概要
主催は公益社団法人日本プロサッカーリーグ(以下:Jリーグまたは公益社団法人Jリーグ)、公益財団法人日本サッカー協会(以下:JFA)。
1993年に10クラブで開幕。
その後リーグの拡大路線によるクラブ数の増加に伴い、1999年からディビジョン(部門)制を導入し、J1(Jリーグ ディビジョン1)とJ2(Jリーグ ディビジョン2)の2部制に移行。
2014年よりディビジョン制から分割リーグ制に移行し(2016年で廃止)、J2の下位となる「J3リーグ」を創設。J1リーグ(トップ【上位】リーグ:日本の第1種区分全体においてのトップリーグでもある)・J2リーグ(ミディアム【中位】リーグ)・J3リーグ(ロー【下位】リーグ)の3リーグ制となった。
観客動員数では日本プロ野球を上回り、特にアジアでの人気も高い。
DAZNが2100億円という巨額の放送権によって、2017年からリーグ改革を実施。2030年に世界最高峰のサッカーリーグになることを目標としている。
特徴
J1は2回戦総当り(34試合。2021のみ38試合)、J2は2回戦総当たり(42試合)。J3は2016年から2回戦総当たりに変更(34試合。クラブ数によって毎年変動。)。
各クラブ間の実力が拮抗している為、優勝・残留・昇格争いのいずれかが最終節まで縺れ込むことが多い。最終節で逆転優勝という「どんでん返しの伝統」のもJリーグでは珍しくない。チャンピオンシップを廃止した2017年では川崎フロンターレが逆転優勝し、伝統も復活した。2020・2021年は、その川崎が両年とも4試合残して優勝。黄金時代を築いている。
特にJ1優勝候補だったクラブがまさかのJ2降格という場面が数多くある。
現在の入れ替え制度
J1の17~18位が自動降格、J2の1位・2位が自動昇格。
J2の3位~6位の間でJ1参入プレーオフを行い、勝者がJ1の16位と決勝戦を行い、勝利チームにJ1参戦。
J2の21位・22位が自動降格、J3の1位・2位(但しU-23チームは除外され、下位クラブが繰り上がる)が自動昇格。
いずれの場合も、上位リーグに参加するためのクラブライセンスを持たないクラブが自動昇格順位に入った場合は下位クラブの繰り上がりはなく、下位リーグへの降格対象クラブも減る。また、J1参入プレーオフについては参加資格が与えられない。実際に、2017年のJ3で優勝したブラウブリッツ秋田がJ2ライセンスを持たなかったために昇格を見送られ、同年のJ2で21位に終わったロアッソ熊本が降格を免れてJ2に残留している。
2020シーズン、通常通り2月に開幕したもののCOVID-19の影響を受け3月に中断、再開も5月以降にずれ込むことに。また3月24日には理事会で『全カテゴリーに於いて降格無し』の特例ルールの適用を決定した。2021年シーズンのみJ1が20クラブになり、降格については11月17日、J1・J2共に4チーム降格(変動あり)とすることにした。(⇒文献)
2022シーズンは昇降格は従来通りの規定で行われるが、J1昇格プレーオフ決定戦のレギュレーションについては当初は延長戦・PK戦ありとされていたが、その後従来通り引き分けた際はJ1 16位のチームが残留するというレギュレーションだったはずと原副理事長が話た為混乱が起きた。
どうやら2年間プレーオフが止まって議論も途中でストップしたため内部でも曖昧な状態になってしまった模様。改めて1月の理事会で決定することになった。
将来的なJFLとの入れ替え制度導入
2021年のリーグ公式ニュースリリースなどで明らかになったが、J3のチーム在籍数上限である20チームに達した時点で導入される。なお、入れ替えの方式については、従来を踏襲する形になるのか(※"JFL4位以内且つ百年構想クラブの中で上位2チームまで"というJ3昇格条件を踏まえて最大で2チーム自動入れ替えというのが考えられる)、はたまた、別の形を採用するのかは決定しておらず、続報待ちとなる。
将来的なJ4リーグの創設について
リーグ公式YouTubeチャンネルの番組『JリーグTV』にて、Jリーグ(J3)・JFL入れ替え制度の導入が完全に明るみになった後のファンからの質問で「J4は出来るのか?」という質問に対し、当時の副チェアマンである原博実が「今のところは」と回答直後にフォローしつつも「イヤ、出来ないね」と即答している。詳細は以下の動画を参照のこと。(※19分30秒辺りからその回答を確認できる)
ちなみに上記のリンク先のニュースリリースにも書かれているが、原博実副チェアマンの発言とは別に、当時のチェアマンである村井満は「無尽蔵にクラブ数を増やしていくことは現実的にはできない」と言及している。
