概要
ベーリング海のアドノア島で、核廃棄物の影響で怪獣化したプテラノドンの巣に托卵されていた卵から孵化した恐竜ゴジラザウルスの幼態である。パラレルワールドとなっている昭和シリーズで登場したミニラとは全くの別の存在である。
生態
生まれて初めて口にした「花」と周囲が差し入れとして出した「ハンバーガー」が好物。
恐怖を感じると眼球が赤く光りだして怯え始め、同族や仲間に助けを求める。
劇中では人間の周囲で育ったためか人懐っこい性格のようで、周囲からは「ベビー」の愛称で親しまれる。
劇中での動向
誕生直後
前述したアドノア島にあった巣から調査隊の手で運ばれた先の京都府、国立生命科学研究所で誕生。卵の時から自分を守ってくれる存在を探していたため、孵化の際立ち会った五条梓を母親として認知するが、直後、卵の時の呼びかけに反応していたゴジラが上陸。メカゴジラを下したゴジラは研究所にたどり着くが、逆に恐れられてしまい帰ってしまった。
人間との関わり
研究所で暮らすベビーは、尻尾で梓にじゃれたり、差し入れのハンバーガーを食べながら、元気に育っていく。そんな中、三枝未希と共に見学しに来た精神科学開発センターに所属する超能力者の子供たちが、自身の卵に付着していた古代のシダ類の植物・シプニオキスをサイコメトリングして出来上がった「エスパー・コーラス」を聴く中、その波動に激しく反応してしまい暴れ出してしまう。(この時、コーラスの影響でラドンがファイヤーラドンに変化した。)
前述の通り、プテラノドンの巣に托卵してあったため、それが怪獣化したラドンとはある種の乳兄弟の関係であり、ストーリーの後半、ベビーが恐怖を感じた際にラドンは即座に反応して助けに向かう。
終盤
ベビーの研究の成果によって、ゴジラザウルスは腰のあたりに「第二の脳」ともいうべき、運動を司る神経節があることが判明。Gフォースは『同族であるベビーを囮にゴジラを無人島に誘き寄せて、メカゴジラを用いて仕留める』という作戦を立案する(この作戦に対し、梓と未希は反対意見を申し出ている。)が、コンテナでの移送中にファイヤーラドンとなったラドンに奪還され、同乗していた梓と共に幕張に降り立った。
出撃したメカゴジラとそれを迎え撃とうとするラドンの戦い、そして自分を追って来たゴジラとガルーダとメカゴジラが合体したスーパーメカゴジラの戦いを目撃。
第二の脳を破壊された事で動けなくなったのをいい事に、スーパーメカゴジラに痛ぶられるゴジラに居ても立っても居られなくなりスーパーメカゴジラへの抗議か、それともファイヤーラドンにゴジラを助けて欲しいと言っているのか、ゴジラ顔負けの咆哮をする。
梓との別れ
最後に勝利したゴジラが迎えに来るが、仲間意識を持たずに怯えてしまうベビー。しかし本能のレベルでは強い同族意識があったベビーは、梓の願いと未希のテレパシーによって野生の本能を呼び戻されたことにより、ゴジラと共に海の向こうへ帰っていった。
その後
ゴジラと生活する内に放射線・放射性物質を吸収していったのか1年後の『ゴジラVSスペースゴジラ』では30mまでに急成長してリトルゴジラになり、さらに1年後の『ゴジラVSデストロイア』にてゴジラジュニアへと進化していくこととなる。
余談
造形はサンクアールで、着ぐるみのほか、上半身だけのメカニカルモデルも用意された。スーツの素材は特殊メイクでも使用する素材を使っているため、非常に柔らかく肌触りが良かったとか。
尻尾の先端の背びれは、スタッフが遊びで付けたもの。
当初は「ゴジラの子供」か「ゴジラザウルスの子供」かでデザインの方向性が分かれており、最終的に後者でまとめられ、前者のコンセプトは次作のリトルゴジラで活かされることとなった。
関連イラスト
関連タグ
ゴジラvsメカゴジラ ラドン ゴジラ ゴジラザウルス アドノア島 五条梓 青木一馬