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特命戦隊ゴーバスターズ
91
スーパー戦隊シリーズ第36作。

新西暦2012年、人々を守る特命を帯びて戦う若者達がいた!

バスターズ、レディー……ゴー!!

概要

2012年2月から放送されたスーパー戦隊シリーズ第36作目の作品。

モチーフは動物及びスパイ。また、物語はコンピュータなどのサイバーパンク色が強いものとなっている。

「戦隊の革新」をテーマにスーパー戦隊シリーズにおけるお約束(従来のシリーズで続いていたオーソドックスなシナリオの流れ、変身・必殺技のバンク、コレクションアイテムの玩具展開など)が廃されており、『超電子バイオマン』で試験的に試みられたが当時の技術では困難であった「巨大ロボ戦と等身大での並行戦」がしばしば行われるという特異な構成となっている。OPも前期と後期で別れており、それもアレンジ曲や2番の歌詞を使用するのではなく、完全新規曲を使うという気合いの入りようであった。

海外リメイク『パワーレンジャー』の影響もそこかしこに見受けられ、敵ロボの総称が『メガゾード』(パワレンにおける巨大ロボ)となっている。

とはいえ、子供向け要素が全く無くなったわけではなく、EDは子供も歌いやすい楽しげな曲になっている。

獣拳戦隊ゲキレンジャー以来の3人の状態からスタートする戦隊であり、1999年の救急戦隊ゴーゴーファイブ以来13年ぶりに「ジャー」の名前が無い戦隊である。また、元ネタの無い完全オリジナル名称では太陽戦隊サンバルカン以来31年ぶり、メンバーのコードネームが色から始まるのは激走戦隊カーレンジャー以来となる。

炎神戦隊ゴーオンジャー以来となる金、銀色モチーフの追加戦士が登場した。

また、Mission.28よりOP曲が「モーフィン!ムービン!バスターズシップ!」に変更されている。過去に2番や別アレンジ、その他英語バージョン等が流れたことはあるが、完全に別の曲に変更されるのはスーパー戦隊史上初であった。

さらに戦隊シリーズ恒例の名乗り部分はあるものの、〆に入る「戦隊名の一斉コール」が存在しないのも特徴。冒頭の名乗り口上のように、行動開始の合図が代わりに入る。

なお2012年は宇宙刑事ギャバンが放送されて30年という節目の年でもあり、Mission31~32では劇場版ギャバン公開に合わせ、宇宙刑事ギャバンType-Gこと十文字撃とのクロスオーバーが行われた。

これまでの戦隊とは異なる歴史の世界が舞台ではあるのだが、後年放送された『宇宙戦隊キュウレンジャー』がこれまでの戦隊世界とは全く繋がっていないパラレルワールドだと描写されたのに対し、本作にはそれがないのでVSなどの際は普通に他の戦隊とも共演する(なので『ゴーバスVSゴーカイ』でゴーバスターズがゴーカイジャーの事を認知していたり、『さらば永遠の友よ』では『ゴーバスVSゴーカイ』の出来事をレッドバスターが覚えている)。

これについては、本作の放送から10年後の2022年に竹本昇監督がTwitterで披露した解釈によれば、ゴーカイジャー史観の西暦2015年が新西暦2012年に改元され、以降は新西暦で進んでいるため、『ゴーカイジャーの世界』でも『ゴーバスターズ』およびそれ以降の作品の出来事は起こっているらしい(ただし、これはあくまでゴーカイジャーの世界での設定であり、同時に竹本氏個人の解釈であって公式設定ではないので注意)。

尤も、ゼンカイジャー以降は「全ての戦隊はそれぞれ独立したバラバラの世界と、vsやゴーカイ等の複数の戦隊が同一世界上に存在する世界が存在する」という世界観設定が公開されている為、既にこの辺りの世界観の繋がりについてはあまり気にする必要はないのだろうが。

