概要
6500万年前に騎士竜と共にドルイドン族から地球を守ろうとした騎士達とその子孫の総称。この中から騎士として1人前と認められたものが伝説の剣・リュウソウケンを受け継ぎ、リュウソウジャーとなる資格を得る。
見た目は人間と変わらないが、高い身体能力を持ち寿命も人間より遥かに長い(リュウソウ族の中では若者のコウ達ですら200歳以上。オトの年齢からすると人間の約10倍はあると思われる)。
コウたちの見た目、性格は人間の若者達とさほど変わらない事から、成長・発達・老化のスピードが遅いのかもしれない。
しかし、さすがに6500万年前の人物が生きているとは考えられないらしい(ドルイドン側は6500万年にも同じ個体が出現している)。
技術力も高く、公式サイトで魔法のような効果と言われるリュウソウルの元になる騎士竜はドルイドンに対抗すべく6500万年前のリュウソウ族が開発したもの。それ以外の武装もある装備の存在を考えると開発されたものと思われる。
6500万年前の時点で宇宙船を開発していたことが劇場版で語られており実際に宇宙に行った人物も何人かいる。
現代人類とは異なる文字を用いているが、アルファベットやひらがなに相当する文字が存在する。現代人類の文字を読めるリュウソウ族は限られる(メルトは日本の文字を読めるが、コウやアスナはそれができない)。
青木ヶ原樹海の中に村があり、周囲からは見えない様になっている。外部に存在を知られてはいけない掟があり侵入者は記憶を消して追い出す(その方法は「消飛記憶」と書かれた金属ハンマーで殴るという妙にリアルな物)。
リュウソウ族側も村の外にあまり出ないように教えられているようだが全く出ないようにされているわけでもなく、長老はこっそりと外でハンバーガーを楽しんでいたらしい。
また、村を出て人々の生活に溶け込んだりする者も多い。
第1話で村が壊滅した後は全員村を出たらしく長老はケバブ屋やカフェをやっていた。
劇中から推測するにドルイドンが去ってからは自然発生するマイナソーや500〜300年前の一部ドルイドンの再来と戦っていた様子。
それでもコウが知る範囲200年はマイナソーが出現していなかった。
現代ではドルイドンがマイナソーを生み出せるクレオンを得て戻ってきた為、リュウソウジャーはそれらとの戦っている。
そして劇中を見る限り、個々の『自立心』を尊ぶ精神性の民族でもある模様。
敬愛するマスター達が戦死しても悲嘆に沈まず、前へと進む意志(第1話)を始めとして、マイナソーの苗床にされた人々は救うが、彼ら個人の悩みには干渉せず自分の力で乗り越えるのを信じて見守るスタンスへそれが良く現れている。
また、海底に棲むリュウソウ族も存在している。
こちらはドルイドン族が宇宙に去った後、リュウソウ族の内に戦いが好きになった存在が出現。
勝者が地球の支配者となる思想を持った過激派が起こした、リュウソウ族同士の争いを避ける為、一部が海底に移り住んだとされている。
カナロとオトは幼い頃から、モサレックスからその事を聞かされ続けて育ったらしい。
現代の海のリュウソウ族には必ずしも陸のリュウソウ族を敵視する思想があるわけでもないようで、誤解が解けたカナロやオトは打ち解け、ミヤに至っては特にそのような反応をしていない。
しかし、海のリュウソウ族は陸地と比べても極端に数が少なく、絶滅が危惧される状況である様子。因みに長年海底で暮らしていた為、こちらは陸と比べて鼓膜が三重になると言う独自の進化を遂げている。
かつてのリュウソウ族は、これを始めとしてリュウソウ族同士の内部争いが多発する種族だったらしく、作中では4度(ドルイドンが去った後の上記の戦い、劇場版、カナエソウルをめぐる争い、後述の1件)発生している。
「強い者が勝ち取る」と言う思想が見えるが、一方で現代のリュウソウ族は騎士としての使命を重視する価値観で、リュウソウジャーの選定もその基準で行なっている。
その為、過激思想の持ち主は内輪揉めで滅びたか、彼とように改心したと考えられる。
人物
騎士竜戦隊リュウソウジャー
リュウソウ族の中から選ばれた騎士達。陸のリュウソウ族5人、海のリュウソウ族1人の計6人。
リュウソウルとリュウソウケン(カナロのみモサチェンジャー)を継承している。
詳しくは→リュウソウジャー
陸のリュウソウ族
演:団時朗
リュウソウ族の里を治めている長老でドルイドン族や騎士竜の存在を伝えた。
