FC東京
えふしーとうきょう
FC東京とは、日本のプロサッカーリーグ「Jリーグ」に所属する、
東京都をホームタウンとしているプロサッカークラブである。
前身は1935年創立の東京ガスサッカー部。そのため、「瓦斯」という通称が存在する。
チームカラーの青と赤も東京ガスのマークに由来する。
設立時は東京ガスなど161団体が出資、現在はもっと多くの企業が出資している。また、2022年からIT大手のミクシィが株式の約50%を取得。同社の子会社になり、東京ガス体制から生まれ変わった。(詳細はこちら)
2000年にJ1に昇格して以来、長くJ1で戦っていたが、シーズン途中に長友佑都がイタリアへ行ったこともあってか、2010年にまさかのJ2降格。このとき、権田修一が「浦和に期待した自分がバカでした」と発言したとされて大きな話題になったが、後日、権田によると、「浦和に期待するほどバカじゃないですよ・・・」と言ったものをメディアが勝手に中身を変えたとのこと。
しかし、翌年J2で優勝を果たし、J1に復帰。その年の天皇杯も制し二冠を達成した。
2018年にガンバ大阪で3冠達成した実績を持つ長谷川健太監督が就任。
2019年には最終節で横浜F・マリノスに敗れて優勝を逃したものの、過去最高の2位でシーズンを終了した。首位に立っていた時期はマリノスよりも長く、ベストイレブンにもマリノスの選手よりも多く選ばれた。長谷川監督は「1位の期間が長くても最終的に1位でないと意味が無い」とコメント。マリノスの怒濤の追い上げに加えて、ラスト3試合で2分1敗と急ブレーキがかかってしまったことが大きく響く結果になった。
2020年、AFCチャンピオンズリーグに3度目の出場。ベスト16に入った。この年はルヴァンカップを制し、長谷川監督の下で初タイトルを獲得。
2021年は5連敗や3連敗したときもあれば4連勝したときもあるなど、不安定なシーズンが続く。シーズン途中には長友佑都が長谷川監督の熱烈オファーで復帰。そして、第35節に大事件が起こり、長谷川東京は予期せぬ形で幕を閉じる。詳細は下記を参考にしてほしい。なお、この年の最終順位は9位。なんだかんだでトップハーフでシーズンを終えている。
2022年より、アルビレックス新潟のJ1復帰の土台を作ったアルベル監督が就任。「新しいプロジェクトを行うには時間がかかる」として、長谷川体制での堅守速攻からポゼッションスタイルへの大胆な変革を行う。高卒ルーキーの松木玖生や重戦車アダイウトン、同年に加入したJ1最強クラスの守護神、ヤクブ・スウォビィクらの活躍もあり、6位で終え、アルベル監督初年度にしては上々の結果になった。渡邊凌磨はセレッソ大阪戦で両足とヘディングで点を決める、通称パーフェクトハットトリックを達成。
2023年、アルベル監督2年目のシーズン。元々オファーを出していた2019年得点王兼MVPで2022年は2020・2021年の不調を脱して復調した仲川輝人や2022年ボランチとして鳥栖で大活躍した小泉慶らが加入し、ルヴァンカップでは大きなポテンシャル秘めた若手が続々登場して更に強さに磨きがかかると思われた。が、調子は上がらず。特に前半戦のラスト3試合をまさかの3連敗で勝ち点19の12位で折り返す。この3連敗は全て3失点して敗れた。その結果、アルベル監督は退任が決定。新たなチャレンジをしたアルベルトーキョーは僅か1年半で幕を閉じた。後任はモンテディオ山形で監督をしていたが、連敗沼にハマって契約解除されたピーター・クラモフスキー監督。スタートダッシュには成功したものの、モフモフトーキョー1年目は好調不調の波が大きく、終始不安定な後半戦となった。最終順位は11位。ただし、サガン鳥栖戦の連敗記録は0-2からの3-2による逆転勝ちによってようやくストップ。
2024年もクラモフスキー監督は続投し、ポゼッションスタイルは継続していく。8試合連続複数得点ナシや4試合連続無得点が続いて得点力に悩んだ時期もあれば、複数得点での3連勝を2度達成するなど、この年もやはり調子の浮き沈みが激しめである。なお、鹿島からレンタルで獲得した荒木遼太郎は2022・2023年の不調から脱してかつての輝きを取り戻しつつある。相性の悪い鳥栖戦ではルヴァンカップではPK戦の末に勝利、アウェイでも0-1で勝利とホームでは1-1のドローで4連勝を阻止されたものの、一度も負けることなく勝ち越した。久しぶりにJ1に復帰東京ヴェルディとの東京ダービーは2試合ともドロー。
2022年までにルヴァンカップ3回、天皇杯1回優勝。J1での最高順位は2019年の2位。
J1リーグ2021第35節の衝撃とその余波
それはアウェイでの横浜F・マリノス戦のことである。GKの度重なるイージーミス、森重真人の2度のイエローカードによる2度のPK献上と彼の退場、オウンゴール、FW前田大然のハットトリックなどにより、8-0の歴史的大敗を喫する。これはクラブ史上ワースト記録である。試合後、長谷川監督は「今日は本当にやられました。これだけこてんぱんにやられたのは監督をして初めて。悔しさを通り越して情けない。」とコメント。翌日には3試合残して監督を辞任。思わぬ形で長谷川体制は幕を閉じた。
なお、この8-0事件後にも事件が起きていた。
