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概要編集

吸収合併前のプリンス自動車時代より続く日産の看板車でスポーティー乗用車スカイラインの、さらに本格的なスポーツ走行仕様車であった。


国内レースで常勝無敗の強さを誇っただけでなく海外での人気も非常に高く、日本を代表するスポーツカーとの呼び声も高い。

特に1989年から2002年まで生産されていた「第二世代」は現在も根強い人気がある。


歴代モデル・第1世代(1969年-1972年)編集

初代 前期PGC10型(1969年-1970年)・後期KPGC10型(1970年-1972年)

ハコスカGT-R


愛称はハコスカGT-R。

1969年に4ドアセダンタイプのPGC10型がデビュー。

1970年には通常グレードのマイナーチェンジで2ドアハードトップモデルが発売された事により、GT-Rも2ドアクーペKPGC10型に移行。


レースにデビューするや否や勝利を重ね、1972年までに50勝という前人未到の記録も達成した。


2代目 KPGC110型(1973年)

ケンとメリーのスカイラインGTR。


1973年、前年にモデルチェンジしたC110型クーペをベースにし先代同様S20型エンジンを積んだKPGC110型が登場。

先代と異なり、ピュアスポーツというよりは快適性も加味したグランツーリスモとしての側面が強かった。

リアブレーキはハコスカのドラム式からディスク式に変更されている。


発売から間もない排気ガス規制の強化により、わずか数か月で生産中止。

そのため生産台数は197台とかなり希少で、モータースポーツでは不遇の存在であったが、通常グレードのスカイラインはCMキャンペーン「ケンとメリー」の効果もあってケンメリという愛称として大ヒットした。


歴代モデル・第2世代(1989年-2002年)編集

3代目 BNR32型(1989年-1994年)

人に翼を。


1989年、8代目スカイラインと同時にBNR32型が発表される。

ケンメリの生産中止から16年越しのGT-R復活であった。


当時の最新技術がこれでもかと詰め込まれており、280馬力というカタログスペックに対し最低でも600馬力の大出力に耐えうるという市販車としては驚異的なRB26DETTエンジンや、「ATTESA E-TS(アテーサ・イーティーエス)」というFRの利点も組み込んだ画期的な電子制御4WDシステムが搭載されていた。


世界各地のツーリングカーレースで暴れまわった事でも有名である。

特に全日本ツーリングカー選手権での活躍はもはや伝説レベルであり、R32がデビューしてからレースが廃止されるまで全戦優勝という暴れっぷりを見せた。

さらに国内外のライバル車が撤退して、事実上R32のワンメイクレースと化した事もある。

N1耐久参戦のための「N1」、グループAのホモロゲーションを満たすために販売された「NISMO」、ブレンボ製のブレーキを装着した「Vスペック」モデルも登場。


スタイリッシュなデザインも評価されて生産台数が4万台を超えるほどの人気車種となり、初登場から30年以上が経過した現在の中古車市場でもいまだに価格が高止まり状態である。


4代目 BCNR33型(1995年-1998年)

R33


1995年BCNR33型が発売。

R32では途中から設定されたVスペックやN1モデルがデビュー当初から設定されていた。


ECUの進化、より高性能な4WDシステム「ATTESA E-TS PRO」、アクティブLSD(Vスペックのみ)などの最新技術が投入されたモデルであった。

ドイツニュルブルクリンクサーキットでのラップタイムで先代の記録を21秒も更新するという快挙を遂げ、「マイナス21秒ロマン」というキャッチコピーが用いられた。


ホイールベースの延長で車体が拡大しており、スタビリティの強化や快適性の向上などが評価された。

その一方でサーキットでの走行会やに赴くユーザーの一部などからは、「サイズアップ・重量増のせいでコーナリング性能が悪くなった」と否定的な意見も多かったとされる。


ル・マン24時間耐久への参戦や英国での100台の限定販売なども行われた。

1997年には日産の子会社オーテックジャパンの特別仕様として、ハコスカ以来の4ドアセダンタイプも販売されている(うち2台は神奈川県警に配備された)。

ScarletPolice ft.Skyline GT-R'98

5代目 BNR34型(1999年-2002年)

R34 SKYLINE GT-R


1999年BNR34型が発売。

ボディサイズはR33型から少し小型化されているが、外装デザインによってやや無骨ながら重厚で圧倒的な印象となる。

Vスペックでは国産市販車としては初となるディフューザーが装着され、空力性能の向上が図られた。


ミッションも従来の5速MTから6速に変更。

マルチファンクションディスプレイを採用しており、過給圧や水温油温、スロットル開度などが表示された。


2000年のマイナーチェンジではVスペックに代わってVスペックIIが登場し、カーボンボンネットを採用したことで話題になった。

2001年には乗り心地を改良したモデル、Mスペックを追加設定。

足回りのセッティング変更や本革シートの採用などで、快適性が大幅に向上している。


2002年に排ガス規制強化により販売終了。

販売期間が短く生産台数がそこまで多くない事と、歴代のGT-Rグレードでもトップクラスの人気によって、こちらも中古車市場の価格が販売開始から20年で6倍にまで跳ね上がるほど、概ね高止まりしている。


その後の展開編集

R34型生産終了以降、スカイラインは高級セダン特化に路線変更。

GT-Rグレードやそれに相当するハイパフォーマンスモデルは設定されなくなった。


2007年に「GT-R」がこのクラスの後継となる新規車種として登場。

そのスペックや維持費からみても日産初のスーパーカーと言うべき車種で、現行の国産スポーツカー随一の走行性能を持つ。


関連項目編集

日産 乗用車 スポーツカー

クーペ セダン

スカイライン GT-R モータースポーツ

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