→ wikipedia:クロスロード作戦を参照。
概要
1946年7月1日と7月25日の2回に分けてビキニ環礁で実施。
標的艦として多数のアメリカの老朽艦、および接収された日本軍・ドイツ軍の軍艦が使われた。
エイブル実験
1度目の核実験である。高度158mの空中で21キロトン級原子爆弾が爆発し酒匂、米駆逐艦ラムソン等が沈没。
ベーカー実験
2度目の実験である。水深27mの海中で21キロトン級原子爆弾が爆発し戦艦長門、米空母サラトガ、米戦艦アーカンソー等が沈没。
※3度目の実験として水深600mの海中でのチャーリー実験が予定されていたが、ベーカー実験で生じた放射能汚染が激しく、中止された。
実験での標的艦
→ wikipedia:クロスロード作戦を参照。
実験後
投下数日後に残存艦艇の被害調査を行うためプリンツ・オイゲンを除染する写真が現存し、除染作業に従事した米軍艦関係者が後に健康被害を訴えた例もある。
また、自国で製造したため詳細なデータを取り易い、戦力外の艦や老朽艦を一気に処分出来る、などの理由で9割以上の標的艦はアメリカ艦であり、嫌がらせ目的で敗戦国の艦を標的にした訳ではない。戦後に連合国側に引き渡され、様々な理由で標的艦となった敗戦国の艦は数多い。
実験時に長門が「船体に穴が穿たれた」、「機雷をつけられた」などの仕打ちを受けたとする逸話は、資料によって記述を異にする。
そもそも艦艇に対する核兵器の威力の調査という目的で実験を行っていたアメリカからするとデータを狂わせる暴挙であり、俗説レベルの話である事に注意が必要である。
また、英語版wikipediaクロスロード作戦の記事におけるエイブル実験の項目には「長門は真珠湾攻撃のコマンドシップとして爆弾投下地点に近い位置に置かれた(意訳)」とあたかも報復処置であるかのように書かれているが、参考文献の該当ページはネバダについてのページであり、そもそも報復処置云々の話題が該当の本自体に載っていない。編者が主観で書いたことは明白であり、英語圏の資料でも記述にバラつきがあるのは留意されたい。
関連タグ
ゴジラ2023 - 『ゴジラ-1.0』に登場するゴジラ。これまでのゴジラは1954年のキャッスル作戦で行われた核実験の影響で怪獣化したとされることが多かったが、本作のゴジラは1940年代が舞台となっている事情もあり、クロスロード作戦の影響である巨大生物が怪獣化したという設定になっている。
参照
艦船関係 Ans.Q→ No570に実験時の長門の扱いと機雷が付けられたという米軍資料の記述についての議論