Jリーグオリジナル10の1つでもある。
解説
創設年 | 1950年 |
---|---|
加盟年 | 1993年 |
ホームスタジアム | 埼玉スタジアム2002・浦和駒場スタジアム |
クラブカラー | 赤 |
マスコット | レディアファミリー |
正式名称は「浦和レッドダイヤモンズ」。
1950年に兵庫県神戸市に「中日本重工業サッカー部」として創設、後に「新三菱重工業神戸サッカー部」(1952年)、「新三菱重工業サッカー部」(1958年に東京に移転)、「三菱重工業サッカー部」(1964年、GHQにより分割されていた3社が合併に伴う変更)を経て「三菱自動車サッカー部」(1990年)となる。
1993年のJリーグ発足とともに加盟。チーム名の由来は三菱グループの赤いマーク。いわゆる「オリジナル10」の1チーム。
現在のクラブ発足後の親会社は当初は三菱自動車工業であったが、2016年11月に三菱重工との共同出資により設立された持株会社「ダイヤモンドF.C.パートナーズ(株)」に自社の株式を譲渡し委譲。
これは当時経営再建に追われていた三菱自動車工業が、横浜F・マリノスの運営会社の親会社である日産自動車との資本提携を決定し、同一の資本関係と認められる会社が2つのサッカーチームを持つことができないというリーグ規約によるための措置であった。
ホームタウンは埼玉県さいたま市であるが、本拠地の旧浦和市が浦和区として名が残っている事などもあって現在もこの名称である。
タイトルはJ1が1回(2006年)、ナビスコ杯・ルヴァン杯が2回(2003・2016年)、天皇杯が3回(2005・2006・2018年※さらにレッズ発足前に三菱重工として4回)。さらにAFCチャンピオンズリーグを3回(2007年・2017年・2023年)制覇している。何故かJ1よりAFCの優勝回数の方が多く、サポーターの間でも不思議に思われているという(2ステージ制の片方優勝であればもう3回あるが)。
……だがJリーグ開幕当初は2年連続最下位(当時2ステージ制だったが全ステージで最下位)という、今そんなことがあったら暴動が起きそうなレベルの屈辱を味わった過去があり、さらに降格制度ができて以降初めてJ2降格を経験したチームの1つでもあり、オリジナル10としては最初のチームでもある(もう1つは湘南だが、こちらはオリジナル10ではない)。
観客動員数、営業収益でJクラブ最多を続けるJリーグの圧倒的稼ぎ頭。
地元浦和(旧浦和市域)では絶大な人気を誇り、浦和の文化を通り越して軽く宗教じみているとも言われる。駅前を中心にあちこちで赤い旗やシンボルが掲げられている様を見れば、サッカーに詳しくなくともその熱狂ぶりが分かるだろう。遂には地元の路線バスまでジャックした。
その反面、Jリーグ一過激なサポーターを擁することでも有名。
その過激さは劣頭と称され本場イングランドのフーリガンさながらとも。
このサポーターはたびたび色々な事件を起こす。このことから、浦和レッズを嫌う人も多くいる。
ただし、あくまで事件を起こしたのはサポーター(フーリガン)であり、クラブ、選手ではない事を留意されたい。また、事件を起こしているサポーターももちろん数多くいる中の一部であり、温厚なサポーターもいるため、「浦和サポーター=過激」と決めつけて批判したり偏見の目を向けるのは言語道断であり、また、何かしらの事件を起こしているサポーターは決して浦和だけでなく、他チームのサポーターにも過激なサポーターがおり、さらには相手チームの行いが引き金となる場合もあるので決して浦和だけの問題ではないということも忘れてはならない。
一応こうした事態は選手たちも理解しているようで、選手たちもサポーターに騒ぎを起こさないように歓喜したり鎮めるように求めることは少なくないため、選手には非がないことは忘れてはならない。
もちろん、応援の過熱ぶりはチームを大きく後押しし、相手チームを飲み込むほどの圧を生むことになる。ホームゲームでサポーター全員が作り上げる試合前のビジュアルサポート(コレオグラフィの一種)の出来は世界でも屈指と言われる。激しい応援の末に勝利した後に響き渡る「We are REDS!」の大合唱は圧巻そのもの。前述したAFCも、本拠地・埼玉スタジアムでの勝率が圧倒的に高く、サポーターの強い後押しがあるからこそ負けられない戦いで勝負強さを発揮できるとも考えられる。
