概要
※本記事には一部ネタバレ情報もあるため注意してください。 |
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国産ゴジラシリーズとしては通算29作目に当たり、平成最後の実写ゴジラ映画である。
総監督、脚本は『ふしぎの海のナディア』や『トップをねらえ!』、そして『新世紀エヴァンゲリオン』などのテレビアニメや劇場アニメで有名な庵野秀明。監督・特技監督は庵野総監督の長年の盟友で、『平成ガメラ三部作』や『日本沈没(2006年版)』で知られる樋口真嗣が務める。
本作のメインテーマである「現実 対 虚構」とは、庵野・樋口の両者が関係している平成ガメラシリーズの「日常を壊す非日常」に近い概念である。
タイトルは庵野秀明自身によるもので、この「シン」の言葉には「新」しいゴジラ、「真」のゴジラ、「神」のゴジラといくつもの意味が重なるという。またそれら以外にも「(日本全土を)震撼させる」ゴジラ、「(通った跡には何も残らず)シーン/*深・閑(とした街並みを作り出す)」ゴジラ、英語で罪を表す“sin”など様々なこじつけができるタイトルでもある。
同時に「復活」でも「再生」でもない今まで誰も見た事のないゴジラをコンセプトにしており、第1作を含めた全てのゴジラシリーズとは世界観が一切繋がっていない。特に初代と一切世界観が繋がっていない作品は、ハリウッド版を除いてゴジラシリーズ史上初めてである。ただし、「大戸島の伝承で語られる海の怪物“呉爾羅”が名前の由来」という設定のみ引き継いでいる。
ちなみに群衆シーンのエキストラに参加したという人物のTwitterによれば、庵野氏は「本作の日本では円谷英二が生まれず、怪獣映画というジャンルが全く世に根付かなかった世界だと思って欲しい」という旨の説明を行ったらしく、その為、初代ゴジラでは使われていた「怪獣」という単語は作中では一切登場せず、「ゴジラ」と名付けられるまでは一貫して「巨大不明生物」で通されている。
また、今作では前述のゴジラによるマンションの崩壊に巻き込まれて犠牲となった家族を始め、ゴジラが暴れた後の瓦礫から覗く人の足や、タバ作戦失敗時にゴジラの吹き飛ばした瓦礫に戦車ごと潰される自衛隊員や、熱流で全滅する総理含む各大臣、ヤシオリ作戦実行時にゴジラの抵抗に遭い掃滅される特殊建機第一小隊など、『大怪獣総攻撃』と同様にゴジラ映画の中では人間の死亡シーンが比較的多い事も特徴である。
(ただし、最初のマンションの家族を除くと以降の一般市民の直接的な犠牲描写は避けられている。逆に言えば、「今凄い数の犠牲者が出た」と客観的・視覚的に想像させるシーンが多く、そういう意味では恐ろしい数の人間が死亡したと『判明する』ゴジラ映画とも言える)
アメリカでは10月3日にはロサンゼルス、10月5日にはニューヨークでプレミア上映されており、10月11日から18日までの期間限定で全米440館以上で上映。
改題前は"GODZILLA Resurgence"であり、初代ハリウッド版で物議を醸したローランド・エメリッヒ監督作の「インデペンデンス・デイ」の続編である「インデペンデンス・デイ リサージェンス(原題:Independence Day Resurgence)」と同じだった。
こっちも日本での公開月が本作と同じ7月な上、さらに今回のインデペンデンス・デイにはエメリッヒ監督の悲願だったという隕石映画の要素も盛り込まれているなど、少なからず米国版ゴジラと因縁があった。
2023年10月には本作から約7年ぶりの実写邦画ゴジラシリーズ作品となる『ゴジラ-1.0』の公開に合わせて、作品全体を初代風にアレンジしたモノクロ再編集版『シン・ゴジラ:オルソ』が期間限定公開された。
通常版には本編DISCに加え、舞台挨拶や発声可能上映などの各種イベントの様子を収録した特典DISCが付属。同時に発売されるBD特別版セットではスペシャル特典DISCも付属しており、それにはメイキング映像、プリヴィズ映像、未使用カット集などが収録される。
あらすじ
2016年11月3日午前8時30分。羽田沖にて一隻のプレジャーボートが発見された。中は無人で、脱ぎ捨てられた靴と「私は好きにした 君らも好きにしろ」と書かれた遺書と思われる謎の書置きが残されているのみだった。海上保安庁がボートの乗員は自殺したと判断した時、付近で巨大な水蒸気爆発が発生。その衝撃で東京湾アクアラインに浸水事故が発生した。
これを受け、官邸内では総理大臣・大河内清次を始めとした各閣僚達が集まり緊急会議が行われた。会議内では「事故の原因は海底火山の噴火か大規模熱水噴出孔によるもの」という結論が出されたが、内閣官房副長官の矢口蘭堂だけは「海底に棲息する未知の巨大不明生物による破壊」という可能性を言及するも、大河内総理や総理補佐官の赤坂秀樹らはそれを一笑に付した。
だがその直後、海面より長大な尻尾が跳ねる様子がテレビで報じられる。その生物は東京湾から呑川へと遡上、ついには蒲田で上陸を果たし、街を破壊しながら品川方面へと進行する。前代未聞の事態に混乱する政府は緊急対策本部を設置し、巨大不明生物を害獣と判断して駆除の名目で自衛隊を出動させたが、生物は攻撃を受ける前になぜか再び海へと帰っていった。
政府は生物の再上陸に備え、自衛隊による捜索と防衛計画を進ませる一方、矢口を長とする「巨大不明生物特設災害対策本部(通称:巨災対)」を設置し、分析を開始。そんな折、アメリカから派遣されてきた大統領特使のカヨコ・アン・パタースンが現れ、巨大不明生物に関する情報をもたらした。その情報に存在する名前は“ゴジラ”。それによりゴジラは人智を超えた恐ろしい能力を持つ事が明らかになっていく。
そして、同年11月7日午前11時30分。ゴジラは再び我々の前により強大な姿を現した……!!
