概要
日本の行政府の長。内閣の長であり、国務大臣の任免権を有しており、自衛隊の最高指揮官でもある。文民かつ国会議員である者の中から国会が指名し、天皇により任命される。略称は総理大臣、総理。司法の長である最高裁判所長官、立法府の長である衆参両院の議長と共に「三権の長」とも呼ばれる。
世界一般における「prime minister」に相当する役職として扱われ、それら諸外国の役職と同様に俗に首相と略されることがある。外交上は首相もしくは実際に政府を率いる首脳として扱われる。憲法学上は内閣かその長である内閣総理大臣を国家元首とする説が一般的である。
現在の日本国憲法施行後は全ての内閣総理大臣が国会議員(衆議院議員)である。戦前の大日本帝国憲法期には、貴族院議員や非議員の内閣総理大臣、現役軍人や皇族の内閣総理大臣まで存在した。法律上は参議院議員でも内閣総理大臣になれるが、歴史上で参議院から内閣総理大臣は誕生していない。また、女性の首相もまだ一度も誕生していないが、近年は機運が高まりつつある。
大正期から昭和初期、並びに日本国憲法施行後は何れかの政党の党首が就いており、内閣総理大臣を辞する場合は所属する政党の党首も辞職することが慣例である。ことに昭和中期以降は与党が自由民主党で変わらないまま内閣総理大臣のみが変わり続けたため、この傾向は強まった。選挙による政権交代によって内閣総理大臣が交代するのは稀であり、大正~昭和初期と戦後すぐ、並びに1993年・2009年・2012年くらいしか無い。
政治家、特に国会議員にとっては最終目標の一つとされることも多い。贈られる栄典も最高位に近いものとなる(戦後においては、一般には正二位・大勲位菊花大綬章、功績顕著な者は従一位・大勲位菊花章頸飾、逆に就任期間の短い者は他の三権の長と同じ従二位・桐花大綬章)。
存命中の元総理経験者
いずれも2024年10月現在。
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