「あのゴジラが最後の一匹とは思えない。もし、水爆実験が続けて行われるとしたら、あのゴジラの同類が、また、世界のどこかへ現れてくるかもしれない...。」 山根恭平(「ゴジラ」より)
曖昧さ回避
- 1954年(昭和29年)に公開されたゴジラシリーズの第1作目。「初代ゴジラ」を参照。
- 1984年(昭和59年)に公開されたゴジラシリーズの第16作目。「84ゴジラ」を参照。
- 1954年(昭和29年)公開の映画『ゴジラ』に始まる一連のシリーズ作品。現在までに30作品が制作・公開されている。「ゴジラシリーズ」を参照。
- 『オバケのQ太郎』に登場する、ガキ大将の少年。
ここでは上記の作品に登場する怪獣について扱う。
1998年ハリウッド版に登場する個体についてはエメゴジを、ゴジラ・ザ・シリーズに登場する個体はゴジラ(ゴジラ・ザ・シリーズ)を、2014年以降のハリウッド版に登場する個体についてはGODZILLA(モンスターバース)を参照。
概要
小説家香山滋の原作を元に、田中友幸、本多猪四郎、円谷英二らが世に生み出した世界に名だたる怪獣王。
人間の核実験によって生まれた悲劇の存在であり、同時にあらゆる兵器を寄せ付けぬ脅威の破壊神。
その存在自体が「天災」であり(つまり人災によって生まれた天災であり、異常気象みたいなもの)、いかなる存在であろうと圧倒的破壊力で蹂躙する。
時として人類に味方して他の怪獣と戦うこともあるが、その本質は『怒り』というものに帰結しており、「自分を怒らせた怪獣を倒したことが人類を救うことになった」という結果論的な部分が大きい。
実はゴジラにはルーツとなった映画があり、それがワーナーブラザーズ映画『原子怪獣現わる』である。
この作品に登場したリドサウルスという恐竜と往年の巨大タコ怪獣、および現実の1950年代に頻発したビキニ環礁での核実験をモチーフとして生み出され、人類が生み出し人類を脅かす核兵器や放射能の恐怖の象徴となった。
名前の由来は「ゴリラ」と「クジラ」の合成造語とされている(当時東宝に同じようなあだ名を持つスタッフがいたらしい)。
基本設定
ゴジラは作品によって設定が少しずつ異なるが、水爆実験などによって放射線の被害を受けた生物というのがほぼ全てのゴジラの基礎となっている。
突然変異の設定があるものとないものがあり、平成ゴジラやエメゴジ、シン・ゴジラなどでは突然変異が明言されているが、初代ゴジラ、昭和ゴジラやミレニアムシリーズの大部分などは水爆により安住の地を追われた生物とのみ設定されている。
呼称の由来は54年版で最初に上陸した大戸島の伝承で語られる海の怪物“呉爾羅”から取られている。
その他判明している生態として、以下のようなことが挙げられる。
- ゴジラザウルス=爬虫類または爬虫類に類似した生物(ほぼ全てのシリーズにて共通)
- 鳥類に類した帰巣本能がある事(キングコング対ゴジラ84ゴジラおよびゴジラVSデストロイア)
- 卵生で托卵の習性がある(ゴジラVSメカゴジラ)
近年の生物学の進展により恐竜は完全絶滅せず、一部が鳥類として今も生存していることが判明している(詳しくは恐竜 - Wikipediaを参照)。
絶滅した種類は「非鳥類型恐竜」と呼称されるが、この時点で既に鳥類に見られるような性質なども備え始めていたことが化石から判明している(気嚢や羽毛など)。この事から、2, 3の習性を持つゴジラ(VSシリーズのゴジラ)を恐竜の一種だと仮定した場合、こうした鳥類の特徴を備え持っていても不思議では無く、ゴジラ2016では初めて『このまま進化を続けたら、羽が生えて飛ぶ可能性がある』とコメントしている。ただし、二足歩行の恐竜として当時考えられていた両足と尻尾を接地してバランスを取る形をしており、現在考えられている両足を支点として上半身と尻尾でバランスを取る形とは大きく異なっている。
また放射能による環境への影響も大きく、シリーズでも何度か描写されている。
その一方で放射能以外での影響を世界規模でもたらす作品もあり、アニメ映画では地球の環境や生態系を自らを頂点とした世界に変貌させ、モンスターバースシリーズでは怪獣は世界の環境を修復する力を持つとされ、自然や生命が復活する等世界を救う力をもたらす。
そしてゴジラウルティマに至っては、全身から未知の物質紅塵を絶えず放出して存在するだけで都市機能が短期間で麻痺。
更にウルティマによる影響で未知の生態系が構築されている事が示唆され、1日経過する間もなく宇宙そのものが破局を迎えるとされている。
デザイン
基本的に一昔前に提唱されていた肉食恐竜の体勢解釈に基づく直立歩行の肉食恐竜型で、背中には植物の葉のように幾重にも枝分かれした背びれを複数生やしているのがシリーズを通しての共通的特徴となっている。イグアノドンの胴体にティラノサウルスの頭部、ステゴサウルスの背鰭を組み合わせたスタイルと説明されたこともあった。この直立姿勢の胴体に大きな背びれというパーツがゴジラの“スタンダードスタイル”であり、作品ごとに身体の細かいデザインは変わってもこの部分は踏襲され続けている。また、体の模様はビールの気泡、頭はキノコ雲をヒントにしている。
能力・スペック
身長 | 50~300m |