制作・設定
舞台は「今まで怪獣が一切登場した事がない現在の世界」。
物語のテーマは「もし現代日本に初めてゴジラが現れた時、政府や自衛隊や日本人はどう立ち向かうのか」であるとし、物語全体的にそれを大真面目に考えて徹底して追及したシミュレーション作品的な側面が強い。本作のプロデューサーである佐藤善宏氏は、本作について「完成した映画でファンタジーなのはゴジラだけというくらい突きつめています」と述べている程である。
こうした背景が存在する為に、同じ趣旨の作品である初代『ゴジラ』、84年版『ゴジラ』の系譜に連なる2016年度版ゴジラ対応シミュレーションとして見る事もできる。ただし、84ゴジラは初代とは繋がっていた為、やはり84ゴジラと比較しても本作は異色だと言える(余談になるが、84ゴジラ海外版の日本版VHSのタイトルは「新・ゴジラ」だったりする)。
製作に当たって製作陣は、脚本の執筆段階から政府や自衛隊の関係者や元関係者に協力を依頼し、「実際にゴジラが現れた場合、自衛隊はどのように対処するのか」「ゴジラに対して武器の使用が認められるのか」などの綿密な取材や会合を重ね、事実に即した脚本に仕上げていったという。
そして防衛庁で行われた机上研究の結果、実際にゴジラが出現した場合には「災害派遣を根拠とした出動及び有害鳥獣駆除による武器使用が可能」という結論が出されており、それを主軸として自衛隊の派遣やゴジラ対策法案の整備やゴジラ研究等、ゴジラとの戦いに纏わる物語を組み立てて行く事となった。
劇中ではゴジラが「巨大不明生物」と呼称されているが、これもミーティングに出席した官僚の発言に由来しており、小物一つに至るまで拘り抜いて物語および表現に極めて高いリアリティを持たせている。
防衛省を初めとする官公庁へのインタビューや、3.11時の政府内議事録の取材は庵野氏自らも出向いて徹底的に行われており、過去の災害時における政府当局の対応がそのまま劇中にも反映されている他、枝野幸男・小池百合子といった現役政治家も取材に協力している(但し、作中の政党名等は全て架空のものである)。公開後はTwitter上で現職or元現職の人間から、政府内の会議プロセスの再現度や自衛隊出動シーンのリアリティを絶賛する声が多く集まった。
この他に2度に渡り首相官邸をロケハンしている。官邸職員から「そのまま再現するのは止めてほしい」と言われたり、機密事項に引っかかって明確な解答を貰えなかったり、特に首相官邸内取材では会議室の実測や写真撮影は許可されなかったりもしたが、それは政治家のブログなどを徹底的に分析したり、美術班のスタッフの歩幅や適当な物差し(鞄の厚み何個分等)でデータを取り、報道で公開された写真と対比させて再現セットを作り出していった(この人達もう諜報でも食っていけるのでは…?)。
自衛隊に関しては、取材スタッフが持って行った庵野氏の「対巨大生物駆除プラン」を主軸に徹底的なミーティングを重ねて細部をブラッシュアップし、ゴジラ駆除作戦を組み上げていった。その中では「この装備はバックファイアが怖いから後方は1km空けておきたい」とか、そんなマニアックな助言まで細かく採用していった。しかし、このプランはあまりに細部の状況まで考えられていた為、防衛省広報は「下手に助言を出すと、これが省の公式見解と取られかねない」と一時は慎重になったとか。
また、戦車による攻撃シーンの参考にする為に、富士総合火力演習の撮影もしている。しかし流石に作戦本部の中身などは機密事項としてそもそも撮影が許可されなかったので、そこで取材スタッフは他国の軍事資料や過去の世界各国の軍の作戦本部の画像を片っ端から広報に突きつけて、「自衛隊のものに近い方を指差して下さい」という添削方式で追及してセットを組み上げていった(最早怖くなってくる執念である)。
この他、海上保安庁にもロケや取材等で協力してもらっている。
シナリオ
シナリオ初期稿は「社会的な物語が書ける人」と呼ばれたアニメ監督の神山健治氏も協力している。
大まかな流れは初期に出来上がっているが、完成版よりもヒューマニズム要素が大分強く、色々な意味で凄惨な構図(ゴジラの「脱皮」を見物していた民衆が急性被爆で死ぬなど)も盛り込まれていた。
詰め込み過ぎとして、ここからブラッシュアップされていき、そうして完成した決定稿は「男女恋愛や家族愛といったヒューマニズム要素がほぼ皆無で、役人達が最初から最後まで巨大不明生物駆除の為に全力を尽くし続ける」という極めてキャッチーな要素皆無に突き抜けた脚本に仕上がった。流石に庵野氏本人も「これで良いのか」と当初は迷ったらしく、東宝の上層部も恋愛要素を入れる提案をしたが、樋口氏が「この脚本は良いから絶対このまま行かなきゃダメだ」とそのまま通したとの事。
庵野氏もその後は、東宝側からの「上映時間は2時間以内」「皇室には一切ノータッチ」「極端な異形のゴジラはアウト」というシナリオ注文以外は全て蹴って脚本を作り上げていった。
その為、今までほぼ全てのゴジラシリーズにもそれなりにあった民間人のドラマはほぼ排除されており(※)、一貫して政府の閣僚から自衛隊の隊員など公務に携わる人間の視点のみで話を進めるという、非常に硬派な上にドキュメンタリータッチな構成になっているのが本作の最大の特徴であり、キャッチコピーの「現実 対 虚構」をどこまでも徹底して追及したストーリーとなっている。
※民間人は避難する人々、スマホで撮影している人々、報道番組のアナウンサー、薬品製造工場の関係者、それと逃げ遅れてマンションごと押し潰された家族くらいしか出てこない。
加えて大のメカヲタで知られる庵野監督のSF作品としては珍しく、メーサー車を筆頭とするオーバーテクノロジーを用いた架空のメカニックや兵器の類は一切登場せず、本編に出てくる兵器も行われる作戦もあくまで現実に基いている(作中で架空の兵器と言えるのはアメリカ軍が使った兵器である地中貫通型爆弾「MOPⅡ」くらいであり、これも現実のアメリカ軍が実際に保有しているバンカーバスターのMOPをベースにした延長の兵器である)。
また、本作は3.11をそのままモデルにした物語構成をしており、国家戦略担当大臣兼社会保障・税一体改革担当大臣の存在、緊急災害対策本部の設置、コンクリートポンプ車による冷温停止、米国のトモダチ作戦など、東日本大震災当時の民主党政権やその対応を彷彿させる描写が随所に見られる。
他にも、大杉漣氏が演じた内閣総理大臣の大河内清次は菅直人、余貴美子氏が演じた防衛大臣の花森麗子は小池百合子をモデルにしているとされており、本作品の中心人物となる長谷川博己氏が演じる内閣官房副長官・政務担当の矢口蘭童は福山哲郎氏、竹野内豊氏が演じる内閣総理大臣補佐官・国家安全保障担当の赤坂秀樹は細野豪志氏をモデルにしているとされている。
役者や演技
本作は総勢300名以上の役者が参加しており、誰もが知っている名の知れた大御所から意外な人物まで日本で活躍するありとあらゆる役者を見れる、一種の日本役者の見本市状態になっている。
役作りについては、ミーティングの際の政治家や官僚の会話を録音して役者陣に聞かせた上で「早口で、専門用語の多い言葉を流暢にかつ説得力を持って喋る」という政治家や官僚のイメージを作るようにしていった。また、3.11当時に官房長官秘書官だった井上宏司氏が官邸の雰囲気などをレクチャーした他、会議の撮影時に現場で「総理入室時の起立と着席のタイミング」などの演技指導もしたとの事。