東日本大震災を意識してか「大災害からの復興」と言う裏テーマがある(プロローグの亜空間転送事故は阪神大震災を意識しているとも)。

総合評価

上記のようにお約束を廃してしまったことや、戦隊やヒーロー作品としては不必要にシリアスかつやや難解なシナリオ、従来の戦隊やヒーロー像を崩した作風などが、残念ながらファンからの受けが悪く、加えてメモリアル作品だった前作や王道路線の次作という、戦隊の中でも特に世間的な人気や知名度が高いヒット作2作の合間ということもあってか、当時の評価は率直に言って芳しくなかった。メインライターである小林靖子氏のファンの間でも評価はあまり良くなかった程である。

大友からの評価すらこれなので、当然ながらメインターゲットの子供からの受けはかなり悪く、途中からライオブラスターのような叫ぶ音声アイテムを登場させるなどの路線変更が図られるもその甲斐もなく、玩具の最終売上は前作から大幅に落として100億を下回ってしまった。

しかし、良くも悪くもご都合主義を徹底的に廃したストーリー展開やメカニックの描写により内容にリアリティがあったこと、さらには後にラブライブ!サンシャイン!!黒澤ダイヤ役の声優で知られる小宮有紗氏の出演作という話題性が見出されたことなどから注目を集め、近年では一部でかなり再評価されてきている。

また、アニメ監督の庵野秀明氏は、激走戦隊カーレンジャーや後番組の獣電戦隊キョウリュウジャーと共に好きな戦隊として挙げている。

海外展開

諸事情からゴーカイジャーのリメイクである『パワーレンジャー・スーパーメガフォース』の後番組がキョウリュウジャーのリメイクである『パワーレンジャー・ダイノチャージ』となり、戦隊では初の海外リメイクされなかった作品となった(ダイレンジャーはキバレンジャーや気伝獣の要素が拾われたのち、異星のパワーレンジャーとしてダイレンジャーそのものが登場している)。

そして6年後、ハスブロ社体制になって以降『パワーレンジャー・ビーストモーファーズ』として漸くリメイク。シーズン2まで製作されるなど人気を獲得している。そちらも大まかな流れ自体は同じであるものの、追加戦士のモチーフが無理のある変更をされるなど変な所でのパワレンクオリティは健在である。

あらすじ

13年前-

人里離れた研究所のスーパーコンピューターにバグが発生。メサイアと呼ばれたそれは意思をもって暴走し、人々を襲ってきた。

人類は大きな犠牲を払い、研究所ごと亜空間に転送、当面の危機は回避された。

しかし、亜空間に転送されたメサイア率いるヴァグラスは完全に滅びたわけではなく、この世界と人類を支配するため密かに体制を整えていたのだ。

そして人類も、ヴァグラス襲来に備え、『特命戦隊ゴーバスターズ』を結成していた。

事件から13年後-時は新西暦2012年(N.C.2012)

都市生活を支える新エネルギーエネトロンを狙い、ヴァグラスが出現。

今こそ出撃の時!人々を守る特命を帯びて戦う“ゴーバスターズ”が、相棒のバディロイドとともにヴァグラスに立ち向かう!

