概要
日本の官職。正式には「内閣官房長官」。事実上、与党の国会議員のなかから選ばれる。内閣の庶務、政策立案・調整、情報収集及び調査を行う組織である内閣官房の事務を統括する。また、内閣府の事務の統括整理も行う。国務大臣(閣僚)の一員。
そのため、内閣改造により他の閣僚が交代することになっても、官房長官だけは留任することも少なくない。
重要な政策事項や閣僚の任免、諸々の案件に関する日本政府としての公式見解を発表する報道官(スポークスマン)の役割も担っており、報道などで国民の目に触れる機会の多い閣僚でもある。特に平成、令和の元号の発表を担った小渕恵三、菅義偉の両氏は後に首相を務めることになるほど知名度を上げた。
極めて重要性の高いポジションであることから、副総理が置かれないときは(置かれているときでさえも)政権のナンバー2と呼ばれることがあり、後に内閣総理大臣に就任した者も多い。
令和3(2021)年10月4日現在の現職者は林芳正(石破茂内閣)。
主な過去の官房長官歴任者
- 伊東正義(大平内閣):大平首相急逝時に内閣総理大臣臨時代理
- 宮澤喜一(鈴木善幸内閣):後の首相
- 後藤田正晴(中曾根内閣)
- 小渕恵三(竹下内閣):後の首相
- 加藤紘一(宮澤内閣)
- 河野洋平(宮澤内閣):後の衆議院議長
- 武村正義(細川内閣)
- 野中広務(小渕内閣)
- 福田康夫(森内閣・小泉内閣):後の首相
- 細田博之(小泉内閣)
- 安倍晋三(小泉内閣):後の首相
- 与謝野馨(安倍内閣)
- 町村信孝(福田康夫内閣)
- 平野博文(鳩山由紀夫内閣)
- 仙谷由人(菅内閣)
- 枝野幸男(菅直人内閣)
- 藤村修(野田内閣)
- 菅義偉(安倍内閣):後の首相 官房長官、日本海に落下
- 加藤勝信(菅義偉内閣)
- 松野博一(岸田文雄内閣)。
官房長官をモチーフとしたキャラクター
鬼灯(鬼灯の冷徹):「官房長官みたいなもんで地味」を自称している。なお、実際の官房長官は概要欄の通り地味とは程遠く、むしろ露出が多い派手な役職である。