その為、本作の役者の台詞はただでさえ早口な上に専門用語だらけで一度見ただけでは聞きれない、あるいは理解しきれない部分が多い。加えて本作では新しいキャラクターや場所が登場する度に、いかにも政府広報映像然とした明朝体の名前や役職や場所を説明するテロップが入るのだが、その表示時間はせいぜい2~3秒で、おまけに漢字と専門用語だらけなので、字幕に慣れていないとまず読み切れない。というかそもそも読ませる気すら無いように思われる(この辺りも徹底してドキュメンタリータッチだと言える)。
しかしながら、役者陣の熱演と実力もあってただの記号的なキャラクターなどには全くなっておらず、むしろ本作の登場人物は妙にキャラがしっかりと立っており、モブキャラ同然の役に至るまでかなり印象に残り易い為、個人の名前が分からなくても然程問題は無かったりする。
加えて本作ではありがちな「特別な能力を持った主人公チームが、スタンドプレーを連続して事態を打開する」という展開はなく、一貫して「真面目な現実にいる普通の人々のチームが奮闘していく」という展開を重視した構成になっており、はっきり言って「特別に重要な人物」などは存在しない。
強いて言えば主人公の矢口や事の発端である牧元教授がそうだが、逆に言えば「矢口がゴジラ対策チームのトップ」「牧元教授がゴジラに関する研究をしていた人物」とさえ認識していれば特に問題はない。
なのでぶっちゃけ無理に字幕を読もうとせずとも「この人はこのチームで頑張っているんだな」と大まかに捉える事が出来れば、物語には全く問題なく付いていく事ができる。
CG・メカ
本作はゴジラが暴れてビルが破壊されたり、戦車やヘリの砲撃を行ったりするシーンはほぼ全てVFXを使用したCG合成である。CG制作担当は白組。
専街の風景は基本的に現実の風景を撮影して、それらをベースに煙やゴジラなどを重ね合わせており、登場する兵器も実在する兵器の本物をベースにして、現実の風景に合成している。
ただし、合成素材に本物の建築物を使っている為、元のミニチュアでは再現出来ないディテールまで再現可能で、視覚的なリアリティはミニチュアを超える。破壊される様子も精巧に作ってある為、実写邦画に於けるCG合成でありがちなチープさは皆無であり、クライマックスの建物倒壊シーンでは恐ろしい量のデータを処理している。
一方で、CG一辺倒という訳ではなく、一部のシーンには従来のミニチュア特撮が採用されており、実物ならではの動きを表現する為に用いられ、CGパートと絶妙に織り交ぜる事によってリアリティをより深く描写すると同時に、フルCGに対してミニチュアでどこまで表現を追求できるかに挑戦している。
さらに本作は戦車、自走砲、回転翼機、戦闘機、艦艇、電車、消防車、パトカー、重機、サンプル回収用の特殊車両、大型バスにトラック等々、非常に多彩なメカが出てくるのも魅力。
メカ描写に異常に拘る庵野氏だけあって、兵器描写はとことん凝っている。
兵器に関しては防衛省・自衛隊の協力を受けて実物も多く登場するが、前述通りほぼ全ての場面がCGで描かれており、ビル街を抜けて飛ぶヘリ編隊、移動射撃するドアップの10式戦車も全てCGで、実物の質感に近づけたマット(艶消し)なCGが特徴的。中には16式機動戦闘車など公開時点ではまだ未配備の兵器もある。
一方で米軍の兵器は、米軍の協力を受けていない為に米軍施設外から撮影したもの、CG、政府広報等々の転載である。また艦船名などは架空の船名が用いられている。
登場人物や場所と同じように、やはり新しいメカが出てくる度に前述した明朝体のテロップが挿入される。ただし表示時間が短く、初見ではとても読めないのも同じである。
音楽
本作で使用された劇伴音楽に関しては、本作の楽曲担当である鷺巣詩郎オリジナルのものだけでなく、『ゴジラ(54)』『キングコング対ゴジラ』『メカゴジラの逆襲』『宇宙大戦争』など、過去に伊福部昭が作曲した東宝特撮作品の音楽がいくつか含まれており(エンドロールではさらに多くの伊福部楽曲がメドレー形式で流された)、他にも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でも用いられた楽曲をアレンジしたものも何度か使われていたりする。
特に、宇宙大戦争マーチは庵野が学生時代に作った個人製作アニメ『じょうぶなタイヤ』でも使用されており、この件については当時を描いた漫画『アオイホノオ』の作中、および島本氏が制作した同人誌でも語られている。
キャスト
→シン・ゴジラの登場人物一覧を参照。
公式サイトには総勢328名のキャストの一覧が掲載されている。『小さき勇者たち~GAMERA~』の津田寛治などの歴代の怪獣映画に出ていた方々の他、鶴見辰吾・平泉成・神尾佑・諏訪太郎・加藤厚成といったヒーロー系特撮作品でお馴染みの俳優、その他意外な人物の名前も記載されている。
なお、公開初日、329人目のキャストとしてゴジラを狂言師・俳優の野村萬斎が演じている事が公表された。ゴジラ第四形態の仕草にモーションキャプチャーで記録された野村の動きが反映されている。上述のとおり、ゴジラはフルCGで再現されている為、スーツアクターとして着ぐるみを着たわけではないが、モーション作成にあたって野村はゴジラの仮装で演じていたという。
ちなみに、ゴジラが最後に立ち上がるシーンで左脚が前に出ているが、狂言において前に出る時は左足から歩き始める事がほとんどで、中の人が狂言師である事を体現している。
また、後述する手が上向きなことも、狂言で神仙の存在を演じる際の決まり事である(野村はゴジラをある種の神として演じたらしい)。
スタッフ
総監督・脚本・編集 | 庵野秀明 |
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監督・特技監督 | 樋口真嗣 |
准監督・特技総括・B班監督 | 尾上克郎 |
撮影 | 山田康介 |
照明 | 川邊隆之 |
画像設計 | 庵野秀明 |
録音 | 中村淳 |
整音 | 山田陽 |
音響効果 | 野口透 |
音響設計 | 庵野秀明 |
編集・VFXスーパーバイザー | 佐藤敦紀 |
音楽 | 鷺巣詩郎(サウンドトラック:キングレコード) |
楽曲協力 | 伊福部昭 |
美術 | 林田裕至・佐久嶋依里 |
総監督助手 | 轟木一騎 |
助監督 | 足立公良 |
C班監督 | 石田雄介 |
D班撮影・録音・監督 | 摩砂雪・轟木一騎・庵野秀明 |
特撮班撮影 | 鈴木啓造・桜井景一 |
特撮班照明 | 小笠原篤志 |
特撮班美術 | 三池敏夫 |
操演 | 関山和明 |
ゴジラコンセプトデザイン | 庵野秀明 |
ゴジライメージデザイン | 前田真宏 |
ゴジラキャラクターデザイン・造形 | 竹谷隆之 |
特殊造形プロデューサー | 西村喜廣 |
CGプロデューサー | 井上浩正 |
CGディレクター | 岩本晶 |
CGスーパーバイザー | 伏見剛 |
ゴジラアニメーションスーパーバイザー | 佐藤篤司 |
ゴジラコンセプトアニメーター | 熊本周平 |
イメージボード | 前田真宏、林田裕至、丹治匠 |
画コンテ | 轟木一騎・摩砂雪・鶴巻和哉・前田真宏・樋口真嗣・庵野秀明 |