登場人物

ゴーバスターズ

正式名称はエネルギー管理局・特命部

初期メンバーの3人は13年前に何らかの形で事件を経験している。

呼称表

が\にヒロムリュウジヨーコマサト黒木森下仲村ニックゴリサキウサダJ
ヒロムリュウジさんヨーコ陣さん司令官森下さん仲村さんニックゴリサキウサダJ
リュウジヒロムヨーコちゃん先輩司令官森下仲村さんニックゴリサキウサダJ
ヨーコヒロムリュウさんあたし陣さん司令官森下さん仲村さんニックゴリサキウサダ樹液
マサトヒロムリュウジヨーコちゃん黒リン森下仲村ちゃんニックゴリサキ、バナナちゃんウサダJ
黒木ヒロムリュウジヨーコ森下仲村ニックゴリサキウサダJ
森下ヒロム君リュウジさんヨーコちゃん陣さん司令仲村さんニックゴリサキウサダJ
仲村ヒロム君リュウジさんヨーコちゃん陣さん司令森下さんニックさんゴリサキさんウサダさん樹液さん
ニックヒロムリュウジヨーコ司令官森下仲村ゴリサキウサダJ
ゴリサキヒロムリュウジヨーコ陣さん、陣司令官森下仲村ニックウサダJ
ウサダヒロムリュウジヨーコ司令官森下仲村ニックゴリサキウサダ(たまに僕)樹液
J???黒リン??チダ・ニック、バイクゴリサキ・バナナウサダ・レタス