当時、都民ファーストの会に所属していた筒井ようすけ氏が長谷川監督辞任のニュースに対して、「横浜FMと対戦して、プロサッカーではあり得ない、8-0、というスコアで大敗したので、当然と言えば当然。首都チームにふさわしく優勝争いに絡めるべく、次期監督に期待したい。あと中盤の補強も。」とツイート。これには「長谷川監督へ失礼」といった声が殺到し、筒井氏のツイートは大炎上。
その後、筒井氏はツイートを削除。そして、「長谷川監督の2019年の優勝争いで2位、2020年のルヴァン杯優勝などのご功績は存じており、これに感謝申し上げます。今回の結果を受け指揮官としてのご決断かと思います。次の舞台でのご活躍を祈念申し上げます。私の言葉足らずの拙い表現により、不快に思われた方々に対し、お詫び申し上げます。」とツイート。
続けて、「また、長谷川健太氏、FC東京、横浜F・マリノスならびに両チームのサポーター・関係者の皆様に対して、失礼な発言だったと認識しております。このことも含めまして、お詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。」とツイートし、謝罪した。
一応言っておくが、長谷川健太監督はガンバ大阪で1年でのJ1復帰、J1復帰初年度でリーグ戦・カップ戦・天皇杯の3冠、FC東京でもクラブ最高の2位、2020年のルヴァンカップ制覇、名古屋グランパスでは監督交代で懸念されていた堅守を終始維持するなど、監督としては非常に優秀な人物であり、2010年代中盤にサンフレッチェ広島でリーグ優勝を3度果たした現日本代表監督の森保一監督同様、下積み時代を経験してから指導者キャリアを開花させ「選手としても監督としても成功した監督」の数少ない人物であり、「名選手名監督にあらず」というありがちな現象に該当しなかった。この2人以外で結果を出した人物は少ない。名古屋2年目となった2023年も上位を突き進んでいる。
また、8点差というスコアは2019年に清水エスパルスvs北海道コンサドーレ札幌でも発生している。両チーム計8点以上入った試合も5-3だと2021年の横浜FCvs徳島ヴォルティス、2022年の清水エスパルスvs横浜F・マリノス、2021年の鹿島アントラーズvs横浜F・マリノス、4-4だと2018年の横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ、2022年の鹿島アントラーズvsサガン鳥栖などがある。さらに範囲を広げると、6-2だと2020年の横浜F・マリノスvs浦和レッズ、6-3だと2022年の柏レイソルvsFC東京、9-1だと1998年のセレッソ大阪vsジュビロ磐田、2023年の清水エスパルスvsいわきFC、そして2019年のJ2最終節では伝説の13-1(柏レイソルvs京都サンガF.C.)という試合も発生していたため、8-0はプロサッカーではあり得ないスコアでは決してない。点が入りづらいスポーツなので勿論のようなスコアになる可能性は低いが。
選手やチームの特徴
2022年にアルベル監督が就任してからはポゼッションスタイルへの変革を行っており、アルベル監督退任後もポゼッションスタイルへの変革は継続する方向にあるとフロントは明言。だが、長らく東京のスタイルとしては守備を堅くしてボールを奪うと速いカウンターを仕掛ける、堅守速攻が根付いている。
東京でプロキャリアをスタートする選手はユースからの昇格組や大卒ルーキー、またはユースを経た大卒ルーキーであることが多く、将来を期待される若手や日本代表選出経験がある選手も目立つ(長友佑都、権田修一、武藤嘉紀、橋本拳人、室屋成など)。移籍関連についても、基本的に他のクラブで活躍した選手を引き抜いてくるが、東京のスタイルと合っているのかとの声が挙がることもチラホラ。
タヌキの「東京ドロンパ」。
クラブカラーの赤と青をまとった狸穴町出身の都会派タヌキだ。
FC東京、J2(のスタジアムグルメ)を喰らう
2011年にJ2降格した折、J2各アウェー試合にFC東京サポーターが出現、
スタジアムグルメを食い尽くしていった。
そのせいでJ2各サポーターから「イナゴ」扱いされることに。
男子バレーボール部
サッカーと同じく東京ガスバレーボール部が前身で、JリーグのFC東京と連携している『FC東京バレーボールチーム』が2003年から活動。
1948年、東京ガスの9人制バレーボール部として創部、1985年に6人制に変更。
1986年より地域リーグに参加。1997年に東部地域リーグ(Vリーグの3部組織)に加入。1998年に地域リーグプレーオフを制しV1リーグ(現・Vチャレンジリーグ、2006年に名称変更。)昇格。
2008/09シーズンでV・チャレンジリーグ3連覇、V・チャレンジマッチ(入替戦)で大分三好ヴァイセアドラーと対戦。一勝一敗ながらセット率によって初のV・プレミアリーグ昇格。
2018-19シーズン、新生V.LEAGUEが誕生し、1部であるDIVISION1(V1)に編入。
2021年12月8日、2022年5月末をもって活動休止すると発表。同年4月に美容健康雑貨を手掛ける「ネイチャーラボ」が全体移籍でチームを受け入れる方向で調整していることが明かされた。
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