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全長 | 身長の約2.2倍(新生ゴジラが身長100mに対し全長220mと明言されている。他の個体も概ねこの比率) |
体重 | 500~100000t以上 |
水爆にも耐える強力な生命力を持っており、人類の武力は基本的に通用しない。
また溶岩の中や火山内部も基本的には平気、というよりむしろ自身にとって超高温の環境は好都合らしく、『84ゴジラ』で火山噴火口に落とされて倒されたかと思いきや、その中で5年間の休眠をした上に更に逞しく成長し、『ゴジラvsビオランテ』で火山の爆発と共に復活を遂げた。あまつさえ『ゴジラVSモスラ』では海底火山の爆発に飲み込まれた後、脱出するでもなくそのままマントル内を突っ切り、爆発する富士山の火口から出現するという無茶をやってのけた。
例外的に高圧電流と低温を苦手とするが、シリーズ後半ではほとんどその様子はない。『南海の大決闘』では雷の力で覚醒し(もっとも同作内では、10万ボルトの電圧に慌てる場面もある)、『ゴジラ対メカゴジラ』ではわざと落雷を受けて自身を帯電させ、体質改善を行って新しい能力(強力な磁場を生じさせてメカゴジラを引き寄せる)を得るという離れ業を見せている。
普段は海中で暮らしているとされ、肉食性らしく『地球最大の決戦』では鯨の群れを追っていたシーンがあったことからそれらの海洋生物を餌にしていると推測されている(ただし、直接的な食餌シーンが描写されたことはないため詳しいことは不明)。
パラレルワールド的な設定の短編3D映画『怪獣プラネットゴジラ』では果実を好んで食べるという珍しい姿が描かれた。
加えて平成版では核エネルギーそのものが自身の活力源として扱われるようになり、84年版では原発の原子炉を破壊し、そこから溢れた放射性物質を取り込んでエネルギーにするという描写があった。ただし、その後もゴジラが原発を襲おうとするという場面は何度かあったが、それが果たされたのは84の時のみであり、別に原発からのエネルギー補充が自身の活動において必要不可欠というわけではない模様。
ゴジラの前身とされる生物の1つゴジラザウルスは雑食性の生物とされる。
かなりの長期間潜水できるが、肺活量がとんでもないのか、皮膚呼吸もしくはエラ呼吸が出来るためなのかは不明(関連書籍によっては肺が水中でも使用できる特別性との記述もある)。また、環境適応能力もかなり優れており『怪獣大戦争』では地球と比べて空気の量が少ないX星でも何の支障もなく活動して見せたこともある(これは一緒に行動していたラドンも同様)。レジェゴジでは首元に鰓があるため水中でも呼吸を可能にしている
反面、爬虫類としての性質を色濃く残している所為か低温の環境はやや苦手なようで『ゴジラの逆襲』や『GFW』の時のように完全に氷山の中に閉じ込められた際にはそのまま動けなくなり、『ゴジラの息子』でも島が猛吹雪に見舞われて気温が極端に低下するとミニラともども冬眠状態に入っている。ただし、理由は不明だが『ゴジラの逆襲』では低温であろう氷の孤島(神子島)に自ら上陸しており、その次回作『キングコング対ゴジラ』では、異常気象だったとはいえ北極海で活動を再開し、『GFW』でもやはり復活直後にガイガンと戦闘を行い、たいした苦戦もせずにこれを撃破しているなど、単純に低温が弱点ともいえないようだ。『ゴジラの息子』にしても、ミニラに合わせた可能性もある。
怪獣全般に言えることだが、操られやすいことも弱点といえるかもしれない。いくつかの作品で、宇宙人や人類に操られている。ただし、ファイナルウォーズのように、絶対に操られない場合もある。
何らかの理由で体力を消耗した場合は休眠に入り、何年間もの間寝続ける。
エネルギーが貯まると覚醒し、起き掛けには背伸びでもするかのように迷惑にも熱線を吐き散らす(特に平成VSシリーズでそうした傾向が顕著)。
作品によってまちまちではあるが、基本的には高い知能を持っている。
『三大怪獣~』では、人語に訳しても遜色ないほどの複雑な意思疎通を他の怪獣と交わしている。『ゴジラ対ガイガン』では宇宙人の侵略を素早く察知した上、アンギラスに偵察を命じる戦略的な行動もとっている。
人類の存在も認識・理解しており、『三大怪獣~』で語ったところによれば「いつも我々をいじめてくる」連中として嫌っている。
市街地に上陸した際には、基本的に律儀に道沿いに進行する。おそらく建造物も「地形」と認識しているからだと思われるが、やはりそこは野生生物。あっさり蹴散らせるような民家でも避けて通ったかと思えば時折自分の背丈にも比肩する建造物でも容赦なく蹴散らして進行することもあるなど、動物的な気まぐれを見せることも多く細かな進路予想は非常に困難を極める(上陸時の人的被害の多くはこれによる避難誘導の遅れや予想外しによる所が大きいと思われる)。
人類との関係は作品によるがおおむね敵対している。
もっとも協力的だった時には人間の作ったロボット・ジェットジャガーや流星人間ゾーンの巨大ヒーロー・ゾーンファイターのピンチに駆けつけるなどの活躍を見せたが、逆に初代や84ゴジラ、GMKゴジラなどは足元の人間相手にも容赦なく熱線を吐くほどに獰猛である。
