概要
福島県浜通り最南にある、太平洋に面する市で、茨城県と接する。
全国でも有数の広域都市であり、岐阜県高山市に抜かれるまでは日本一の面積を持つ市であった。
人口数は、福島県で一番であり、東北地方全体でも二番目である。
1966年(昭和41年)に石城郡(いわきぐん)に存在した全ての自治体と双葉郡の2自治体の計14自治体の合併でいわき市が誕生した。
データ
面積 | 1,232.02km² |
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人口 | 323,936人(2023年3月1日) |
いわき市を構成する旧地方自治体
いわき市が誕生するきっかけとなったのは、国の政策が影響している。
1950年代に太平洋ベルトと呼ばれる関東の南から九州の北部までの太平洋沿岸に出来た工業地帯は人口・産業が集積したが、その一方で太平洋ベルトから離れた地域は産業の発展が遅れ、地域格差が問題視された。
そこで、国は1962年(昭和37年)に新産業都市建設促進法に基づき、太平洋ベルトから離れた地域に開発発展の中核を担う地域を選定し、福島県では磐城・郡山地域が選定した。
指定地域内の都市の行財政基盤を強化する目的で、新産業都市建設促進法第23条に則って、石城郡(いわきぐん)に存在した全ての自治体と双葉郡の2自治体の計14自治体の合併して、現在のいわき市が誕生した。
なお、14自治体が合併したのは、いわき市が最初であり、現在同数又はそれ以上の数の地方自治体の合併は2022年現在未だに行なわれていない。
元市
名称 | 解説 |
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磐城市 | 1954年(昭和29年)に泉町・江名町・小名浜町・渡辺村の3町1村が合併して誕生
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内郷市 | 1889年(明治22年)に内町村・小島村・白水村・高坂村・綴村・御台境村・御厩村・宮村の8村の合併で内郷村として誕生
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常磐市 | 1954年(昭和29年)に湯本町・磐崎村の1町1村が合併して誕生 |
平市 | 1937年(昭和12年)に平町・平窪村の1町1村が合併して誕生
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勿来市 | 1955年(昭和30年)に勿来町・植田町・錦町・川部村・山田村の3町2村が編入 |
元町
名称 | 解説 |
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小川町 | 1955年(昭和30年)に上小川村・下小川村・赤井村の一部の3村が合併して誕生
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遠野町 | 1955年(昭和30年)に上遠野村・入遠野村の2村が合併して誕生 |
四倉町 | 1955年(昭和30年)に四ツ倉町・大浦村・大野村の1町2村が合併して誕生 |
久之浜町 | 1889年(明治22年)に田之網村・金ケ沢村・末続村の3村の合併で久之浜村として誕生
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元村
名称 | 解説 |
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川前村 | 1889年(明治22年)に小白井村・下桶売村・上桶売村・川前村の4村が合併して誕生 |
田人村 | 1889年(明治22年)に旅人村・黒田村・南太平村の3村が合併して誕生
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三和村 | 1955年(昭和30年)に沢渡村・永戸村・三阪村の3村が合併して誕生 |
好間村 | 1889年(明治22年)に北好間村・下好間村・上好間村・中好間村・今新田村・川中子村・愛谷村・小谷作村の8村が合併して誕生
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大久村 | 1889年(明治22年)に大久村・小山田村・小久村の3村が合併して誕生
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観光施設
いわき市は観光向けの施設を多く持っている。
いわき市は広大な土地を持つ故、代表的なものを下記に掲載する
名称 | 解説 |
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スパリゾートハワイアンズ | 1966年(昭和41年)に開業した大型プールを主とする大型レジャー施設
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いわき市石炭・化石館 | 1984年(昭和59年)に開館した博物館
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いわきマリンタワー | 1985年(昭和60年)8月1日に開館した展望塔
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いわき市アンモナイトセンター | 1992年(平成4年)に開館した体験施設
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いわき・ら・ら・ミュウ | 1997年(平成9年)に開館した観光物産館
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アクアマリンふくしま | 2000年(平成12年)に開館した水族館
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史跡
いわき市は広大な土地を持つ故、代表的なものを下記に掲載する
名称 | 解説 |
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勿来関跡 | 奥州三古関の一つ
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大館城 |
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磐城平城 | 平に位置した、磐城平藩の城の跡地
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沈船防波堤 | 小名浜に設置された駆逐艦を利用した防波堤
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交通
いわきの交通は、大まかに関東方面から宮城県方面を接続するルートと中通りに接続するルートの2通りが主である。
道路
関東方面から宮城県方面を接続するルート
名称 | 解説 |
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常磐自動車道 | 三郷ICから亘理ICを結ぶ高速道路
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国道6号 | 東京都日本橋から宮城県仙台市を結ぶ国道
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国道349号 | 茨城県水戸市から宮城県柴田町を結ぶ国道
