概要
2020年時の人口は約154万人で、市としては全国で6番目。
横浜市、東京都大田区、世田谷区、調布市、狛江市、稲城市、多摩市、町田市と隣接する。
神奈川県内の市町村として唯一町田市と八王子市以外の自治体かつ23特別区と接しており、同じく市全域が旧武蔵国に該当する。
1924年7月1日に市制施行。
戦後人口が急速に増加し、1972年4月1日に政令指定都市に移行。
現在の行政区は、川崎区、幸区(さいわいく)、中原区、高津区、多摩区、宮前区、麻生区(あさおく)となっている。
市域は北西から南東に向かって長細く、北端部を多摩川が流れ東部で東京湾に面する。
東京都方面へ横断する鉄道路線ごとにほぼ独立した商業・生活圏が構成されており、市域を縦断する路線としてJR東日本南武線と武蔵野線の貨物支線が走る。
かつては川崎市営地下鉄の計画もあったが頓挫している。
中心市街地は川崎駅周辺であるが、武蔵小杉駅、溝の口駅、新百合ヶ丘駅周辺も商業地として著しく発達している。
主要な工場は海岸の埋め立て地にある製鉄や石油コンビナート等の重化学工業であるが、多摩川の河川を利用した河運、南武線沿線にも工場地帯があり、電機(東芝)や家電品・音響製品(日本コロムビア、ゼネラル→富士通ゼネラル)、コンピュータ関連品(富士通、NEC、キャノン)が一部海外や郊外工場へシフトし撤退後は高層マンションや商業地となった(生産のほか研究開発拠点として残っている所も)。
古は川崎から東京に向かう東海道線では明治の医薬品、チョコレート(明治製菓 川崎工場(現ソリッドスクエア・かわさきテクノピア)は医薬、菓子ともに生産していた)、川崎に向かう多摩川からはコロムビアや味の素の大型のネオン看板が立っていた。
生活圏から出る家庭ごみはトラックなどで埋め立て地にある処理場で処理するが、宮前区の貨物ステーションから貨物線を利用し末広町に運び、ゴミ収集車(専用開発品でトラックよりコンテナ貨車への移動時間が短い)の渋滞や排ガスの緩和になっている。
(縦に長い川崎市ならではの取り組み)
市を代表する存在として、川崎フロンターレ、藤子・F・不二雄ミュージアム、日本民家園等が存在する。
又、言及される事はほとんどないが、地味に日本人なら誰でも認知している宇宙人と縁のある市でもある。
各行政区
- 川崎区
市の東端の臨海部に位置し、市内最大の繁華街を構成する川崎駅東口側や市役所本庁舎も所在。川崎大師や競馬場、競輪場等があり、東京湾側に向かって大規模な工業団地が広がる。
近年は工場跡地などを住宅や商業施設に転用する再開発も多い。
- 幸区
川崎区と中原区の間に位置。
かつては操車場であった新鶴見信号場があり新川崎駅を中心に新興ビジネス街としての再開発も進んでいるが、全体としては昔からの下町で工場も多い。
川崎駅西口が川崎区との区境に当たり、再開発エリアのラゾーナ川崎とミューザ川崎はこちら側に所在。
- 中原区
中東部に位置する。
近年は武蔵小杉駅周辺の再開発でよく注目されてはいるが、幸区と同様に全体としては昔からの下町が広がり、武蔵中原駅周辺も古くから繁華街として発達している。
Jリーグに所属しており、長年にわたり続いている地域貢献によって現在の川崎市において市の不可欠なシンボルの1つである川崎フロンターレの本拠地である等々力陸上競技場が所在。
かつてはヴェルディ川崎というチームもあったが、元々東京都をホームとしたい為に地域密着活動をしなかった事もあり東京都府中市に移転して東京ヴェルディとなった為、川崎市民からは敵視されている。
- 高津区
市の中央部に位置し、中心部は溝の口駅。
この地域より北西に向かっていくにつれて丘陵地と戦後に開発されたニュータウンが広がり始める。
1980年代初頭のコミックマーケット開催地であった川崎市民プラザがあり、漫画『天体戦士サンレッド』の舞台でもある。
溝の口駅北口方面は市内屈指のゲームセンターエリアとなっており、マルイ等が入居するノクティプラザ等も所在。
- 宮前区
多摩川から離れた丘陵地に位置し、市内で唯一東京都と接しない。
鷺沼駅周辺が商業の中心となっている。
宮崎台駅の高架下には東急グループが運営する「電車とバスの博物館」が、鷺沼駅の近くには田園都市線の相互乗り入れ先会社である東京メトロが半蔵門線運用のために東急から一部土地を譲り受けて運用している車両基地がある(外部リンク)。
- 多摩区
市の多摩川沿岸最北部に位置。
中心部は登戸駅で、現在は小田急小田原線の複々線化が一段落して駅周辺の再開発が行われている。
一部宮前区にまたがる生田緑地は首都圏有数の巨大な都市公園で、園内に岡本太郎美術館、日本民家園がある。
漫画家コンビの藤子不二雄両氏とその家族の自宅がある事でも知られ、向ヶ丘遊園跡地にはこれまた川崎市を代表する藤子・F・不二雄ミュージアムが所在する。
- 麻生区
市の最西端に位置し多摩川からも離れており、一部が町田市を介して飛び地になっている。
閑静な住宅地が広がり緑地も多い。
昭和音楽大学のキャンパスや川崎市アートセンターなどの文化施設があり、近年は新百合ヶ丘駅が商業街として発展を遂げている。また、上記の川崎フロンターレのクラブハウスと練習グラウンドもこの区に存在する。
区内北西部のはるひ野駅とその近くにある若葉台駅は、稲城市にまたいだ郊外商業圏を形成している。
交通
旅客鉄道路線
よみうりランドゴンドラリフト(スカイシャトル)
有料自動車専用道路
神奈川1号横羽線 神奈川6号川崎線湾岸線