概要
正式名称はキリバス共和国。面積730平方km(対馬とほぼ同じ)、人口13万1230人。首都はタラワ。太平洋中部に位置、国土は首都タラワのあるミクロネシアのギルバート諸島、ポリネシアのフェニックス諸島、ライン諸島の3つの諸島にまたがり、33の環礁と島々からなる。
地理
ギルバート諸島
- アベイアン環礁
- アベママ環礁
- アラヌカ環礁
- マラケイ環礁
- タラワ環礁(首都)
フェニックス諸島
- カントン島
ライン諸島
- タブアエラン島
- キリスィマスィ島(最大の島)
住民
人口は98%がミクロネシア系で公用語はキリバス語と英語である。住民の多くはギルバート諸島に住み、フェニックス諸島、ライン諸島の有人島はキリスィマスィ島などごく僅かである。
産業
ココナッツ農業とコプラに加工しての輸出が主。日本や台湾などの漁船を創業させる入漁料も大きな外貨獲得手段である。観光業も盛んでクリスマス島(キリスィマスィ島)が中心。この島は世界最大の環礁でありダイビング、釣り、バードウォッチング等が楽しめる。
かつてはバナバ島(別名オーシャン島)から産出されるリン鉱石がこの地域の経済を支えていたが、1979年の独立とほぼ同時に資源が枯渇、国民所得の6割相当をいきなり失うという大打撃を受けたことがある。同じようにリン鉱石で栄枯盛衰を味わったナウルの先例がすぐお隣(ナウルとバナバは約300km程しか離れていない)であったわけだが、不幸にして教訓として生かされることは無かったようで・・・。
歴史
1606年にスペイン人の発見によって世界に知られるようになった。1892年にイギリスがギルバート諸島を保護領と宣言する。
太平洋戦争開始と共に日本が占領するが、後にアメリカ海兵隊が上陸戦を行って激戦地となる。特にタラワの戦いは日本の築いた重厚な要塞を米海兵隊の大軍が襲って両軍に多くの犠牲者が出た。
戦後にイギリス領に復帰して1979年にキリバスとして独立。イギリス連邦加盟国となった。またアメリカが領有権を放棄したフェニックス諸島とライン諸島の大部分の島々を併合する。この結果東西3000km以上の広範囲が領土となり、世界第三位の排他的経済水域を擁するほどになった。この広大な国内諸島の間を日付変更線が南北に通過してしまい、島によって日付が違うという不便な状態となってしまった。
後に1995年、日付変更線を国土の東に移した。これによりキリバスは「世界でもっとも早く太陽が昇る国」となっている。
渡航
キリバス大使館は本国常駐だが観光目的の滞在なら査証は不要。入国時に滞在予定期間に合わせ30日以内の査証が付与される。
日本の外務省は危険情報はないが飲酒に起因したケンカや性犯罪がしばしば発生しているので注意とのこと。
関連タグ
パラオ・・・こちらも激戦地