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中通り方面に接続するルート
名称 | 解説 |
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磐越自動車道 | いわきJCTから新潟中央ICを結ぶ高速道路
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国道49号 | いわきから新潟県新潟市を結ぶ国道
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国道289号 | いわきから新潟県新潟市を結ぶ国道 |
国道399号 | いわきから山形県南陽市を結ぶ国道
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鉄道
いわきの鉄道は2022年現在はJR東日本の2路線と臨海鉄道の3つが存在する。
過去存在した鉄道としては森林鉄道・馬車鉄道・軽便鉄道・鉱山鉄道といった鉄道が10つ以上も存在する
本項目では現存する路線を中心に解説し、廃止路線に関しては簡単な説明に留める。
名称 | 解説 |
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常磐線 | JR東日本管轄の東京都の上野駅から宮城県の仙台駅を結ぶ路線-
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磐越東線 | JR東日本管轄のいわき駅から郡山駅を結ぶ路線 |
福島臨海鉄道 | 小名浜の港で貨物運用を行う臨海鉄道
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廃止路線
名称 | 開業年 | 廃止年 | 特記事項 |
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江名鉄道 | 1953年(昭和28年) | 1967年(昭和42年) | 元は磐城海岸軌道(福島臨海鉄道の前身)の一部だった馬車鉄道が認可取り消しで一部区間が廃止になり、後に小名浜臨港鉄道(福島臨海鉄道の前身)が路線認可を得るものの、制限会社指定を受けたため、別の会社の鉄道として開業
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炭鉱鉄道・鉱山鉄道 | |||
常磐炭鉱専用鉄道 | 1897年(明治30年) | 1976年(昭和51年) | 常磐炭礦株式会社が運用していた炭鉱鉄道
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好間炭鉱専用鉄道 | 1905年(明治38年) | 1972年(昭和47年) | 好間炭鉱から石炭を運ぶ鉄道で、当初はいわき駅に接続していた馬車鉄道だったが、1908年(明治41年)に馬車路線が廃止され、代わりに内郷駅まで繋がる国鉄路線と接続する路線に切り替わる
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日曹常磐炭鉱専用鉄道 | 1918年(大正7年) | 1948年(昭和23年) | 赤井駅から伸びていた炭鉱鉄道 |
日曹赤井炭鉱専用鉄道 | 1941年(昭和16年) | 1959年(昭和34年) | 赤井駅から伸びていた炭鉱鉄道 |
三井鉱山湯本炭鉱専用鉄道 | 1917年(大正6年) | 1933年(昭和8年) | 湯本駅から伸びていた炭鉱鉄道 |
玉山専用鉄道 | 1909年(明治42年) | 1982年(昭和57年) | 四ツ倉駅から伸びていた石灰石輸送の鉄道で、当初は軽便鉄道だったが1952年(昭和27年)に廃止になり、セメント需要増大から1958年(昭和33年)に国鉄線乗り入れ可能な軌道に作り替えている |
軽便・馬車鉄道 | |||
赤井鉄道・赤井軌道 | 1907年(明治40年) | 1955年(昭和30年) | 平で運用されていた馬車鉄道 |
磐城炭礦軌道線 | 1887年(明治20年) | 1944年(昭和19年) | 炭鉱の石炭輸送を目的とした馬車鉄道だったが、石炭輸送の方法が変わったため、Tフォード自動車を改造したガソリン動車での旅客運用に代わる |
勿来軌道 | 1910年(明治43年) | 1940年(昭和15年) | 勿来駅に伸びていた馬車鉄道 |
磐城軌道 | 1914年(大正3年) | 1937年(昭和12年) | 湯本駅から伸びていた馬車鉄道で、後にガソリン動車の鉄道となる |
好間軌道 | 1921年(大正10年) | 1936年(昭和11年) | 好間で運用されていた軽便鉄道
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森林鉄道 | |||
神楽山林道 | 1946年(昭和21年) | 1960年(昭和35年) | 小川や川前にあった森林鉄道 |
目兼林道 | 1924年(大正13年) | 1950年(昭和25年) | 勿来駅から5㎞以上南側に進んだ場所にあった森林鉄道 |
四時川林道 | 1942年(昭和17年) | 1963年(昭和38年) | 田人町に存在した森林鉄道 |
戸草林道 | 1928年(昭和3年) | 1959年(昭和34年) | 田人町に存在した森林鉄道 |
港湾
海上交通は、小名浜港の貨物船の出入りが主であり、旅客船は観光遊覧船や年1回程度の豪華客船の気候程度に留まる。
文化
じゃんがら念仏踊
8月に行なわれる祭りで、太鼓と鐘のリズムに合わせながら念仏を唱え踊る。
メヒカリ
和名「マルアオメエソ」と呼ばれる海水魚でいわきの市の魚に認定されている。
いわきでは、特産物として数多くの商品を販売している。
フラガール
昭和30年以降、石炭産業の衰退で追い込まれたいわきでは、石炭採掘の邪魔ものだった温泉水を利用したリゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」が誕生。
ハワイアンズのイメージは、ハワイをモチーフとしており、そこで踊るダンサーもハワイをイメージした姿で踊っている。
2006年には、フラガールに焦点を当てた映画「フラガール」が公開されている。
フラおじさん
いわき観光情報ナビゲーターを務めるキャラクター
フラガール衣装を着たおじさんで、フラおじさんは愛称で、本名はいわき フラ次郎。
ジャンガラー
2010年に誕生したご当地ヒーロー。
全国各地のイベントに参加し、いわきのPRを行う。
アイくるガールズ
いわきを拠点とするご当地アイドルグループ
2013年に活動を開始している。
いわき七浜イケメンプロジェクト
『「若い人達にいわきの海産物をもっと食べてもらいたい!」』という思いから、いわき七浜を擬人化したイケメンキャラクターを通じて魚食関連の情報を中心に主にSNSで発信しているプロジェクト。
いわきを舞台にした作品
作品名 | 作品形態 | 公開年 | 特記事項 |
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フラガール | 実写映画 | 2006年 | スパリゾートハワイアンズのフラガールの実話を基にした作品 |
フライングベイビーズ | テレビアニメ | 2019年 | 中学生の主人公の少女がフラダンス部を創設して行動を起こす作品 |
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