概要
国連G対策センター戦闘部隊Gフォース所属の対ゴジラ兵器「メカゴジラ」と「ガルーダ」が合体したスーパーロボット。
メカゴジラ(74)に比べて曲面を多用したディテールとVSゴジラを金属に置き換えたかのようなマッシブなデザインが特徴。
メカゴジラ(93)
型式名称: | UX-02-93 |
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全長: | 120メートル |
重量: | 15万トン |
飛行速度: | マッハ1 |
動力: | レーザー核融合炉 |
材質: | 超耐熱合金NT1 |
装甲: | 人工ダイヤモンドミラーコーティング |
乗員: | 最大5名 |
メイン操縦士: | 佐々木拓也大尉 |
副操縦士: | キャサリン・バーガー少尉 |
爆撃手: | 曽根崎淳少尉 |
メンテナンス: | 青木一馬(不祥事により左遷) |
メンテナンス: | 今井博司 |
臨時隊員: | 三枝未希 |
予備隊員: | ジョニー・オーエン |
Gフォースがガルーダに続き開発した二号ロボット。小笠原海溝から引き上げたメカキングギドラの残骸から得た23世紀のオーバーテクノロジーを解析し、メーサー兵器やスーパーXシリーズを始めとする従来の対ゴジラ兵器で培ってきた技術を組み合わせ、人類の持てる叡智全てをつぎ込んで完成した対ゴジラ兵器である。
また開発の背景には再び23世紀の未来人による再侵略への危惧があったこと、意のままに動く人造ゴジラを必要としたという説が一部資料に記載がある。国連軍がゴジラ討伐を大義名分に各国への軍事的抑止力となることを期待して開発されたという説もある。
それまでの対ゴジラ兵器とは比べ物にならない戦闘力を持ち、口から放つ「メガバスター」、目から放つ「レーザーキャノン」、腹部には機体に受けたゴジラの熱線エネルギーを吸収・増幅して撃ち返す「プラズマグレネイド」を内蔵。
ちなみに撃墜時のメッセージに「本機」の部分が「This ship」と表記されていることから見た目はともかく扱いは艦艇らしい。
性能
- 重水素ヘリウム3ペレットを燃料とするレーザー核融合炉による強大な出力を活かし、ゴジラの放射火炎と同等の威力を誇るメガバスターを始めとする絶大な攻撃性能を持っている。後述の超耐熱合金NT1とミラーコーティングの防御力も相まって、射撃武器を重点的に用いてゴジラを圧倒するほどの攻撃能力を持たせることに成功した。
- その半面、巨体と重量の問題で機動性は劣悪極まりなく、関節可動域の限界もあり、ゴジラやラドンに肉迫されて危機に陥った場面もある。よって基本戦法はホバー移動によって距離を十分に確保しての射撃戦が基本方針となっている。
- このあたりはこれまでにある程度の実績を残した『スーパーX』シリーズの運用ノウハウの延長線上にあるとも解釈できる。また画としては大変地味であるものの、偶発的な事態でも起きなければこの戦闘スタイルこそが最適解ということも劇中で実証済みである。
- コンセプト、武装面、装甲材などを鑑みると『スーパーX』シリーズの後継とも思える部分は多い。
- その半面、巨体と重量の問題で機動性は劣悪極まりなく、関節可動域の限界もあり、ゴジラやラドンに肉迫されて危機に陥った場面もある。よって基本戦法はホバー移動によって距離を十分に確保しての射撃戦が基本方針となっている。
- 一応、設定上は武装と格闘性を考慮してゴジラ型のこの姿で造られたという経緯があり、ゴジラやラドンに近付かれ押された時もオーバーヒート中や不意をつかれた場合のみのため、決して格闘能力が皆無というわけでもないらしい。ただし劇中では自分から格闘戦を仕掛ける描写は皆無であり、格闘用の武装も一切搭載されていないため、実際どの程度格闘能力を持つのかは不明である。