桜田ヒロム/レッドバスター

演:鈴木勝大

本作の主人公。20歳→21歳。

ワクチンプログラムの投与によって高速移動が可能になった。

姉の反対によって長らく戦いに参加できなかった経緯がある。

ニワトリを見ると最大5分ほど動けなくなるウィークポイントを持つ。

チダ・ニック

声の出演:藤原啓治

チーター型のバディロイド。ヒロムの良き兄貴分。

バイク形態に変形可能だが極度の方向音痴。

岩崎リュウジ/ブルーバスター

演:馬場良馬

メンバー最年長の28歳→29歳。

ワクチンプログラムの投与によって怪力を発揮できる。

常に身体を冷やさないと熱暴走を起こすウィークポイントを持つ。

熱暴走中は敵味方の区別無しに暴れまわり、性格も凶暴化する。

ゴリサキ・バナナ

声の出演:玄田哲章

ゴリラ型のバディロイド。

体格と裏腹に気弱で心配性な性格をしている。

宇佐見ヨーコ/イエローバスター

演:小宮有紗

メンバー最年少の16歳→17歳。

ワクチンプログラムの投与によって驚異的な脚力を得た。

定期的に甘い物を食べないとエネルギー切れを起こすウィークポイントを持つ。

ウサダ・レタス

声の出演:鈴木達央

ウサギ型のバディロイド。

かなりの毒舌家。

陣マサト/ビートバスター

演:松本寛也

ヴァグラスの被害をなんとか逃れた科学者。黒木タケシ、ヨーコの母とは古い友人。

演じるのはかつて魔法戦隊マジレンジャーでマジイエローを演じた松本寛也

ビート・J・スタッグ/スタッグバスター

声の出演:中村悠一

陣マサトが開発したバディロイド。

目立ちたがり屋な性格で陣の前に立つことが多く、度々叱られている。

ヴァグラス

メサイア

13年前の事件によって意思を持ち暴走したスーパーコンピューター。

現実世界への実体化に多量のエネトロンを必要としている。

エンターが効率の良い作戦を進言しても聞き入れず、「お守りも大変」などと言われている有様で、組織の指導者としての資質は前作のバカ王子と良い勝負。

エンター

メサイアの命を受け、エネトロンの強奪を目論む幹部。

エスケイプ

メサイアが快楽を求めるために生み出した新たな幹部。

ゴーバスターズの関係者

黒木タケシ

ゴーバスターズの司令官。

研究所の所長であったヒロムの父親と知り合いでもあった。

森下トオル

ゴーバスターズ本部基地のオペレーター。

仲村ミホ

本部基地のオペレーター。本編開始と共に別部署から配属された新人。

桜田リカ

ヒロムの実姉。絵本作家。

弟がゴーバスターズとして戦うのに反対していた。

ゴーバスターズの装備品・所持品

ゴーバスターズを参照

メカニック

バスターマシン(ゴーバスターズ)及びメガゾードを参照。

各話リスト

話数のカウントは「Mission○」(最終回は「Final Mission」)で統一されている。

話数サブタイトル放送日程メタロイド/メサイアロイド敵メガゾード
1特命戦隊、集結せよ!2012年2月26日ショベルロイドショベルゾード
213年前の約束3月4日バーナーロイドバーナーゾード
3GT-02アニマル、出撃!3月11日ニードロイドニードルゾード
4特命と決意3月18日カッターロイドカッターゾード
5キケンな熱暴走!3月25日タイヤロイドタイヤゾード
6合体!ゴーバスターオー4月1日スプレーロイドスプレーゾード
7エース整備不良?!4月8日デンシャロイドデンシャゾード
8マシン設計図を守れ!4月15日ドリルロイドドリルゾード
9ウサダ奪還作戦!4月22日--
10戦う理由4月29日ダンガンロイドダンガンゾード
11ねらわれたウイークポイント5月6日ファンロイドファンゾード
12変装はお好き?5月13日コピーロイドコピーゾード
13サプライズな休日5月20日チューバロイド1チューバロイド2チューバゾード1
14サバ?救出作戦5月27日チューバロイド2チューバゾード2
15金の戦士と銀のバディ6月3日ソウジキロイドソウジキゾード
16亜空間から来た男6月10日パラボラロイドパラボラゾード
17その名はゴーバスタービート!6月17日フォークロイドフォークゾード
18地底3000メートルの共同作戦6月24日ドリルロイド2ドリルゾード2
19俺の合体!バスターヘラクレス7月1日スパナロイドスパナゾード
205体結集!グレートゴーバスター!7月8日フィルムロイドフィルムゾード
21さらばブルーバスター7月15日ダンベルロイドダンベルゾード
22美しきアバターエスケイプ7月22日キーロイドキーゾード
23意志を継ぐ者7月29日ジシャクロイドジシャクゾード
24トレビアンな夏祭り8月5日ワタアメロイドワタアメゾード
25アバターの謎を追え!8月12日ロウソクロイドロウソクゾード
26小さな強敵!司令室SOS8月19日ケシゴムロイドケシゴムゾード
27暴走コンビで迷宮脱出!8月26日ムシカゴロイドムシカゴゾード
28ニワトリに注意せよ!9月2日スプレーロイド2スプレーゾード2
29亜空間への突入!9月9日カッターロイド、フォークロイド、パラボラロイド、キーロイド-
30メサイアシャットダウン9月16日--
31宇宙刑事ギャバン、現る!9月23日ダンガンロイド2ダンガンゾード2
32ギャバンとの友情タッグ!9月30日--
33モーフィン!パワードカスタム10月7日スナドケイロイド-
34敵はビートバスター?!10月14日パペットロイドパペットゾードスナドケイゾード
35タテガミライオー吼える!10月21日--
36ゴーバスターライオーガギーン!10月28日ブルドーザーロイドブルドーザーゾード
37黒と白の花嫁11月4日ティアラロイドティアラゾード
38実況!エースデスマッチ11月11日ドームロイドドームゾード
39必殺!メサイアの拳11月18日カラテロイドカラテゾード
40カブるJとメサイアロイド11月25日パラボラロイド2パラボラゾード2
41怪盗ピンクバスター!12月2日ルーペロイドルーペゾード
42突撃!メガゾードの中へ12月9日デンシャロイド2デンシャゾード2
43決意のクリスマス12月16日ケンタテロイドケンゾードタテゾード
44聖夜・使命果たすとき12月23日-メガゾードζ
45謹賀新年小さな強敵、再び2013年1月6日オモチロイドオモチゾード
46新たな融合と熱暴走!1月13日クワガタロイド-
47リセットとバックアップ1月20日-クワガタゾード
48仕掛けられていた罠1月27日--
49覚悟と選択2月3日-メガゾードω
Final永遠のキズナ2月10日--