特殊建機小隊エンブレムデザイン | 出渕裕 |
製作 | 市川南 |
企画協力 | 神山健治・浜田秀哉・川上量生 |
プロデューサー | 山内章弘 |
プリヴィズ | スタジオカラー |
CG | 白組 |
製作プロダクション | 東宝映画・シネバザール |
製作・配給 | 東宝 |
製作発表まで
2014年夏、ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版作品『GODZILLA-ゴジラ-』が公開された。これは全世界で570億円、日本国内でも32億円もの興行収入を記録する大ヒット作となり、ゴジラの人気が未だ世界規模で健在である事を示す事となった。
こうした動きを受け、東宝は同年の12月8日に、12年もの沈黙を破り、ゴジラシリーズの新作を製作する事を正式に発表した。また、これに伴い「ゴジラ」というブランドをさらに大きく成長させ、世界中の人々から愛されるキャラクターにする事を目的として、ゴジラに関する広範囲にわたる戦略を討議・意思決定する機関「ゴジラ戦略会議(GODZILLA CONFERENCE 通称:ゴジコン)」を発足させた。ゼネラルマネージャーに同社副社長の千田諭氏、プロジェクトマネージャーに同社取締役の市川南氏、プロジェクトリーダーとして同社映像本部映画調整部次長の上田太地氏がそれぞれ起用された。
上田氏は「一度ハリウッドの手に渡った『寄生獣』の権利が日本に戻り、あそこまでクオリティの高いものを作れるんだという事を実証してくれた。優れたクリエイターがたくさんいらっしゃいますから今までのノウハウを結集させながらハリウッドに負けない作品を作れる時期に差し掛かった」と述べ、映像表現に関しては強い自信を見せている。一方で従来通りの着ぐるみとミニチュアを使った手法を用いた撮影になるかどうかについては明言を避けた(東宝はこれまで海上シーンの撮影に用いていた大プールを2004年『ファイナルウォーズ』公開後に撤去している)。
製作状況
2015年4月1日、公開日が2016年夏頃である事、総監督・脚本にあの『新世紀エヴァンゲリオン』で世間を沸かせた庵野秀明が、監督に平成『ガメラ』シリーズや実写版『進撃の巨人』にも参加した樋口真嗣に決定した事が発表され、ファンの間で大きな話題を呼んだ。庵野自身も平成ガメラに関するオムニバス的…というか、内部事情をすっぱ抜くビデオを作ったことがあるが。
撮影は2015年の秋に開始され(同年の10月31日に本編の撮影は終了)、さらに間もなく今作のゴジラの実物大の足跡のキービジュアルが公開され、加えてゴジラの身長が歴代最大(108m)であった2014年版ゴジラをさらに上回るスケールである事も明かされた。
同年9月23日、タイトルが『シン・ゴジラ』である事、出演者に長谷川博己、竹野内豊、石原さとみなどが起用された事が発表された。
同年12月10日に発表された続報により、公開日が2016年7月29日に決定。
同時にゴジラのフェイスビジュアルも公開された。
この時は頭部分しか明らかにされなかったが、身長も“118.5m”と2014年版ゴジラを10m近く上回る設定だと公表された。この数値は陽炎型駆逐艦を参考にしていると言われ、軍艦のデータが参考にされたのは『小さき勇者たち~GAMERA~』のガメラ達の体重設定以来である。
その顔つきも“極端に小さい感情の読み取れない目”に“不揃いな細かい牙が無数に生えた口”を備えた頭部とこれまでにないほど禍々しい印象を与えるものとなっている。これは「キノコ雲の隠喩」である「初代ゴジラの雛形」をモデルをとしているとされ、『大怪獣総攻撃』のGMKゴジラを超える原点帰りのデザインと言え、加えて一般の眼に触れる事の殆どない脚本の表紙まで初代のものが踏襲されている。
そして2016年4月14日に公開された予告映像にてついに実際に動いているゴジラの全身像が公開された。
同映像には長谷川博己をはじめとするメインキャスト達が正式に登場し、町を破壊しながら闊歩するゴジラやそれに対して攻撃を加える戦車部隊のシーンも映されるなど、作品全体の具体的な雰囲気が分かる内容となっている。
本作のゴジラの身体は基本的にスマートな体格をしているが、尻尾は本体よりも長く、腕は細くて小さい。取り分け特徴的なのが赤く爛れた冷えたマグマのような皮膚で覆われた外皮で、夜になると全身がほんのりと赤く発光しているように見え、その異様さを際立たせている。
今作に登場するゴジラのコンセプトに関しては「完全生物」「生物として突き抜けた存在」という方針が取られており、国産シリーズでは初となるフルCGで製作される(厳密に言うと『ゴジラ2000 ミレニアム』、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』では海中を泳ぐゴジラがフルCGで描かれている)。
怪獣映画では通例の事ながら今作にも自衛隊が協力しており、最新鋭である実物の10式戦車が史上初めてスクリーンに登場(ただしほとんどの戦車の描写はフルCG)している。本作では巨大生物と人類の戦いであるがゆえに劇中の自衛隊は内閣の出動要請を受けて展開する事になる。
東宝の取締役映画調整部長の市川南氏によると、東宝としてはもう少し人間関係を濃密にしたいと考えて長谷川博己(蘭堂)と石原さとみ(カヨコ)を元恋人にする等の案も出したが、庵野監督はそういった要素をどんどん排除していった結果現在の形になったという。なお、初期プロットの段階でもどちらかというと人間ドラマ主体のシナリオだったとされるが、それも幾度の改訂を経てここまでのものにしていったらしい。
反響 / 評価
公開前
監督担当が庵野秀明および樋口真嗣であると発表された当初は以前に庵野が手がけた実写作品は商業的にはほとんど評価されていなかった事、控えていたヱヴァ劇場版4作目の製作・公開も無期限延期に近い状態だった事(そのため登板発表の当初は一部で「エヴァはどうしたんだ」「ゴジラよりエヴァを早く作れ」といった不満の声もあり、後に監督自ら謝罪する羽目になった)、同じく樋口が監督を務めた実写版『進撃の巨人』も特撮演出はともかくシナリオ面で酷評されていた事、加えて先に公開されていた新ハリウッド版との比較からファンの間では本作の内容や程度に関して疑問視、あるいは不安視する声も少なくなかった。
公開後
しかし、いざ本作が公開されるや
“日本という国家全体の奮闘を描いたキャッチコピーに偽りなしの熱いストーリー”
“実力派俳優陣による見る人を飽きさせないテンポの良い場面進行”
“庵野の情熱と樋口の技術が結集した派手で説得力のある特撮シーン”
“60年前さながらに人類に底なしの恐怖を突き付ける神と悪魔の両方の姿を体現したゴジラ”
と、あらゆる面で観客を圧倒する展開と演出の数々で大きな話題を呼び、過去の全ゴジラシリーズどころか最近の邦画の中でも極めて完成度の高い傑作であるとして各方面からも絶賛の声が多く上がるようになり、上記のような不安を口にしていた者達も本作鑑賞後にはあっさり手のひらを返すように本作を評価するようになった。
