解説
自分たちが属する民族から見て、野蛮だと見なされている民族(つまり、自称するものではない)。(自称)文明人からは蔑視や危険視されている例が多い。
地域や時代によってバーバリアンやバルバロイ、東夷に北狄などの呼称が存在したが、現代において実在の民族に対して「蛮族」という語が使われることは皆無で、当時の人々の異民族に対する無知や恐怖、偏見を表した言葉とも言える。
極めて主観の強い言葉であるため、理屈上は自分たちよりも遥かに優れた技術力を持つ「蛮族」や、自分たちよりも平和的で人命を重視する「蛮族」も存在しえる。
ネットではフィクションの登場人物の中でも傍若無人な人物(たち)につけられることが多く、本来の使用法で使われることは意外とそんなにない。
主な作例
ソード・ワールドシリーズ
「ソード・ワールド2.0」の人間やその同盟種族のグループ(人族)と敵対している人型種族のグループ。そ客観的に見ても野蛮で、個体能力は戦闘面では高いが、個人主義過ぎて協調性がない。
なお、彼らにとっては「蛮族」は人族からの勝手な呼び方であり、自分達は「バルバロス」と称している(そこ、意味一緒じゃね?と言ってはならない。おそらくこの世界では語源が異なるのだろう。なにせ「ライカンスロープ」と「リカント」も語源が違うらしいし…)。
ガトランティス(『宇宙戦艦ヤマト2199』版)
帝星ガトランティスそのもののイメージとは言い難いが、作品中に登場する兵士は皆が屈強な体格で、腕力をふるっていることからも蛮族と呼ばれるに相応しい面々。『星巡る方舟』に登場したゴラン・ダガームなどは、蛮族たる風格を持ち、気に入らぬことがあれば部下を殴るなど、野蛮性が出ている。
俺、ツインテールになります。
津辺愛香の二つ名。ライトノベルの刊行開始及びアニメ放送に前後して、身体能力の高さを引き合いに彼女を表すタグとして使われるようになった。
Falloutシリーズ
一部のレイダー。いわゆるヒャッハーのうち集団行動のなかで独自の文化を作り上げた者たちのことを指す。レイダーは基本頭カラッポなのでぶっちゃけ蛮族と呼ばれているのはまだ頭がいいほうである。
騎士竜戦隊リュウソウジャー
ファンの間ではたびたびリュウソウ族が蛮族と呼ばれる。騎士竜戦隊なのに…。
終盤にて過去に醜い争いを繰り返して来た民族だったと判明、今まで戦ってきたドルイドン族も本来は彼らに対する抑止力として生み出されたものだった。どちらも創造主の意に反して野蛮な種族になったのはなんとも皮肉なもんである。
遊戯王OCG
設定上でも蛮族であるバルバロスやバーバリアンが登場しているが、ゲーム上蛮族ムーブで大暴れしているのはむしろ機械族の汎用モンスターが多い。文明とは一体…
ウルトラマンブレーザー
主役ウルトラマンであるブレーザーの出身地、M421は「ウルトラマンのような生命体は存在しているが文明レベルは光の星より低い」とされている。野性的かつ本能的なファイティングスタイルで怪獣相手に立ち向かう。
詳細は、蛮族ウルトラマンの記事を参照。
また、最終話では、実は地球人そのものが事件の黒幕からある種の蛮族扱いされており、これが地球が攻撃を仕掛けられた原因となっていたことが判明する。