関連映像作品

劇場版

2012年1月21日公開。ゴーバスターズの3人がTVシリーズに先駆けて先行登場。

2012年8月4日公開。ゴーバスターズの単独劇場版作品。

2013年1月19日公開。前作『海賊戦隊ゴーカイジャー』とのクロスオーバー作品。

2014年1月18日公開。次作『獣電戦隊キョウリュウジャー』とのクロスオーバー作品。

Vシネマ

2013年6月21日発売。

音楽

オープニングテーマ

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:大石憲一郎(Project.R)/歌:高橋秀幸(Project.R)

第1期OP。

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:大石憲一郎(Project.R)/歌:高橋秀幸(Project.R)

第2期OPテーマ。歴代戦隊では2期OPテーマというと主題歌のアレンジ版というパターンが多かったが、本作は完全新規曲を導入した初めてのケースとなる。

エンディングテーマ

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:大石憲一郎(Project.R)/歌:謎の新ユニットSTA☆MEN

通常バージョンの他、劇場版公開時期に合わせた「2012 summer MOVIE MIX」や冬映画公開時期に合わせた「豪快にアレンジver」の2種が用意された。

キャラソン

数あるキャラソンのうち、24話から25話まで初期メンバーのキャラソンがEDテーマに採用された。

  • One wish,One day

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:鈴木盛広(Project.R)/歌:桜田ヒロム&チダ・ニック(CV:鈴木勝大&藤原啓治)

  • 心配 ハニー♡バニー

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:浅田将明/歌:宇佐見ヨーコ&ウサダ・レタス(CV:小宮有紗&鈴木達央)

  • Blue Banana Moon

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:高木洋/歌:岩崎リュウジ&ゴリサキ・バナナ(CV:馬場良馬&玄田哲章)

  • ジュマペル エンター

作詞:八手三郎/作曲:Raizo.W/編曲:中畑丈治/歌:エンター(CV:陳内将)

  • Let's モーフィン☆ドローウィン

作詞:マイクスギヤマ/作曲・編曲:池毅/歌:桜田リカ(CV:吉木りさ)

  • パーフェクション!

作詞:藤林聖子/作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:陣マサト&ビート・J・スタッグ(CV:松本寛也&中村悠一)

  • マピュース レクイエム

作詞・作曲:Raizo.W/編曲:中畑丈治/歌:エンター&エスケイプ(CV:陳内将&水崎綾女)

挿入歌

  • バスターマシン、発進せよ!

作詞:八手三郎/作曲・編曲:大橋恵/歌:山形ユキオ

別バージョンとして「ゴーバスターオーVer」も存在している。

  • Boost Up! ビートバスター

作詞:藤林聖子/作曲:高取ヒデアキ/編曲:川瀬智/歌:高取ヒデアキ(Project.R)/演奏:Z旗

  • Brand New Spark!

作詞:藤林聖子/作曲:黒田晃太郎/編曲:黒田晃太郎、平木LAGGY宏隆/歌:高取ヒデアキ(Project.R)

  • Perfect Mission

作詞:藤林聖子/作曲:NoB/編曲:河野陽吾/歌:NoB(Project.R)

  • ライオー! 見参! チャンピオン!

作詞:藤林聖子/作曲・編曲:大橋恵/歌:水木一郎

別バージョンとして「ゴーバスターキングVer」も存在する。

余談

本作のサブプロデューサーは14話で降板。本作放送中にTwitter上で自身を批判する相手に対して「東映をあげて告訴してやる」と訴訟をチラつかせたことで、当時取締役の白倉伸一郎氏にも「君は何を言っているのかわかっているのか」と直接怒られたという顛末があったため、これが原因ではないかと言われている。

件のサブプロデューサーはこの一件の後白倉氏の自虐ネタを自身に対する批判と勘違いして皮肉を浴びせたことも問題視されていた。

関連イラスト

関連タグ

スーパー戦隊シリーズ

ゴーバスターズ

特命鬼:ゴーバスターズを歪めた戦隊怪人

海賊戦隊ゴーカイジャー本作獣電戦隊キョウリュウジャー

新西暦2012年、人々を守る特命を帯びて戦う若者達がいた!

