東宝版キングコング
とうほうばんきんぐこんぐ
DATA
身長 | 45m |
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体重 | 2万500t |
別名 | 南海の魔神 巨大なる魔神 大怪力怪獣 |
出身地 | ファロ島 |
南海の島「ファロ島」に住む巨大な猿で、原住民からは「巨大なる魔神」と呼ばれ崇められている。睡眠作用があるファロ島の赤い木の実の汁が大好物。
ファロ島の砂浜で大ダコと戦い退けた後、赤い汁を飲んで眠り、筏に乗せられて漁船「大安丸」で輸送されてきた。
ところがキングコングに密輸品の疑いが掛かり、日本領海への立ち入りを禁じられてしまう。
海上で立ち往生していたところ、眠りから覚めて暴れだしたため万一に備えて設置されていたTNT火薬で爆破される。しかしそれでも死なずに千葉県東海岸に上陸。動物本能からゴジラの存在に気づき、那須高原にて対決。
放射火炎で威嚇するゴジラに対し岩を投げて応戦するが、マトモな飛び道具を持たない為、高所にいるゴジラには敵うはずもなく頭を掻きながら逃走した。
その後東京を目指し行動を開始、自衛隊が敷いた100万Vの高圧線(ゴジラはこれで進路を変更している)に触れたことで帯電体質を身に着ける。
そのまま勢いに乗って東京に侵入。地下鉄を襲撃し、中に乗っていた桜井ふみ子を手に持って国会議事堂によじ登ったが、赤い汁の成分が入っている「ファロラクトン」が入った煙を吸ったことで再び眠る。
そして、ゴジラの撃退を狙う自衛隊によってゴジラと戦わせるために富士山麓に運ばれ、再び戦う。
この時は熱戦を受けてもさしたる問題は無いと分かったのかものともせずに突撃し、体勢を崩してからの打撃等頭脳を活かしたテクニックで攻める。
しかし熱戦のみならず純粋なパワー勝負でも上回るゴジラには苦戦し生き埋めからの焼死寸前になるまで追い込まれるが、落雷をその身に受けた事で目覚めてパワーアップ。
手から電流を流してゴジラを苦しめる。
その後も
「油断しているゴジラの隙をついてジャイアントスイングに持ち込む」
「起きてもなお上回るゴジラのパワーを抑える為、徹底して組み打ちに持っていく(突進やカンガルーキック、尻尾を封じる為)」
「突進の態勢に入ったのを投げ技で返す」
という技巧派ファイトでゴジラに善戦。
戦いは熱海城近くにまで発展し、熱海城を倒壊させた後はゴジラと共に海へと転落した。
その後は再び海の中から姿を現し、故郷であるファロ島へ帰って行くところが確認された。
ゴジラを倒す事こそ出来なかったがゴジラによる被害を抑える事には成功したのである。
東宝版のキングコングの体毛は、ヤクという牛の毛を茶色に手染めして着ぐるみに植毛したものである。
『キングコング対ゴジラ』に登場する個体は、キングコングの著作権を有するRKO社が東宝に対し、「顔は原典とは違うものにして欲しい」と注文をつけたため、ゴリラではなくニホンザル風の顔立ちとなっている。なお、このアレンジはアメリカ本国のファンからは不評であり、後年には『GODZILLAvsKONG』の監督を務めるアダム・ウィンガード氏にも酷評されている。その不評を受けてか、次作『キングコングの逆襲』では原点に近い顔立ちに改められた。
また、キングコングを作ったウィリス・オブライエンや原子怪獣現わるで有名なレイ・ハリーハウゼンが東宝とゴジラを憎む理由の一つになってしまった(リドサウルスを参照)。