さらに、そのサポーターが何かしらの理由で他クラブを応援した際には「味方になったら頼もしい」と言われるほどのものである。
浦和レッズに関する事件
世界で一番悲しいVゴール
2022年終了時点でクラブ唯一のJ2降格を経験した際の悲劇。詳しくはVゴールの項にて。
サポーターの起こした事件
JAPANESE ONLY横断幕事件
2014年、J1第2節「浦和レッズvsサガン鳥栖」戦において、ゴール裏客席入口に、一部サポーターがJAPANESE ONLYと書かれた横断幕を掲げた事件。
これは「日本人以外お断り」と読み取れる表記であり、メディア等で多数報道された。サッカー界では人種差別(ヘイト行為)は厳しく罰せられる。
掲げたサポーターは「人種差別の意図はなかった」としたが、浦和レッズの試合に対しては入場禁止処分となった。
浦和レッズは横断幕の排除が即時できなかったことから、2014年J1第4節「浦和レッズvs清水エスパルス」が無観客試合処分となった。
これはJリーグ史上初の事である。
このことに対する当時の浦和レッズDF、槙野選手のコメント(Twitter)
件の写真つき。
文章のみ(ツイートが消えてしまった時のために)
今日の試合負けた以上にもっと残念な事があった…。
浦和という看板を背負い、袖を通して一生懸命闘い、誇りをもってこのチームで闘う選手に対してこれはない。
こういう事をしているようでは、選手とサポーターが一つになれないし、結果も出ない…
なお、掲げたサポーターによれば「近年ゴール裏に外国人が増えて、統率の取れた応援ができなくなっていたことに不満を感じていた」ことが動機であったという。クラブのために応援しに来てくれる外国人に観戦時のローカルルールや応援の方法を教える努力もせず、排除という形をとったのは意図の有無を問わず差別に値する行為である。
声出し応援問題
新型コロナウイルスのパンデミック下の2022年、5月21日にホームのバスのサポーターが押しかけ感染防止のため禁止とされているマスク不着用や声出しチャントと行った。7月2日のアウェイガンバ大阪戦でも終了間際で同点に追いついたシーンでもチャントが発生した。
それを重く見たJリーグでは譴責と罰金2000万円の処分を決定した。再発すれば無観客試合とのこと。
天皇杯敗戦後の大騒動
2023年の天皇杯ベスト16である名古屋グランパス戦でのこと。試合は3-0で名古屋が勝利し、一部の浦和サポが激昂。これだけならまだマシだが、70人程度の浦和サポがピッチに足を踏み入れて名古屋サポに向かって奇襲をする。さらには、名古屋の横断幕を破るなどの悪行の数々を働き、警察沙汰にまで発展した。これには「勝ち点剥奪も考えるべき」「これだから観客が増えない」といった意見が相次いだ。当該サポへのペナルティ(スタジアム出禁など)も課せられたが、それでも甘いとの声が多く、「外野には厳しく、身内には甘い浦和」とまで言われるハメになった。中には「海外だと当たり前」「これくらいあってもいい」といった擁護派もいるにはいるが、基本的には否定派がほとんどと言ってもいいだろう。
なお、天皇杯はJFA主催でJリーグの運営ではないため、罰せられるとしても勝ち点の剥奪は考えられない。
しかし、近年の名古屋グランパスは虚偽報告で試合を延期したり、応援席の変更をあたかも相手サポーターの責任のように表記したこともあったりとグランパス側にも問題のある行為が起こっており、その相手の1つがレッズであり、その報告に誠意や謝罪が未だになかったことからサポーターの怒りを買ったツケでもあることと、そもそもレッズサポーターが激怒したのもグランパスサポーターの挑発が原因であり、レッズサポーターだけでなくグランパスの運営側と挑発した一部サポーターにも非がありそちら側も反省しなければ何も解決にはならないということは忘れてはならない。
しかし、これまでのこともあってかJFAはこの大騒動を重く受け止めており、2023年9月に臨時の天皇杯実施委員会と理事会を開いた。議論の進展によっては、浦和に対して来年度の天皇杯出場資格剥奪など非常に厳しい処分が科される可能性があるとのこと。このことに関してもSNSでは様々な意見が飛び交っている。そして、9月下旬になって、浦和への処分が発表された。その内容とは...