振り返ると、かつては2代目のチェアマンである鈴木昌は就任当時「100クラブまで作りたい」と夢として語ったことがある(ソース)。また、他のJリーグ関係者からは「47都道府県全てにJリーグチームを最低1チームずつ置きたい」という理想が語られたりしたことがあり、且つ、その実現に向けて冠スポンサーである明治安田生命が「全都道府県でJリーグ在籍クラブが誕生してほしいという目標達成に向けてJリーグをサポートしていく」と考えているとも報道されている(ソース)。
しかし、やはり現実は非情であり、限度はあった。
ただし、総枠が60枠なので、理論上は「全47都道府県にJリーグクラブを誕生させる」可能性は今後も残されている。
クラブ名称の方針
Jリーグのクラブ名称は必ず「地域名+クラブ愛称」とするよう方針が定められており、親会社の名前を入れてはならないとされている(企業がチームの宣伝を行うことはこの限りではない)。
これは企業活動ではなく地域活動の一環としてのサッカーチームという考え方に基づいており、企業の名前を売り込む目的でチームを買収するケースもあったプロ野球とは対照的である。
なお、発足当初読売グループはこれに反対しており、新聞紙上でも独断で読売の名前を使用していたが、最終的に従った。
また、地域名は地方自治体名のみ認められるが、市町村合併前に結成されたチームが合併後に名称を変更するかどうかは任意となっている(例:浦和レッズ、大宮アルディージャ、清水エスパルス)。
現在リーグに加盟しているクラブ(2022年シーズン)
カテゴリ | クラブ名 | 略称 | ホームスタジアム | 加盟年 |
---|---|---|---|---|
J1 | 北海道コンサドーレ札幌 | 札幌 | 札幌ドーム | 1998 |
J3 | ヴァンラーレ八戸 | 八戸 | プライフーズスタジアム | 2019 |
J2 | いわてグルージャ盛岡 | 岩手 | いわぎんスタジアム | 2014 |
J2 | ベガルタ仙台 | 仙台 | ユアテックスタジアム仙台 | 1999 |
J2 | ブラウブリッツ秋田 | 秋田 | ソユースタジアム | 2014 |
J2 | モンテディオ山形 | 山形 | NDソフトスタジアム山形 | 1999 |
J3 | 福島ユナイテッドFC | 福島 | とうほう・みんなのスタジアム | 2014 |
J3 | いわきFC | いわき | Jヴィレッジスタジアム | 2022 |
J1 | 鹿島アントラーズ | 鹿島 | 茨城県立カシマサッカースタジアム | 1993 |
J2 | 水戸ホーリーホック | 水戸 | ケーズデンキスタジアム水戸 | 2000 |
J2 | 栃木SC | 栃木 | 栃木県グリーンスタジアム | 2009 |
J2 | ザスパクサツ群馬 | 群馬 | 正田醤油スタジアム群馬 | 2005 |
J1 | 浦和レッズ | 浦和 | 埼玉スタジアム2002 | 1993 |
J2 | 大宮アルディージャ | 大宮 | NACK5スタジアム大宮 | 1999 |
J2 | ジェフユナイテッド千葉 | 千葉 | フクダ電子アリーナ | 1993 |
J1 | 柏レイソル | 柏 | 三協フロンテア柏スタジアム | 1995 |
J1 | FC東京 | F東京 | 味の素スタジアム | 1999 |
J2 | 東京ヴェルディ | 東京V | 味の素スタジアム | 1993 |
J2 | FC町田ゼルビア | 町田 | 町田GIONスタジアム | 2012,2014 |
J1 | 川崎フロンターレ | 川崎F | 等々力陸上競技場 | 1999 |
J1 | 横浜F・マリノス | 横浜FM | 日産スタジアム | 1993 |
J2 | 横浜FC | 横浜FC | ニッパツ三ツ沢球技場 | 2001 |
J3 | Y.S.C.C.横浜 | YS横浜 | ニッパツ三ツ沢球技場 | 2014 |
J1 | 湘南ベルマーレ | 湘南 | レモンガススタジアム平塚 | 1994 |
J3 | SC相模原 | 相模原 | 相模原ギオンスタジアム | 2014 |
J2 | ヴァンフォーレ甲府 | 甲府 | JIT リサイクルインク スタジアム | 1999 |
J3 | 松本山雅FC | 松本 | サンプロ アルウィン | 2012 |
J3 | AC長野パルセイロ | 長野 | 長野Uスタジアム | 2014 |
J2 | アルビレックス新潟 | 新潟 | デンカビッグスワンスタジアム | 1999 |
