データ
型式名称: | DAG-MBS-SX3 |
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全長: | 38.5メートル |
重量: | 220トン |
飛行速度: | マッハ1.7 |
動力: | レーザー核融合炉 |
材質: | 超耐熱合金NT1S |
装甲: | 人工ダイヤモンドミラーコーティング |
乗員: | 通常三名 |
概略
スーパーX2の後継機。対ゴジラ作戦の担当が自衛隊からGフォースに移行していたので、ゴジラ用兵器ではなく、原発事故や核攻撃等への対処を目的として建造された多目的機(艦)。形式名に対ゴジラ兵器であることを示す“DAG”を冠していながらゴジラ用兵器を謳っていないのは、「災害対策を名目にしなければ予算が降りなかったから」という説がある。そのため書籍によっては「冷凍戦対応多目的防衛艦」という別名や、任務内容に救助活動、物資や人員の輸送が追加されている。
上部にせり出す多連装ランチャーや機首部の形状にスーパーXの面影が見られる他、塗装もスーパーX2と同じ濃緑色中心のカラーリングであり、装備面でもスーパーXによって用いられ一度はゴジラを倒した「カドミウム弾」、スーパーX2の人工ダイヤモンドコーティング等を搭載するなど、正にスーパーXシリーズの集大成ともいうべき機体である。
最大の特徴は搭載装備の殆どが火器ではなく冷凍兵器であることが挙げられる。これは本機が戦闘ではなく、あくまでも原発事故などの原子力災害への対処を想定して開発されたことによる。例外はカドミウム弾だが、これも核反応抑制用として搭載されている。
スーパーXシリーズでは初にして唯一の有翼V/STOL機で、ホバリングがメインであった前二機と比べて非常に高い機動性を持ち、戦闘時にはそれを生かしてガルーダ以来となる一撃離脱戦法を用いる。因みに可変翼機でもあり、格納庫では翼端を後方に折り畳んでいる。
動力炉にはメカゴジラやMOGERAと同じくレーザー核融合炉が採用されており、出力も前二機を大きく上回る。
運用は特殊戦略作戦室が担当しており、劇中では黒木特佐が直接搭乗して指揮を執った。
一度はバーニングゴジラを氷漬けにして活動停止に追い込み、デストロイアにもトドメを刺すなど、「東宝自衛隊」で唯一怪獣を完膚なきまでに倒した兵器である。
装甲
メカゴジラやMOGERAの装甲素材であった「超耐熱合金NT1」の改良型、「超耐熱合金NT1S」を採用し、メカゴジラ同様に人工ダイヤモンドミラーコーティングを施している。
機体面積の差などを考慮しても、短時間ならばメカゴジラとほぼ同等の防御力を誇り、劇中ではバーニングゴジラの赤色熱線にも2発耐えている(ただしこれはスーパーメカゴジラと違って、ミラーコーティングが万全な状態であったと同時に、飛行中であったので赤色熱線が命中した時間が短かったなど、スーパーメカゴジラの時と比べて好条件が重なったというのもある。実際、熱線を受けた際はコックピット内に火花が散っており、パイロットの1人が「以前よりも熱線の威力が上昇している」と発言しているため、これらの好条件が重ならなければさらなるダメージを受けていた可能性は高い)。
武装
- 1000万ボルト95式超低温レーザー砲
照射対象を瞬間で摂氏-200度まで冷却可能なレーザー砲で、照射の際は機首先端部から反射集束板と多層式発振レンズで構成される発射口を展開する。最大出力で連続照射可能な時間は15秒以内で、その後次回発射まで4秒のインターバルを要する。
- 4連装冷凍ミサイルランチャー
両主翼下部に片側1基ずつ搭載するミサイルランチャー。冷凍弾を装填している。
- 収納式上部ミサイルポッド(劇中ではカドミウム弾を装填)
各種弾頭弾を搭載可能なミサイルポッド。一見8連装に見えるが4連装ポッドを2基束ねており、最大16発まで装填できる。
- 照明弾ランチャー
上部ミサイルポッド両脇に計4基装備されている照明弾発射口。劇中未使用。
音楽
音楽はスーパーXシリーズでは唯一伊福部昭氏が担当。有名なのはトランペットが倒れそうな程大活躍するハイテンポな攻撃時のマーチ「スーパーXⅢの攻撃」(上から2曲目)で、他にもピアノとブラスの重低音が鳴り響く「スーパーXⅢ」(上から1曲目)「スーパーXⅢ出撃準備」(劇中未使用)などがある。
因みに「スーパーXⅢの攻撃」は、トランペットが三連符を担当しストリングスやスネアが十六分音符を刻むという演奏者泣かせの曲調となっている。