曖昧さ回避
- 「raider」のカタカナ表記。
- 「fallout」シリーズに登場する無法者を表す。本項で解説
- 『機動戦士ガンダムSEED』のMS。→レイダーガンダム、レイダー制式仕様
- 『仮面ライダーゼロワン』の怪人。→レイダー(仮面ライダーゼロワン)
概要を制して、悪に徹しろ!
ウェイストランド(世紀末と化したアメリカ)に蔓延るならず者。追い剥ぎ・盗賊。
シリーズの世界観における世紀末的側面を象徴する存在。その性質は残虐無比の一語に尽き、基本的に対話は不可能。スリードッグ曰く「もしレイダーに白旗を上げたら、その白旗で絞め殺されるだろう」という程に問答無用。通りかかった人々を容赦なく殺し武器から食料まで全てを奪う。通りがからなくても自分から襲いに行く。
ようは『北斗の拳』で言うところの『ヒャッハーさん』たちであり、出会うと実際にそう叫ぶことも。
しかし、和製の同類との最大の違いは食料を奪うだけでは飽き足らず犠牲者そのものを文字通り美味しく頂いてしまい、食えない分はオブジェにして遊ぶというもはや狂人の集団である(『北斗の拳』の面々も作中で描写されていないだけで裏ではやっているかもしれないが)。
上記の通りシリーズの世界観の一部として無くてはならない存在であり、日本語版では誤訳・珍訳の数々もあり、『北斗の拳』の連中に負けず劣らずの濃ゆいモブ達となっている。
生態だ、やぁ!
コミカルな部分はあるが、上記の通りカニバリズムの常習犯であり、この時点で愛されない馬鹿である。もちろん強盗強姦殺人やりたい放題果ては死体をオブジェにする始末。
言うまでもなくヤクも常用しており、おくすり由来の狂気めいたハイテンションも特徴。ただしこれに限っては倫理観の崩壊により核戦争前の時点で既に合法化され、一般市民まで常用している(人によって好き嫌いはあるが)。
拠点にはそれらドラッグや酒類、弄ばれた死体などが散乱しており、彼らのエキセントリックかつ狂気に満ちた生活風景を垣間見ることが可能である。
知的水準については戦前の機械をある程度リプログラミングできる者から文字すら読めない者までピンキリ。
基本的には数人から十数人ほどのメンバーでチームを組み、ウェイストランドの廃墟などを拠点に改造して活動している。
主に廃材を再利用した粗雑な武器や防具で武装して自分たちが有利な時は無謀とも言えるほどの蛮勇さで押し寄せてくる。しかし旗色が悪くなると逃げ出す者も多く、決して怖いもの知らずの集団というわけではない。
むしろ一般人を除けば生態系ヒエラルキーの最下層ですらあり、ぶっちゃけゲーム中ではレイダーの死体は危険標識代わりである。fallout世界には個々の強さは世紀末救世主やV8インターセプターに及ばずともクリーチャーの群れや狂った軍事用ロボットが無数に存在しているのだ。
そんなわけでヒエラルキー的にどこぞの拳法家や元警官に並ぶ歴代主人公が相手ともなれば、一転して彼らに追い回される存在となってしまう。特に序盤では武器弾薬の貴重な補充手段であると共に防具類もそこそこの値段で売れるので、視界に入るなりプレイヤーが「ヒャッハー!!」となり即ヘッドショットというのも珍しく無い。そしてカラッポになった死体から数日後リスポーンし、また即殺され再度身ぐるみ剥がれる姿を見ているともうどっちが追い剥ぎなのやら分からん……。
更には断末魔までモヒカンレベルであり、「うぬ」だの「うんぬ」だのなんか中毒性の高い珍妙な辞世の句を残すことから面白半分に殺して回るプレイヤーも少なくない。とはいえ所詮はレイダー、断末魔コンテストでも「ああぁぁぁいぃえぇぇぇぇぇ!!!!!」なんて上位種族が存在する。哀れ。レイダーがデカい顔をできるのはもう色んな意味でゲーム開始直後のみなのだ。
酷いときにはプレイヤーが初めてレイダー拠点に顔を出した時点でレイダーグループ同士の抗争や仲間割れ、BoSなどの大勢力による掃討で壊滅していることも。
まぁなんだ、CERO:Zなので良い大人の諸君はゲームと現実の区別は 絶 っ っ 対 に つけるように。でないと頭レイダーになってこんなのになっちゃうぞ?
シルバー・シュラウドとの約束だ!
個性的じゃない、私かお前かだ!
