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「カドミウム弾はもうありません! 通常兵器だけです!」

「構わん! ただちに離陸する!! 離陸!!」

概要

スーパーX」は、84ゴジラに登場する陸上自衛隊所属の機動兵器。正式名称は「陸上自衛隊幕僚監部付実験航空隊首都防衛移動要塞T-1号 MAIN SKY BATTLE TANK スーパーX」

元々は対ゴジラ用の兵器ではなく、核戦争時の首都防衛要塞として建造されていたが、ゴジラの放射火炎に耐えられる兵器ということで急遽ゴジラと戦うことになった。

しかし本編内では、首都防衛のために極秘に開発されたと説明されており、実は核戦争用に開発されたとは一切説明されていない

データ

全長:27.2メートル
重量:150トン
飛行速度:(最高速)時速200キロメートル/(巡航時)時速120キロメートル
動力:プラズマ核融合反応トカマクタイプ × 1基 (補助加熱に中性水素原子ビームを使用
装甲材質:チタン合金セラミック複合材
乗員:通常6名(最大12名)
武装:各種カプセル弾臼砲、300ミリロケット弾砲、ハイパーレーザーCO2タイプ、ファルコン級大型ミサイルランチャー、照明弾ランチャー、300ミリ榴弾砲(映画では未使用)、30ミリ砲身バルカン砲(同上)、300ミリ特殊弾加濃砲M29C(同上)

装甲が熱に強いチタン合金とセラミック製耐熱タイルの複合材で作られ、集積回路にもプラチナを使用することでかなりの高熱に耐えることができ、劇中ではゴジラの放射火炎の直撃に3発まで耐え切ったほど(4発目で限界が来て機能停止)。

レーザー砲などの主武装のほか、機体上部に設置された「各種カプセル弾臼砲」には様々な弾頭が搭載でき、劇中で使用した「カドミウム弾」により一度はゴジラを活動停止に追い込む快挙を挙げる。

後継機としてスーパーX2スーパーXⅢが存在する。

劇中での活躍

東京に上陸したゴジラを迎撃すべく出動。

ハイパワーレーザービーム車に誘導され、新宿副都心へとやってきたゴジラに対し、照明弾を投下し、それに気を取られた隙にゴジラの口内にカドミウム弾を撃ち込むという方法でゴジラの体内の核分裂を抑制し、昏倒させることに成功する。

しかし、しばらくしてソ連軍が核ミサイルを誤射してしまい、アメリカ軍が発射したミサイルの迎撃により新宿上空で大規模な核爆発が発生。それに伴い発生した電磁パルスにより計器に異常をきたして一時行動不能に陥る。さらにまずいことに核爆発の影響で発生した高濃度の電磁雲より発生したによりゴジラが覚醒してしまう。

新宿近隣には野次馬として一般人が多数まだ残っており、ゴジラとの戦闘および凍結後のゴジラを見物に集まっていた。ゴジラ復活に際して避難の時間を稼ぐため、応急修復により計器が回復したスーパーXは再び離陸。既にカドミウム弾を撃ち尽くしていたため、通常兵器でゴジラに立ち向かう。

一般市民の避難ルートとは真逆の新宿副都心にゴジラを誘い込み、ビル群を盾に放射火炎を防ぎながら奮闘する。だが核爆発にすら耐えるゴジラに通常兵器が通用するはずもなく、さらに新宿副都心にすら未避難の市民が多数居るという、過酷な状況で苦戦を強いられる。

この場面はゴジラから逃げ惑う一般市民のカットインが度々入るが、自衛隊の避難誘導を無視してゴジラ見物に大多数の野次馬が押し寄せているなど、自衛隊の避難計画や一般市民の危機意識に問題があった。つまりゴジラという異常事態に、官民両方が対応しきれていなかった事が察される描写となっている。

やがて前述の電磁パルスや繰り返しゴジラの熱線を被弾した影響で遂に機体の耐久力が限界を迎え、放射火炎の直撃を受けて機内後列の司令室で爆発と火災が発生し、不時着を余儀なくされる。

機体外装は若干焦げる低度で全く損傷が見られなかったことから、兵装の開口部などから内部機構が破壊されたものと思われる。この時点では前列の操縦席および操縦士2名は無事であり、おそらく負傷者の救出と脱出の準備でもしていたものと思われるが、最後はゴジラの押し倒した住友ビルの下敷きにされて完全に破壊された。

ゴジラもスーパーXを歩いて踏み潰すには若干距離があり、放射火炎の効きもイマイチだったので、近くにあったビルを利用したのであろうと推測される。

その結果、秋山司令をはじめとする搭乗していた乗組員6名は全員殉職した。

続編『VSビオランテ』の冒頭では、対ゴジラ戦のハイライトが放送されたのちに、死亡した乗組員と共に自衛隊によって回収されている。

性能について

電磁パルス対策

核攻撃に備えた防衛兵器なのに、高高度の核爆発で機能停止するなんてお粗末すぎやしないか?というツッコミはあるが、大臣の中でもその存在を知らなかった者がいたり機体色が銀色のままというあたり、研究途中の未完成品=試作機だった可能性が高い。

