🦏概要
サイ科とは、哺乳類奇蹄目の中の動物の分類群である。アフリカに2種(クロサイ、シロサイ)、アジアに3種(インドサイ、ジャワサイ、スマトラサイ)分布している。スマトラサイの亜種キタスマトラサイは、かつてはモンゴルや中国北部にまで生息していた。
英語では【a rhinoceros 】といい、語源となったギリシャ語では「鼻に角がある」という意味を持つ。
頑強な大きい体、分厚い皮膚、そして鼻先に生えた角が特徴。全て植物食である。
その皮膚の頑強さは全哺乳類中でも最高硬度ともいわれ、幼体はまだしも成体ともなればいかなる肉食獣もの爪牙をも防いでしまうという。
また時速50kmで走行も可能、動物ファンの間では「陸の重戦車」と称えられることも。
犀の角は皮膚のケラチン(角質)が固まって出来た物で、成分的には爪と同じもの。なので折れてもまた生えてくるし、時々木などに擦り付けて砥ぐこともある。
この角が媚薬等の薬の原料とされたり(ただの角質の塊、人間の爪と同じ成分でしかないため実際の効能など全くない。只の迷信である。にも拘わらず、その迷信のために未だに密猟が絶えないという嘆かわしい事態になっている)、或いは印鑑や装飾の材料として珍重された為過剰に狩られ、全ての犀が絶滅の危機にある。特にジャワサイは著しい危機状況にあり、インドネシアのジャワ島西部にまで生息域を狭められてしまった。スマトラサイも近年、急速に数を減らしてしまっている。有史以来、いくつかの種類(亜種)が絶滅しており、上述のように近代までは中国やモンゴルにも棲息していた。
ゾウ同様に飼育下の繁殖が非常に難しい事も、サイの減少に歯止めがかからない原因となっている。
一見、大人しそうだが実際は神経質な性格をしており、不用意に近付くと突進を仕掛けてこちらを追い払おうとする。
ネット上では、大勢の観客が見ている中でサイが交尾している映像(外部リンク)が有名である。
また、火を見つけると踏んで消しに行こうとする様子が確認されていることから「森の消防士」とも呼ばれる。
その他
- 9月22日は世界犀の日に認定されており、国内でも各地の動物園で犀の危機的現状を知ってもらうべく、犀にちなんだ催しものが開催されている。