概要
特撮・着ぐるみショーにおける「大事な人達」のこと。和製英語。
「スーアク」と略されることもある。女性の場合はスーツアクトレスと呼ばれることが多い。
スタントマンの一種とみなされる場合もある。
基本的に声は発さず、動きだけで表現をするパントマイムの素養が必要になる(映像媒体の場合は台詞を発しながら演技→アフレコ時に声優か変身前の役者が吹き替えるという手法を取る場合もある)。
また、特に変身ヒーローものにおいては、変身前と変身後が同一人物であることを示すため、変身前の役者の挙動をよく観察し、それを自分の動きに取り入れることが求められる。女性戦士の中の人を男性が演じることもあり、この場合、中身が40代の男性だとしても、20代女性の動きと思われないといけないなのである。この場合を「女形スーツアクター」と呼ぶ。
かつてはスーツアクトレスが少なかったのでほとんど女形だった。2000年代以降から徐々に女性戦士は女性が担当するようになっている。
上記とは逆に少年戦士や怪獣の子供を女性が演じる場合もある。
他にも怪獣役を務めるスーツアクターの場合、人間以外の動き方を取り入れたり、自分の頭の80cm上に頭(目・耳)があることを常にイメージしたりスーツの可動域を念頭に置いたりする意識などが必要になったりする。
このように俳優や声優とはまた違った技術が必要になる仕事である。
最初期のスーツアクターである、Mr.ゴジラこと中島春雄は、元々スタントマン(斬られ役も含む)であり、ゴジラの仕事が来た時には「主役だけど、貴方の顔は出ない」ということで葛藤もあったという(当然、当時にスーツアクターや着ぐるみ特撮という言葉もない)。
また、スーツアクターという概念が少なかったために、初代仮面ライダーを演じた藤岡弘、は仮面ライダーで当初スーツアクターを兼任したが、撮影中の事故で大怪我をしてしまい、その間は2号ライダーが登場する事態となったこともあった。
なお、スーツアクターの仕事の傍ら、顔出しで普通の俳優として活動している者もおり、「顔を隠さなければ演技ができないわけじゃない」として、スーツアクターにカテゴライズされることを好まない場合もある。
逆に「顔を隠しているからこそ演技ができる」と語るスーツアクターもおり、ここら辺は個人差があると言えよう。
ゆるキャラの場合スーツアクターと呼ばれないことが多い。
受容
古くから特撮を支える職業としてファンの間では尊敬を集めていた。
2000年代後期以降は『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超(スーパー)スピンオフ』をはじめとするスーツアクターにスポットを当てたネットムービーの配信に加え、各種SNSなどの普及もあり、特に仮面ライダーシリーズに出演しているスーツアクターはライト・新規層にも親しまれるようになり、中でも高岩成二は『クウガ』と『響鬼』以外の平成ライダーで主人公をレギュラーで演じた事から、「ミスター平成ライダー」と呼ばれるまでの知名度を築くに至った。
著名なスーツアクター
女性はスーツアクトレスの項を参照。また女性キャラクター役のスーツアクターは女形スーツアクターも参照。
情報募集中
大野剣友会
JAE(旧称:JACならびにRED/レッド・エンタテインメント・デリヴァー。一部フリー含む)
- 岡元次郎(仮面ライダーBLACK、仮面ライダーBLACKRXなど)
- 高岩成二(「クウガ」「響鬼」以外の平成ライダーなど。※2021年11月よりフリーランス)
- 日下秀昭(主にスーパー戦隊シリーズの戦隊ロボや怪人)
- 伊藤慎(平成ライダーシリーズのサブライダー)
- 永徳(平成ライダーシリーズのサブライダー)
- 新堀和男(※正式には大野剣友会→フリー→REDの所属)
- 富永研司
- 大葉健二
- 春田純一