というわけで基本的な生態は上記のとおり、知性も威厳もサッパリ感じさせない彼らだが、ごく一部の例外は戦前のハイテクの扱いやドラッグの合成技術といったインテリジェンスを有している(特に4が顕著)。例外と言ってもなにぶん分母が大きいのでその数は決して少なくなく、後述のアッシャーやフィーンドの一味のように有能なリーダーの下で組織化された場合、他の大組織にとっても無視できない脅威と化す場合もある。
同様の理由で地域や集団ごとに個性も豊かで、概要通り一切対話の余地の無い殺人鬼のグループもいれば、プレイヤーキャラの口が上手ければギリギリ対話できる者、あるいは人間性に関係なく独自の規律や度胸と根性を試す蛮族めいた儀式を持つ連中など色々。
逆に食い詰めて仕方無くレイダーになった者たちもおり、中には友好的な部族や穏健派コミュニティが実は元々レイダーの集団だったものが時代を経て発展したものだったという例も少なくない。
fallout・fallout2
グレート・カーンズが代表格。下手にレベルが低い状態でアジトに行くと、スコルピオン狩りに慣れたプレイヤーでもすぐに殺されてしまう為序盤における一つの壁になっている。
fallout3
基本的にアッパラパー。
主人公を見かけると「殺人タイムだ!」「新鮮な肉だー!」などと称して襲いかかってくる。
一見すると後作のレイダーよりも楽しそうだが、舞台となるキャピタルの環境が凶悪なため狂うしかなかったとも言える哀れな存在と言える。
B.O.S脱走兵のアッシャー率いる一味は数少ない例外の一つだが、脱走兵と言っても彼は私欲で脱走したわけではないため本当の意味で例外と言えるかは怪しいと言える。ちなみに彼は4の舞台を敵視していたが、結局4に登場することはなかった。
Fallout:Newvegas
本作ではフィーンド一味などが例外的レイダーとして挙げられる。この一味はvault3(核シェルターの一つ)から回収した戦前のハイテク装備で武装しており、重度のヤク中でありながら近隣の新カリフォルニア共和国(NCR)などからも無視できない脅威となっている。
NV時点で腐敗が進んでいるとは言え、NCRは総合力では今だウェイストランド最強であり合衆国の後継者の最有力候補である。そんな彼らですら油断できないやばい連中と戦うかはプレイヤー次第。
fallout4
過去作の地域に比べて舞台のコモンウェルス(マサチューセッツ州)が比較的豊かなせいか他地域よりも知的で人間性を残しており、ポエムをしたためてみたり、音楽活動に励んでみたりと妙に小器用で、記事の後述のヌカ・レイダーズを始め、残忍なりに独自の文化を持つ連中が多い。その辺の野良レイダーですら、仲間の死に悲鳴を上げる姿も見られる。
だが人肉食を始めとする残虐性は変わりなく、むしろ知恵をつけた分パワーアーマーやなんとヌカランチャーを運用する一派が複数存在するためにむしろ危険度は上がったと言える。
代表的なレイダーはジャレドやフォージなど。
前者はミニッツメン(EDに関わる本作の4大派閥の一つ、弱き民の守護者でありレイダーとは相容れない天敵同士)と深い関わりを持ち、殺害すると他のレイダー集団が驚くほどの大者である。
後者は世紀末ならみんなだいすき火炎放射器の使い手。他の地域からからやってきたらしく、相当に鍛えられた集団でモブも「レイダー」ではなく「フォージ」と名付けられている。生半可な鍛え方では逆消毒もままならず、拠点内には即死トラップまで存在する。
そして特筆すべきは戦前の遊園地「ヌカワールド(元ネタ?ハハッ!!)」を拠点とする一団である。ポーター・ゲイジの暗躍の元で3つもの集団が組織化され、独自の強力な武器防具も有しており、主人公次第ではもはやレイダーどころではなくなる。ゲイジはアッシャーと異なり生粋のレイダーであり御大層な大義もなく、彼らこそ正しい意味で例外と言える。
…が、ゲーム上はレベルキャップのない最上位種が存在しないため、将軍のレベルが3桁ともなれば例によって生きた貯金箱に成り下がる。ヌカ・レイダーズもガービーとの絶交との二者択一なのと各拠点で披露されるレイダーの枠を出ない残忍性から主人公にさんざん使い倒されてボロ雑巾のように捨てられる場合が少なくない。
そして本作では上記の「ヌカワールド」に関わると、主人公自らレイダーを率いて世紀末に覇を唱えることもできる。どうあがいても一集団は裏切ってしまうものの、普段あのザマなレイダーたちが「アンタはオレたちのことを真剣に考えてくれた」と敬意を表する姿は必見である。意識したかは不明だが、このルートの末に獲得できるperkの名はズバリ「wasteland warlord」である。
fallout76
戦前に地上に取り残された人々を祖とする「第一世代レイダー」が存在していたのだが、舞台となるアパラチア(ウェストバージニア州)においてはスコーチビーストとそれが媒介するスコーチ病によって絶滅、あるいは地域への逃避を余儀なくされた。
彼らが遺した痕跡を辿る限り、その中核はリゾートに訪れていた富裕層の一団であり、知的レベルも高く、ダムを爆破し敵対組織を破壊、あるいはスパイを送り込み内部から壊滅といった戦いを見せている。残虐一辺倒というわけでもなく、頭のネジが外れてしまった集団もいれば、生存のためにいやいや略奪者をやっている集団もいて非常に個性は豊かであったようである。
ストーリー開始から一年後、アパラチアに多くの人々が戻ってきた。もちろんその中にはレイダーの一味もいた。
その派閥は「クレーター」と「ブラッドイーグルス」に二分されている。クレーターは不必要な殺生を好まず、交渉(という名の脅し)を重視するレイダーにあるまじき穏健な集団。一方のブラッドイーグルスはヤク中で完全に頭がプッツンした一味であり、破壊衝動の赴くまま、あるいはクスリの禁断症状に苦しみながらこちらに襲い掛かってくる。