また、全身が強力な放射線や放射性物質を帯びているため、通過した場所は全て放射性物質に汚染されてしまう。
また、平成vsシリーズ以降はその身体はG細胞という独自の細胞によって構成されているとされ、それにより強靭な肉体と高い再生能力、そして効率の良い核エネルギーの吸収および制御を可能にしていると言及された。
放射熱線(放射火炎)
ゴジラを象徴する技。詳細は当該記事を参照。
格闘能力
熱線に限らず、格闘能力も極めて高い。
特に尻尾の力が強く、振り回して相手を打ちのめす攻撃は強力。また尻尾を使ってジャンプし、相手に飛びかかるという芸当も可能。更にゴジラ×メガギラスG消滅作戦ではその尻尾を使って
メガギラスの尻尾を触手の様に掴んで地面に叩きつけた。
手先もかなり器用で、単純に殴打する以外にも、巨大な岩を投げつけたりと多彩な攻撃を繰り出すことが出来る。自分より重い相手も軽々持ち上げて振り回したり投げ飛ばしたりできるところを見ると、腕力も相当強い。
ギャグ傾向の強い作品では「シェー」を披露するなど、割と何でもできる。
小学館の小学三年生1979年9月号の夏休み映画特集の世界最強怪獣ゴジラで2代目ゴジラの腕力は自重の5倍の10万トンの物を持ち上げる(自重を含めると6倍の)怪力を持っている。
ケイブンシャの大百科シリーズの「ゴジラ大百科」によれば3代目ゴジラの片手の握力は5万5千トン(両手で11万トン)、片腕の腕力は40t級ブルドーザー1200台分(両腕で2400台分)、片脚の脚力はイギリスの第二世代MBTチーフテン900台分(両脚で1800台分)となっており、両腕と両脚で自重の3.9倍(自重を含めて4.9倍)の物を持ち上げる怪力を持っている。
これらの事からゴジラ達の腕力は自重の4〜5倍の物を持ち上げる怪力を持っているとされている。
出自について
便宜上、『'54』のゴジラを1頭目と数え、映画第2作目『ゴジラの逆襲』~15作目『メカゴジラの逆襲』に登場した2頭目のゴジラは「2代目」と呼称される。また、16作目にして新生第1作目の『84ゴジラ』及び続編にあたる『ゴジラvsビオランテ』に登場する個体は「3代目」、それが生まれ変わった『ゴジラVSキングギドラ』~『ゴジラVSデストロイア』までの個体を「新3代目」もしくは「4代目」と呼称する。
初代ゴジラ
身長 | 50m |
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体重 | 2万t |
1954年に出現した1頭目のゴジラ。
山根博士曰く、『太古のジュラ紀から白亜紀にかけて極めて希に生息していた、海棲爬虫類から陸棲獣類に進化しようとする過程にあった中間型の生物(※)』と表される古代生物(要するに厳密な正体は不明)。
人類の核実験によって安住の地を追い出されたことに怒り、遭遇した船をことごとく襲っては沈めるということを繰り返していたが、やがて人類の住まう日本の東京を発見し、これを襲撃。口から吐く白熱光で街を火の海にするなど破壊の限りを尽くして暴れまわるが、最後は海中に潜伏していた所を芹沢大助博士のオキシジェンデストロイヤーによって溶解せしめられ、完全に抹殺された。
この初代の個体は全身をケロイド状の無数の畝が走るゴツゴツした皮膚で覆われたやや寸胴体型の身体に4本指の四肢を持ち、そして爬虫類前としつつも大きな目やピンと立った耳などどこか人間にも近い顔つきの頭部を有している。
(※余談だが、この時の山根博士の発言は当時の古生物学的観点から見ても明らかに誤りが多い。
①ジュラ紀から白亜紀を「200万年前」と称してしまう地質年代の誤り※、②中間型の生物がいわゆる「哺乳類型爬虫類(=ディメトロドンに代表される原始的な単弓類のグループ)」を示すとしても、哺乳類型爬虫類の祖先が海棲種から進化したという化石証拠は1954年当時においても2016年現在においてさえも確認されていない、など)
※ただし、原案の香山滋氏は古生物学に造詣が深く、意図があってあえて山根博士にこう語らせたという見解もある。下記余談を参照。
ちなみに、「もし初代ゴジラが倒されずに生き残ったら」というif展開が描かれたのが『ゴジラ×メガギラスG消滅作戦』と『ゴジラファイナルウォーズ』で、この二作に登場するゴジラは(姿形は全く違うが)倒されずに生き残った初代ゴジラそのものである。
また2019年1月11日に福島県須賀川市で開館した円谷英二ミュージアムにて上映されている特別映像「ゴジラ須賀川に現る」においては、初代のデザインを再現したスーツで登場、同市を襲撃している。白熱光ではなく、二代目ゴジラのような放射火炎を放っているのが特徴。スーツ造形は酒井ゆうじによる。
2代目ゴジラ
(逆ゴジ/キンゴジ/モスゴジ/決戦ゴジ/大戦争ゴジ/息子ゴジ/総進撃ゴジ/ヘドゴジ/メガロゴジ)
身長、体重は初代とかわらず。
1955年に出現した2匹目のゴジラ。
1匹目の同族と思われるが、どのような関係にあったかは不明。
当初は初代と同様、人類の完全なる敵対者として描写されていたが、宇宙超怪獣キングギドラの来襲を機に共闘するようになり、以降は人類と共に、地球を狙う侵略者に立ち向かっていった。
