ゴジラアンフィビア
ごじらあんふぃびあ
マンダの群れを追跡するように東京に上陸を果たした赤い超巨大生命体が高濃度の"紅塵"の中でその形態を変化させた第1形態。
本作のゴジラ(もとい怪獣たち)はシン・ゴジラ同様、自らのDNAを書き換えて姿を変化させる能力を持ち、この姿はアクアティリスが陸に適応するため変化した形態だと思われる。
茶褐色のゴツゴツとした体表にアザラシやトドなどを彷彿とさせる体、爬虫類のように地を這う四肢が伸びている独特な形態をしており、その鰭が変化した角の生えたイグアナのような頭部はかの『婆羅陀魏様』と瓜二つなのが大きな特徴。
長大な尻尾の先に畳まれ退化した尾びれなどアクアティリスにあった水棲生物らしさもかなり残っており、背中にはやはりゴジラらしいヒイラギの葉のような背鰭がある。
なのでデザイン的にはバランとチタノザウルスのハイブリッドにゴジラの背鰭を付けたという、かなり複雑なものとなっている。
武器なのかどうかは不明だが口からマイナス20度の可燃性のガス状物質を放つ能力を持つほか、身体から放たれる大量の紅塵は気候にも影響を与えるという。
マンダの群れを追っていたゴジラアクアティリスが東京に上陸し、隅田川近郊でマンダを一頭喰い千切った直後にこの姿に変貌した。
この際に発した鳴き声は従来のゴジラのものではなく、バランそのものであった。
また、この形態から"ミサキオク"の伝承にある『ゴジラ(古史羅)』の名前が使われるようになった。
築地公園にてゴジラ駆除作戦が展開され、松原美保の指揮する自衛隊からの砲撃を受けると口から透明な低温ガスを放射、自衛隊は妙な動きを見て警戒のために砲撃を中断していたが何故か砲撃が再開され、その砲撃の爆発が冷気に触れた途端、高温のガスへと変じて一帯を巻き込む熱膨張を起こして直径500mを巻き込む原因不明の大爆発を起こし、自らも爆炎に焼かれて石化したような姿になり活動を停止した。
当初は紅塵の放出が止まったこともあってか自滅したと思われていたが、調査によって炭化した表面は爆弾でも傷つかない高硬度の炭化層に変化し、中身は骨を残して液状に融解しているらしく、いわゆる「蛹」になっていたことが判明(自らを炎で焼いたのも変態する条件だった模様)。さらなる変化が危惧されたゴジラの撤去処分のため、自衛隊によるJDAMを用いた爆撃が開始される。が、ゴジラは生きていたどころか既に別種と呼べるほどの変化を遂げており、崩れ落ちた蛹から新たな形態となって羽化してしまった。
なお、爆発の後には地面に大量の紅塵と巻き込まれたラドンの死骸の他、異臭を放つ粘性の液体や、作中冒頭でも触れられたMD5ハッシュ関数を彷彿とさせるような(入力された文字列が同じならば必ず同一の結果を生む)不自然に全く同じ形にねじ曲がった街灯が残されていた。
「Amphibia(アンフィビア)」とは“両生類”という意味。
名称はウルティマ、アクアティリス同様、ムービーモンスターシリーズのソフビ情報にて判明したが、あろうことかNetflixでの7話配信日(※テレビ放送の1週間前)に発表されるという凄まじいネタバレが起きた。(ウルティマはともかくアクアティリスの時はテレビ放送で登場した直後で発表された)
冷気属性のゴジラはシンカリオンとのコラボの雪のゴジラに次ぎ2体目。
透明な何かを放つ姿はゴジラ・アースの咆哮と似ている(その上わずかに聞こえる鳴き声はアースと全く同じ)。また、引火させて爆発させる様子はエメゴジのパワーブレスともよく似ている。
また、バランに似た幼いゴジラということでゴズーキーにも近いかもしれない。
その後「宇宙船Vol.173」にて掲載された高橋監督のインタビューによると、バランの意匠が入ったデザインになったのは監督の「せっかくだしあんまり出てない怪獣を出しましょう」というオーダーに同意見だった怪獣デザイン担当の山村氏が取り入れた結果であり、冷気のガスを吐くなど各形態のかなりふり幅の大きい生態描写は3Dアニメゆえにそれぞれの形態のモデリングを作るため進化の中間形態をわざわざ作るよりも各形態で個性を出すほうが良いと考えたことによるものだという。