神奈川県中南部の相模湾北岸エリアを指し、特に明確な範囲が定着しているわけではない。
語源は現在の中華人民共和国湖南省の南部、かつての長沙国湘南県に由来するとされる。
その頃の同地では仏教の禅宗信仰が盛んで、鎌倉時代に日本に伝来した禅宗が幕府の保護もあって特に広まっていた現在の鎌倉市近辺を「湘南」と呼ばれるようになったとも伝えられている。
江戸時代初め(1664年頃)には、現在の小田原市の崇雪(そうせつ)という人物が、現在の大磯町に建てた「鴫立庵」という別荘内に「著盡湘南清絶地」と刻んだ碑を建立。
明確に確認できる範囲では「湘南」の用法はこれが最初ともいわれている。
明治時代以降、一年を通して温暖で砂浜の発達した海岸沿いが海水浴場や保養地として注目され、療養施設や富裕層の別荘が建つようになった。
高度経済成長期以降は首都圏のベッドタウンや、海水浴、サーフィン等の行楽地として発展している。
温暖な気候と海岸線が美しい住宅街というイメージから、数多くのドラマ、映画、漫画、アニメの舞台としても有名である。
その一方で週末や大型連休を中心に日本国内外からの観光客が押し寄せる事により、慢性的な渋滞などオーバーツーリズム(観光公害)が社会問題となっている。
なお神奈川県には1955年まで「湘南村」という村が存在した。
- 湘南モノレール
- 湘南急行
:現横浜DeNAベイスターズの旧2軍チーム名
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