概要
福島県の「中通り」南部にある市で、郡山市や鏡石町、泉崎村、玉川村などと隣接している。
玉川村との境には福島空港がある。
市の中心街は須賀川城の城下町の跡で、須賀川駅(JR東日本)からやや南に離れている。
中心街の南東にある須賀川牡丹園は1766年、薬種業者の伊藤祐倫が牡丹の根を薬用にするため栽培したのが始まりで、国指定名勝となっている。
略歴
現在の翠ヶ丘公園に須賀川城があった。
1444年より二階堂氏が須賀川城に入り(須賀川二階堂氏)その城下町として栄えたが、1589年に伊達政宗に攻められ落城した。
1876年、本町・中町・北町・道場町が合併し、須賀川村となる。
1889年、森宿村の一部を合併して須賀川町となる。
1954年、須賀川町・浜田村・西袋村・稲田村・小塩江村が合併し、須賀川市となる。
1955年には仁井田村、1967年には大東村、2005年には長沼町・岩瀬村が市に編入された。
1995年、市内で自称祈祷師の女が「除霊」と称して信者たちに命じ、7人に激しい暴行を加え6人を死亡させるという、カルト集団による凶悪犯罪が起きた(福島悪魔払い殺人事件)。
余談
円谷英二の出身地であることからウルトラマンをシンボルにした町づくりが行われ、M78星雲 光の国と姉妹都市提携を結んでいる。
街の中心部にはウルトラ戦士や怪獣の像が立ち並び、円谷プロ公認ショップや記念碑も建てられている。
また、円谷英二ミュージアムには初代ゴジラのスーツが展示されている。このスーツは、『ゴジラ須賀川に現る』と言う須賀川市全面協力のもとに製作された特別映像の撮影に使用されたものであり、メイキング映像も含め、ミュージアムで見ることができる。
ちなみに映画でこそないが、ゴジラが福島県に出現した唯一の例でもあるため、貴重な映像である。
更に、須賀川特撮アーカイブセンターという特撮資料の収集、保存、修復及び調査研究を行う施設も造られており、特撮ファンにとってはたまらない町となっていると言えよう。ちなみにこのセンターでは、巨神兵東京に現わるを見ることができる。
またアーカイブセンターでは田口清隆監督が主宰を務める市内の中高生を対象とした特撮塾が半年周期で開かれたり、自主映画選手権が年に一度開催される。
市の朝7時のチャイムはウルトラセブンの歌で、「セブン」に掛けている。
夕方5時のチャイムが帰ってきたウルトラマンの主題歌なのは恐らく、夕方に戦うことが多いウルトラ戦士であるためと思われる。
主な行事
釈迦堂川花火大会
釈迦堂川と阿武隈川の合流点にある須賀川市民スポーツ広場で、毎年8月後半の土曜日に開催される花火イベント。
松明あかし
伊達政宗に滅ぼされた二階堂家の霊を弔うため、毎年11月の第2土曜日に行われる火祭り。
雛祭り
毎年2月中旬から3月3日にかけ、ひな人形やつるし飾りを展示。