解説
CGで作ったキャラクターの「動き」を演じる俳優のこと。
映像分野、特に実写映画では、人間でない生物や非生物といったキャラクターを作る際、そのキャラクターのスーツ(着ぐるみ)を作り、その中に人間が入って動くという手法が取られた。
そうしたスーツを着ての演技をする俳優を、現代ではスーツアクターという。
それに対し、20世紀終盤からCG技術が発達した結果生まれた、CGによるキャラクターを演じるのがモーション(動作)アクターである。
モーションアクターは、顔や体の各所にセンサーを付け、キャラクターの演技をする。
専用のカメラで取り込んだセンサーの動きを、CGのキャラクターに反映し、実際の作品ではキャラクターが動いている、という形になる。
利点としては、以下の点が挙げられる。
- スーツアクトに比べ、スーツの可動制限に囚われない、自由な動きが再現できる
- 単なる体の動きだけでなく、スーツでは困難な「顔の動き(目、口)」までも俳優のものを取り入れられる
- 完全CG(動きもコンピュータでつける)に比べ、より生物的・感情的な動きができる
日本では、『シン・ゴジラ』のゴジラのモーションアクターを、歌舞伎俳優の野村萬斎が担当したことが話題になった。
またVTuberは、中の人の動きや表情をリアルタイムで再現(表情はいくつかのパターンから再現しているだけだが)しているので、一種のモーションアクターと言えるかもしれない。