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基本データ編集

人口約10800人(2020年)
面積21.1km²
言語英語が公用語、ナウル語も使用
民族ミクロネシア系
宗教キリスト教(プロテスタント/カトリック)が主

概要編集

太平洋南西部、赤道近くに位置する島国で、人口、面積共に世界で三番目に小さい国。

首都は政庁があるヤレンとされているが、行政区画は全て地区に振り分けられている為正式に定められてはいない。


略史編集

1798年にイギリスの捕鯨船によって発見され、プレサント島と名付けられた。

1888年にドイツ領になるが、第一次世界大戦後イギリス領になった。

その後、第二次世界大戦中の1942年に日本軍に占領されるが、戦後は、アメリカやイギリス、オーストラリアニュージーランドによる国連の信託統治領を経て、1968年1月31日に独立した。


働く事を知らない?編集

ナウルの人々は漁業と農業をしながら細々と暮らし、貧しいながらも貧富の差が無い温和な生活を過ごしていた。

しかし1889年に、アホウドリ等の海鳥が排泄した糞が長い時間をかけてサンゴ礁の島に堆積する過程で、化学肥料の原料になるリン鉱石が生成されると判明。

1906年から採掘が始まると、それを輸出する事によって、オーストラリアやニュージーランドを除くオセアニア諸国の中で経済的に発展した国になった。

さらに、1960年代から本格的になった輸出によって莫大な利益が入る様になり、人々の暮らしは一転した。


繁栄編集

最盛期の1980年代中頃は、世界最高の所得水準を誇っていて、国民は無税、医療費や教育費は無料である他、全年齢に年金が支給された

当時、食料や工業製品の調達をはじめ、政府機関を除く労働者は皆、中国や近隣諸国から来た出稼ぎだった。

又、島に一本しか走っていない道路には、鉱石の採掘権で富を得た人がフェラーリベンツ等といった高級外車を乗り回し、食事も、中国人が出稼ぎ労働者向けに出している店で三食済ますという生活だった。

しかし、夢の様な生活も長続きはしなかった…。


没落編集

1989年に採掘量が初めて減少したリン鉱石は、1999年にはほぼ枯渇した。

鉱石の輸出に依存し、将来の為の資金や内部留保を十分貯めていなかったナウルの経済は、あっという間にインフラの維持が出来ない程に破綻した。

2003年2月には資金難の影響で通信設備が維持できなくなり、諸外国とナウルとの通信が途絶する事態が発生、一時は政変やクーデターが起きたのか?と騒ぎになった。


起死回生編集

この頃になると、ナウル政府は国際社会から援助を得る為に様々な行動を起こした。

中でも2002年に、それ迄国交関係にあった台湾との関係を断絶、中国と国交を結び、1億3000万ドルの援助金を引き出す事に成功した。

しかし、2005年に今度は中国との国交を断絶。

台湾との関係を回復し、台湾から援助を引き出すという荒業をやってのけた。

又、オーストラリアに入国希望する難民の収容所をナウル国内に置く事で経済援助を引き出すという、非人道的手法で国際社会から非難を浴びている(パシフィック・ソリューション)。


国民は?編集

2007年に、日本テレビ世界の果てまでイッテQ!の企画で取材班が現地を訪れた際には、日中の街中には多くの人々が意味もなく歩き回っている様子が映し出されていた。

歴史上、ナウルの人々が収入を得て生活をするという事を知らなかった為、就業意欲が無いというより、働く事を知らないからである。

取材当時、政府が小学校で高学年向けに働く事を教える授業をし、国の未来を担う子供達に働く意欲を持たせようとしていたが、鉱業に産業が集中していた為、その他の民間企業が無い事、インフラ整備が進んでいない事、国民の就業意欲が極端に低い事等悪条件が重なっている為に、現地での起業や、外資の誘致が進んでいない。


さらにもっと深刻なのは、子供の頃から働く事を知らない大人達で、彼らに対する政策は何もなされていない現状が続いている。

前述の取材班が、成人男性に何をしているのかと質問した所、「何もしていない」、「釣りをしている」、「暇つぶしにバイクで島を一回りしていた」と危機感のない返答をしていた。


この様に、ナウルは歴史上、「魚を獲って生活をする」→「きつい労働をさせられる」→「遊んで生活する」という経験しかしなかった為、「自分で働いて稼ぎ、そのお金で生活する」という概念を持っていないのである。

この為、2011年の失業率は驚異の90%とかなり深刻になっている。

一応「魚を獲って生活する」のは漁業に当たるのかもしれないが、所謂先進国の漁業の様に「専用の漁船を使い、主に売る為に獲る」という「産業化」の段階ではない事、そもそもそういった概念を知らず、「魚を獲るのは自分が食べる為」という考え方のままなのが原因なのだろう。


SNSで人気?編集

ナウル共和国政府観光局の日本事務所は広報活動の一環としてXを活用しているが、ユニークな雑談がSNS上で人気を博し多くの人達から注目されている。

投稿の度に数十万回表示され、数千、数万の「いいね」が寄せられ、フォロワー数は2024年7月に50万人を突破

観光局の公式アカウントとしては、トップクラスの人気を誇っているといえる。


公式X

公式サイト


渡航編集

査証は事前取得で入国許可証も必要だが日本にナウル大使館はない

その為、ナウル入管に直接電子メールでの事前申請が必要。以下の書類を英文で揃える必要がある。

  • 申請書
  • 職業証明書類
  • 旅程
  • 宿泊先の住所
  • 申請者の住所
  • ナウル発着の航空券

滞在予定期間に合わせ通常1ヶ月の許可が降りる。手数料は50豪ドル。


日本の外務省は危険情報はないが警察は人員不足な為防犯は意識してほしいとの事。

ちなみにナウルの日本大使館はフィジーが兼轄。


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