データ
- 身長:20m
- 体重:200t
- 別名:不死身の魔人 不死身の人造人間 改造巨人
- 出身地:ドイツ
- 演:古畑弘二
概要
太平洋戦争の末期、ナチスが密かに計画していた不死身の兵士製造のためドイツからUボートで広島へ運ばれて来た不死身の心臓、通称「フランケンシュタインの心臓」が原爆投下の影響で人間型に成長したもの。終戦から15年後に突如心臓の状態から幹細胞的に自ら人型へと成長した。
本来、フランケンシュタインとは上記の心臓を作った科学者の名前だが、作中では基本的にこの怪物自身が「フランケンシュタイン」と呼称されている。
能力的には手足を切断しても生えてくるほどの自己再生能力が特徴。知能も常人以下だが幼児程度にはあり、炎を扱ったり道具を作る事も出来る。研究所にいる間は衣服を着ていたが、脱走後はぼろ布を纏っており、最終的には毛皮で作った服を着ていた。
巨体の割に動きが機敏なうえ、手足を使った絞め技で相手の弱点を突く事も可能。
弱点はその巨体故に常に大量の食糧(蛋白源)を必要とする事。
序盤でタクシーに轢かれた事が原因で、車に対してトラウマを抱いており、後述する劇中でもテレビ局員が当てた照明を車のライトと誤認してパニックを起こしたり、パトカーが近づいただけで怯えて物陰に隠れるといった行動を見せている。
作中での活躍
当初は浮浪児として野良犬や家畜を捕食し、広島市周辺を転々としながら暮らしていた。序盤でタクシーに轢かれており、その後の彼にトラウマを残す事になる。その後放射線医学研究所のボーエン博士に保護されるが、僅かな期間で数メートル規模にまで巨大化。基本的には温厚なものの、言葉を喋ることができず、突発的に凶暴性を示すこともあり、危険防止のために鎖でつながれて檻に入れられてしまう。
やがて関係者の証言で彼と「心臓」の関連性が疑われていき、「本当にフランケンシュタインならば手足を切断しても再生するはず」という非人道的な確認方法が提示される。そんな中、取材に来たテレビ局員に照明を当てられた(彼にとってトラウマである車のライトを彷彿とさせる)ことで驚いた彼は、檻を破壊して施設を脱走してしまう。その際に鎖でつながれていた手首がちぎれ、その手首が栄養を求めて這いまわっていたことで彼がフランケンシュタインである事が確定する。
その後は山中に潜伏しつつ、故郷であるフランクフルトに気候が似ている日本アルプス周辺まで移動する。人間に危害を加えることはなかったが、家畜の盗み食いによる被害が問題視され、鳥を狙って投げた木が誤って木こり小屋を破壊、イノシシ用に掘った落とし穴に戦車が落ちてしまうなどの不幸が重なる。更に同時期、地底から出現したバラゴンが村落を破壊して人間や家畜を全滅させた為に「フランケンシュタインが人を喰い殺している」と誤解され、遂に駆除命令が下される。しかし、その濡れ衣で自衛隊から攻撃されても決して反撃することはなかった。
やがて、自分を探しに来たボーエン博士たちがバラゴンに襲撃されたため、彼らを守るために富士山麓にてバラゴンと対戦。博士たちの救出に成功した後も、村を狙うバラゴンを止めるために戦い続ける。戦い自体は持ち前の知能とスピードで優勢に進め、最終的にバラゴンの首の骨を折って倒すことに成功した。
ラストシーンは2バージョンあり、オリジナル版ではバラゴンが地底を移動するために堀った地中の空洞の影響で地盤が沈下し、その影響で発生した地面陥没に巻き込まれ生き埋めになる。
テレビ放映版では、突如湖から出現した大ダコと疲労困憊の状態で連戦し、大ダコに湖に引きずり込まれる。
どちらのバージョンでも、不死身の心臓を持つフランケンシュタインはいずれ復活するだろうと予見されて物語は終わる。
しかし、1年後、フランケンシュタインは誰もが予想しなかった形で再び人類の前に姿を現すことになる……
余談
続編『サンダ対ガイラ』はパラレルワールド的な世界観なので、このフランケンシュタインがサンダとガイラに変異したわけではない。ただし、「脱走したサンダが琵琶湖を通過し、富士付近で死んだと思われていた」という本作とほぼ同じ前日談の存在が語られている為、ストーリー上はフランケンシュタイン=サンダと見做して構わないようだ。
元々はゴジラと対決する予定だったが、諸般の事情で新怪獣に変更された。1995年に『ゴジラvsバイオモンスター』というリブートが制作される企画もあった。