- メガバスターやプラズマ・グレネイド等の大出力兵器は、長時間使用するとオーバーヒートしてしまう。この間は補助システムに切り替わるが、性能は極端に低下しホバーアタックも使用できなくなるので、劇中では殆ど棒立ちでゴジラの猛攻に晒されている。後に機動性はガルーダとの合体によって応急解決はした。
- これらの欠点を踏まえ、後継機であるMOGERAでは、ローラシステムによる機動性の増強、冷却装置の増設、プラズマ・グレネイドのオミットなど、より機動性と安定性を重視した設計がされ、総合能力ではスーパーメカゴジラを凌駕する性能を実現している。
装甲
無重力空間で精錬される「超耐熱合金NT1」を装甲素材として採用し、スーパーX2のファイヤーミラーの応用である「人工ダイヤモンドミラーコーティング」を施すことにより、ゴジラの放射火炎を完璧に弾くことが可能となった。更に反射した放射火炎のエネルギーを吸収し、内部のエネルギー転換システムでプラズマエネルギーに変換・増幅して腹部より大口径プラズマビーム砲「プラズマ・グレネイド」として放つこと出来る。その威力はゴジラですら一撃で吹き飛ばし大ダメージを与えるほどで、まさにメカゴジラ最大の武装と言える。ただし、連続使用するとオーバーヒートを招き、ミラーコーティングが何らかの原因で損傷すると使用不能になるのが欠点。
超耐熱合金NT1自体の防御力も非常に高く、上述のとおり棒立ち状態でゴジラにボコボコにされたもののそれを耐え切り、機体の接続部は危機に陥ったが装甲そのものはほぼ無傷であった。ブースターMAXによる体当たりすらも披露している。また劇中でファイヤーラドンが風化した際に発生した膨大なエネルギーを浴び、ミラーコーティングが融解してしまった状態で、ゴジラ最強の熱線である「赤色熱線」をNT1で直に浴びているが、合計で7発も耐えて見せた。後にNT1の改良型のNT1Sにミラーコーティングを施したスーパーXⅢが赤色熱線の直撃に2発耐えているので、メカゴジラもミラーコーティングが万全ならば、もう少し耐えられたと思われる。
武装
- メガ・バスター
口部から発射する極彩色のビーム砲。メカキングギドラのレーザー砲を応用した武器で、ゴジラの放射火炎と互角の威力を誇る。メカゴジラ頭部のセンサーの性能も相まって飛行中のラドンも正確に捉える事ができる。長時間連続使用するとオーバーヒートを起こすのが欠点。
劇中ではゴジラの赤色熱線に対しても、僅かに拮抗する描写もあったが押し切られ、装置自体が破損してしまった。
別世界の後継機である3式機龍にも似た様な武装が搭載されている為、ある意味『人類製メカゴジラの代表的な武装』と言える。
- レーザーキャノン
眼から発射する牽制用レーザー砲。発射時には口中が発光し(余剰熱を発散させる機構)連射時間も長いが、威力はメガ・バスターに大きく劣る。ラドンとの戦闘で右眼が破壊されている筈が、スーパーメカゴジラに合体した際には何故か直っている。このレーザーキャノンを改良したのがMOGERAの主兵装であるプラズマレーザーキャノンである。初戦でしか使われていない。
- パラライズ・ミサイル
両肩より発射される麻痺薬を装填したミサイル。単体での連続発射の他、オールウェポン攻撃時にも発射される。装弾数60発だが最終決戦ではどうみてもそれ以上発射されている。
- トランキライザー・ミサイル
両腰より発射する麻酔薬を装填した大型ミサイル。ゴジラの動きを鈍らせる威力。
- ショックアンカー
メカキングギドラのマシンハンドを応用した腕部から発射するアンカー。ゴジラの体内に撃ちこみ高圧電流を流し込む。劇中ではアンカーからゴジラの体内放射によりエネルギーが逆流してしまい、機関室の火災を引き起こされメカゴジラは機能低下してしまった。
