曖昧さ回避
島群としてのソロモン諸島
南西太平洋、ニューギニア島の東方に北西から南東へ1400kmにわたり点在する島群。
北部にブカ島、ブーゲンビル島、中央部に東西2列の島(西側はベララベラ島、ニュージョージア諸島、ガダルカナル島、東側はショアズル島、サンタイザベル島、マライタ島)があり、サンクリストバル島で合流する。東方にサンタクルーズ諸島がある。
火山島が多く、地形は険しく森林に覆われ、高温多湿である。環太平洋造山帯に属しているため、日本同様、しばしば地震や津波に襲われる。
最高点はブーゲンビル島のバルビ山(2743m)。住民の大部分はメラネシア系で、ポリネシア系もごく僅かだが居住している。
国家としてのソロモン諸島
オセアニアに存在する島国、国家のひとつ。先述のソロモン諸島のうち、北部のブーゲンビル島およびブカ島の2島を除くすべての島から構成されている(北部2島は政治的にはパプアニューギニアの一部)。
人口約50万人。面積2万8370平方キロメートル。首都はガダルカナル島のホニアラ。
かつてはイギリスの植民地であった。また、第二次世界大戦中は日本軍に占領されていた時期もあった。南下する日本軍と阻止しようとする米軍との激戦地となり、珊瑚海海戦、数次にわたるソロモン海戦やガダルカナルの戦い等の大規模な戦闘が繰り返された。これらの戦いの結果、日米双方数多くの艦船が沈没しているガダルカナル島北側の海域をアイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)と呼ぶ。戦後訪れる日本の慰霊団と地元住民とは息の長い交流があり、日本からの経済協力活動も続いている。1978年にイギリスからの独立を達成。
住民はメラネシア系が90%以上。公用語は英語である。ただし、実際に英語を母語として使用する者は人口の2パーセントもおらず、ほとんどの国民は各地域合計で120種類にも上る現地固有語をそれぞれに使用している。意思疎通の為の共通語としては英語と現地諸語が混じったピジン言語が用いられる。
イギリスの国王をソロモン諸島国王に推戴する立憲君主国であるが、実質的な元首は議会が選ぶソロモン人の総督。議会は首相も選出して行政を委ねる。
主産業は農業ではココナッツ、コプラに加工する。豊かな漁場を擁して漁業も盛んであり、特にカツオが良い。主食は芋であり、サツマイモの一人当たり消費量が世界一多いと言われている。
ソロモン諸島に旅行する際の注意点
オセアニアの国の中では比較的犯罪発生率が高く、治安が悪いので、旅行される際は十分注意する必要がある。
また、デング熱やジカ熱、マラリアなど、蚊が媒介する感染症も流行しているため、蚊に刺されないように注意する必要がある。