「グッモーニ~ン!遠い所まで御苦労様。その代わり、今日は昨日より、もっといい物見せちゃうよ♪」
データ
身長:191㎝
体重:254㎏
製造モチーフ:映写機
メタウイルス:「見せる」MISERU(青)
識別ナンバー:F-16
推奨動作環境:映画館(上映5分前)
オーダー:人間の想像を実体化させ、混乱させる。ゴーバスターズの望みを実体化させ、確実に戦意を喪失させる
概要
Mission20「5体結集!グレートゴーバスター」に登場するエンターが映画館の映写機に「見せる」のメタウイルスをインストールする事で製造されたメタロイド。まるで二股に分かれた帽子を被ったピエロのような姿をしており、おどけた感じの言動を取る。武器として大鎌で武装しているが、これは身体に備わった物では無いため、独立した武器を手に持って装備しているメタロイドとしては3体目である。
その能力は胸部の実体再生映写機から人間の想像を実体化させるという物で、これによって人々を混乱へと誘う。投影された実体映像は完璧に再生されているが、「それを偽物と認識した相手からその存在を否定されると途端に消え去ってしまう」のが弱点である。
劇中では自身の能力でゴーバスターズ3人の想う理想の人物を実体化させる事で戦意を喪失させるという、これまで力押しだったメタロイドとは打って変わって相手の心理に突け込む卑劣な策を展開した。その卑劣さからブルーは「今までで一番頭にきたメタロイドだよお前!」と怒りの言葉を浴びせている。
活躍
ゴーバスターズとの初戦では3人そっくりの幻を実体化し、本物と戦わさせた。
その後、しばらくして岩谷地区I‐347ポイントに出現。を特命部に位置を特定されると、再びゴーバスターズと交戦。3人に怪光線を発射し、今度はイエローの前には優柔不断な性格のウサダ、ブルーの前には自身を尊敬するマサト、そしてレッドの前には亜空間に飲み込まれる前の両親と姉を実体化した。
レッドだけは両親に対する思いから幻を消すことが出来ず、その間にブルーとイエローを圧倒するが、レッドが失われた家族に対する渇望を振り切って否定した為、家族の幻はここに消滅。文字通り丸腰になって動揺しているところに、レッドがエネトロンをチャージして放ったイチガンバスター・スペシャルバスターモードの射撃を受け、「おしまい〜!」と叫びながら爆散した。
余談
モチーフには映写機の他にもピエロも含まれている。
声を演じた鈴村氏はED曲『キズナ~ゴーバスターズ!』を歌う声優ユニット『謎の新ユニットSTA☆MEN』のメンバーであり、チューバロイド役の諏訪部順一氏、ソウジキロイド役の吉野裕行氏、パラボラロイド役の保村真氏に次いで4人目の本編への出演者となった。
ニチアサ繋がりで言えば『仮面ライダー電王』のリュウタロスが印象深い鈴村氏だが、スーパー戦隊シリーズへの出演はこのフィルムロイドの役が初である。ちなみにリュウタロスとスーツアクターも同じ。8年後の『魔進戦隊キラメイジャー』では魔進ファイヤと言う戦隊レッドの専用マシンの役でレギュラー出演する事となる。
フィルムロイドが登場した今エピソードは、グレートゴーバスターの初登場回でもあったが、もう1つ重要な点として挙げられるのがメサイアの現実世界への進出である。一時的とはいえ疑似亜空間を展開する事でこちら側へ姿を現し、ワクチンプログラムがインストールされていない生身の人間には生き辛い亜空間で人々が苦しむ様に愉悦を感じたメサイア。人間への加虐嗜好に味を占めた事が、後にもう1人のアバターを生み出す切っ掛けとなったのである。戦隊側の新戦力の登場のみならず、そうした敵側の変化の伏線という意味でも今エピソードは非常に重要な回となった。
関連タグ
フィルムラー:『電子戦隊デンジマン』に登場する、同じくフィルムモチーフの怪人。
リュムナデスのカーサ:『聖闘士星矢』に登場する敵キャラクターで、同じく相手の身近な人間の幻を見せてその心に付け込み抹殺すると言う卑劣な策を展開した外道。
タヌキツネギン:『地球戦隊ファイブマン』の怪人で、こちらも戦隊イエローに家族の幻を見せて抹殺に乗り出すという似た作戦を行った。
妖精のサラワレテ居:『天装戦隊ゴセイジャー』に登場した戦隊怪人で、同じく戦隊メンバーの家族の幻を見せてその心を弄び、抹殺しようと目論んだ外道。