データ
身長 | 20m |
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体重 | 1万5千トン |
別名 | 電子怪獣 |
概要
北極における放射性物質「エレメントX」の採掘のためドクター・フーが建造した全高20mの採掘作業用大型ロボット。劇中では鉱石採掘作業に投入され擱座した1号機、コング捕縛に投入された2号機の計2機が登場した。
ベースとなっているのはネルソン教授と野村一尉がキングコングの能力を分析して再現したロボット(劇中未登場)である。
性能
某国が求めてやまない放射性物質・エレメントXの採取が目的で、元々作業用に作られたものではあるが、「(キングコングと)戦えばメカニコングは必ず勝つ。ロボットは腕一本もがれても痛くもなんともない」と豪語している。
敗北という結果に終わったものの実際に格闘戦では優位立った描写も見られ、ビルを突き破るほどのパワー、鉱石の採掘作業は言うに及ばず、東京タワーの登攀やコングとの格闘戦、人質を取っての時間稼ぎなど荒事から精密な動作までこなす高性能ロボット。
腰部には削岩用ナパーム・ボンベ(爆弾)が搭載されているほか、2号機はコング捕獲のため目にレーザー殺人光線(作中の描写では単なる投光器(サーチライト)を目くらましに用いているように見える)、頭頂部には催眠光線投射機が増設され、口の中にはスピーカーが仕込まれている。
1号機
1号機はエレメントXの鉱脈に辿り着くも、鉱脈から放たれた強力な放射線を受け、その影響から機能を停止してしまった。その為、ドクター・フーは放射能の影響下でも活動可能な本物のキングコングを利用しようと企む。まさに逆転の発想である。
2号機
使用不能となった1号機とは別に、新造された別個体。
上述の通り本来は作業用ロボットであるが、逃走したキングコングの捕獲・対コングの戦闘用に転用される。
東京へと上陸し、コングと交戦。催眠光線を使いでコングを行動不能にし捕獲へと王手をかけたが、主人公の野村の狙撃で催眠光線投射機を破壊され失敗。
やむなくコングとの戦闘に移行。投光機の照射で怯ませている間に格闘攻撃を仕掛ける戦術でコングを圧倒し、ヒロインのスーザンを誘拐して逃亡。東京タワーによじ登り、スーザンを人質にしてドクター・フーの輸送船到着を待つ時間稼ぎに移行。
だがこの最中、コングに足を掴まれてバランスを崩し、人質を奪還されてしまう。その頃輸送船内ではドクター・フーとマダム・ピラニアが小競り合いを起こして操縦装置が破壊されていた。この影響で高圧線に触れた事で回路が故障。機能停止して地上へ落下し、バラバラに壊れてしまった。
その後の作品での登場
怪獣王ゴジラ(漫画)
河本ひろしの漫画『怪獣王ゴジラ』に登場。
怪獣による世界征服を企む科学者・マッド鬼山の手によってVSシリーズのゴジラと同じ100mサイズとしてメカゴジラと共に建造される。
頭部に人質を取ることで自衛隊Gチームの攻撃を防ぎつつ、自身は羽交い締めにしたゴジラをメカゴジラに攻撃させ、一時はダウンさせるまでに追い込んだ。
しかし、頭部の人質がホログラムであるというカラクリを暴かれ、本物を奪還した事でGチームはメカニコングへ攻撃を開始。これによって怯んだ隙に、ゴジラに腕を掴まれて地面に叩きつけられた衝撃で機能停止。その際にもぎ取れた腕を腹いせと言わんばかりに口に突っこまれて大爆発した。
余談
- 公式な肩書は「ロボット怪獣」、「電子怪獣」とされている。
- ゴジラシリーズの監督として有名な、川北紘一のお気に入り怪獣(川北氏は本作で合成スタッフを務めていた)。後に立案された企画において、
- 「ゴジラVSモスラ」の元ネタとなった「ゴジラVSギガモス」の企画初期段階では、「米軍が開発した兵器」
- 「ゴジラVSメカゴジラ」の企画段階「ゴジラ対メカニコング」では、「メカキングギドラを解析して誕生させた」
- といった設定で、それぞれ再登場の機会を窺っていたが、いずれも没になってしまった。
- この企画のリベンジとして、川北氏は幻星神ジャスティライザー・および劇場版超星艦隊セイザーXにこれのオマージュとして、デストボーグ・ブルガリオというゴリラ型怪獣を登場させている。
- 『キングコングの逆襲』の楽曲を手掛けた伊福部昭氏が1983年に発表した「SF交響ファンタジー」にも、このメカニコングのテーマ曲が収録されている。
- なお人造の怪物とコングを対決させるアイデア自体は、初のキングコング映画を製作した特撮監督ウィリス・オブライエンがキングコングの続編映画として企画して没となった「キングコング対フランケンシュタイン」が元ネタ。
- 内容はフランケンシュタイン博士の子孫である科学者が、象やサイなどといった猛獣の死体をつなぎ合わせて巨大な人造怪物を作り、コングと対決させるというストーリーになる予定だった※。
- 企画が没になった後に、その脚本を東宝が日米合作映画として人造怪物をゴジラに置き換えて「キングコング対ゴジラ」に改変し、さらに人造怪物という設定を「キングコングの逆襲」に流用したと思われる。
- 鳴き声は後に「ウルトラセブン」のウインダムに流用された。
- ※ちなみにこちらも、ゴジラと対決する以前には、「キングコング対プロメテウス」「キングコング対ギンコ」などと、タイトルが変更されている。
- 1998年のGODZILLAの続編であるテレビアニメゴジラ・ザ・シリーズには、メカニコングのようなロボット怪獣「ロボイエティ」が登場している。