概要
マーシャル諸島は太平洋のミクロネシア地域、ハワイとニューギニア島のおよそ中間に位置する諸島である。この諸島全域を領土とするマーシャル諸島共和国という国家を構成する。5つの独立した島と29の環礁からなり、島の総数は1,200を越える。首都はマジュロといい、マジュロ環礁という環礁が首都になっている。
歴史
2000年ほど前からミクロネシア系の住人が居住していた形跡があり、1520年代にスペイン人の来航によって世界に知られるようになった。1788年に訪れた英国人ジョン・マーシャルにちなんでマーシャル諸島と呼ばれることになった。1920年代に日本領となって太平洋戦争の激戦地となる。その後はアメリカ合衆国の信託統治領となるが、1946年から1958年にかけてビキニ環礁で核実験が繰り返される。1954年には第五福竜丸をはじめ1,000隻に及ぶ漁船が被ばくする事件も起こっている。1986年に独立し現代にいたる。その後もアメリカとは自由連合の関係にあり、防衛と外交権の一部はアメリカが代行している。
現在
住人の大部分はミクロネシア系でマーシャル語と英語が用いられる。漁業とコプラの輸出が主産業だが、貿易は赤字続きで苦しい。アメリカの援助を受けると共に便宜置籍船を受け入れるタックス・ヘイヴンとしての外貨獲得も盛ん。熱帯雨林気候の豊かな自然に恵まれる為、観光業にも期待がかかっている。美しい海を擁してダイビングの名所として定評がある。