- Gクラッシャー
ショックアンカーをより高電圧・逆流防止に改良したもの。三枝未希の超能力によりもたらされたゴジラの「第二の脳」の位置情報を元に撃ち込まれ、これを破壊。一度はゴジラを倒した。
MOGERAのスパイラルグレネードミサイルはこれを応用したもの。
- プラズマ・グレネイド
ゴジラの熱線を吸収し数倍にして撃ち返すメカゴジラ最大の兵器。装甲の項目を参照
ガルーダ
型式名称: | UX-01-92 |
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全長: | 84メートル |
重量: | 482トン |
飛行速度: | マッハ4 |
動力: | 不明 |
材質: | 超耐熱合金NT1 |
乗員: | 1名 |
操縦士: | アンディ・ジョンソン少尉 |
無断出撃: | 青木一馬 |
武装
- ハイパワーメーサービームキャノン
メカゴジラとの合体後はメカゴジラからも操作可能
Gフォースが最初に開発した一号ロボット。
スーパーXシリーズを始めとする現代科学の粋を集めて建造されたが、優れた飛翔能力に比べ、攻撃力がハイパワーメーサービームキャノンのみである為、対ゴジラ兵器としては不適当であるとされ、メカゴジラが建造されることになった。
格納庫内で保管されていたが、開発スタッフである青木一馬が無断で細々と改造を続けており、メーサーキャノンの出力上昇、機体の機動性の向上、メカゴジラとの合体システムの設置などが行われていた。Gクラッシャー計画に便乗し、メカゴジラの開発主任であったアシモフ博士にゴリ押ししたことでメカゴジラの強化プランに組み込まれることになった。
装甲はメカゴジラ同様にNT1が採用されていると思われ、ラドンの攻撃で墜落した際も外装に目立った損傷は無く、メカゴジラ諸共赤色熱線を受けた際も、5発までは耐えている(6発目でビームキャノンが吹っ飛んでいる)。
劇中では正規パイロットであるジョンソン少尉ではなく、青木が無断で出撃してラドンに敗退しているので、ジョンソン少尉が乗ってたらどうなっていたかは、時折『もしもネタ』として語り草となる。
スーパーメカゴジラ
型式名称: | UX-02-93 |
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全長: | 120メートル |
重量: | 15万482トン |
飛行速度: | マッハ2 |
動力: | レーザー核融合炉 |
材質: | 超耐熱合金NT1 |
装甲: | 人工ダイヤモンドミラーコーティング |
乗員: | 最大5名 |
※パイロット・武装等はメカゴジラ・ガルーダと同じ
メカゴジラとガルーダが合体した形態。
鈍重だったメカゴジラのホバーアタックから一転、凄まじい飛行能力を得ることに成功し、ゴジラの旋回速度を上回る速度で飛行できるので、背後も簡単に取れる。メカゴジラの武装に加え、ガルーダのビームキャノンも加わり火力は更に増大。パラライズ・ミサイルとともにそれらを一斉発射する「オールウェポンアタック」は平成VSシリーズの中でも最大級の破壊力を誇る。
合体後の操縦系等は2系統に分かれており、火器管制システムは全てメカゴジラ側で、飛行はガルーダ側で操縦する。この為、ガルーダ側に不具合が生じた場合は飛行能力を喪失する上、機動の妨げとなる単なる重量物としかならないという欠点がある。
劇中では途中で青木がガルーダの操縦を放棄してしまったので、ゴジラ復活後は飛行できずにパワーアップしたゴジラと真正面から相対してしまうことになった。スーパーメカゴジラが敗退した原因の一つである。ただしガルーダ側にはメカゴジラのような緊急脱出システムが備わっておらず(青木は自作のロボットで離脱)、やむを得ないことと思われる。もし最後まで残っていれば青木は確実に戦死したと思われる。