ちなみに観客の中には本作で初めて国産の怪獣映画に触れたという人も多く、特に若年層においては特撮映画を見る事すらなかったという者も少なくなかったそうだが(ウルトラシリーズを除けばゴジラは12年ぶり、ガメラも10年以上の休眠状態なので今の子供が日本の怪獣映画を知らないのも無理はない)、2014年のハリウッド版の公開も合わせて当世代におけるゴジラシリーズの知名度向上にも貢献、以降のシリーズ展開の活性化を促した。
その後、2016年の流行語大賞候補にノミネートされ、第90回キネマ旬報ベスト・テンの日本映画部門において第2位(第1位は『この世界の片隅に』)に輝き、脚本賞を庵野監督が受賞するなどの高い評価を受けた。キネマ旬報ベスト・テンに怪獣映画が選ばれるのは1995年の『ガメラ大怪獣空中決戦』が6位にランクインして以来、実に21年ぶりの快挙となる。以降も第71回毎日映画コンクールで日本映画大賞、女優助演賞、美術賞を、第59回ブルーリボン賞では作品賞を、第20回メディア芸術祭ではエンターテインメント部門大賞を次々と作品に箔を付けていった。
そして第40回日本アカデミー賞においては優秀作品賞、優秀監督賞、優秀主演男優賞、優秀助演女優賞、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀美術賞、最優秀録音賞、最優秀編集賞と数多の賞を受賞し、2016年邦画界最高の栄誉を得るに至った。ちなみに特撮・怪獣映画が最優秀作品賞を獲得したのは40回目で初めての事である。
加えて2017年に開催された第48回星雲賞でもこの本作がメディア部門賞受賞作として選定された。
シン・ゴジラは後に海外でも封切られた。
英語圏の批評サイトおよび観客の感想は高評価寄りだが、限定上映ゆえに興行成績は小規模にとどまっている。(「もう一回観たいから上映場所と期間をもっと増やせ!!」という映画館への批判もかなり多かったらしい。)
またゴジラファンの間では日本以上に賛否が渦を巻き、「会話シーンの内容が難しすぎてわからない」、「キャラクターの掘り下げがなく、登場人物の誰がどういう人物なのかよくわからない」という感想がそれなりに目立っている。あまりに『日本独特の映画作品』すぎたのだ。
しかし公開後しばらくして、作品の元になったと言っても過言ではない東日本大震災の凄惨な光景をネットワークを通じて知った人が大きく増えたこと、それと併せて『ゴジラとは何ぞや』という根本的な部分を知っているゴジラファンの人々に改めて認知されたことでシン・ゴジラが何であったかを理解する人が増加。
また、日本社会の構造的な問題を描いた本作は斬新で、コアなファンからは「政治スリラーとしてはかなりいい出来だ」、「オキシジェンデストロイヤーのような超兵器ではなく、現存するものの全てをぶつけてゴジラに挑むのは斬新だった」、「フクシマの時もこんな感じだったんだろうな…」などという肯定的な感想もまたそれなりに目立っている。
あちらでの初代ゴジラの再評価も助けとなり、初代ゴジラの精神に見事な原点回帰を果たした傑作という評価や、放射線流の「覚醒」シーンへの絶賛など、日本側と似た部分で高い評価とファンの増加を受け、現在では『ゴジラ』というひとつの存在として確かな評価を得ている。
特に覚醒シーンは造詣の特異さも相まって美しいと大絶賛されている。
(IMDb、Rotten Tomatoesなど批評集計サイトでの評価は評論家・観客共にギャレゴジ以上、初ゴジ以下となっている)
国内外での様々な賛否は54年公開当時に巻き起こったものとほとんど同じという。
シン・ゴジラが『初代』と『災害』をリスペクトしつつ新たな『原点』として立ち返ったことが理解できる。
pixivでの動き
本作はpixivのサービス開始後に初めて製作・公開された国産ゴジラ映画であり、pixivでの作品投稿数も他の作品と比べて圧倒的に多く、さらに公開後は「シン・ゴジラ」タグの閲覧数がさらに急増、記念絵や感想絵なども増え、二次創作作品も出来たりするなどちょっとしたゴジラブームを巻き起こした。
加えてこのpixiv大辞典において本編の中に非常に個性的なキャラクターや印象的なワードが多い事から本作だけでも様々な関連記事が作られている。
そうした人気の高まりを受けてかPIXIVISIONでも特集が組まれる事となった。
シンゴジ実況
劇中でゴジラが出現した2016年11月3日および11月7日にはTwitterで本編の時間軸をなぞり、映画の状況をリアルタイムのそれに併せて架空実況する「シン・ゴジラ リアルタイム実況」と呼ばれる非公式企画が実施された。
H・G・ウェルズの「宇宙戦争」の21世紀版とも呼べる本企画はTwitterで「#シンゴジ実況」のハッシュタグを付ければ簡単に参加でき、結果多くの著名人やクリエイター達も参加し、ニュースサイト等でも大きく取り上げられた。
興行収入
公開3日目の時点で観客動員数は71万人、興行収入は10億円をそれぞれ突破し、週末動員・興収ランキングで堂々の1位を獲得。更に邦画実写映画のシリーズとしては初の累計動員数1億人突破という快挙を達成した(この記録は『ゴジラ FINAL WARS』で目標としていたもののなしえなかった記録でもある)。
続く2週目でも週末1位を保持し、3週目こそ2位となり新作映画『ペット』に譲ったものの、8月14日での動員数は230万8427人、興行収入は33億8297万円を記録。ミレニアムシリーズの最高記録であるGMKだけでなくギャレス・エドワーズ監督のハリウッド版『GODZILLA-ゴジラ-』の国内最終興行32億円を3週間足らずで上回り、本家本元たるゴジラの貫禄を示した。
4週目でも2位をキープ、5週目は『君の名は。』に押される形で順位を落とすがそれでも3位に食い込むなど好調を維持しており、8/28の時点で累計観客動員数は360万人、興収53億円となった。それまでのゴジラシリーズ歴代興行収入第1位のトライスター版『GODZILLA』が51億円、庵野監督作品の歴代興行収入1位の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が52.6億円、さらに樋口監督作品の歴代興行収入1位の『日本沈没』が53.4億円だったことを考えると、それらの記録を一ヶ月で塗り替えたことになる。
公開6週目で再び2位に浮上し、動員数420万8,608人、興行61億3,492万9,000円を記録し、1984年に公開された『84ゴジラ』からの平成ゴジラシリーズ以降で『ゴジラVSモスラ』に並ぶ最高動員数を記録した。興行収入も収益が配給から興行になった1998年以降最大となっている。
公開9週目となった9月末の時点では興収も70億円を突破しているが、動員数に関してはなんと1962年の『キングコング対ゴジラ』(1120万人)以来、54年振りに500万人を突破となった。
初回観客動員数が500万人以上を記録したゴジラ作品は、2022年時点ではシン・ゴジラを除いてキングコング対ゴジラの1120万人、ゴジラ(1954年)の961万人、ゴジラの逆襲の834万人という初期3作しかない。モスラ対ゴジラや三大怪獣などの観客動員数500万人超えはチャンピオン祭りなどのリバイバル上映込みの数字である。
10月6日には朝日新聞上にてロングラン上映されることが発表された。そして公開初日から11月16日までの111日間で観客動員551万人、興行収入は遂に80億円を突破した。
