国家のルール、すなわち法のうち、国会やそれに相当する議会の議決を経て定められる明文化された規則である。法の中にはこのほかに憲法、各種行政機関が制定する勅令や政令、省令といった命令、主として地方議会により制定される条例などが存在し、文章化されていない慣習(慣習法という)や、裁判所による判例も一種の法である。
概要
法律に違反すると、犯罪とみなされきっつーいお仕置き、すなわち刑罰が待っている……と思われるが、禁止されていても罰則は定められていないものもある。例を挙げれば売春は売春防止法で禁止されているるものの、売春自体には罰則はなく、勧誘や売春を提供する各種行為などが処罰対象となっている。また、刑事罰だけではなく、民事による各種請求なども存在し、違反した場合には不利となる。また、罰則が決まっていたとしても、労働基準法の残業規定など一部の法規はなぜか公然と無視されている(いわゆるザル法)。
お役所も本来はコレには逆らえないのだが、『時限立法』であったり『超法規的措置』と称して力技で既成事実を作ることがある。ただしこの手法も下手をすると違憲立法審査を提起されたり国家賠償訴訟を起こされる恐れもあるため、これはまさに最後の手段とされる。
法律の様々な差
同じ国であっても地域により条例が異なったり、国の法律でも特定地域のみ適用されるものがある。日本の場合、18歳未満の青少年との性行為は各都道府県の「淫行条例」により事実上禁止されている(条文上は中学生や高校生同士の性行為も禁じられていると解され、実際に保護者の意向で高校生カップルが補導されるなどした例もあるが、一般的には「援助交際」など大人と青少年の性行為のみ摘発する形で運用されている)が、2016年7月までは長野県でのみ合法であった。長野県でも淫行条例が可決されたのは「女の子と遊ぶなら長野県」という風評被害が発生したためだという。
条文の衝突
条文が相互に矛盾しているように見える法律があるが、基本的に特定事象について詳しく定めた法律が優先される。これを「特別法の一般法に対する優先」という。例えば、訪問販売やマルチまがい商法などの業態に対し「一方的な意思表示のみで申し込みの撤回や契約の破棄ができる」クーリングオフは民法に照らすと違法とみなされるものの「特定商取引に関する法律」においてその要件が定められているので合法となる。
ただし憲法だけは別で、憲法の条文に反する立法は違法とされている。これは憲法は国家の最高法規とされているからである。違憲な法律を無効にするための制度として、日本では最高裁判所による違憲立法審査というものが存在しており、これは憲法が定められる前からあった法律にも適用される。例えば尊属殺人、すなわち子が親を殺した場合は刑法上死刑のみであったが、「毒親を子供が殺害した」事例が発生し、裁判の結果この条項は違憲とみなされその条文は削除され、現在は殺人のみで裁かれることとなった。ただし、尊属傷害に関しては違憲とみなされなかったためそのまま存在する。
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