バスターズ、レディー……ゴー!!

概要

2012年2月から放送されたスーパー戦隊シリーズ第36作目の作品。

モチーフは動物及びスパイ。また、物語はコンピュータなどのサイバーパンク色が強いものとなっている。

「戦隊の革新」をテーマにスーパー戦隊シリーズにおけるお約束(従来のシリーズで続いていたオーソドックスなシナリオの流れ、変身・必殺技のバンク、コレクションアイテムの玩具展開など)が廃されており、『超電子バイオマン』で試験的に試みられたが当時の技術では困難であった「巨大ロボ戦と等身大での並行戦」がしばしば行われるという特異な構成となっている。OPも前期と後期で別れており、それもアレンジ曲や2番の歌詞を使用するのではなく、完全新規曲を使うという気合いの入りようであった。

海外リメイク『パワーレンジャー』の影響もそこかしこに見受けられ、敵ロボの総称が『メガゾード』(パワレンにおける巨大ロボ)となっている。

とはいえ、子供向け要素が全く無くなったわけではなく、EDは子供も歌いやすい楽しげな曲になっている。

獣拳戦隊ゲキレンジャー以来の3人の状態からスタートする戦隊であり、1999年の救急戦隊ゴーゴーファイブ以来13年ぶりに「ジャー」の名前が無い戦隊である。また、元ネタの無い完全オリジナル名称では太陽戦隊サンバルカン以来31年ぶり、メンバーのコードネームが色から始まるのは激走戦隊カーレンジャー以来となる。

炎神戦隊ゴーオンジャー以来となる金、銀色モチーフの追加戦士が登場した。

また、Mission.28よりOP曲が「モーフィン!ムービン!バスターズシップ!」に変更されている。過去に2番や別アレンジ、その他英語バージョン等が流れたことはあるが、完全に別の曲に変更されるのはスーパー戦隊史上初であった。

さらに戦隊シリーズ恒例の名乗り部分はあるものの、〆に入る「戦隊名の一斉コール」が存在しないのも特徴。冒頭の名乗り口上のように、行動開始の合図が代わりに入る。

なお2012年は宇宙刑事ギャバンが放送されて30年という節目の年でもあり、Mission31~32では劇場版ギャバン公開に合わせ、宇宙刑事ギャバンType-Gこと十文字撃とのクロスオーバーが行われた。

これまでの戦隊とは異なる歴史の世界が舞台ではあるのだが、後年放送された『宇宙戦隊キュウレンジャー』がこれまでの戦隊世界とは全く繋がっていないパラレルワールドだと描写されたのに対し、本作にはそれがないのでVSなどの際は普通に他の戦隊とも共演する(なので『ゴーバスVSゴーカイ』でゴーバスターズがゴーカイジャーの事を認知していたり、『さらば永遠の友よ』では『ゴーバスVSゴーカイ』の出来事をレッドバスターが覚えている)。

これについては、本作の放送から10年後の2022年に竹本昇監督がTwitterで披露した解釈によれば、ゴーカイジャー史観の西暦2015年が新西暦2012年に改元され、以降は新西暦で進んでいるため、『ゴーカイジャーの世界』でも『ゴーバスターズ』およびそれ以降の作品の出来事は起こっているらしい(ただし、これはあくまでゴーカイジャーの世界での設定であり、同時に竹本氏個人の解釈であって公式設定ではないので注意)。

尤も、ゼンカイジャー以降は「全ての戦隊はそれぞれ独立したバラバラの世界と、vsやゴーカイ等の複数の戦隊が同一世界上に存在する世界が存在する」という世界観設定が公開されている為、既にこの辺りの世界観の繋がりについてはあまり気にする必要はないのだろうが。