『ゴジラの逆襲』では初代同様・手足の指が両方とも4本だったが、『キングコング対ゴジラ』~『メカゴジラの逆襲』までは何故か足の指が3本に減少している。尖った耳もない。
また、作品が進むごとに容姿も大きく変わっていったのも特徴で、この内『ゴジラ対メガロ』以降に登場するゴジラは全体的に丸みを帯びた少し幼げな顔つきをしているが、これはゴジラの息子であるミニラが成長した若い個体であるため…とする説もある。詳細はリンク先参照。
3代目ゴジラ
身長 | 80m |
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体重 | 5万t |
2代目ゴジラが存在しない平成VSシリーズの時系列のゴジラであり、劇中では2体目の個体。
太平洋上のラゴス島に生息していた恐竜の生き残り:ゴジラザウルスが水爆実験で放射能を浴びた影響で変異して生まれ、人類の叡智を超えた生命力を身に付けてしまい誕生した生物とされている。
浴びた放射能の量が多かったためなのか、身長80mと初代の1.5倍以上の巨躯を誇る。
時系列上での初登場後、30年に渡って地底で眠りについていたようだが、大黒島の噴火により復活し、そのまま日本を蹂躙。人類側の作戦により帰巣本能を利用されて伊豆大島三原山の火口に沈められた。
しかし5年後、自身の細胞から生み出された抗核エネルギーバクテリア(ANB)を狙うアメリカ遺伝子企業連合「バイオメジャー」の工作員が三原山火口に爆弾を仕掛け、紆余曲折(※)の末に爆破されて人工的に引き起こした噴火によって復活を遂げる。火口に落とされても死亡するどころか(休眠しつつ)成長を続けていたため、この時には顔つきや体格が大きく変貌していた。
その後、人類との戦いで、体内の核分裂を抑制するANBを撃ち込まれたことで活動停止状態に陥り、日本海で休眠状態に陥った。後に語られたところでは、23世紀になってもまだ眠り続けていたようだ。
- ※:日本政府はバイオメジャーの要求に屈し、ANBをバイオメジャーに引き渡そうとしたが、取引現場を中東の産油国・サラジア共和国のエージェント「SSS9」が襲撃。交戦の末バイオメジャーの工作員は死亡してSSS9がANBを強奪し、その際に三原山火口の爆破システムを載せたトラックが横転したことでシステムが解除不能となり、結局火口の爆破・ゴジラ復活という結果となってしまった。
84年版では原点回帰を意識し、再び尖った耳が付き、足の指も4本に戻っているが、まだどことなく旧シリーズのイメージを引きずったどこかずんぐりとした体に大きな頭と目という感じだった。続く『VSビオランテ』においては体付きは一気に引き締まったものになり、顔も小さめでさらに猛獣的な形状に変化した。
新3代目 / 4代目ゴジラ
身長 | 100m |
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体重 | 6万t |
時間干渉によって別の姿となって現れた3代目ゴジラ。『ゴジラVSキングギドラ』にて、(意図していなかったとはいえ)本来の歴史よりもさらに強力な放射能を浴びて生まれるように歴史が書き換えられて誕生した。
未来人のタイムスリップ技術を用いて、ビキニ環礁で行われた核実験の放射能を浴びる前に3代目ゴジラの元となったゴジラザウルスをベーリング海の海底にテレポートさせ、ゴジラへの変貌を未然に防ぐことで、ゴジラの存在そのものをなかったことにするという作戦がとられた。
しかし“従来のゴジラ”(上記の3代目ゴジラ)の存在はなくなったものの、転送された海底でそのまま現代まで生き残った結果、近傍で発生した原子力潜水艦の沈没事故による核燃料漏れで結局ゴジラと化してしまった。そればかりか、未来人の操るキングギドラに対処すべくゴジラを復活させようと訪れていた帝洋グループの原子力潜水艦を撃沈、原子炉はもちろんの事搭載されていた核ミサイルの核エネルギーまでも吸収してしまった結果、最終的には50年代の水爆実験とは比べ物にならないほど大量かつ強力な放射能(ビキニ環礁での核実験の200倍のエネルギー)を吸収することとなり、従来の2倍=100mの巨躯にまで達したより強大なゴジラが誕生してしまった。
全体的にサイズ設定以外は『vsビオランテ』の個体とほぼ同じ形態で、以降のVSシリーズのゴジラはこのゴジラである。
なお、この個体が3代目と同一の個体である前提で出自を記したものの、実は『メカゴジラの逆襲』までに登場したものと同一の個体(2代目)、54年に出現した初代と同一の個体、あるいはそのいずれでもない全くの別個体のどれとも解釈できる余地があり、公式にもはっきりとは明言されていない(『VSキングギドラ』においてテレポート計画が実行され、若狭湾で活動を休止していた3代目は実際に消えたのは事実だが、3代目が存在していたという人々の記憶や後にスペースゴジラ誕生の原因として挙げられるように3代目の細胞によって誕生したビオランテの存在もそのまま残っているなど、歴史的な矛盾が生じているためゴジラ化の経緯や、消滅したときの若狭湾での活動以外の大まかな歴史は3代目と変わらないのかもしれない、もしくはこのゴジラは並行同位体だと思われる)。