- 岡本美登
- 前田浩
- 大藤直樹
- 横山一敏
- 福沢博文(※正式にはREDの所属)
- 竹内康博
- 押川善文
- 藤井祐伍
- 浅井宏輔
- 高田将司
- 蜂須賀祐一
- 藤田慧
- 岡田和也
- 黒崎輝
- 金田治
- おぐらとしひろ
- 今井靖彦
- 大須賀昭人
- 渡辺淳
- 縄田雄哉
- 中田裕士
円谷プロダクション
- 古谷敏(8頭身の体型を見込まれウルトラQのケムール人を担当し、初代ウルトラマン役に指名された)
- 鈴木邦夫(初代マン&セブンで多くの怪獣を担当した後、着ぐるみステージの会社を経営)
- 岡野弘之(電光超人グリッドマンのグリッドマン、平成ウルトラセブンのウルトラセブン、メルバやミズノエノリュウなどのTDG三部作の怪獣、ウルトラマンネオスなど)
キャスタッフ
- 寺井大介(ウルトラマンノア、ウルトラマンコスモス、グレンファイヤーなど)
- 岩田栄慶(ウルトラマンネクサス以降の平成ウルトラマン、令和ウルトラマンなど)
- 岡部暁(ウルトラマンフーマ、ジャグラスジャグラー魔人態など)
- 桑原義樹(ウルトラマンベリアルアトロシアス、ウルトラマンタイタス、ダーゴンなど)
- 石川真之介(ウルトラマンXのウルトラマンマックス、きたぞ!われらのウルトラマンの初代ウルトラマン、ウルトラマンZのバロッサ星人など)
- 横尾和則(モグルドンなどのハイコンセプト・ウルトラマンや新世代ヒーローズのウルトラ怪獣)
- 新井宏幸(デマーガなどの新世代ヒーローズや令和ウルトラマンのウルトラ怪獣)
- 梶川賢司(ゴルバーなどの新世代ヒーローズや令和ウルトラマンのウルトラ怪獣)
- 永地悠斗(『ウルトラマンタイガ』のウルトラマンエックス、ヒュドラムなどの新世代ヒーローズや令和ウルトラマンのウルトラ怪獣、闇の巨人)
その他
- 中島春雄(昭和シリーズのゴジラほか東宝怪獣役多数、ネロンガや光熱怪獣キーラなどのウルトラマンの怪獣など)
- 薩摩剣八郎(ゴジラ(1984年版「ゴジラ」~ゴジラVSデストロイア迄)
- 破李拳竜(平成ゴジラの東宝怪獣役多数、ミカドロイド、河崎実監督作など。漫画家としても知られる)
- 深沢政雄(昭和ゴジラのミニラ、ウルトラマン物語のドックン、ウルトラQザ・ムービー星の伝説のワダツジン(土偶型))
- 藤岡弘、(仮面ライダー1話から9話の旧1号ライダー)
- 大平透(宇宙の帝王ゴアは吹替えだけではなく、スーツアクターも担当)
- 藤木義勝(仮面ライダーBLACKRXの海兵隊長ボスガン、ケルベロス・サーガのプロテクトギア)
- 上西弘次(ウルトラセブン、スペクトルマンを担当)
- 荒垣輝雄(初代ウルトラマン、ウルトラセブンの怪獣、ガメラ対宇宙怪獣バイラスなどのガメラ)
- 中村晴吉(ウルトラQのカネゴン、初代ウルトラマンのグリーンモンスなど)
- 清野幸弘(ウルトラマンのチャンドラー、再生テレスドン、快獣ブースカのブースカなど)
- 泉梅之助(ウルトラマンのマグラー、ガメラ対大悪獣ギロンなどのガメラ)
- 藤田修治(ウルトラマンのピグモン)
- 松島映一(ウルトラマンの再生ドラコ、サイゴ)
- 小宅雅裕(ウルトラマンの再生ピグモン)
- 青野武(初代のザラブ星人(等身大)は吹替えだけではなく、スーツアクターも担当)
- 山村哲夫(快獣ブースカのチャメゴンなど)
- きくち英一(帰ってきたウルトラマンのウルトラマンジャックなどを担当)
- 遠矢孝信(帰ってきたウルトラマンの怪獣、宇宙猿人ゴリなど)
- 西条満(ミラーマン前半のミラーマン、ファイヤーマン、ジャンボーグ9)
- 中西正(ウルトラマンA1話から2話のウルトラマンエースを担当)
- 武内正治(ウルトラマンA3話以降のウルトラマンエースを担当)
- 河合徹(ウルトラマンA以降のウルトラ怪獣、流星人間ゾーンのゴジラなど)