J3 | カターレ富山 | 富山 | 富山県総合運動公園陸上競技場 | 2009 |
J2 | ツエーゲン金沢 | 金沢 | 石川県西部緑地公園陸上競技場 | 2014 |
J1 | 清水エスパルス | 清水 | IAIスタジアム日本平 | 1993 |
J1 | ジュビロ磐田 | 磐田 | ヤマハスタジアム | 1994 |
J3 | 藤枝MYFC | 藤枝 | 藤枝総合運動公園サッカー場 | 2014 |
J3 | アスルクラロ沼津 | 沼津 | 愛鷹広域公園多目的競技場 | 2017 |
J1 | 名古屋グランパス | 名古屋 | 豊田スタジアム | 1993 |
J3 | FC岐阜 | 岐阜 | 岐阜メモリアルセンター長良川競技場 | 2008 |
J1 | 京都サンガF.C. | 京都 | サンガスタジアム by KYOCERA | 1996 |
J1 | ガンバ大阪 | G大阪 | パナソニックスタジアム吹田 | 1993 |
J1 | セレッソ大阪 | C大阪 | ヨドコウ桜スタジアム | 1995 |
J1 | ヴィッセル神戸 | 神戸 | ノエビアスタジアム神戸 | 1997 |
J3 | ガイナーレ鳥取 | 鳥取 | Axisバードスタジアム | 2011 |
J2 | ファジアーノ岡山 | 岡山 | シティライトスタジアム | 2009 |
J1 | サンフレッチェ広島 | 広島 | エディオンスタジアム広島 | 1993 |
J2 | レノファ山口 | 山口 | 維新みらいふスタジアム | 2015 |
J3 | カマタマーレ讃岐 | 讃岐 | Pikaraスタジアム | 2014 |
J2 | 徳島ヴォルティス | 徳島 | ポカリスエットスタジアム | 2005 |
J3 | 愛媛FC | 愛媛 | ニンジニアスタジアム | 2006 |
J3 | FC今治 | 今治 | ありがとうサービス. 夢スタジアム | 2016 |
J1 | アビスパ福岡 | 福岡 | ベスト電器スタジアム | 1996 |
J3 | ギラヴァンツ北九州 | 北九州 | ミクニワールドスタジアム北九州 | 2010 |
J1 | サガン鳥栖 | 鳥栖 | 駅前不動産スタジアム | 1999 |
J2 | V・ファーレン長崎 | 長崎 | トランスコスモススタジアム長崎 | 2013 |
J2 | ロアッソ熊本 | 熊本 | えがお健康スタジアム | 2008 |
J2 | 大分トリニータ | 大分 | 昭和電工ドーム大分 | 1999 |
J3 | テゲバジャーロ宮崎 | 宮崎 | ユニリーバスタジアム新富 | 2021 |
J3 | 鹿児島ユナイテッドFC | 鹿児島 | 白波スタジアム | 2016 |
J2 | FC琉球 | 琉球 | タピック県総ひやごんスタジアム | 2014 |
※いわきFCの加盟に伴い、上限である60チーム達成まで残り2枠。
因みにJクラブがない県は、福井県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、島根県、高知県の7県。
Jリーグ百年構想クラブ(2022年現在)
Jリーグ百年構想クラブ(制度)も参照のこと。
現在、Jリーグを目指す『Jリーグ百年構想クラブ』及びJ3ライセンス承認クラブは次の通り。
(※北から順に紹介)
カテゴリ | クラブ名 | 略称 | ホームスタジアム | 承認年度 | J3ライセンス承認年度(※1) |
---|---|---|---|---|---|
JFL | ラインメール青森 | 青森 | カクヒログループアスレチックスタジアム | 2019 | 2020- |
東北1部 | コバルトーレ女川 | 女川 | 女川スタジアム | 2022 | |
関東1部 | 栃木シティFC(※2) | 栃木C | CITY FOOTBALL STATION | 2014 | |
関東1部 | VONDS市原 | V市原 | ゼットエーオリプリスタジアム | 2020 | |
関東1部 | 東京23FC | 東京23 | 江戸川区陸上競技場 | 2022 | |
JFL | クリアソン新宿 | 新宿 | 2021 | 未承認 | |
関東1部 | 南葛SC | 南葛 | 2020 | ||
JFL | ヴィアティン三重 | 三重 | 朝日ガスエナジー東員スタジアム | 2020- | 2021- |
JFL | 鈴鹿ポイントゲッターズ | 鈴鹿 | 2021 | 2022- | |