媒体によって「新3代目」とされることもあれば「4代目」とされることもある。
その後、紆余曲折を経て同族であるベビーゴジラと共に太平洋上の孤島バース島にて暮らすこととなったが、『VSデストロイア』で、島の地層に含まれていた高純度の天然ウランが噴出した影響で体内の核物質が暴走した状態に陥り、最期はメルトダウンを起こして膨大な量の放射能を撒き散らしながら消滅していった。
ミレニアムシリーズのゴジラ
機龍二部作を除いて毎年新作が公開される度にこれまでのシリーズを「無かった事」にして世界観をリセットする事がほぼ通例となったため、話がややこしいということでか「○代目」という呼称は用いられなくなった。
ミレニアムゴジラ(ミレゴジ)
身長 | 55m |
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体重 | 2万5千t |
『ゴジラ2000ミレニアム』に登場。
劇中では詳しい出自や経歴設定はあまり語られておらず、以前から日本を度々襲っていた謎の多い怪獣という扱いになっているのみである。
シリーズ再出発に伴ってデザインは完全に一新されており、ゴジラはやや前傾姿勢の身体にキンゴジを髣髴とさせる爬虫類的な顔つきで、背びれに至っては激しく燃え盛る炎の如き形状なのが大きな特徴となっている。体色もそれまでの黒や灰色から一新して緑となっている。
コミカライズ版では背びれも立派な武器であり、オルガが操っているUFOの残骸を背びれを使って粉砕した。またそれでは目が白眼で表現されることが幾度があり、その行動も人間には一切の容赦を見せない恐怖感を与えるものと後のGMKゴジラを思わせる描写となっている。
メガギラスゴジラ(ギラゴジ)
身長 | 55m |
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体重 | 2万5千t |
『×メガギラス』に登場。
上記の通り本作の個体は1954年に初めて日本を襲った初代と同一の存在という設定。
加えて二作共通の設定として“人類が生み出すエネルギーを憎んでいる”とされており、劇中では発電所や新エネルギーの研究施設などを積極的に襲っている。
別に前作の『2000』とは世界観がつながっているわけではなく、個体としては全くの別物であるが、緑の体色がやや明るくなったこと以外、全体的な形態およびスペックそのものはミレゴジとほぼ同じである。
背びれは前作のコミカライズ版と同じく本作でも武器として使われ、メガギラスの左腕を切断している。
GMKゴジラ
身長 | 60m |
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体重 | 3万t |
『大怪獣総攻撃』に登場したゴジラ。
この作品ではゴジラは水爆によって誕生した怪獣である以上に“太平洋戦争で死んだ全ての人々の怨念がこもった怪物”であるという解釈がなされているなど、他シリーズとは少し趣の異なった存在として描かれている。
そのため人類の科学兵器ではいかにしてもダメージは与えられず、上述のように1954年にはオキシジェンデストロイヤーと思しき化学兵器によって倒されたと思われたのだが、現代になって復活し再び“日本”および“日本人”に牙を向いた。
全体的な体付きこそずんぐりとしていてどちらかというと昭和時代のそれに近いが、イラストにもある通り目は瞳のない白目(外側の黒い毛細血管と併せて白目と黒目が逆転しているようなイメージでデザインされている)であり、ほとんど感情らしいものが読み取れないようになっている。また、腕が若干短く、親指の爪が非常に太めで、これは実在の恐竜イグアノドンのオマージュ。
機龍ゴジラ
身長 | 55m |
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体重 | 2万5千t |
こちらの個体はかつてODで殲滅された初代の子孫とされ、初代が倒された後に出現するようになったという。強い同族意識も有しており、初代の遺骨から3式機龍が作られるとそれを取り返そうと短い期間に何度も日本に上陸している。
本作のゴジラは炎のような形状の背鰭など比較的『2000』の時の近い特徴を持っているが、顔つきを含めた全体的な身体のバランスは大きく異なっており、その印象はだいぶ違って見える。背鰭も『2000』『×メガギラス』の様なメタリックレッドではなく、白または銀色となっている
さらに『東京SOS』においては、前作で胸部に大きな傷を負ったという設定から、その部分に瘡蓋のような隆起ができている。
ファイナルゴジラ
身長 | 100m |
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体重 | 5万5千t |
『ゴジラファイナルウォーズ』に登場したゴジラ。
人間たちの水爆実験や戦争によって地球環境が乱れたことで出現した怪獣で、幾度となく世界を滅亡の危機に陥れた最強の怪獣。
設定上1954年から幾度となく現れているらしく、映画の小冊子には明確にオキシジェンデストロイヤーによって滅ぼされなかった初代ゴジラだと記述されている。
