バラスカンクも黙っていないだろうと判断したオーレンジャーも、彼等の警護を兼ねて清掃活動を手伝うのだが、案の定バラスカンクは見せしめに人々を原子分解しようとその場に出現。
それを見越し、ゴミの山の中に潜んでいたレッドが先程とは逆に奇襲をしかけようと飛び出すも、その手の内を読んでいたボンバーが自ら乱入し失敗に終わってしまう。これにて万事休す・・・かに思われたが、キングレンジャーが繰り出すキングトルネードでガスを跳ね返されると一転して劣勢に立たされ、そのままキングビクトリーフラッシュとオーレバズーカの連続攻撃の前に敗北を喫した。
無論、これでボンバーが引き下がるはずもなく、巨大化させたバラスカンクにビルを原子分解させ、相対するブロッカーロボをも寄せ付けないなど苦戦を強いてみせるも、この様子をモニターしていた三浦参謀長が新ロボ・タックルボーイを投入すると、バラスカンクもその軽快な動きから飛び出す攻撃に散々に翻弄された挙句、オーブロッカーとの連携から繰り出された必殺のダイナマイトタックルを受け最期を迎えた。
備考
デザインは阿部統が担当。初期のマシン獣のデザインコンセプトであるスチームパンクが若干ながら意識された一体であり、思い切って付けてみたという大きな尻尾や、前述した胸の金管楽器風な意匠、それに手足のパイプ状のモールドなど、全体的にプッププップ鳴ってそうな感じが志向されている。
放送当時刊行されたテレビ絵本では、原子分解ガスはただの臭いおならのような扱いとされている。ここではオーブルーに至近距離でブチかまし、文字通りふらふらになるまで悪臭を嗅がせて苦しめる様子が描かれている。スチルには「うわあ くさい!」と膝を折って悶え苦しむオーブルーが描写されていた。非常にシュールなシーンだが、当のオーブルーは膝を着き、悶え苦しみながらバラスカンクに手を伸ばし、これ以上オナラを浴びせるのを止めるよう懇願する様な姿勢になっている。バラスカンクのガスの強烈さを子どもにも分かりやすくした結果と思われる。
関連タグ
UUウッス:『激走戦隊カーレンジャー』に登場する敵怪人の一体。バラスカンクとはCV担当を同じくしている
スカンクモズー:『大戦隊ゴーグルファイブ』に登場する敵怪人の一体。こちらもスカンクをモチーフとしており、かつガスを噴射する能力の持ち主という点でも共通項を有する一方、異なる効果を持つ複数のガスを使い分けられるという点で相違している
チューバロイド:『特命戦隊ゴーバスターズ』に登場する敵怪人の一体。こちらはバラスカンクと同様に、金管楽器がモチーフとされている