第1話で里をマイナソー完全体に破壊された後は、復興の為移動式のドネルケバブ店を開いて外界に出ており、第6話で再会したコウ、メルトを驚かせた。
その後、第34話で新しく「カフェ・ケボーン」という店を開店している。
マスター
リュウソウジャーを強く鍛える為に、彼らを指導していた師匠。
コウ、メルト、アスナを指導していた三人は第1話でそれぞれコウ達を庇い消滅してしまうが、彼らのパワーがリュウソウルに宿り、神殿の力無しでもリュウソウジャーになることが可能となった。
恐らく、先代のリュウソウジャーと思われ、第1話では変身していた(ただし、リュウソウチェンジャーをしていなかった為、変身ツールは不明)。マスターブラックも回想で変身したがこの時は現役だったためリュウソウチェンジャーを使っている。
演:黄川田将也
コウ及びナダの師匠。厳格だが弟子への信頼は厚い。
タンクジョウの攻撃からコウを庇って死亡する。
その後、第35話でセトーが課したコウの試練の幻影として現れる。
演:渋江譲二
メルトの師匠。
マイナソー完全体の火炎からメルトを守り焼死する。第9話ではミミックマイナソーのワンダーランド内で幻影となってメルトの前に現れて助力した。
演:沢井美優
アスナの師匠。
ブルー同様、マイナソー完全体の火炎からアスナを守り焼死する。
その後はあの世で弟子達の事を心配するあまり、ネクロマンサーマイナソーを生み出してしまい、第21話ではその影響で一時的に復活してきた。
演:永井大
彼らの修行途中で失踪してしまったようだったが、バンバのみその真相に気付いていた。
若い頃、とある鎧を纏ってドルイドンと戦っており、現在は故人。
尚、リュウソウグリーンの座は代わって、マスターブラックがトワに継承させている。
海のリュウソウ族
演:田牧そら
第15話から登場。
カナロの妹。心配性なカナロの手玉を取るのが上手い。
海のリュウソウ族の姫君でもあり、自分の結婚相手を探す為にカナロの後に陸地へ上がってきたが、メルトを自分の婿として見初めている。
その他のリュウソウ族
演:吹越満
第2話から登場。
光の闇の狭間の世界に暮らすリュウソウ族。
現在は既に死亡しており、自身が眠っていた遺跡を発掘する為に訪れた龍井尚久の肉体に宿っている。
第2話でリュウソウグリーンとリュウソウブラックの稽古中に現れたが、第21話でリュウソウジャーと対面し、シャインラプターとシャドーラプターの事を教えた。
騎士竜の封印が唯一出来た存在であり、様々な事情を知るリュウソウ族の偉人……なのだが、肝心な事を話さないで憑依が解ける事が多いので、リュウソウジャーからの反応はイマイチ。
- 狩野澪子
演:中越典子
第13話ゲスト。
300年以上前に村を出て人間社会で生き、日本の歴史史上初の女性総理大臣となった女性。
本名は不明。バンバやそのマスター、さらに現在のガイソーグとは顔見知り。
長命ゆえ愛する者に先立たれてしまう悲しみで、ミイラマイナソーを生み出し自ら命を絶とうしていた。
演:長田成哉
第26話から登場。
マスターレッドのかつての弟子で、コウ達から見て先輩に当たる男性。バンバとは顔なじみ。
リュウソウジャーに選ばれなかった事で村を出ていたが、リュウソウジャーの前に姿を現わす。
関西弁で話す。
- ミヤ
演:坂田梨香子
第41話ゲスト。
海のリュウソウ族の女性でカナロの元婚約者。
50年前に陸に上がり職を転々とし現在は撮影所で働いている。
顔は似ているが「Oops!」が口癖の女子高生の先祖ではない。
6500万年前のリュウソウ族
演:佐野史郎
劇場版「タイムスリップ!恐竜パニック!!」に登場。
古代のリュウソウ族の長老であり、優秀な科学者でもある。
リュウソウジャーの原型となる「とある鎧」を開発するが……。
演:北原里英
ヴァルマの娘。
野望に取りつかれた父の姿を見て思い詰めてしまい……。
TV本編第38話にも登場する。
衝撃的な事実(第46話ネタバレ注意)
なんとリュウソウ族はエラスによって星を守る為に生み出されていた事が第46話で判明。劇中描写を見る限り、エラスの中からまるで旧約聖書のアダムとイブの様に成人した一対の人間の男女が発生しており、この2人が一緒になって残した子孫からリュウソウ族は恐竜と共に地上に繁栄したと考えられる。
だが、時代を経るに従い、何時しかリュウソウ族は自分達の使命を忘れて醜い争いを繰り返す様になってしまう。この状況にエラスは失望し、新たにドルイドンを結成してリュウソウ族を駆逐しようとしたと言う。