劇中時代から約20年前に南極で地球防衛軍の轟天号と交戦し、その果てに氷の中に封じ込められ、以後その場所はエリアGとして監視されていたが、侵略者X星人に対抗するため復活させられた。
このゴジラはVS版ゆずりの大きさでありながら全シリーズでもダントツで最強のスピード・破壊力・熱線威力を誇り、その圧倒的な戦闘能力を持って襲いかかる怪獣達を次々と倒していった。
本作では怪獣バトルもアクション重視である都合上かゴジラの身体は動きやすいようその体型は非常にスリムかつスタイリッシュなものになっており、頭部と背びれも割りと小さめなのが特徴である。
2010年代以降
ゴジラ2016
身長(第4形態時点) | 118.5m(※) |
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体重(第4形態時点) | 9万2千t |
『シン・ゴジラ』に登場したゴジラ。
同作は日本製ゴジラシリーズ史上初の、1954年版ゴジラを含む他のシリーズ作品の設定の一切を受け継いでいない独立した作品であり、従ってこのゴジラも劇中初めて出現した個体である。
(ただし、海外版も含めれば設定のリブートが行われたのはハリウッド版が初)
名称の由来のみ旧シリーズと同じ設定で、大戸島の伝承で語られる海の怪物“呉爾羅”から名付けられた。
太古の海洋生物が深海に投棄された放射性廃棄物を取り込んでその毒性さえも克服した地球上の頂点に立つ完全生物で、高い自己進化能力を有し、両生類と魚類の中間のような第2形態から短期間で直立二足歩行の肉食恐竜に近い第3形態~第4形態へと成長した。
外敵の攻撃に合わせて自身の戦闘能力を強化するという性質も持っており、自衛隊や米軍の攻撃に対する防衛機構として口からだけでなく背中や尻尾の先端からもレーザーのような熱線を乱射できるようになっている。
初代とVSシリーズ版を複合させたようなデザインだが、やや細身の上半身に比べて肥大化した下半身(脚部)を持ち、足は爪先立ちで両腕もほとんど指しか動かせない様に見えるほど小振りで、まるで焼け爛れた筋繊維が剥き出しになったような体表にはその表面の各所から冷えて固まった溶岩の如き赤い光が漏出しており、あたかも全身から血が滲んでいるかのような痛々しい身体が特徴。さらに自身の体よりも長い尻尾の先端部は大きく削り取られた感じの歪な形になっている。
頭部自体も外敵を恐れる必要が無いため頭部には耳たぶも瞼もなく(ただし瞬膜は確認されている)、さらに獲物を捕食することもないので口には舌も存在しないなど生物としては極めて異質で、何よりその顔つきは今までの個体とは比べものにならないほど恐ろしげなものになっており、目も瞳も極端に小さく焦点の定まっていないどこか空虚な目付きに加え、大きく裂けた口の顎には不規則に並ぶ乱杭歯が無数に生えているというかなり悍ましい相貌である。
※ちなみに、この118.5mというのはいささか中途半端にも思える身長だが、これは旧日本海軍の陽炎型駆逐艦と同じサイズであるとされ、これは艦船マニアである本作の監督の趣味が入っているからとも言われているが、実際にそういう意図のものかどうかは不明。
ゴジラ2017~2018
身長 | 50m~300m |
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体重 | 1万t~10万t |
アニメ映画『GODZILLA』シリーズ三部作に登場。
今まで何らかの生物を前身としていた従来のゴジラ達とは異なり、本作の個体は植物を起源とした超進化生命体というこれまた革新的なコンセプトに基づいた設定が与えられている。
でありながらその体組織には大量の金属元素が含まれていることから体全体が巨大な電磁コイルとなっており、それにより極めて強力な電磁制御能力を発揮するという。
歴史年表によると初出現は2030年で、こちらも2016年版と同じく初代とは繋がっていない。
何より特筆すべきはその人類にもたらした被害であり、日本のみならずアメリカやヨーロッパ、ユーラシアなど世界各地で破壊活動を展開し、最大で6億人以上の数の人間の命を奪って文明そのものを滅亡同然に追いやり、最終的には人類を地球から事実上追放してしまうなどその被害規模はシリーズ全体で見ても完全に桁外れなものになっている。
一つの個体が世界全体の規模で活動したという明確な事例は本作が初だが、上述したGFWが『幾度となく世界を滅亡の危機に陥れた』と言われていて、こちらも世界規模で出現していた可能性がある。
それから地球を脱出した一部の人間達が諸事情で再び地球に帰還するまで2万年もの歳月を生き続けた結果、2030~2040年代当時は50m程度だった身長が最終的には300mにまで成長を遂げ、しかもその過程でこのゴジラの細胞からはフィリウスという新しい個体やドラゴンあるいはワームのような形態を持つセルヴァムと呼ばれる亜種に当たる生物も発生し、それらの始祖となったオリジナルの方は“ゴジラ・アース”として区別されることとなる。