次年度、つまり2024年度天皇杯参加資格の剝奪が決定した。JFAは「日本サッカー史上、過去に類を見ない極めて危険かつ醜悪で、子供を含む多くの観客等を恐怖に陥れるものだった」と暴徒化した一部の浦和サポを文書にて痛烈に批判。また、次のことに対しても言及していた。
・2000年以降で11件もの問題が報告されている
・罰金処分にしても浦和の猛省と実効性のある再発防止策の策定及び実施を促す効果は得られないと考えられる
・そもそも本事件が上記の声出し応援問題を起こした際に「浦和が再びサポーターの行為に起因する懲罰事案を発生させた場合、無観客試合の開催又は勝点減といった懲罰を諮問する可能性がある」と強い警告を受けていたにもかかわらず発生した
その結果、浦和には始末書の提出に加え、2024年度天皇杯参加資格の剥奪というこれまでに浦和に科した懲罰よりも重い懲罰を科すことが妥当だとJFAは判断。一部のサポーターの愚行によって、国内三大タイトルの一つを挑戦する前から消える結果になった。
マスコット
「レディア」とその妻「フレンディア」、
そしてふたりの子供である「シャーレ」と「ディアラ」が、本クラブのマスコット。
……なのだが、いまいち認知度が低く、サポーターでも知らないという場合がある。大事な試合に駆けつける県マスコットのコバトンの方が知られている可能性すらある。
スタジアム
埼玉スタジアム2002
詳細は当該記事で。
浦和駒場スタジアム
Jリーグ開幕当初からの本拠地である。埼玉スタジアム完成して以降トップチームが試合を行うことはまずない(年1~2回程度)が、ホームスタジアムとしての登録は継続している。そもそもスタジアム名は、レッズが命名権を取得し他企業名が入らないようにプロテクトしている。
浦和レッズがスタートした場所であり、数々の記憶に残る試合(J2降格、J1昇格、初のステージ優勝など)が繰り広げられたことから、ファンからは「聖地」として親しまれている。
このスタジアムのアウェイエリアは、構造上からも隔離されており、通称出島と呼ばれている。
関連タグ
大宮アルディージャ:浦和レッズと同じく、さいたま市を本拠地とするチーム。こちらは元々の本拠地が旧大宮市なせいで、浦和VS大宮の試合(さいたまダービー)は因縁の対決を越えた代理戦争の様相である。ただし、チームの成績では浦和に完敗状態。
ジェフユナイテッド千葉:こちらのチーム名も親会社由来。オリジナル10繋がりでもある。
浦和レッドダイヤモンズ・レディース:女子サッカーチーム。浦和レッズの下部組織で、WEリーグに参加している。前身はさいたまレイナスFC。かつては安藤梢が、現在は猶本光らが在籍。
ガンバ大阪・横浜F・マリノス:Jリーグで同一自治体に別のチームを持つ先発チーム繋がり。オリジナル10繋がりでもある。
阪神タイガース:地元で絶大な人気を誇り、かつファンの問題行動が多数散見されるスポーツチーム繋がり。かつては日本一が1回だけという地味な共通点もあった。