さらにオリジナルサウンドトラック「シン・ゴジラ音楽集」も初登場でオリコントップチャート入りを果たすというサントラとしては極めて異例ともいえるほどの好調な売り上げを記録し、さらに日本レコード大賞の特別賞も受賞するなど、その快シン撃は止まる所を知らない勢いである。
最終興行収入は82.5億円となった。
昨今はアニメ映画では100億超えの興収作品は珍しくないが、2016年公開時の時点では、興行収入80億超えの実写邦画作品はシン・ゴジラを含めても8本程度しか存在していない(興行収入とそれ以前の作品の配給収入は違うので注意)。
地上波放送
2017年10月1日、同年11月12日にテレビ朝日系列で地上波放送が決定。
地上波放送用にカットされたシーンは殆ど無く、上映時間119分の本作をおよそ114分で放送し(カットされた大部分はエンドロールであり、本編カットは微々たるものであった)、またCMを挟む場面も本編の雰囲気や緊張感を壊さない選出だったなど、テレビ朝日の編集には称賛の声が多く挙がった。
視聴率は15.2%と高数字をマーク、根強い作品人気を改めて世に示すこととなった。
特報・予告編
特報映像
予告編
余談
小ネタ・雑学
基本最後までシリアスな本作であるが、実はあちらこちらにマニアックな小ネタが多数散りばめられている。
中には庵野監督の夫人である安野モヨコの作品に因んだものもあったりする。以下、膨大な小ネタの一部を紹介する。
- 本作の「シン」という接頭辞は元々『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の4作目のタイトルであった『シン・エヴァンゲリオン』に使われていたもの。その後はゴジラだけなく『シン・ウルトラマン』から『シン・仮面ライダー』まで庵野が制作に関わった特撮作品にも採用されるようになった。
- 本作で初めてゴジラが出現した日は1954年の『ゴジラ』の公開日と同じ11月3日。前述の架空実況企画も、それに併せて実施された。
- 物語冒頭、牧が乗っていたとされる船の名前は「グローリー丸」。これを直訳すると『ゴジラ』で最初にゴジラに沈められた漁船「栄光丸」となる。なお栄光丸という船自体は84年版『ゴジラ』にも登場している。
- グローリー丸の船籍番号“MJG15041”は『マイティジャック』の飛行戦艦マイティジャックの船体スペック「MJ号全幅150m全高41m」から取られている。
- ゴジラ第1形態の尻尾が東京湾海上に出現したシーンで、その尻尾の動きが『モスラ対ゴジラ』のゴジラ初登場シーン(倉田干拓地)と同じ。
- ゴジラ第2形態が呑川の遡上を始めたシーンで、ゴジラに押しのけられるプレジャーボートの中に「The Alpha」と書かれた舟があるが、これは『緯度0大作戦』のα号が元ネタではないかとされている。
- ゴジラ第2形態のモデルは『ウルトラマン』に登場した二次元怪獣ガヴァドンである。
- ゴジラ第2形態が都内を進行している様子を遠く離れた位置にあるビルのオフィスで社員達が窓越しに外を眺めているシーンがあるが、そのシーンで使われたオフィスビルはニコニコ動画で有名なドワンゴのオフィス。また、冒頭のアクアトンネル崩落事故の際にも民間人がリアルタイムで現場の状況を映していると思しき動画には右から視聴者の投稿コメントが流れているというニコニコ動画を意識したような演出がある。
- ゴジラ第3形態が闊歩するカットで登場したJR/京急品川駅よりやや南の地点「八ツ山橋」は初代ゴジラが本州に初上陸した際に破壊した場所である。本作劇中、八ツ山橋に立つゴジラより画面手前に小さな広場と小屋が見えるが、そこには「ゴジラ初上陸地点」と書かれた看板がある。
- 民間人が発信したTwitterのアイコンの中に『新世紀エヴァンゲリオン』のアスカのものがある。ちなみそのアカウント名は「bakashinji」だった。(※)
- 劇中で語られる城南大学および城北大学は、『仮面ライダー』を初めとした多くの特撮作品に出てくる架空の大学。尤も近年では特撮は一切関係ない小説等にも出てくる事が多く、別段本作や特撮作品に限らず最早日本の架空の大学のテンプレートと化しているが。
- カヨコが見せた“両手の指2本を折り曲げる”という手の動きはアメリカで“強調”という意味のジェスチャー(エアクォート)。
- 泉が矢口に「まずは君が落ち着け」と水を渡したりするシーンや安田が尾頭に「ごめんなさい」と謝るシーンは実はアドリブである。また無人在来線爆弾も、庵野監督は「プロットの展開で偶然出来たもの」と話している。
- 庵野監督は矢口と志村の関係は「意識して作った」としているが、それと共に「志村より泉のほうに盛り上がっていたのは意外だった」としている。
- カヨコが矢口に渡したフォルダに「NCC-1701-2199」と書かれているが、これは『スタートレック』シリーズの初代エンタープライズ号と『宇宙戦艦ヤマト2199』が元ネタとなっている。
- 安田の使うコンピューターは「MacBook」、携帯電話は「iPhone」、腕時計は「Apple Watch」(とミッドナイトブルーレザーループバンド)と全てAppleの販売する商品となっている。
- 早船の取材による報告書上では牧の妻は「5年前」に亡くなったと記載されている。ただし、彼女の死因は放射線病とされるため、現実で当時発生したあの災害との関連性があるのかどうかは不明。
- ヤシオリ作戦の際に東京駅周囲にてゴジラを押し倒した超高層ビルは2016年の時点ではまだ建っていない架空の建造物。本物は2027年に完成予定とされ、完成すれば高さ390メートルになるとのこと。
- ゴジラが東京都心に迫る場面の家電店に並ぶTVのほとんどが緊急報道特番を流しているのに対し、その中で一つだけまだアニメをやっているチャンネルがあるが、そこで放送されているアニメは安野モヨコ原作の「オチビさん」である。
- 電車の中吊り広告で紹介されている雑誌の名前がこれまた安野モヨコ原作の漫画『働きマン』で主人公が属する出版社が出している“週間JIDAI”。
- 劇中のモブの民間人が使用しているスマホケースの一つに安野モヨコイラストのスマホケース「iPhone4/4Sケース『キモノガール・うろこクラッチ』」がある。
- 一部の登場人物の下の名前は安野モヨコの漫画に出てくるキャラクターからの引用(例:矢口蘭堂→『ジェリービーンズ』の福田蘭堂、カヨコ・アン・パタースン→『ハッピー・マニア』の重田加代子など)。
- 劇中で映る動物病院の「ジャック&サリーねこ病院」の名称は庵野夫妻の飼っている猫のジャック及びサリーから。これはハメコミ合成で実際にかかっている看板とは内容が異なる。
- 物語のキーパーソンである「牧悟郎」は『ゴジラの息子』の登場人物「真城伍郎」および84年版『ゴジラ』の主人公「牧吾郎」と漢字が違うだけで読みが同名。
- バスによる集団疎開シーンで『ガールズ&パンツァー』の秋山優花里が作中で使用していたリュックを背負っている人物がいる(ただしリュック自体は普通に出回っているものであり、実際にキャラクター由来のものかどうかは不明)。
- ゴジラ第3形態の咆哮は初代ゴジラ、ゴジラ第4形態の咆哮は『キングコング対ゴジラ』以降の昭和ゴジラ、同形態の断末魔は84年版『ゴジラ』の鳴き声が使用されている。
- ゴジラ第3形態から逃げ遅れた老夫婦のシーンで、夫に背負われている妻を演じるのは実相寺昭雄氏の妻である原知佐子氏。