一方、皮肉にも同じくエラスの意思に反して地球を征服しようとしたドルイドンの存在や、更に劇場版でタイムスリップしたリュウソウジャーによって、その使命を継承する流れも生まれた様子。
その他人物
かつて海のリュウソウ族と会ったことがあるらしい。
余談
マスターに関してだが初期に登場した三人については、
- マスターレッド役の黄川田将也氏は『仮面ライダーTheFirst』及び『仮面ライダーTHENEXT』版の本郷猛及び実写版『美少女戦士セーラームーン』の古幡元基
- マスターブルー役の渋江譲二氏は『仮面ライダー響鬼』のイブキ/仮面ライダー威吹鬼及び実写版『セーラームーン』の地場衛/タキシード仮面
- マスターピンク役の沢井美優氏は『仮面ライダーウィザード』の山本亜矢及び実写版『セーラームーン』の月野うさぎ/セーラームーン
を演じており、仮面ライダーシリーズ及び実写版『セーラームーン』のレギュラー出演者で固められた。
これは丸山真哉プロデューサーが実写版『セーラームーン』を手掛けていたため。撮影監督の加藤弘之氏は実写版『セーラームーン』の助監督であり、劇中にはセーラームーンのオマージュや小ネタが挟まれている。
第39話ゲストのあかり役には愛野美奈子/セーラーヴィーナス役の小松彩夏女史が指名された。
さらに現時点でのレギュラー6人及びオト、ユノ、澪子、ナダ以外のリュウソウ族役は主役・ゲスト問わずTV版及び劇場版含めた複数の東映特撮作品に出演経験のあるキャストが選ばれており、例えば長老役の団時朗氏は特撮ファンの間では『帰ってきたウルトラマン』の郷秀樹が有名だが、『忍風戦隊ハリケンジャー』の霞一鬼などでライダーシリーズ以外の東映特撮作品に関わっている。
尚1作品だけならアスナ役の尾碕真花氏は『仮面ライダージオウ』のゴースト編のミカ、バンバ役の岸田タツヤ氏は『仮面ライダーウィザード』の晴人の元チームメイトの和也、ナダ役の長田成哉氏は『動物戦隊ジュウオウジャー』の第14話のゲストの不破数宏を演じており、狩野澪子を演じた中越典子氏は東映特撮作品は『リュウソウジャー』が初だが、彼女の夫はスーパー戦隊の赤の戦士を演じた事がある為間接的な繋がりがある(そして、後に彼自身もよもやのマスターブラック役で出演することが発表された)。
また、これまで一般ドラマを手掛けてきた丸山真哉氏がプロデューサーを務めているためか、これらの出演者は一部同時期に放送された東映刑事ドラマに縁の強い部分もある。
例えば中越氏やセトー役の吹越満氏は『特捜9』(旧『警視庁捜査一課9係』)のレギュラーであり、またナダ役の長田氏も『科捜研の女』の相馬涼役で知られている。さらには永井大氏も『遺留捜査』にレギュラー出演しているため、こちらからの縁も見受けられる(また永井氏は『リュウソウジャー』終了後の『特捜9』シーズン3にもゲスト出演しており、さらにはコウ役の一之瀬颯氏も続いてゲスト出演している)。
面白い所では長老役の団時朗氏に関しては、再登場するまでの間に『相棒』シーズン18第1話にて殺人事件の被害者役を経ていたりする。
争いの歴史が何度か語られていたため一部ファンからはネタ込みで蛮族とすら言われていたが公式でエラスから見てそのような存在であったことが肯定された。
ドルイドンとはある種の近縁種にあるため、ドルイドンの階級に当て嵌めた場合、リュウソウ族はナイト級に相当するものと思われる。
関連タグ
ソードオブロゴス:プロデューサー繋がりで『仮面ライダーセイバー』に登場する集団。役割や長い歴史、剣士といった共通点が多く、次第に道を誤り内ゲバを繰り返すようになった点も同様。
魔戒騎士・魔戒法師:GARO<牙狼>シリーズに登場する者達で、人の業=陰我を介して人々を脅かそうとする魔獣・ホラーに対抗すべく、異次元じみた身体能力と異能を身に付けて太古の昔から人知れず戦い続けて来た『守りし者』。守るべき人々とは距離を置き、身を隠して行動している点も共通する。
ただし彼らもまた人間であり、リュウソウ族と違って年を取るスピードは速い。
ハイランダー:1986年に公開された映画でこちらは寿命すらない不死の古代戦士の話。狩野澪子のエピソード同じく人間の恋人だけが年老いていくエピソードが劇中にある。(ただし、こちらは性別が逆で年老いて死んでいくのは女性である)