東日本大震災を意識してか「大災害からの復興」と言う裏テーマがある(プロローグの亜空間転送事故は阪神大震災を意識しているとも)。

総合評価

上記のようにお約束を廃してしまったことや、戦隊やヒーロー作品としては不必要にシリアスかつやや難解なシナリオ、従来の戦隊やヒーロー像を崩した作風などが、残念ながらファンからの受けが悪く、加えてメモリアル作品だった前作や王道路線の次作という、戦隊の中でも特に世間的な人気や知名度が高いヒット作2作の合間ということもあってか、当時の評価は率直に言って芳しくなかった。メインライターである小林靖子氏のファンの間でも評価はあまり良くなかった程である。

大友からの評価すらこれなので、当然ながらメインターゲットの子供からの受けはかなり悪く、途中からライオブラスターのような叫ぶ音声アイテムを登場させるなどの路線変更が図られるもその甲斐もなく、玩具の最終売上は前作から大幅に落として100億を下回ってしまった。

しかし、良くも悪くもご都合主義を徹底的に廃したストーリー展開やメカニックの描写により内容にリアリティがあったこと、さらには後にラブライブ!サンシャイン!!黒澤ダイヤ役の声優で知られる小宮有紗氏の出演作という話題性が見出されたことなどから注目を集め、近年では一部でかなり再評価されてきている。

また、アニメ監督の庵野秀明氏は、激走戦隊カーレンジャーや後番組の獣電戦隊キョウリュウジャーと共に好きな戦隊として挙げている。

海外展開

諸事情からゴーカイジャーのリメイクである『パワーレンジャー・スーパーメガフォース』の後番組がキョウリュウジャーのリメイクである『パワーレンジャー・ダイノチャージ』となり、戦隊では初の海外リメイクされなかった作品となった(ダイレンジャーはキバレンジャーや気伝獣の要素が拾われたのち、異星のパワーレンジャーとしてダイレンジャーそのものが登場している)。

そして6年後、ハスブロ社体制になって以降『パワーレンジャー・ビーストモーファーズ』として漸くリメイク。シーズン2まで製作されるなど人気を獲得している。そちらも大まかな流れ自体は同じであるものの、追加戦士のモチーフが無理のある変更をされるなど変な所でのパワレンクオリティは健在である。

あらすじ

13年前-

人里離れた研究所のスーパーコンピューターにバグが発生。メサイアと呼ばれたそれは意思をもって暴走し、人々を襲ってきた。

人類は大きな犠牲を払い、研究所ごと亜空間に転送、当面の危機は回避された。

しかし、亜空間に転送されたメサイア率いるヴァグラスは完全に滅びたわけではなく、この世界と人類を支配するため密かに体制を整えていたのだ。

そして人類も、ヴァグラス襲来に備え、『特命戦隊ゴーバスターズ』を結成していた。

事件から13年後-時は新西暦2012年(N.C.2012)

都市生活を支える新エネルギーエネトロンを狙い、ヴァグラスが出現。

今こそ出撃の時!人々を守る特命を帯びて戦う“ゴーバスターズ”が、相棒のバディロイドとともにヴァグラスに立ち向かう!