そもそも本編では、電磁パルスの事は実際に発生するまで対策室の誰も知らなかったことから、東京への高高度の核爆発自体および電磁パルスの発生自体が想定外の事態であり、警戒及び対策自体していなかった可能性が示唆されている。

しかしながら、電磁パルスを受けても即墜落する事なく不時着に成功し、短時間で機能を復旧しているため、兵器としての安全性や耐久性は高い。そもそも電磁パルス自体、対策が施されたもの(特に軍事関連)でなければ深刻なダメージを受ける可能性があり、現に対策本部の設備や通信は復旧したが、新宿の大停電は復旧されなかった。そのため、最低限度の対策はされていたと思われる。

総評

初代ゴジラに対しては一切有効打を与えられなかった自衛隊が、最終的に敗北したとはいえ初めて互角に戦闘を行えたという点は特筆すべきことであり、ソ連による核ミサイル誤射がなければ勝利していたというのは凄まじい戦果である。

本戦を経て開発されたスーパーX2のファイヤーミラーが対ゴジラ兵器の標準装備となり、またカドミウム弾と同様の冷凍兵器を搭載したスーパーXⅢが後にバーニングゴジラを完封したということを鑑みると、対ゴジラ戦における偉大な礎となったといえる。

あと炊飯器って呼ぶな。

怪獣(特に卑怯なほどに強いゴジラ)に蹂躙され続けていた人類が、難民として飛来してきた宇宙人「エクシフ」「ビルサルド」との提携により生み出した超科学兵器の一つとして登場。

2039年に展開された欧州奪還作戦「オペレーション・エターナルライト」にて、ノルマンディー上陸作戦におけるビオランテ(花獣形態)との戦闘において実戦投入される。

マーカライトファープ設置に必要な時間稼ぎのために、ビオランテと真正面から激しい撃ち合いを演じる。結果的にスーパーXは甚大な被害を受けた(恐らく奮闘空しく撃墜されたものと思われる)ものの、その間にマーカライトファープは無事に設置を完了し、「時間稼ぎ」という本来の役割はきちんと完遂した。

その後、機体は現地で無人機「スーパーX2」へと改造されたとされる。

デスゴキに頭を悩ませた少年セリザワ轟天号から運び出した材料を元に開発した発明品「スーパーエックス号」として登場。

なんと喋る。

少年セリザワの腰ほどの大きさしかなく、操縦席の窓はリフレクターのような見た目でその横のライトが大型化している。原典と同じく外装はチタンとセラミックで出来ている。

レーダーでデスゴキを察知し、CO2レーザー砲のハイパーレーザーで脚部の関節を固定した後に全身を活動不能にする。

さらに底面の前方のファンが足となり二本足で直立、歩行が可能となるスタンディングモード、バイクのようなシートとフロントカウルが展開し乗ることができるドライビングモードに変形する。

製作者である少年セリザワをセリザワ博士と呼び、彼の助手として活躍する。

立体化

2023年12月9日にはグッドスマイルカンパニーのプラモデルブランドであるモデロイドからリリース予定であることが発表された。なお、スーパーX2もリリース予定である(同時にリリース発表がされた)。

更に言えば2024年5月8日の静岡ホビーショーにおいて、スーパーXⅢもグッスマからリリース予定であるとアナウンスされた。こちらは、現在監修中である。

余談

今作にスタッフとして参加していた樋口真嗣によれば、当初は兵器としての現実性を重視し、実弾兵器のみを用いる設定だったのだが、編集段階になって急遽レーザー光線兵器が追加されたとのこと。

また、「スーパーX」という名前についても「おそらく仮称だろう」と思っていたスタッフが多かったらしい。

80年代当時のレーザー兵器はまだSFの存在であり、現代でようやく実用化の目処が立った兵器である。ただしそれでも、作中のような高威力化には程遠く、あくまでドローン等の装甲を持たないor装甲が薄い目標が限界である。

出来上がった試写にて、レーザーを放つ姿や、スーパーXの名がそのまま使われているのを初めて目の当たりにした樋口氏は大きく落胆したという。

怒りのあまり、住友ビルの下敷きになるシーンで使った模型を記念に貰っていたにもかかわらず、ゴミ捨て場に投げ捨ててしまったそうで、氏はこのことを後に激しく後悔している。

PS3のゲーム「ゴジラ-GODZILLA-」では、自衛隊ではなくGフォース所属の機体として登場する。原作では個別に登場したスーパーXシリーズが、全て揃い踏みとなる場面もある。

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