- 1993年公開のシリーズ第20作は→ゴジラVSメカゴジラ
- 2002年公開のシリーズ第26作は→ゴジラ×メカゴジラ
概要
ゴジラ誕生20周年記念作品である本作の舞台は当時日本に返還されたばかりだった沖縄県になった。本作で初めてゴジラを代表するマシン「メカゴジラ」が初登場し、ゴジラとの対決を繰り広げる。
予算も時間も無い中での撮影だったというが、ゴジラとメカゴジラの戦いにおける光線の合成や爆発効果は大迫力そのものであり、特にメカゴジラの武装一斉発射はまるで歩く武器庫が全ての武器を開放するかのような様を見せつけており、必見である。
なお、ストーリーも子役が出てこないなど、大人向けを意識して作られており、アンギラスが顎を裂かれる、ゴジラが全身にミサイルを撃ち込まれて大量出血しながら倒れるなどの、衝撃シーン満載である。
また、本作のメインテーマ「メカゴジラ 現る」は軽快ながらもメカゴジラの悪役っぷりを際立てる名曲として有名であり、ファイナルウォーズでも南極のエリアG担当の防衛軍施設内で流れている。
あらすじ
沖縄海洋博会場建設のため沖縄に訪れた建設技師の清水敬介は統歌謡「仲里節」を実演していた国頭那美の「怪獣が襲ってくる」という不穏な予言を耳にする。その後、沖縄玉泉洞を訪ねた敬介の弟正彦は不思議な金属を発見する。そして一方で敬介は工事現場で壁画の描かれた洞窟を発見してしまうが、一緒に見つかったシーサー像と共解読した壁画の内容はこれまた怪獣にまつわる不穏な予言であった。
シーサーと金属片の謎を解明するべく彼らは一度、東京へ向かうが、正彦の見つけた金属は地球上に存在しない「スペースタニチウム」であると判明する。シーサーを狙う謎の男も現れる中、富士山からゴジラが出現し暴れ始めると盟友であるはずのアンギラスを襲い、顎を引き裂いて撃退してしまう。
何かがおかしいこのゴジラは更にコンビナートをも襲い破壊の限りを尽くす。しかし、もう一体のゴジラが現れると暴れていたゴジラはかぶっていた皮の下から金属で出来た正体を現し、地球を狙う侵略者の手先:メカゴジラとしてゴジラの前に立ちふさがる。そして、ゴジラはメカゴジラのあまりの強さに敗退してしまう。
一方で侵略者の正体を突き止めようと再び沖縄に飛んだ正彦達だったが、宇宙人の基地に捕らえられてしまうどころか、メカゴジラの改良に手を貸すように人質まで取られてしまう。
果たして、侵略者の野望を食い止められるのか?そしてこの圧倒的な敵にゴジラはどう立ち向かうのか?怪獣王と怪獣王のコピーが大激闘を繰り広げる。
余談
昭和シリーズ中期~後期にてゴジラの相棒ポジションにもあったアンギラスだが、本作ではメカゴジラにいち早く気付いてゴジラより先に迎撃に出たものの、一方的(見ててかわいそうになる位)にボコボコにされた挙句の果てに顎を引き裂かれてしまい、命からがら逃げ出してフェードアウト。(さらにその後には死亡説と生存説があるが、児童誌では生存説が取り上げられており、傷も完治してゴジラと怪獣島で暮らしている旨が掲載されている)
コミカライズ
本作が公開された当時。昭和49年、月刊少年チャンピオン四月号にて。蛭田充氏によるコミカライズが執筆・掲載された。