登場人物

ゴーバスターズ

正式名称はエネルギー管理局・特命部

初期メンバーの3人は13年前に何らかの形で事件を経験している。

呼称表

が\にヒロムリュウジヨーコマサト黒木森下仲村ニックゴリサキウサダJ
ヒロムリュウジさんヨーコ陣さん司令官森下さん仲村さんニックゴリサキウサダJ
リュウジヒロムヨーコちゃん先輩司令官森下仲村さんニックゴリサキウサダJ
ヨーコヒロムリュウさんあたし陣さん司令官森下さん仲村さんニックゴリサキウサダ樹液
マサトヒロムリュウジヨーコちゃん黒リン森下仲村ちゃんニックゴリサキ、バナナちゃんウサダJ
黒木ヒロムリュウジヨーコ森下仲村ニックゴリサキウサダJ
森下ヒロム君リュウジさんヨーコちゃん陣さん司令仲村さんニックゴリサキウサダJ
仲村ヒロム君リュウジさんヨーコちゃん陣さん司令森下さんニックさんゴリサキさんウサダさん樹液さん
ニックヒロムリュウジヨーコ司令官森下仲村ゴリサキウサダJ
ゴリサキヒロムリュウジヨーコ陣さん、陣司令官森下仲村ニックウサダJ
ウサダヒロムリュウジヨーコ司令官森下仲村ニックゴリサキウサダ(たまに僕)樹液
J???黒リン??チダ・ニック、バイクゴリサキ・バナナウサダ・レタス

桜田ヒロム/レッドバスター

演:鈴木勝大

本作の主人公。20歳→21歳。

ワクチンプログラムの投与によって高速移動が可能になった。

姉の反対によって長らく戦いに参加できなかった経緯がある。

ニワトリを見ると最大5分ほど動けなくなるウィークポイントを持つ。

チダ・ニック

声の出演:藤原啓治

チーター型のバディロイド。ヒロムの良き兄貴分。

バイク形態に変形可能だが極度の方向音痴。

岩崎リュウジ/ブルーバスター

演:馬場良馬

メンバー最年長の28歳→29歳。

ワクチンプログラムの投与によって怪力を発揮できる。

常に身体を冷やさないと熱暴走を起こすウィークポイントを持つ。

熱暴走中は敵味方の区別無しに暴れまわり、性格も凶暴化する。

ゴリサキ・バナナ

声の出演:玄田哲章

ゴリラ型のバディロイド。

体格と裏腹に気弱で心配性な性格をしている。

宇佐見ヨーコ/イエローバスター

演:小宮有紗

メンバー最年少の16歳→17歳。

ワクチンプログラムの投与によって驚異的な脚力を得た。

定期的に甘い物を食べないとエネルギー切れを起こすウィークポイントを持つ。

ウサダ・レタス

声の出演:鈴木達央

ウサギ型のバディロイド。

かなりの毒舌家。

陣マサト/ビートバスター

演:松本寛也

ヴァグラスの被害をなんとか逃れた科学者。黒木タケシ、ヨーコの母とは古い友人。

演じるのはかつて魔法戦隊マジレンジャーでマジイエローを演じた松本寛也

ビート・J・スタッグ/スタッグバスター

声の出演:中村悠一

陣マサトが開発したバディロイド。

目立ちたがり屋な性格で陣の前に立つことが多く、度々叱られている。

ヴァグラス

メサイア

13年前の事件によって意思を持ち暴走したスーパーコンピューター。

現実世界への実体化に多量のエネトロンを必要としている。

エンターが効率の良い作戦を進言しても聞き入れず、「お守りも大変」などと言われている有様で、組織の指導者としての資質は前作のバカ王子と良い勝負。

エンター

メサイアの命を受け、エネトロンの強奪を目論む幹部。

エスケイプ

メサイアが快楽を求めるために生み出した新たな幹部。

ゴーバスターズの関係者

黒木タケシ

ゴーバスターズの司令官。

研究所の所長であったヒロムの父親と知り合いでもあった。

森下トオル

ゴーバスターズ本部基地のオペレーター。

仲村ミホ

本部基地のオペレーター。本編開始と共に別部署から配属された新人。

桜田リカ

ヒロムの実姉。絵本作家。

弟がゴーバスターズとして戦うのに反対していた。

ゴーバスターズの装備品・所持品

ゴーバスターズを参照

メカニック

バスターマシン(ゴーバスターズ)及びメガゾードを参照。

各話リスト

話数のカウントは「Mission○」(最終回は「Final Mission」)で統一されている。

話数サブタイトル放送日程メタロイド/メサイアロイド敵メガゾード
1特命戦隊、集結せよ!