劇中での活躍
ゴジラ上陸の報を受けて初出撃し(この際メンテナンス担当の青木が無断で外出していたのでジョニー・オーエンが代わりに搭乗)、鈴鹿山脈でゴジラを迎え撃つ。
ゴジラとの初戦はホバーアタックで距離を取りつつメガ・バスターで攻撃、放射火炎をミラーコーティングで防ぎ、プラズマ・グレネイドで圧倒する。ショックアンカーでゴジラに大ダメージを与えるも、アンカーからエネルギーが逆流してしまい、機関室が火災を起こして機能停止。ゴジラの体当たりでダウンしてしまう。倒れたメカゴジラに興味を失ったのかゴジラは去っていったが、とても戦闘できる状態では無く、やっとのことでG対策センターに帰還する。
帰還後、ベビーゴジラの身体を分析したことでゴジラの「第二の脳」の存在が明らかになり、そこを攻撃する「Gクラッシャー計画」の為、機動性向上も兼ねた強化改造が行われていた。その間に青木によるアシモフ博士へのガルーダを利用した強化プランが採用され、ガルーダとの合体システムが組み込まれた。
ベビーゴジラを囮にしてゴジラを小笠原の無人島に誘導し、そこで決戦が行われるはずであったが、出撃間近になってベビーゴジラと五条梓の乗ったコンテナを輸送中のヘリがファイヤーラドンに襲撃され、コンテナを捕らえたラドンは幕張へ陣取ったため救助の為にメカゴジラ、ガルーダ共に急遽出撃することになった。
コンテナの側にラドンが居るため、メカゴジラはプラズマ・グレネイドが使えず、ガルーダによってコンテナから引き離すも、操縦に不慣れな青木がパイロットだったのも相まってラドンの攻撃でガルーダは墜落し、システムエラーで動けなくなってしまう。
メカゴジラもラドンの機動性に手こずるが、メガバスターとプラズマ・グレネイドのコンボでラドンを叩き落とす事に成功する。だが追撃に入った所にラドンに懐まで入られクチバシで右のレーザーキャノンを破壊されてしまう。
それでも反撃のプラズマ・グレネイドのゼロ距離射撃でラドンを下したものの、その直後に出現したゴジラとエネルギーを消耗した状態でやむなく交戦を開始。エネルギー転換システムが加熱していたことでプラズマ・グレネイドは一時的に使用不能だったため、ゴジラの放つ熱線をメガバスターで何とか相殺するも、長時間の使用により機体が完全にオーバーヒートし、禄に動くことも出来なくなってしまう。
間一髪ガルーダが復帰、機体を持ち直すことに成功し、体当たりでゴジラをふっ飛ばした隙にスーパーメカゴジラに合体する。
スーパーメカゴジラに合体後はオールウェポンでゴジラを圧倒、遂にGクラッシャーでゴジラを戦闘不能に追いやる。トドメを刺そうとした所にズタボロになったファイヤーラドンが戦場に乱入。メガバスターで撃ち落としたが、ラドンはゴジラの上に落下し自らを風化、発生した膨大なエネルギーでゴジラは復活してしまう。
更にエネルギーの影響でミラーコーティングが融け出してしまい、プラズマ・グレネイドは完全に使用不能となり、ガルーダは青木が操縦を放棄してコンテナの方へ行ってしまっていたので(またお前か)、飛ぶことが出来ず真正面からゴジラの「赤色熱線」を受けてしまう事になった。
超耐熱合金NT1の防御力とメガバスターで何とか抵抗を試みるも歯が立たず、合計7発も耐えたが遂に機体は大破・炎上。メカゴジラは破壊された。
設定上はこの後回収され、G対策センターで修理中との事で、後継機であるMOGERAと共に、ゴジラ撃滅作戦「Mプロジェクト」に参加する予定だったらしいが、MOGERAはスペースゴジラとの決戦で大破。バーニングゴジラ出現の際もメカゴジラはまだ修復中であり、かつバーニングゴジラに対して通常火器による攻撃は厳禁だったため出番は無かった。