JFL | FC大阪 | FC大阪 | 東大阪市花園ラグビー場 | 2020 | 2021- |
JFL | 奈良クラブ | 奈良 | ならでんフィールド | 2020(※3) | 2016- |
JFL | 高知ユナイテッドSC | 高知 | 春野総合運動公園陸上競技場 | 2022 | 未承認 |
JFL | ヴェルスパ大分 | V大分 | 2021 | 未承認 | |
九州 | 沖縄SV | 沖縄 | 2022 |
※2:2018年までのクラブ名称は栃木ウーヴァFC(略称は栃木U)。
※3:2019年12月に2015年から2019年までの5年間にホームゲームの入場者数の水増しを行っていたことが発覚。その後、2020年1月にJリーグ百年構想クラブの解除条件付き失格処分が下されていたが、同年6月に解除されている。
過去にリーグに参戦していたクラブ
クラブ名 | ホームスタジアム | 加盟年 | 解散年 | 解散理由 |
---|---|---|---|---|
横浜フリューゲルス | 横浜市三ツ沢公園球技場(当時) | 1993 | 1998 | 横浜マリノス(当時)への吸収合併 |
J3への特別参加枠(2020年まで)
クラブ名 | 略称 | ホームスタジアム | 加盟年 | 解散年 |
---|---|---|---|---|
Jリーグ・U-22選抜 | J-22 | なし(全試合アウェイで開催) | 2014 | 2015 |
FC東京U-23 | F東23 | 未定※ | 2016 | 2019 |
ガンバ大阪U-23 | G大23 | パナソニックスタジアム吹田※ | 2016 | 2020 |
セレッソ大阪U-23 | C大23 | ヤンマースタジアム長居※ | 2016 | 2020 |
※ホームスタジアム表記はJリーグ公式によるが、クラブ本拠地・隣接球技場・都府内の中規模競技場などでホーム戦を行う。
過去にリーグ準加盟や百年構想クラブだったクラブ
※準会員、百年構想クラブとなりながら正会員加盟ができずに資格を返上、または申請を取り下げたクラブ。
カテゴリ | クラブ名 | 略称 | ホームスタジアム | 承認年度 | 退会年 |
---|---|---|---|---|---|
旧JFL | 鳥栖フューチャーズ | 鳥栖F | 鳥栖スタジアム | 1994 | 1996※1. |
旧JFL | 浜松F.C(仮称) | - | Honda都田サッカー場 | 1997 | 1997※2. |
関東2部 | tonan前橋 | 前橋 | 前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場 | 2013 | 2019 |
JFL | 東京武蔵野シティFC | 武蔵野 | 武蔵野陸上競技場 | 2016 | 2020※3. |
※2.浜松F.C(仮称)は本田技研工業サッカー部を母体に受け皿となる法人に対して申請したが1997年9月に準会員資格を返上。本田技研工業サッカー部はその後、名称を『本田技研工業フットボールクラブ(Honda FC)』に改称しており、現行のJFLにて企業チーム形態を維持しながら活動を続けている。
※3.東京武蔵野シティFCは「5年以内にスタジアムを新設すること」を条件に2020年度J3ライセンス取得。しかし2020年7月31日付けでの百年構想クラブからの脱退届を提出、多目的の総合型地域スポーツクラブを目指すことに方向転換。
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スカパー! - 過去のリーグ戦放映権保有メディア。現在はJリーグカップと天皇杯の中継を担う。
バーコードバトラー - Jリーグ公認の関連商品が発売された。
J1リーグ/J2リーグ/J3リーグ - 公益社団法人Jリーグを直轄組織とするカテゴリ。
Jリーグカップ - リーグカップ戦。現在はJ1リーグ在籍チーム(+α)のみ出場可能。
JFL/地域リーグ/都道府県リーグ - J3リーグより下位のカテゴリ。各々直轄組織が違う。
Jリーグ百年構想クラブ(制度) - Jリーグ加盟を目指すJFL以下の在籍クラブに課す制度。
Jリーグクラブライセンス制度 - Jリーグ在籍クラブ及びJFL在籍の百年構想クラブに課す制度。
ダービーマッチ - 各種ダービーマッチを参照のこと。
天皇杯 - J1とJ2の各在籍チームには本選シードが付与される。
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