データ
別名: | 翼竜怪獣 空の大怪獣 |
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身長: | 70メートル |
体重: | 1万6千トン |
出身地: | アドノア島 |
外見(上がノーマルのラドン、下がファイヤーラドン)
昭和ゴジラシリーズのラドンよりも生物的にデザインされている。
概要
ベーリング海のアドノア島にあったプテラノドンの卵が、放射性物質によって突然変異を起こして誕生した怪獣。自分の生まれた巣に托卵されていたゴジラザウルスの卵(ベビーゴジラ)を同族と認識しており、卵やベビーゴジラを必死に護ろうとする。当初は体色が茶色だったが、ゴジラに敗退した後、全身が赤く変化した強化形態「ファイヤーラドン」となった。
主な武器はクチバシ攻撃と体当たり、飛行時に発生する衝撃波。ファイヤーラドンになってからはウラニウム熱線という飛び道具を使用可能になった。また、コミカライズ版では海辺に打ち上げられた魚や海鳥などを体表から吸収する能力を使用しており、後述の展開への伏線となっている。
武器
- クチバシ攻撃
大岩も砕く鋭いクチバシ。メカゴジラの右目を破壊し、ゴジラも回避を選ぶほど鋭い。
- 体当たり
空中からスピードを載せて翼や足で攻撃する。劇中ではゴジラも転倒させ、ガルーダをたたき落とした。
猛スピードの飛行により、街を破壊するほどの突風をラドン直下に起こす。ファイヤーラドンになる前もゴジラ相手に使用していた。
- ウラニウム熱線
ゴジラとの戦闘後に身につけた赤紫色の熱線。ゴジラの放射火炎と同等の威力を誇るが、メカゴジラのミラーコーティングには逆効果となり、プラズマ・グレネイドで3倍返しされてしまう。
劇中の活躍(ネタバレ注意)
アドノア島にてベビーゴジラの卵を守りながらひっそりと暮らしていたが、卵を持ち帰ろうとした調査団に襲い掛かり、時を同じくして同族を求め上陸したゴジラと交戦する。体当たりやクチバシ攻撃で奮戦するも、圧倒的なパワーと放射火炎という強力な武器を持つゴジラには敵わず、不用意に近づいた際に尻尾攻撃で叩き落され、踏みつけと放射火炎の連射を浴びて土砂の下敷きにされてしまう。
その後、ベビーゴジラの卵に付着していた植物の波長を超能力少女達がコーラスにして歌ったのを契機に蘇生し、ファイヤーラドンへと変化して日本へ襲来。あちこちに衝撃波で被害を出しつつ、小笠原諸島へゴジラをおびき寄せるために輸送されていたベビーゴジラと五条梓の乗ったコンテナを察知、輸送用のヘリを撃墜しコンテナを強奪して幕張に降り立った。
コンテナを突いて壊そうとしていたところ、救助にやって来たメカゴジラとガルーダと交戦。空中戦の末にガルーダを墜落させたが、メカゴジラのミラーコーティングにはウラニウム熱線が全く通用せず、メガバスターとプラズマ・グレネイド2連射の連続攻撃で地面に叩き落される。接近してきたメカゴジラの不意を付き、密着してクチバシ攻撃で右目を破壊するも、プラズマ・グレネイドのゼロ距離射撃を喰らい敗北する。
その後、瀕死の状態でダウンしていたが、ベビーゴジラの悲痛な叫び声を聞いて再度蘇生。スーパーメカゴジラに「第二の脳」を破壊されて半身不随と化したゴジラの元へ向かう。
スーパーメカゴジラは即座にメガバスターを発射してラドンを撃墜したが、ゴジラの身体の上に横たわったラドンは、共通の敵と見なしたスーパーメカゴジラ討伐と共通の目標であるベビー奪還のため、自らの肉体を金色の粉へと風化させ、生命エネルギーとしてゴジラに吸収される道を選ぶ。
その結果、ゴジラの肉体は治癒すると同時に大幅にパワーアップし、100万度にもなる赤色熱線「ハイパーウラニウム熱線」を一時的に使用可能となった。この一時的にラドンの粉と激しいオーラを纏った状態のゴジラは、ポスターや予告編のキャッチコピーである「世紀末覇王」と呼ぶに相応しい姿となっている。
逆にスーパーメカゴジラは、流れ来るラドンの粉によりミラーコーティングが融けて防御力が大幅にダウンし、プラズマ・グレネイドも使用不能になり、抵抗虚しくゴジラに破壊された。
スーパーメカゴジラの指揮官である佐々木拓也はこの戦いの命運を分けたのは『命あるものと命ないものの差』であると潔く敗北を認めるのだった。
全シリーズでゴジラと共闘することの多いラドンの例に漏れず、義兄弟であるベビーゴジラを救出するために強敵相手に奮戦し、ゴジラと融合という形で共闘し目標達成した。
派手なスーパーメカゴジラや世紀末覇王の陰に隠れがちながら、続編におけるMOGERAさながらに熱い役回りで作品を彩った名脇役怪獣である。