体の方は全体的に極めて筋肉質でとても逞しいフォルムをしているのが特徴で、とてつもなく長い樹齢の大樹がゴジラの形を持って動きだしたかのような印象を与えている。一方の頭部は割りと小さく丸みを帯びており、口には牙も生えておらず両眼も知性を感じさせる眼差しであるなど、その凄絶な経歴とは裏腹にどこか優しげにも見える顔立ちをしていたりする。
また映画公開前より「本作のゴジラは歴代最大級」と宣伝されており、実際に登場したオリジナルのゴジラは身長300m以上(現在の日本の建造物で言えばあべのハルカスと同等)とシリーズの中でもぶっちぎりのスケールを誇っている。
ゴジラ2021
全長(ウルティマ) | 50~???m |
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体重 | 不明 |
テレビアニメ『ゴジラS.P』に登場するゴジラ。
本作では、名前は千葉県の逃尾市に古くから伝わる終末の獣『古史羅(読みは「ごじら」)』から取られたと設定された。
本作のキーアイテムとなっている未知の物質"アーキタイプ"の原材料であり怪獣の発生源にして生息環境でもある"紅塵"を大量に撒き散らし、水や空、大地を紅く染めていく生きた『特異点』とも言うべき存在であり、成長しきったところで世界どころか宇宙をも滅ぼしかねない「破局」に至るとされている。
さらに自らのDNAを書き換えて姿を劇的に変化させる能力を持ち、作中ではチタノザウルスに酷似した水棲の第0形態ゴジラアクアティリスの姿で初出現し、上陸してバランを思わす第1形態ゴジラアンフィビアへ、さらに自らを焼いて蛹を経てゴロザウルスなどに似た第2形態ゴジラテレストリスへと進化。そしてその果てに最もゴジラらしい形態である第3形態ゴジラウルティマとなった後もさらに成長を続けていった。
また、"ミサキオク"と呼ばれる施設の地下には見覚えのある巨大生物の全身骨格が隠されているが、これは本編開始の約80年前に出現した別個体のゴジラの骨である。
ゴジラ2023
身長 | 50.1m |
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体重 | 20000t(推定) |
2023年公開の『ゴジラ-1.0(ゴジラマイナスワン)』に登場するゴジラ。
歴代でも極めて稀な初代ゴジラの1954年よりも過去の時代(戦後すぐ)に出現した個体。
元々は大戸島を縄張りとする恐竜に酷似した生物で、云わばゴジラザウルスの様な存在だったが、この時点で生物としては常軌を逸した巨体と再生能力を持ち、縄張り意識が非常に強く人間に対しても攻撃的だった。
そんな生物がクロスロード作戦による原爆のエネルギーを受けて著しく負傷し、被曝した全身の細胞がエラーに次ぐエラーで異常な再生を繰り返した末に誕生したのがマイナスワンのゴジラである。
これまでのゴジラ同様、非常に高い再生能力を有し、顔面の一部が欠損しても瞬時に再生する上に、熱線の威力は歴代でも最高クラスの怪物(ただし、熱線はあまりの威力故に自身の身体をも焼いてしまう諸刃の剣でもあり、一度使用すると一定の再生時間を要するため、連続使用はできない)。
しかも暴れた際に細胞片を撒き散らす為、周囲の生命に悪影響を及ぼす可能性が示唆されている。
デザインは「ゴジラ・ザ・ライド」のゴジラに酷似し、サイズは100メートル超えが多かった近年の作品と比較して初代に近いサイズだが、背鰭は従来の個体よりも大きく刺々しく、岩のような皮膚のディテールはどこか焼け爛れたようにも見え、顔など各所の再生箇所が火傷跡や傷痕にも見受けられるなど、スタンダードなゴジラのデザインにより狂暴さや痛々しい外見を加えた印象になっている。
ちなみに遊泳時はワニのように尻尾を使って泳ぎ、上半身を海上に出した立ち泳ぎの際は巨大な足を動かして体を浮かせる。
その他
アニメ「シンカリオン」の劇場版「未来からきた神速のALFA-X」にゲスト出演した個体。
まさかの冷気属性付きで、出自に関しては謎しか無いのだが、本作の黒幕よりも脅威度が高いのは言うまでもない。
四半世紀ぶりに姿を現したゴジラ。
詳細な設定は明かされてないが、ファンの間では『VSデストロイアで登場したゴジラジュニアと同一個体なのでは?』といった予想がなされている。
都市を瞬く間に壊滅させるほど圧倒的な力を持ち、人類にとって脅威となり得る存在ながらも、宇宙や地底からの脅威に立ち向かう等、行動自体はスタンダード。
放射熱線も強力なほか、体内放射を応用して格闘戦に熱線のエネルギーを使う等かなり芸達者。
実写映画である続・三丁目の夕日の冒頭シーンにて現れた大怪獣……と思いきや夢オチなので詳細等は不明。
後のゴジラ-1.0を手掛ける山崎貴監督がゲストとして登場させた、顔付きはどことなくGMKゴジラを彷彿とさせる。
西武園ゆうえんちの体験アトラクションにて登場する個体。
同上にもある山崎貴氏による発案であり身体付きもゴジラ-1.0の個体に近い。
作品内においてはラドンやキングギドラと戦いを繰り広げていく。
鳴き声
これもゴジラを語るでは外せない、ゴジラをゴジラたらしめている要素の一つ。
今となっては『怪獣の鳴き声(咆哮)』の代表のような音だが、その音源は楽器のコントラバスである。