- ゴジラ第2形態から民衆が逃げ惑うシーンでバスの運転手席にいるのは庵野監督自身。また別のシーンでは『少女革命ウテナ』などの監督を務めた幾原邦彦氏がモブとして出演している。
- テロップに出てきた都民が避難した先の自治体は東日本大震災で実際に集団避難を受け入れていた自治体。また避難所に飼主と一緒に避難してきたキャリーに入った猫のカットがあるが、その猫は庵野夫妻の飼い猫のジャックである。
- 作中での建物の崩壊や爆発、砲撃などの際の効果音は最新のものではなく、過去の特撮作品で聴こえる昔懐かしい効果音が多く使用されている。放射線流の効果音も熱焔状態のは初代ゴジラの白熱光、ビーム状態のは『ゴジラVSモスラ』の4代目ゴジラの放射熱線及び『ゴジラVSデストロイア』のデストロイアが使ったオキシジェン・デストロイヤー・レイ、そして背部と尾部放射には『ウルトラマン』のウルトラマンの必殺技スペシウム光線のものが使用されている。
- 国連の核兵器使用の決定に際して赤坂が「これがニューヨークだったとしても、同じ決断をするそうだ」と部下達に説明するシーンがあるが、これは84年版『ゴジラ』におけるソ連大使とアメリカ大使の核攻撃強硬姿勢に対して首相が言った「これが、ニューヨークであったら、モスクワであったら、貴方がたは核兵器を使うことが出来ますか?」事へのオマージュではないか、という説もあるが、真偽は不明。
- 牧悟郎の経歴を矢口が見ている場面で、彼が大学の教授に就任したのが西暦11979年であることが読み取れる。どうやらシン・ゴジラの世界の西暦は我々が知るものにちょうど1万年を足したものになっているようで、そこから推測すると本作の舞台は西暦12016年ということになる。
- 劇中に登場する血液凝固剤関係のワードには『仮面ライダー555』のネタが多用されている。薬剤製造を担当した企業名の一つに「スマートブレイン」、その住所が9-13-555、含まれている物質の中に「フォトンブラッド水和物」「デルタ-333」など。
- 血液凝固剤を製造する過程のプラント製造シーンは宇宙大怪獣ドゴラにおけるドゴラ撃退の為の蜂の毒素を製造するシーン(製造された液体をドラム缶に入れて大量に並べるシーン等共通する点も多い)をオマージュしていると思われるが、真偽は不明確。
- そのキャスト総数に比例してか、以前に樋口が監督を務めた実写版『進撃の巨人』の他、過去の特撮作品に出たことのある俳優も非常に多く、本作のキャスト328名の内、実写版進撃の巨人出演者は34名、ゴジラシリーズ出演者は13名、ガメラシリーズ出演者は10名、ウルトラシリーズ出演者は43名に登っている。
※つまり本作の世界にはTVアニメとしての『エヴァンゲリオン』が存在している事になる。もっともそのルーツとなった『ウルトラマン』などの巨大特撮ものが流行らなかった世界という設定から現実の『エヴァ』とはだいぶ違う内容の作品になっている可能性がある。
訃報
東宝がゴジラ新作の製作決定を発表した3日後の12月11日、平成ゴジラで特技監督を務めた川北紘一氏が12月5日に72歳で死去していた事が発表された。新作決定の発表直後であった事も相俟ってゴジラシリーズを支え続けた名特技監督の突然の訃報にファンの間では衝撃が走った。
庵野氏側の事情
庵野氏は2014年に入るまでスタジオに近づく事もできないほどの酷い鬱病を患っていたらしく、製作途中だった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の次回作の事もあって一度は東宝からのオファーを断ったが、東宝サイドや特技監督の樋口真嗣の懸命の説得により「一度きりの挑戦」という条件の下、本作への参加を了承したという。
その後、本作を完成させた事で庵野監督は「ゴジラに救われた。だからここにいますし、エヴァンゲリオンという作品を作り続けられる気がします」とコメントしており、何らかの形で良い方向へ進んだものと思われる。
発声可能上映の実施
漫画『アオイホノオ』等でかねてから繋がりのあった漫画家の島本和彦氏が本作に対して「庵野やめろ!俺より面白いもの作るんじゃねえ!」「庵野……オレの負けだ……」「ウンチク言っていい、語っていい、崩れ落ちていい上映時間を設けてくれるなら最前列で俺が見本を見せてやりたい」と発言した所、庵野監督自身が東宝に許可を取って8月15日に新宿バルト9で“叫んでもいい上映会”を行う事になった。
まさかのリアル『アオイホノオ』の実現であり、同上映では叫んでもいいだけではなく、コスプレやサイリウムの使用なども許可されていたため、観客の中には自衛隊員や在来線車両のコスプレをする者まで現れた。
大いに盛り上がった当日、新宿に訪れた島本氏は観客たちと共に叫び、上映後にステージへと上げられた所で庵野監督と対面。監督の登場はサプライズ(庵野氏いわく「出来レースにしたくないから来るの黙ってた」)であり、それから数分間にわたって熱いトークが行われた。キャストの1人であるマフィア梶田氏も来場し、この様子はLINELIVEにて全国に生中継された。
この好評を受け、映画のヒットに伴い従来の男性客層だけでなく女性層からの反応も増えている事から、8月24日に同じく新宿バルト9で「女性限定鑑賞会議」(もちろん声出し・コスプレ可)の開催が急遽決定。イベントの余韻冷めやらぬ時期での発表だったため、平日夜からの開幕という条件にもかかわらずチケットは僅か3分で完売した。当日も盛況で、舞台挨拶では出演した市川実日子、松尾諭、塚本晋也、片桐はいりが壇上に上がると黄色い歓声が飛び交ったのは言うまでもない。
そして9月15日に三度発声可能上映を実施する事が決定したのだが、今度はなんと全国25館で同時発声可能上映を実施する事になった。さらに上映後にはTOHOシネマズ新宿では庵野監督と市川、松尾、高橋一生が登壇する舞台挨拶を行い、それを他の同時上映館に生中継する。加えてユナイテッド・シネマ札幌ではこの事を聞きつけた島本氏が「責任者として決着をつけにいく」と同氏及びSF作家の笹本祐一氏が登壇するという同館限定の特別企画まで実施する事になった。無論、販売開始した途端、TOHOシネマズ新宿はチケットが秒殺、他の館もバルト9を始め主だった所では即完売となった。
コラボレーション
12年ぶりのゴジラシリーズ新作という事もあって様々な媒体でのコラボレーションが行われている。
ゴジラ対エヴァンゲリオン
※こんな内容ではありません(おそらく)
2016年4月1日には庵野監督の代表作である『新世紀エヴァンゲリオン』とゴジラシリーズとのコラボレーション企画として“ゴジラ対エヴァンゲリオン”というキャンペーンを開催すると発表された。
具体的な企画内容は主に前田真宏や開田裕治、西川伸司といった有名デザイナーによるイメージイラストの制作、加えてバッジやTシャツなどオリジナルグッズの販売との事だが、発表日時が4月1日のエイプリルフールだった事もあって一部の媒体では“さも『ゴジラvsエヴァンゲリオン』の映画製作が決定した”かのように宣伝されるという珍事があった。
ちなみに本作の監督が庵野秀明だと発表された時期もちょうど一年前の2015年の4月1日だったため、当時はこの情報自体が“四月バカネタ”だと思ったファンもそれなりに居た模様。