各媒体ごとのバリエーション
ポスター版デザイン
1993年版『ゴジラVSメカゴジラ』のシナリオ検討段階で存在した幻のデザイン。西川伸司氏と吉田穣氏によって幾つかのデザインが描かれ、ポスターに反映されたのは主に西川氏のもの。本編と違い3機のメカが合体する(吉田氏のデザイン案では7機)という、後のMOGERAに近い物だった。これらデザイン案を参考に生頼範義氏によってポスターに描かれたが、時間や技術の問題から本編採用は見送られた。ポスターにおけるその凄まじい威圧感などからか人気も高く、比較的シンプルな本編デザインとの差に違和感があったというファンの声も多い。
そして2017年、超合金としてプレミアムバンダイから満を持して立体化。西川氏のデザインを元に合体機構も再現されており、それぞれのメカにもインド神話に由来した名称が付けられた。
コミカライズ版
基本的な仕様は原典の映画に准ずるがデザインは改修前と改修後で大きく変わる。
改修前は映画版のデザインをマンガ用にアレンジした物であるが、一旦ゴジラに敗北した後改修されたメカゴジラは後の機龍に通じる角張ったデザインになる。また飛行能力はギリギリの推力しかなく、これがガルーダとの合体に繋がる。
映画版では両腕に装備していたショックアンカー(元々は心臓を狙うための武器)は頭部の角に変更されているほか、多数の実弾火器を内蔵している。更に昭和版メカゴジラのオマージュとして胸部にはクロスアタックビームが搭載されている。また、映画版とは異なり格闘戦を前提に設計されており、実弾火器との併用でビーム兵器が使えない海中でもゴジラと戦闘することが可能となっている。劇中では海中での格闘戦でゴジラ相手に善戦し、さらに暴走時は第2の脳を破壊されて身動きが取れないゴジラの背ビレを手で引き裂くなどして容赦なく痛めつけている。
メインコンピュータにはメカキングギドラのそれをそのまま流用していた為、与えられた至上命令である「ゴジラニ死ヲ」を実行すべく暴走することがあった。ショックアンカーによって第2の脳を破壊する展開は映画と同じだが、その後ゴジラを完全に抹殺すべく暴走し、砲撃でゴジラの首を吹き飛ばして殺害してしまった。更にベビーゴジラをも抹殺しようとしたが(この時点でGフォースはゴジラ保護に方針を転換していた為、指揮官の黒木特佐からは暴走状態のメカゴジラは敵と認識されている)、ラドンのエネルギーを浴びてゴジラが復活。メカゴジラはパイロットを強制脱出させ、相打ち覚悟で再戦する。しかし合体したガルーダーの脱出装置を起動させなかったため、主人公の青木一馬とヒロインの五条梓をガルーダのコクピットに残したままゴジラとの死闘を始めてしまう。両腕を伸ばしてゴジラを掴み、再び第2の脳を狙うがショックアンカーは尻尾で迎撃される。その後もゴジラの猛反撃により容赦なく破壊されていき、ボロボロになったところで昭和版と同じく首をもぎとられる。それでも機能停止せず、最期は全身から触手のように伸ばしたコードでゴジラを捕縛して自爆するも、護るべき者を得たゴジラには通用しなかった。青木一馬と五条梓は自爆直前にガルーダの脱出装置が作動したため無事だった。
『ゴジラ・ジェネレーションズ・マキシマムインパクト』版
全高 | 120メートル |
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総重量 | 15万t |
動力 | レーザー核融合炉 |
装甲 | 超耐熱合金NT-1+、人工ダイヤモンドコーティング |
「SMG-IInd」という次世代型が登場。