- 図師勲(牛神超獣カウラ、殺し屋超獣バラバなどウルトラマンA第13話から第24話の超獣、巨大ヤプール)
- 久須美欽一(ミラーマン後半のミラーマン、ウルトラマンAの超獣や星人、キングシーサーなど)
- 高泰司(ウルトラマンAのウー)
- 矢島登喜男(ジャンボキングなどのウルトラマンA48話から52話の超獣)
- 長沢寛(ウルトラマンタロウ、マッハバロンなど)
- 二家本辰己(ウルトラマンレオ、メカゴジラの逆襲のチタノザウルスなど)
- 福田浩(ウルトラマン80前期の80など)
- 奈良光一(ウルトラマン80後期の80など)
- 山崎隆(ウルトラマン80]]の怪獣など)
- 岩井潤一(ウルトラマン80の怪獣など)
- 佐藤友弘(ウルトラマン80の怪獣など)
- 渥美博(妄想ウルトラセブンなどのウルトラマン80の怪獣、忍者キャプターの甲賀鬼蝶丸など)
- 外島孝一(平成ウルトラセブンのザバンギ、ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦のスキューラなど)
- 権藤俊輔(ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア)
- 中村浩二(ウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア)
- 清水一哉(ウルトラマンダイナ、ニセウルトラマンダイナ、ウルトラマンアグル、ウルトラマンガイアなど)
- 三宅敏夫(ゴルザやカオスダークネスなどのTDG三部作とウルトラマンコスモス、電光超人グリッドマンの怪獣)
- 北岡龍貴(リガトロンやゾイガーなどのウルトラマンティガの怪獣など)
- 門脇亨(ウルトラマンティガ、ガタノゾーアなど)
- 三村幸司(スタンデル星人レドル、ウルトラマンダイナの怪獣、 爆竜戦隊アバレンジャーのアバレブルーなど)
- 和田三四郎(ウルトラマンメビウス、アキバレッドなど)
- 永田朋祐(ウルトラマンネクサスからウルトラマンメビウスの怪獣など)
- 西村郎(ディノゾールなどのウルトラマンメビウスの怪獣など)
- ケフィ・アブリック(ウルトラマンゼノン、仮面ライダー凍鬼)
- 稲庭渉(『ウルトラマンタイガ』のウルトラマンブルやグリッドナイトファイトのグリッドナイトなど)
- 大村将弘(グリッドナイトファイトのダイナゼノンなど)
- 福島弘之(『ウルトラマンX』のファントン星人グルマンやグリッドナイトファイトのアンチなど)
- 矢倉翔太(『ウルトラマンデッカー』のサドラなど)
- 坂本浩一(映画『GUYVRE THE DARKHERO』のガイバーⅠ)
- 安田顕(水曜どうでしょうのonちゃん)
- 唐沢寿明(デビューがスーツアクター。映画『イン・ザ・ヒーロー』ではスーツアクターの役を演じた)
- チョー(いないいないばあっ!のワンワンは吹替えだけではなく、スーツアクターも担当)
- 島野修(巨人のドラフト1位であったが芽が出ず阪急ブレーブスのブレービーのスーツアクターを担当し、日本プロ野球に球団マスコットと言う存在を定着させた。その後ネッピーも務めていた)
架空のスーツアクター
- 兎原跳吉、熊谷みつ夫(うらみちお兄さん)
- おしるこジュン(SELECTIONPROJECT)
- 奥沢美咲(BanG_Dream!)
- 三ヶ月ゆい、名都借みらい(普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。)
- 松井秀豪(名探偵コナン)
- 向島ハルオ(ヌイグルメン!)
- 長嶋晴之助(ゲゲゲの鬼太郎)
- 荷星三郎、衣袋武志、王都楼真悟(逆転裁判シリーズ)
外部リンク
関連タグ
メノーファ ←一つのスーツの中に十人も入って演出した。おそらく最高記録。