クレヨンしんちゃん対シン・ゴジラ
※本編にカンタムロボは登場しません
7月にはTVアニメ『クレヨンしんちゃん』とのコラボとして“クレヨンしんちゃん対シン・ゴジラ”なる企画も決定し、同月22日にはしんのすけと本作のゴジラがぶつかるというストーリーのTVスペシャル回「しんちゃん対シン・ゴジラだゾ」が放送された。
こちらに登場するゴジラは東宝に許可をもらって本作のゴジラそのままのデザインを使っているが、背びれの列の数や熱線の色は映画とは異なっている(従来通りになっている)。
シン・アリマ
※巨災対の人達は登場しません
12月にはJRAとのコラボレーションとして“シン・アリマ”なる企画も開始された。
都市や競馬場に現れたゴジラに対し馬などの動物を操ってゴジラに挑むというゲームが配信されており、その内容はと言うとゲーム内では馬に乗って決められたフィールドを駆け回り、ゴジラの攻撃を躱しながらフィールド内に散らばっている血液凝固剤を一定数集めるというもの。
…はっきりいってゴジラの周辺を競馬選手を乗せた馬が駆けずり回る様は中々にシュールである。
紅白×ゴジラ
2016年12月31日開催のNHK紅白歌合戦において、本作のゴジラが紅白会場であるNHKホールに襲来するというイベントのプログラムが組まれていることが発表された。
紅白の長い歴史の中でゴジラ関連のイベントが入ったのは今回が初のことである。
各チームの公演の間にはゴジラがホールに接近する様子がニュース仕立てで伝えられ、さらにこの紅白に合わせて新規に製作されたドラマパートでは矢口蘭堂をはじめ、大河内首相、泉、間教授、森課長といった主要人物が登場して真剣にゴジラ対策に当たるという(無駄に)豪勢かつ凝った内容になっている。
この幕間劇では良質な歌を聞かせることでゴジラを凍結させ、活動停止に追い込むと言う展開設定になっており、ホール前に現れたゴジラに対してはピコ太郎(と武田アナ)の「PPAP」では駄目だった(逆にゴジラを怒らせてしまった)が、次に行われたX-JAPANの「紅」の演奏によってゴジラを封じ込めることに成功した(ちなみにゴジラの相手がX-JAPANだったのはおそらく本作のコピーである“日本(JAPAN)対ゴジラ”にかけてのものと思われる。間違ってもこっちの方ではない…はず)。
……つーかこれ、なんて某ロボットアニメ???
ゴジラ・ザ・リアル4-D
2017年1月13日から同年6月25日まで大阪のユニバーサルスタジオジャパンにて本作を題材にした4Dアトラクションシアター“ゴジラ・ザ・リアル4-D”が上映された。
舞台設定はUSJのある大阪で、観客は空母「きりゅう」から発進した戦闘機のパイロットとなって大阪を進むゴジラに挑むという筋書きになっていた。
その他
この他にもファッション企業パルコとのタイアップとして渋谷パルコのビルに本作のゴジラの頭部を象ったオブジェが設置され、映画公開前後にはネットで同社のマスコットキャラクターのパルコアラをゴジラに見立てた特別CMも流された。
後には通信事業会社SoftBankともタイアップが行われ、そのTVCMシリーズでは同社のイメージキャラクターである白戸次郎や堺雅人とも共演している(ちなみにこのCMにおけるゴジラの登場シーンの大半は映画からの流用だが、一部のカットに映るゴジラは白組が新規に製作したモデルを使用している)。
それに加えて先に公開された映画『ONE PIECE FILM GOLD』とは映画雑誌で一緒に表紙を飾ったり、オンラインRPG『ファンタシースターオンライン2』ではゴジラが置物やプレイヤーキャラクター用の着ぐるみ(ただしデザインはvsシリーズのもの)として登場したり、ファストフード店のロッテリアやビッグボーイではグッズ付きの特別メニューが販売され、そして航空会社のスターフライヤーではタイアップとしてゴジラの姿が写された“シン・ゴジラジェット”が就航したりと様々な形でのコラボレーションが行われた。
また、東京都大田区の蒲田では今回の出演を元に町おこし的キャンペーンが行われている。
貴方達一番最初に壊滅させられたのでは……
改めて“ゴジラ”という存在の知名度及び人気の高さが証明される事となったが、禍々しい姿のゴジラが企業の広告やポスターに描かれたのに加え、メインビジュアルではゴジラの手が従来とは違い上向きになっていたため、上記に挙げた企業の食べ物や買い物袋に至るまで様々な商品を持たされる様は実にシュールであった(中には大量の網戸を抱えているものも・・・)。
漫画『神の獣』との類似性
巴啓祐による怪獣漫画『神の獣』(講談社、1992年9月19日発売)と『シン・ゴジラ』の内容および設定に類似点がいくつか見られることが映画の公開直後より指摘されていたが、2017年7月になってからそれがちょっとした話題として拡散されるようになり、後に『神の獣』の作者も自身のフェイスブック上にてそれに関するコメントを残している(参照)。
この情報がネット界隈でシェアされた際には2ちゃんねるやまとめサイトでは「盗作」などと騒がれたりしたが、よくある“箇所書きマジック”によるこじつけでしかないという意見もあり、さほど問題視されていない。
類似点が他に指摘されている作品としては庵野監督もファンである『帰ってきたウルトラマン』の第五、六話があげられている(ストーリーラインがかなり近い)。
『君の名は。』との関わり
もともと両作品の間に接点は一切なかったのだが、配給会社が同じ東宝であったこと、公開日が近かったこと、東日本大震災を踏まえた要素があることなど偶然にもいくつもの共通点があったことから、そのことが一部のファンの間でネタにされるようになった。 → 君のゴジラは。
ちなみに『君の名は』というタイトルの作品とゴジラシリーズには妙な因縁がある。
1954年に第1作『ゴジラ』がこのタイトルの映画に動員ペースと成績で抜かれるということがあったのだが、2016年においても、9月上旬の段階で『君の名は。』が観客動員数と興行収入で『シン・ゴジラ』を抜き去るという当時と似たような事態になっているのである。
これも何かの因果なのだろうか?
なお、前述の第90回キネマ旬報ベスト・テンでは『シン・ゴジラ』が2位となったが、『君の名は。』は10位圏外となっている。
関連イラスト
関連項目
シリーズ全般
ゴジラ ゴジラシリーズ 昭和ゴジラ 平成ゴジラ ミレニアムシリーズ GODZILLA
巨神兵東京に現わる:庵野秀明総監督がスタジオジブリの鈴木敏夫と協力して制作された短編映画。本作のゴジラの放射線流による東京への直接的被害のシーンに影響を与えた。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||、シン・ウルトラマン、シン・仮面ライダー:同じく庵野秀明が参加する「シン・」と付く作品。
シン・シリーズ、シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース:本作と上記三作品を合わせた便宜上の総称とそのコラボプロジェクト。
用語
蒲田のあいつ・蒲田くん 巨災対 内閣総辞職ビーム 無人在来線爆弾 やっぱり霞を食ってるようなのはヤバいな タバ作戦 ヤシオリ作戦
ゴジラ2016:タイトルが正式決定する以前に暫定的に用いられていたタグ。現在は本作に登場するゴジラについて記述。