よりスリムになっており、飛行はしないがホバー移動で高速移動ができる。これは、モゲラの後期型「MGR-IInd」が完全なキャタピラ走行になっているのとは真逆であり、映画での両機の地上における機動性が逆転したようにも見える。
また高速移動では凄まじい負荷がかかる事から無人化されており、人工頭脳「BH-3」により制御されるという、後の機龍に通じる設定も持つ。
頭部と首、全体のシルエット、メーサー砲、ワイヤークローアタックを見るに、メカゴジラの原型であるメカキングギドラの影響が大きいと思われる。
武装は、口からのレーザーカッター、両肩の2連メーサーキャノン、両腕の四連装プラズマ光弾(ガトリングに近いタイプ)、腹部のプラズマキャノン、指先から放つワイヤーでゴジラを捕縛してジャイアントスイングの要領で投げ飛ばす「ワイヤークローアタック」がある。
余談
- 着ぐるみは上下分割式のものが1体のみ製作された。素材はFRPだが非常に薄く作られており、軽い着ぐるみだったという。首が自由に旋回する他、膝や足首・肩関節周りの可動部分はパーツが内側に滑り込む構造であり、中のスーツアクターを忘れさせるようなリアルな動きとなっている。一方で修復には時間がかかる着ぐるみであり、当初は傷がつかない様控えめな演技が中心であった。
- 実は撮影スケジュールの関係上、ラストでゴジラに破壊されて炎上するシーンの後にも撮影が残っていた(大爆発したのち、修理してGフォースドッグから飛び立つシーンを取らなければいけなかった)のだが、燃やした後スタッフが消火器を掛けるタイミングを誤り、着ぐるみ表面が黒焦げになって修理に時間を要したそうな。
- 火薬の量もクライマックスということで最大限派手にしたため、着ぐるみは頭と右腕が吹っ飛び見るも無残な姿となり、撮影班の横で造形班は殺気立っていたという。
- 本作のメカゴジラはのちの三式機龍と同じく「人類の守護ロボット」という扱いであるが、実はストーリー的には悪役である。
- というのも、本作の主人公たちである五條梓や青木一馬、三枝未希といった面々はベビーゴジラを通じて「人間の時代に、間違って産まれてしまった怪獣たちの孤独」「ゴジラやラドンはこの世でただ一人の同族(兄弟)を求めて彷徨う孤独な存在である」ということを理解していくというストーリーになっている。
- しかしメカゴジラおよびG対策センターの面々はそうした想いを斟酌せずに殺しにかかるため、結果として悪役となっている(作中の戦法もベビーゴジラを囮にしたり内臓や脊髄の破壊を狙うなど「正義の味方」としてはやることがえげつない)。しかしこうした複雑さや「それぞれの正義や信念の交錯」が、本作およびメカゴジラの魅力となってもいる。
- というのも、本作の主人公たちである五條梓や青木一馬、三枝未希といった面々はベビーゴジラを通じて「人間の時代に、間違って産まれてしまった怪獣たちの孤独」「ゴジラやラドンはこの世でただ一人の同族(兄弟)を求めて彷徨う孤独な存在である」ということを理解していくというストーリーになっている。
- ゲーム『怪獣王ゴジラ』、『ゴジラ爆闘烈伝』、『ゴジラ怪獣大決戦』ではラスボスとして登場している。いずれもプラズマグレネイドにより放射火炎を跳ね返す能力を有するほか、『爆闘烈伝』、『怪獣大決戦』のスーパーメカゴジラは格闘能力もゴジラを大きく上回っており、一部のゲームバランス崩壊キャラを除けば最強のキャラクターと言える。
- 一方、『ゴジラ列島震撼』では味方ユニットとして登場するのだが、登場ステージの難度が極めて高いうえにNPCユニットなので自分では操縦できず、搭乗者が無謀な突撃を試みて撃破されたかのようなストーリー展開になる為、多くのプレイヤーを絶望させた。
関連項目
超星神ガルーダ:東宝特撮における、同じガルーダの名を持つ兵器。
バスターフューラー:類似した機体コンセプトを持つ。