概要
別名「海魔」。
『キングコング対ゴジラ』、『フランケンシュタイン対地底怪獣(TV放映版)』、
『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の三作品に登場している。
また、TV番組『戦え!マイティジャック』にも登場した。
その実態は、名前の通り何らかの原因で突然変異を起こし、巨大化した蛸。
見た目も蛸をそのまま巨大化させたような姿である。
8本の足と怪力を武器としており、作中未使用ながら蛸特有の墨も吐けるらしい。
また、どの個体も夜行性で、夜中に出現することが多い。
キングコング対ゴジラ
ソロモン諸島ファロ島近海に生息していた。
ファロ島に上陸して島民を捕食しようとしたが、キングコングの迎撃を受け、投げ飛ばされて海へ敗走した。
本作品ではプロップのほか、本物の蛸を使用しているシーンが多い。
フランケンシュタイン対地底怪獣
TV放映版で登場。
富士山麓でバラゴンとの戦いに勝利したフランケンシュタインの前に突如として出現。
疲弊したフランケンシュタインを湖に引きずり込み、共に消息を絶った。
なお、本作における大ダコ出現シーンはかなり唐突で前フリもなく、なぜ山中に大ダコが棲んでいたのかは一切説明されていない。
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
冒頭に登場、本作では目を赤く輝かせている。
横須賀沖で漁船を襲撃したが、乱入してきたガイラとの戦いの末、海へ叩き込まれて絶命した。
なお漁船は大ダコ撃退後のガイラに襲われ沈んでいる。
戦え!マイティジャック
14話「炎の海を乗り越えろ!」に登場、こちらは東宝ではなく円谷プロ製作のTV番組である。
本作では全長270メートルとかなり巨大化したほか、初めて昼間に出現した個体でもある。
東シナ海に棲息しており、洋上のタンカーを襲って沈没させてしまった。
原油流出を食い止めに来たマイティ号にも触手で絡みつき、同艦が浮上して空中を飛行したり、エレクトリックバリア(3万ボルトの高圧電流)を使用しても離れようとしなかったが、艦載機コンクルーダーのミサイルで頭を撃ち抜かれ爆死した。
なお、作中に登場した漁師(マイティジャック隊員・小川の父親)は大ダコの姿を見ても全く恐れておらず、背後に大ダコと原油火災が迫っている状況でわざわざ転進して銛で大ダコに戦いを挑んでいる(当然全く歯が立たなかったが)。
怪獣黙示録
本作では太平洋に大量発生した「怪獣の亜種」程度の扱いであり、あまりクローズアップされることは無かった。
備考
『キングコング対ゴジラ』の撮影に使われた蛸は本物の雄のマダコで、生簀ごと40~50匹用意したという。
そして撮影後は板前に預けられて大量のタコ料理になり、スタッフはそれを二日かけて食べ尽くす羽目になった。
文字通り「スタッフがおいしくいただきました」である。
ちなみに、この作品で特技監督助手を務めていた中野昭慶氏は、このタコ尽くしのせいでタコが嫌いになったという。
また、『キングコング対ゴジラ』で撮影された映像と『フランケンシュタイン対地底怪獣』で使用された撮影用造形物はウルトラQ第23話「南海の怒り」で流用され、大ダコもスダールと名前を持って登場した。
更に前述の『戦え!マイティジャック』にも流用されている。
フランケンシュタインとの戦い以外では全て敗北しており、対怪獣戦の戦果はイマイチである。
単に図体が大きいだけのタコなので仕方がないとも言えるが、逆に言えば脇役怪獣にもかかわらず主役怪獣を討ち取るという稀有な活躍をした怪獣とも言える。
当初は『怪獣総進撃』にも登場する予定だったほか、ゴジラFINALWARSにも初期段階で登場が検討されていたが、「パッとしない」という理由で没になっている。
モンスターバースシリーズの『キングコング 髑髏島の巨神』では、キングコングが頭足類型の巨大生物「リバーデビル」を撃破・捕食しているが、この一連の展開は『キングコング対ゴジラ』での大ダコ戦をオマージュしたものらしい(淡水に潜んでいるという点では『フランケンシュタイン対地底怪獣』へのオマージュともとれる)。
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