具体的には「 コントラバスの最低音の弦をコマ(弦を巻き付けて張りを調整する部分)から外し、松脂を塗り付け、それを手袋でしごく 」という、奇想天外な手法で、この音源を編集で再生速度を調整したものがあの迫力ある独特で甲高いゴジラの声になったらしい。
歴代アクター
- 中島春雄(初代~ゴジラ対ガイガン)
- 手塚勝巳(三大怪獣地球最大の決戦)
- 高木真二(ゴジラ対メガロ)
- 図師勲(ゴジラ対メカゴジラ)
- 河合徹(メカ逆)
- 薩摩剣八郎(平成VSシリーズ)
- 喜多川務(GMK以外のミレニアムシリーズ)
- 吉田瑞穂(GMK)
- 野村萬斎(シン・ゴジラ)
- アンディ・サーキス(GODZILLA)※
- T・J・ストーム(KOTM)
※厳密にはゴジラの表情部分であり、アクター自体はT・J・ストーム氏である。
強化形態
本家の映画を含め、いくつかの強化形態に変身している。
超ゴジラ
ゲーム作品。
強化形態の超ゴジラが登場する。
詳しくはリンク先で。
ダイヤブロック
メカキングゴジラ(カワダ/1995)
ゴジラが強化スーツを纏った姿。
ゴジラの肩からキングギドラが伸びているという凄まじき怪獣王。
余談
- ゴジラの体重設定も身長と同じく時代や作品によってはそれぞれ異なっているが、某本での分析によると、ゴジラはどの時代の設定においても生物学的に重すぎると言われており、その体重のせいで内臓や下半身に致命的な負担がかかり、さらには身体が地面にめり込んでしまいまともに歩くことすらできないと考えられていた…が、後に再計算した結果、むしろ非常に理にかなった設定であると改められた。
- なお、現時点で最も巨大なゴジラ・アースは、身長約300mというその巨体に反して体重の方は10万tと、逆に身長に比べると異様なまでに軽い体重設定となっている(ただし、作中ではフィリウスとの体高差を鑑みて「6の3乗になるのではないか」と概算されており、これが正しかった場合、200万tを超えることとなる)。
- 日本全国どこにでも姿を見せているイメージのあるゴジラだが、実は四国地方には一度も上陸したことがない。一度、『VSデストロイア』で愛媛県の伊方原子力発電所(実在する四国電力の原発)に接近したことがあったが、すんでのところでスーパーXⅢに阻止されたため、初上陸は果たされなかった(ちなみに某ゴジラマガジンでは、四国にゴジラが上陸しない原因は「ミカンがあるから」と提唱していた(もちろんジョークだが))。また、中国地方にも出現していないが、キングギドラは襲撃している。
- 山根博士の「ゴジラが発生した、ジュラ紀から白亜紀までを200万年前」という、地質学的に誤った年代に関する発言だが、原案の香山滋を研究している竹内博氏は「香山滋は、あえて200万年前とする事で、ゴジラを『200万年前に発生した最古の人類種(アウストラロピテクス)』になぞらえたのだろう」と述べている。これは「ゴジラとは、戦争や原水爆といった、人類が生み出した原罪が実体化した存在でもあり、ある意味では人類そのものでもあるという意味合いを込めたのではないか」という見解である。実際、香山滋は古生物学には造詣が深く、著作にもその知識がしっかりと反映されていたため、このような初歩的なミスをするとは考え難い。
関連イラスト
たまにこんなのもあったり
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原作者
制作関係者
ゴジラと呼ばれた人
関連作品
- キングコング … 怪獣映画の原典とも言える作品。本作にも多大な影響を与えた。
- 原子怪獣現わる …「核実験によって古代生物が復活する」というコンセプトはこの映画が元になっている。
- ガメラ … 大映/角川製作の怪獣。よくゴジラと比較されることが多い。→ ゴジラVSガメラ
- ウルトラマン … ゴジラシリーズで特技監督を務めた円谷英二氏が生みの親であるため、ある意味親戚関係にある特撮ヒーロー。どちらが強いかもしばしばファンの間では話題になる → ゴジラ対ウルトラマン
- 流星人間ゾーン … 東宝が手がけた特撮ヒーロー番組。劇中にゴジラが正義の怪獣として登場する。
- MM9 … 小説版では過去に「関東大怪獣災害」を引き起こした怪獣として、ゴジラと牛頭天王をモデルとした怪獣「ゴズ」が登場。のちに本編にも登場する。
関連キャラ
- ゴメス、ジラース … ゴジラの着ぐるみを改造して作られたウルトラ怪獣。余談だが、ゴメスは陸棲哺乳類でジラースは水棲爬虫類。
- モスラ、キングギドラ … 同じ東宝発案の怪獣で、あのゴジラさえも苦戦させる永遠のライバル的な存在。
- セグレイブ …『ポケモンSV』で初登場のドラゴン・こおりタイプのポケモン。背中にある巨大な背びれ状の突起や、専用技の演出等、ゴジラへのオマージュではないかと思われる描写が目立つ。
その他
桃太郎電鉄:物件を破壊するパロディ怪獣「ドジラ」が登場する。
スカイラインGT-R,GT-R:BNR32型の第2世代GT-RがグループA、特にツーリングカーレースで不敗神話を築いたことから当時のレースを観戦していた外国人から「日本から来た怪物」の意を込めてゴジラとあだ名されるよつになった。